2017年01月19日

今日はこの辺で勘弁してやるー!!

 廻るセカイで永遠なるチカイを!の感想をアップしました。
 必殺、掟破りのクリア即感想更新でしたので、当然いつもほど内容を頭の中で精査し直して、って作業は出来ていないんですけれど、シナリオ面ではわかりやすく一本道で、どのヒロインを選んでも変化は少ないって部分で踏み込みようが薄いし、ゲーム性の部分でも柔軟さがあまりない分書きやすくはありましたしね。
 雑は雑、と思うんですけど、最後の数時間は回収プレイだけで、その間にある程度はまとめて、率直な所感は組み込めたと思うし、どうかこの辺で勘弁してやってください深夏様(笑)。

 ともあれ、最後はノルマティックに追い込んで2016年のノミネート作品は完遂、という事になります。
 ぶっちゃけ置き去りにしてるふたつの方が面白いんだろうなぁ、とは思いつつ(笑)、急ピッチでアワード準備を進めないといけないんですが、流石に今日は余力がなかったので、余裕が出来たら最優先で、と決めていた水葬銀貨のイストリア体験版をプレイしました。

 いやー、相変わらず独特のテキスト回しと、喉が締め付けられるような重苦しい空気感、その中で虚無的でありつつも道化的に振る舞うヒロイン達の姿は沁みますねー。のっけからなにもかもが煮詰まって袋小路感満載で、そのくせ悲劇に溺れるままに立ち止まっている感じも、実にらしいなと思ってしまいます。
 シナリオの構造にしてもやはりすごく癖があって、特に予期せぬタイミングでサクッと視点の切り替えをかましてくるのはずるいっちゃずるいんだけど、元々それを気付かせないようなキャラ設定や口調を意識していて、徐々に文章の流れの中で違和感を蓄積させていくやり方が憎いほどに上手いんですよねー。
 そりゃ最後の正体云々の部分とかは、むしろ明け透けなアナグラムってて、そのトリックが本題でなく、その暴露がもたらす変化の方にこそ、って意地悪い追い詰め方を見てハラハラさせるのがポイントなんでしょうなー、と思います。

 体験版部で四時間近くかかったけど、息つく間なく一気にクリアできましたし、とにかくキャラの個性が色濃くてそれだけでも楽しいですよね。玖々里とか本当にしゃべりは尖っているのにどこまでも透明で虚無的で、そこに少しずつ人情の熱で彩が滲んでいく風情とかじわっと沁みてきますし、裸ワイシャツ立ち絵が実にエロい。。。あとこれはまたいい意味ですごくCVが合ってると思う。ぼそぼそ喋りでだと、飄然としていながら悲壮感とか儚さが滲む感じがベストチョイスなんじゃないかしら?
 ついでに妹様もCVは合い過ぎるほど合っている。。。ホントにアーパーハイテンションキャラとの親和性高いし、そのくせ真面目モードのきりっとした雰囲気も素敵だからいいですよねぇー、こういうキャラだと本当に光るよねーと。こう言っちゃ悪いけど、ラブリーデイの結花とか優等生的な子じゃきっとポテンシャル生かし切れないよ(笑)。

 立ち位置的には小夜が圧倒的に表ヒロイン、って位置づけっぽいけど、表は表だからなぁ、って感じで、ゆるぎあたりがひなたポジションっぽくはあれさてどうなのか?どちらにせよ一筋縄では収まらない展開が期待できそうですし本当に楽しみですねー。
 あと地味に和奏ちゃんが可愛いんですけど攻略できませんかね?あと紅葉さんやあかりんとの背徳ドロドロルートもあっていいのよ(笑)。その辺どうあれ、激戦区三月だろうとこれはマストバイ!でありますですよ。

 さて、一応新作までは一週間弱残ってるから何かに手をつけてもいいんですが、基本的にはアワード書かなきゃ落ち着かない状況で、新たなインプットは微妙っちゃ微妙なんですよねー。といって今からすぐに着手する気力は本当にない…………少しだけ沙彩でリフレッシュしても許されるかしらん?
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廻るセカイで永遠なるチカイを!

 体験版は普通にクエスト受注型RPGとして面白かったし、去年末に本命小鳥居さん二人も延期しちゃって燻ってたから、その代替的な意味でも買っちまうか、みたいなノリで。。。

シナリオ(22/30)

 数多の因果を超えて。

★あらすじ

 主人公はある夜、少女の悲鳴を耳にして目を覚まします。
 そこは寂れた廃寺で、何故か自身は素っ裸、記憶も定かではないものの、使命感に突き動かされるように声の元に駆け付け、そこにいた巫女服姿の少女たちに変態扱いされながらも、彼女達を襲っていた怪異を協力して撃退します。

 その少女達、天住姉妹は神社の娘達で、怪異を払う特殊な力を持って生まれており、そしてしばらく発生していなかった怪異による不可思議な事件が起こったことで、はじめてお役目として討伐に乗り出したところでした。
 そこにいきなり現れた主人公は、その姿恰好から訝しまれつつも、行き場のない身の上を同情され彼女達の住まいに連れていかれ、そこの主人である姉妹の母親の常盤から、今後も討伐の手伝いをする代わりにこの神社に居候していいと許可を得ます。

 かくして始まった神社での生活。
 おっとりたおやかながら家族思いで芯の強い長女の秋穂、竹を割ったように快活で前向きな次女の深夏、冷静沈着で外来語を嫌う三女の舞冬、天真爛漫な四女の春廻と、それぞれにタイプの違う美少女に囲まれながらの日々は華やかで楽しく、そして協力して怪異退治を繰り返すことで仲間意識をも深めていって。
 けれどその尽力を嘲笑うかのように、怪異による事件は頻度を増していき、その中で少しずつ主人公の素性も見えてくる中で、より深い絆を育んで立ち向かう必要性が出てきて。

 果たして怪異の根源はどこにあるのか?
 主人公の素性はその流れの中にどう関わってくるのか?
 これは怪奇現象の中に孕む悲痛な因果に弄ばれながらも、前向きに未来を見据えて歩んでいく、成長と絆の物語です。

★テキスト

 神社もの、という事で、舞冬の拘りに関わらず基本的には和テイストの読み口になりますね。
 文章的には概ね壮麗で、リズム感よく華やかでありつつも風雅な印象もしっかり備えており、語彙の選択なども含めて色々意識的な部分が見受けられてやはり好きだなぁと。まあ多少個別イベントとかでアレ?って部分は無きにしも非ずですけれど、本筋に関しては洒脱でありつつ軽率さのない味わいは良かったと思います。

 でもホント、マイ勇気はないと思うわ(笑)。

★ルート構成

 ここはゲーム性の高い作品で、ジャンプとかもないのできちんと検証はしていないですけれど、基本的に物語自体は一本道で、その道筋の中で画一的な枠組みの範疇でヒロインイベント、選択肢がある、という形です。
 誰と添い遂げるか、自体はヒロイン三人の心情に沿う選択肢を積み重ねていけば問題なくなんですが、一部どれが誰だかわかりにくいのもあるので事前セーブ推奨ですかね。
 
 あと道中でいくつか、妖怪退治の中でどうするか?的な選択肢もあって、これがどう影響を及ぼすかは正直分からない、基本的には安全策で思いやりのある方を選んだつもりなんですけれど、果断で独善的な方を選び続けると、もしやラストの選択肢が出ないとかいうオチがあるのかも?とは思いますね。
 そこまで難しくめんどくさい道を選んできた蓄積があればこそ、あの最後の決断もしっかり出来る、という因果があるならそれはそれで見事な構成ではあれど、実際問題それであのラストでバッド終了、巻き戻ってやり直してくださいーは敷居が高すぎる気もするのでどうかなぁ、とも。まあホント検証してないのでもしかしたらの話でどうこう言うのはお門違いなんですけど、そういう空気感はなくはなかった、という話です。

 あと春廻の好感度を上げても何もないのはどういうことですかっ(笑)。ママンルート(妄想)はあるんだから、光源氏ルート(白昼夢)だってやってくれてもいいじゃないですか駄目なんですかっ(👈必死過ぎ。。。)。

★シナリオ(大枠)

 基本的には古今東西の妖怪を退治していく、という流れの中で、神道的な怪力乱神はどうしても語られまくるし、能力的にはなんでもござれで、その辺の根本的な説得性は日本人的な感性に委ねている格好です。
 その前提がある中で、しかし物語としてはしっかり主人公の目覚めからはじまる、その発端から結末に至るまでの因果はしっかり綿密に作りこまれていて、どうしようもない必然的な哀切を孕みながらも前に進んでいく強さを、婚姻という形を軸にして紡いでいく点は、骨格としてとても王道的だし面白かったと思います。

 贅沢を言えば、もう少し終盤の展開に絡んでくるキャラの個性の掘り下げはあっても良かったなと思うし、中盤までのボスとの二重構造的な部分での奥行き、混在がある中で、どこがどこまで、という切り分けがより明確であればなお面白かったのに、とは思います。
 あとどうしてもヒロインイベント自体の流れが、妖怪跋扈の現状を解決していく、という大目的がある中での手段的な必要性とセットで展開されるために、どうしても画一的なつくりにはなってしまうし、ヒロイン独自の展開、というのが最低限しか用意されていないのはちょっと物足りなかったですね。

 正直事前のイメージよりも、RPGとしての側面の方が強く表に出ていて、イチャラブADVの添え物としてのRPG、ではなく、HなシーンもあるRPG、って感じだったのは、それはそれで面白かったですけど少し肩透かしの部分もありましたね。
 ヒロイン的にも三人だけでサブルートなんかもないし、シーンに関しても最初の二回は妖怪の恩返し的な空想譚だし、総回数としてはそれなり、だけど、シーン挿入のタイミングまで画一化しているのは心情面でも奥行きがないし、ちょっと物足りなくはあったと思います。

 物語の時系列的な部分でも、神社の再建、という、中ボスと対峙する上で必須な展開があるのに、結構サクサクと進んでしまって、あれ?そんなに早く建物を作れるものですか?って感じにはなるねと。
 もう少し時系列的な部分での推移を、季節感を前提にしてゆったり進行させ、その上でヒロインイベントも挿入する余地を作る、としてくれると嬉しかったですね。いや、ボリューム的にはRPG部分で相当手間暇かかるので中々難しいところではありますが、バランスとしては本当にADV要素は薄め、になってしまっていると思います。
 でもラストに全ての因果が綺麗に収束する流れそのものは面白かったですし、最後の決断の、それでも感はいかにも、って風情で、基本的には楽しめましたし、読後感も良かったですね。

★ゲームシステム

 思った以上に本格的なダンジョン型RPGであり、またロマサガ風の技閃きシステムとか、妖怪育成モードとかもあって、かなりしっかりやりこめる奥行きがあったと思います。
 しかしこれ、序盤は結構適当でもサクサク進められるのですが、中盤以降から一気に敵が強くなって、どうしたって1ターンキルとかが難しくなってくると一気に難易度が上がる感じで、一度探索に入るとボスを倒さない限り離脱できないシステムもそれに拍車をかけます。

 中盤からはほぼ確実に、通常攻撃だけじゃ太刀打ちできなくなるし、MPを惜しまずに技を駆使していかないとこちらのダメージが馬鹿にならない、かつ道中で回復システムなんてものはなく、手持ちのアイテムでどうにかしなくちゃいけないので、地味に大変です。
 特に私みたいに、基本RPGで逃げる、という選択を好まないタイプだと、めっちゃ苦労します(笑)。
 ダメージを受け過ぎないように雑魚を技をふんだんに使って殲滅していくと、いざボス戦の頃にはMPが足りない!ってなりがちで、途中からは妥協して、ある程度MP消費してしまったら初回探索時は逃げる、その上で再訪してMPの枯渇に合わせてレベル上げする、というやり方に切り替えました。

 また、序盤から中盤まではレベルがそこそこ上がりやすくて、クエスト推奨を楽々超えられるのですが、終盤に入ってくるとなっかなかレベルが上がらなくなって、かつ雑魚も常に6〜7匹うじゃうじゃ出てくるからレベル上げ自体も一苦労となり、ちょっとバランスが悪いなぁと。
 妖怪育成みたいに、闘技場で徳を接ぎ込んでレベル上げ出来るシステムが欲しいな、と切に思ったし、本当にレベル上げとお金稼ぎが正攻法でしか出来ないのは大変でしたね。最強武器、防具、装飾まで揃えようとしたらかなりお金必要になるし、序盤はクエスト再訪でもお金貰えるなんて温いなー、と思ってましたけど、そうでなければ終盤やってられませんわ。。。

 技自体は、ある程度強い敵とそこそこ戦ってれば、きちんと強い技適宜閃いてくれる感じなので、少なくとも万全の態勢を整えて立ち向かう状況であれば、ラスボス含めてそこまで苦戦するものでもなかったですね。
 ただ妖怪育成もちゃんとして、一人前の戦力にはしておかないと厳しいですし、その辺も時間を食った要因ではあります。無論そういう部分も面白くはありますし、ボスの属性に合わせて有利な技を持つ妖怪をチョイスして連れていく、なんて戦略も有効でしょうが、そこまでやりこむ気力はなかったなぁ…………。

 あと地味にうわっ!ってなるのが、強いままの引継ぎがあるのはいいんですけど、イベントシーン回収とかの為には結局ほぼ全部のマップ回らないと進まない、ってのがあり、かつそこでエンカウント回避とか、逃走成功率調整とかのサービス要素が皆無なため、基本的にはヒロイン三人分、三周ずつマップ攻略しないといけない点ですね。
 一応こういう、キャライベント回収にも必要性が高いエロス含みの作品なわけですから、その回収プレイに対して無用なストレスを生むのはどうかなー、と思うんですよね。しかも宝箱は全部空なのに、マップのギミックだけは初期化されてるとか、それ逆、普通逆だから!と文句垂れつつ回収してました。。。

 これ本当に逃走成功率が敵の強さ関わらず一律っぽくて、最序盤のマップで逃げるのに失敗した時はどうしてくれよう、って思いましたしね(笑)。
 やはりクリアボーナスでエンカウントなし、的な装飾品がもらえるくらいの配慮は欲しかったです。基本的にはRPGとして面白かっただけに、こういう部分で印象を悪くしちゃうのは勿体ないなと思いますね。

★シナリオ総括

 正直予想以上にがっつりRPGで面食らった、という部分はありつつ、けどそちらの色合いが濃い中で、中盤で恋愛対象が決定しても、あくまでそれは現状を解決するまでは基本棚上げ、という感じで、ヒロインも三人と少ないのに、その中での差異性がほぼない構造はちょっと物足りなかったですね。
 ゲーム性としても悪くはないけど、不親切で遊びのない感じは終盤になるほど重たいし、面白くはあるのだけど手放しで誉められる、というほどではなくて、諸々総合するとこのくらいの点数に落ち着くかなぁと思います。


★キャラ(19/20)

★総合評価

 個々の善性や魅力はそれなりに高く、要所でそれをしっかり反映はさせていて悪くはなかったですけれど、やはりイベント自体が少ない事でどうしても奥行き、複層性はなく、根本的に事件の渦中における心性を軸として揺らがない、可塑性の薄さがどうしても目立ってはいたと思います。
 勿論道理としてしっかり筋道は通っているし、その心情に寄り添えるだけの重みはあるのですけど、感情面での押しが弱いかな、というところでじ若干減点要素になるかなと思いました。
 あと春廻が攻略できない私怨をば(笑)。

★NO,1!イチオシ!

 シナリオ面で誰もが一気のランクアップ、となる構造ではなかったので、必然的に事前好感度がスライドしての深夏、という感じです。
 やはり快活で真っ直ぐで愛嬌もあって、少しお調子者だけどムードメーカーとしての芯の強さも見せてくれて、全体的に好きだなー、って思えたし、小鳥居さんボイスも良く嵌っていたので満足ですね。あまり多くないイチャラブイベントの中でも、深夏が一番明け透けにイチャラブしてくれていたし、その辺も含めて可愛かったと思います。

★NO,2〜

 舞冬も普通に可愛かったと思います。
 一見クールに見えて、興味のある事柄に対しては情熱的だったりするし、家族に対する想いの強さも立ち位置にマッチした姿勢を存分に見せてくれたし良かったですね。嫉妬モードは中々に可愛いです。
 秋穂もやはりそれなりに好きですが、長女としての責任感が強く出過ぎて色々めんどくさい部分もあったのでどっこいかな、と。
 そしてそして、一番可愛い四女の春廻ちゃん@ウサさんが攻略できないバグはどうにかならないんでしょうかね?本当に心優しく天真爛漫で、めっちゃ可愛いんですけどなー、ぐぬぬぬ。


CG(16/20)

★全体評価

 画風を変えた、と言われても、実はこの人の絵自体がはじめてだったのでその辺はともかく(笑)、基本的にはキャッチーに可愛いイメージですが、時折輪郭がちょっとアレ?って感じたり、全体的にブレは感じましたかね。質量ともにプルプライスとして必要充分とまでは言い切れず、悪くはなかったけどこの点数までかなと。

★立ち絵

 ポーズは全員1種類と、まあメインがRPGだと仕方ないかなってところで、その分腕差分はそこそこあるので全くべったり、ではないですけどね。
 お気に入りは深夏と舞冬、春廻かな。特に深夏の腕上げがらしくて好き。

 服飾はヒロイン3種類、サブ1種類。というかこの作品、舞台設定が夏休みなの?君ら学校行かなくていいの?とか思うのはあるのですが(笑)、ともかくその辺はシステムに寄せての必要分だけ、ってところですね。
 お気に入りは深夏巫女服、私服、水着、舞冬巫女服、私服、水着、秋穂水着、春廻巫女服、私服あたりです。

 表情差分もそこまで多くはなく、細かい機微までは拾わずにざっくり、という感じ。そこそこ遊びがあるのは救いでしょうか。
 お気に入りは深夏笑顔、困惑、><、怒り、舞冬微笑、照れ焦り、ジト目、秋穂笑顔、照れ笑い、ジト目、春廻笑顔、きょとん、不安げあたりですね。

★1枚絵

 通常77枚のSD8枚で計85枚。まあ値段からしてギリギリ水準ですし、ヒロイン3人だから一応頭数としてはそれなりに揃っていて、その点では意外と頑張っているのかなと思います。でもまあ、もう少しボス戦くらいはイベントCG使っても良かったのでは?と、そこは逆にちぐはぐなんですよねぇ。

 お気に入りは出会い、砂肝、温泉、手を伸ばしても届かない、月夜を背に、ハーレム、二人の那由多、おみくじ、お弁当、最後の対峙、秋穂水垢離、縁側、お風呂、観覧車、ウェディングドレス、深夏組手、金魚すくい、助け出して、デート、ウェディング、ゴンドラ、手を取って、花火、舞冬読書に夢中、着替え、お姫様抱っこ、おめかし、亡き人を偲んで、秋穂にゃんコス、正常位、添い寝、立ちバック、背面屈曲位、深夏69、立ちバック、正常位、添い寝、対面座位、背面騎乗位、正常位、舞冬背面座位、屈曲位、添い寝、立ちバック、騎乗位あたりですね。


BGM(16/20)

★全体評価

 量的にはかなり乏しく、BGMは全体として情緒風韻のある出来に仕上がっていて悪くはないんですが、総合的に見るとやはり物足りないかな、という感じですねる

★ボーカル曲

 OPの1曲のみはやはり少し寂しいですね。EDは欲しかったし、挿入歌とかあっても盛り上がる構成だと思うんですけどねー。
 そのOPの『運命≠STARTRiNE』は、どことなく不可思議な雰囲気を漂わせつつのメロディライン、これからの運命の変遷への期待感を感じさせる盛り上げ方が中々で、でも特別耳に残る感じではないですかね。曲としての流れが少しバランス悪いのもあるかも。

★BGM

 全部で22曲と、こちらもやや少なめですが、一応日常、哀愁、探索にバトルと一揃えきちんと出来は良く仕上がっていて、特別に凄い、というのはなかったけど総合的に質は高いと思います。
 お気に入りは『いつでも立夏』『遠い寒凪』『ぬばたまの夜』『揺れる胸中』『春愁ひ』『突然の危機』『真の意味』『アヤカシ祓い』『大祓』『積もりし咎の果てに…………』『闇に潜む悪意』『美しき記憶の先は…………』あたりです。


システム(8/10)

★演出 

 全体的に平凡、かな。
 日常シーンはやはり動きに乏しいし、バトル演出も画一的で取り立てて目覚ましい迫力などはなく、カットインがそれなりに使われてるのが盛り上げには寄与しているけど、もう少し全体的な空気感をおどろおどろしくしても、ってのはありましたかね。
 ムービーも無難な出来、ではあるけどさほどインパクトはなかったです。

★システム

 こちらもやや使いづらい感じ。
 画面サイズがコンフィグとは別立てでしか変えられなかったり、選択肢の際にセーブが上段バーからしか出来なかったり、その辺細かい部分でちょっと足りてないし、バトルシーンのカーソル移動などの全体的なレスポンスもイマイチで、もう少し操作性が良ければなぁと感じました。


総合(82/100)

 総プレイ時間42時間くらい。一周目が36時間で、あと二人分回収が3時間ずつくらいの勘定ですね。
 結構RPG要素がしっかりしていて、かつ正攻法でしか攻略できない融通の利かない難易度だったりするので、その辺楽しめたけれど、反面重たくもあったかな、と。難易度選択とかで、ADV要素を主に楽しみたい人と、RPG要素を楽しみたい人にそれぞれメリットを付加できれば良かったなと思うし、面白いんだけど面白さに純粋に耽溺できない阻害要素もある、というところ。

 ただ純粋に尺的な部分、かかる時間でだけ考えればコスパは高いと思いますし、ヒロインもみんなそれなり以上に可愛く、RPGとしても普通に歯応えがあり面白いので、時間に余裕があるのなら手にしてみても損はしないんじゃないかな、とは思いますねー。
posted by クローバー at 10:49| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月18日

差し当たっては

 めぐとわはようやっと一周目、舞冬エンドでクリアです。
 やはり予想以上に奥行きがあったなー、ってのと、当然シナリオ面では怪力乱神を語りまくってしまう物語だから絶対的な説得性までは至らないんだけど、それでもしっかり全体的な因果関係においてはきちっとまとめていたし、最後まで無常感は漂わせつつも綺麗な印象を残してくれたなぁ、というところ。うん、これも物語としてもそれなり以上に面白かったと思います。

 ゲームシステム的にも普通に歯応えがあるというか、正直終盤は、多少想定レベル上回ってるくらいで雑魚戦楽勝!ってならん上に、ラスダン長くてエンカウント率もたっかいのでまあ大変。昨日書いたようにお金稼ぎも抜け道的な方法があまりないし、雑魚もほぼ確実に7匹ずつ出てくるから一々相手なんてしてられんと。
 普通もうちょっと、匹数ランダムで息を抜ける戦闘は作っておくものじゃないの?というか、○連打で済むバトルはあって欲しいと思うのは傲慢でしょうかね(笑)。正直あまりレベルの上げ甲斐のないゲームではある、けど、ある程度上げないと太刀打ちできないのは、レベル上げ好きの私でもちょい大変でした。
 せめてシンボルワープ付きの途中離脱可能か、回復装置は欲しかったですけどねー。探索の時は基本逃げるしかないってのはなんかなぁ、と思うのよ。

 ラスボス自体は、ラスボスらしく嫌な感じの攻撃はあったし、悪い方に噛み合えば全滅しかねない危うさもなくはないけど、全快させてアイテムもしっかり保持してればまぁ無難に倒せるレベルかな。推奨Lv46で47だったけど、技もある程度幅広く揃ったし、装備も最強揃えておけば平気でしょう。
 そして待望の強くてニューゲームはあって良かったよホントに…………!一応舞冬関連のCG・シーンは全部回収できていたし、それ以外のエンドがあるのかはともかく、埋めるだけなら同じ方法でなんとかなるなる、なのかな?とりあえず次は秋穂でさっさか頑張るですはい。
posted by クローバー at 17:33| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月17日

普通にポリューミー

 あきゆめくくるの感想をアップしました。
 基本的にこのシリーズの中では、明るさ・前向きさの中に痛々しさの成分が薄めに感じられて、シナリオの外連味とのバランスが取れて面白かったなと思いますし、そりゃヒロインをヒロインとも思わないゲッスい展開や言動も山盛りだけど、そういうのも素直に愛嬌と受け止められる素地があったというべきか。
 構成的にも相変わらず量子論の展開の中で煙に巻かれたような印象はあるけれど、その中で根源的な行動理由を恋情に規定しているから、そこが揺らがないだけ読み解きやすく共感もしやすかった、ってところで、私はこの作品は好きですね、素直に楽しかったです。

 めぐとわはコツコツ進めてはいますが、ありゃま、これなんか予想以上にボリュームありますね。インスト容量的にもうちょい簡素だと思ってたけど失礼しましたって感じ。
 とりあえず今は五章、神宮にまで発展したところなんですけれど、ここまでも色々段階的に節目があって、そろそろ終わるのかな?と思いきやまだまだー、って流れが地味にもどかしい(笑)。いやまぁ、最終的に主人公の出自が大きな枠組みの中で問題になってくるのでしょうし、ばぁちゃんあたりはそれを予期している感じはあるからそりゃそうか、って気分でもあるけれどね。

 ただ本当にキャライベントってのはかなり少なくて、クエスト面ではヒロイン均質な扱い、誰を選んだから会話が変わってくるとかそういう細かい要素は本当に要所でしか出てこないため、感覚としてはHなシーンも一応ある普通のRPGやってるみたいな感じです。。。
 そのRPG要素も中々奥が深いというか、結構難易度高いよねこれ。とにかく一度マップに入ったら、ボス倒すまで出られないってのは地味に辛いし、雑魚も普通に常に6匹とか出てきて数的優位にならない中で、スキルを全力駆使しても完封が難しい、ってのは大変。

 マップ自体もどんどん広くなっていって、まともに雑魚相手してたらいくらMPあっても足りん、って話になるから、本当は好きじゃないけど逃げるのも視野に入れないとボスでガス欠になるというね。そしてお金の実入りもそこまでいいわけじゃないから、回復アイテムやブーストアイテム使いたい放題ともいかないし、そも純粋に装備整えるだけでも普通にお金足りんよこれ。
 どうしたって増改築とかもしたいし、けど店舗改築したら、やっと装備揃えたのにもうワンランク上のが出てくるとか地味に虐めである。。。まぁそれでもチマチマレベル上げ兼ねてお金貯めちゃう私なんですが。
 妖怪使役はとりあえず手っ取り早くSに出来た雪女と青行燈を使ってます。秋穂と舞冬含めて一応四人、いざとなれば回復に回れるようにして、術や攻撃の相性で出し入れやり繰りしている感じですかねー。

 ともあれ、本当は明日くらいまでに終わらせたかったけどぜんっぜんそんな気配がないので、もう開き直って腰を据えて、自分なりに満足いくところまでやりこんでしまおうとは思います。だからお願い、二周目引き継ぎあってね(笑)。
posted by クローバー at 18:16| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あきゆめくくる

 シリーズ的に微妙に肌に合わないところもあって迷ったのですが、体験版はやはり面白かったし、シリーズの中でも一番キャラは魅力的に感じたので購入。

シナリオ(24/30)

 愛されたいと願うなら。

★あらすじ

 私達は蕾のまま刈り取られたのだわ――――。

 主人公の幼馴染であり、白露擾乱の最後の抵抗運動のリーダーを務めていた伊橋歩はそう総括しました。
 XNAという人工的に生成された遺伝子を持ち、保持者と呼ばれて特異な能力を要した彼らは、けれど擾乱を経て、世間を濫りに騒がせる危険分子として、ルルランという北の閉鎖都市に隔離されることになります。
 奇しくもルルランは、同じく保持者の轟山サトリが量子爆弾の実験の失敗によって、可能性を奪われて同じ一日をただループするだけの無人都市としていたために、隔離には都合が良かったのです。

 そこに集められたのは六人。
 無限の再生能力を持つ主人公に、他者の感情を伝播として観測できる歩、共感を軸に他者の想いを動かすことの出来る柚月、色々改造され過ぎて脳機能の肥大化を抑えられないキス、記憶喪失の猟奇殺人犯である沙織、擾乱の渦中で男性機能を失ったノアと、一癖も二癖もある面々が揃えられ、そこでごく日常的な生活を送ることで、改めて一般社会に適応するための能力を身につけさせるのが表向きの目的でした。
 最初こそ様々な軋轢は生まれたものの、それでも少しずつ個々の尖り切った個性に慣れ親しみ、前向きな関係性を育んでいく中で、それぞれの過去や今の心情などにも触れる機会は増え、誰かに共鳴し支えることが骨身に染みている主人公は特に、それぞれの想いに向き合う術はないかと模索していきます。

 とはいえ、こんな不思議な空間に閉じ込められて、そこに裏がないはずもなく。
 この街には人がいない代わりに、可能性を奪われた人の成れの果てとしての、WSPと呼ばれる存在がいて、彼らは毎日判を押したように同じ行動を繰り返し、そして最後には量子爆弾の炸裂を目前にパニックに陥って消失していくのです。
 やがて色々調査する中でその真実に辿り着いた主人公達は、彼らの日常に変化をもたらし、この不毛なループから脱出させるための手段として、日常を楽しい雰囲気に彩る、ラブコメを演じる事でそれを為そうと考え、実際に実行していって。

 最初は疑似的なものでも、繰り返すうちに本人達もそれを楽しく思い始め、それによってさらに心の距離は縮まって。
 嫉妬に狂う妹のみはやの襲来による逆効果などもあって、やがて主人公の心には人の女の子の姿が色濃く影を落とすようになっていくのです。

 果たしてこの街の秘密とは何なのか?
 特異な彼らが、平常な恋愛をきちんと全うできるのか?
 これは保持者ならではの葛藤や苦悶に立ち竦みながらも、真っ直ぐ世界のありようを受け止め、在りたい自己を、信念を貫く空想科学青春ラブコメディです。

★テキスト

 いつもながらにキレッキレです(笑)。
 とにかく会話の軽妙さと奇抜さが突出していて、文章量はかなり多いのにそれを重たく感じさせることなく、素晴らしい疾走感で読み進められる独特の引力があるテキストですね。
 主に卑猥な方向に比重が重いけれど、概ね感情を表現する中での斬新な造語を生み出すセンスが非常に優れていて、そのニュアンスに思わず頷ける部分も多いし、一般的な世界観では受け入れがたいものもここなら、っていう雰囲気ともしっかりマッチしたはっちゃけ方だなあと思います。
 本当に一々斜め上どころか四方八方から飛び出してくる奇矯な発想と、そこからの会話の発展性の自由さには沢山笑わせてもらいましたし、テーマ的にもラブコメ、とコメディ要素をより明示的に意識している分、どこかそこにネアカな空気感が強く出ていたのも、過去のシリーズに比べて乗りやすかった部分ではないかなと感じました。
 
 若干誤字脱字が多いのが勿体ないですが、元々の得手である小難しい話の部分も、今回は比較的換骨奪胎してわかりやすく構成していたと思えるし、読み口としてはほぼ文句のない出来だったかなと思います。

★ルート構成

 基本的にはヒロイン毎に行動や思想に対して踏み込んで寄り添うか否か、という形の好感度選択がメインとなり、その蓄積でルートが開示されるというのは、この物語の構造と主人公の精神性に合致、親和した無理のないつくりだと思います。
 最初に攻略できるのは沙織以外の三人で、かつその誰にも心を寄せ切らなかった場合、その空白を埋めるような形でのノアorみはやルートへの分岐選択がでますが、そちらはおまけ程度になっているのも作風とは噛み合っています。
 サブの二人まで条件かはわかりませんが、少なくともメインの三人をクリアすると沙織ルートに進めて、ラストにちょっとだけエピローグという形の総括がついてくる構造ですね。

★シナリオ(大枠)

 相変わらず量子論を大量に援用した、世界構造からして小難しい物語ではありますが、全体像としては今回は比較的コンパクトにまとまっていて、けれど話の広がりとしては決して小さく感じさせないバランスの取れたつくりになっていたかなと思います。
 どちらかというと今までは、その世界観の謎の解明の方に比重が強かったのに対し、今回はそれと並行してのラブコメ、恋愛要素にもバランスよく配慮されていて、かつその恋愛が契機となっての展開、という二重底の構造にもなっているから、それだけ構造に重厚感と納得感が出ている感じですし、キャラ性の面でも今まで程浮足立つ感じがなかったのが私個人的には高く評価したいところです。

 逆に言うと、世界観の開示の部分での超展開的な飛躍や驚きは今までよりは薄味になっているかな、と思うので、そちらにより期待値を置いている人だとあれ?ってなるのかもしれませんが、私としてはストーリーそのものの斬新さ、特異さ、面白さだけでなく、それがキャラ性とマッチしている部分により評価の重点を置いているところもあるので、このシリーズの中では一番好みだったと断言できます。
 当然色々と解釈や援用の仕方に恣意的な部分、胡散臭さは出ますけど、それは元々量子論そのものが内包している観念でもある、と思えば致し方ないし、そういう存在がいる、ある、という事前の定義の上で、そこから能力的に飛躍した事はしていないので、その点でも評価は出来るかなと。

 恋愛面でも基本的には特異な状況の中で生まれる共感を軸に展開しているし、選択肢的にもそれを後押ししていて一貫性があり、イチャラブ要素も個々の性格に基づいためんどくささの幅の違いはあれ、かなりしっかり組み込んでくれているので普通に面白かったと思いますね。
 その先に発展性がなかったり、消極的な観念の中での逃げ場としてのサブルートの存在も含めて、社会的に放逐されているような自分達でも恋する事が出来る、という前向きさをきっちり打ち出せているのは、反作用的な意味でその関係性の構築の歓びを強めてくれているし、まぁ些か奇矯な愛の示し方に過ぎて眉を顰める部分が全くないとは言わないけれど、概ね苦笑いの範疇で済むかな、と思います。

 まあどうしてもキャラ性からしてギャグ寄り、汚れ寄りなのはシリーズの特徴として仕方ないし、コメディ要素濃い目の中でシリアス感自体は薄めなので、感動の名作!とかそういう空気ではないし、驚愕の真実!度合いも減衰はしているので、尖り成分自体は相対的に希釈されているところで、私的にもこの方が好きとはいえ、名作と言えるまでの突き抜けた何か、は感じませんでしたが、素直に面白かったですね。

★シナリオ(個別)

 個別評価としてはサブは抜きで、沙織>キス>柚月>歩くらい。でも全体的に高いレベルで綺麗にまとまっているし、単純に元々の素材としての面白味の奥行きの違い、とも言えますね。どうしたって歩は幼馴染で、過去の擾乱の中でも常に傍に居た、というファクターが強く出過ぎてしまうのは否めませんし。
 ただその中で面白いのは、その歩ルートでだけ、本来天啓的に発生する主人公の自身の能力の真実の開眼がねこのルートだけ同時期とはいえ意識的に展開されているところで、必要は発明の母、ではないけれど、その辺りの匙加減は外連味の必要性という部分も含めて整合的だったと思います。

 また、前半の三人でそれぞれ違う角度からこの世界の秘密、能力の秘密に肉薄していって、お約束的にそれを重ね合わせる形でラストの沙織ルートの謎解き、解決のファクターに用いている流れは見事だったと思いますし、それを為す原動力に恋情や共有感を置いているので、その関係性の温かさにほっこり出来るのも良かったのではないでしょうか。
 世界的には最後はある程度大団円的に象られてもいるし、その上での一握の切なさやもの悲しさも内包していて、読後感も悪くなく、爆発力こそないけれど丁寧に仕上げられているなと感じました。

 下からざっくりですが、歩シナリオは幼馴染、という関係性が土壌にある中での、ラブコメに踏み込む葛藤の部分が難しいのは仕方ないし、その上で独特の味わいは引き出せていたと思うのだけど、最終的に彼女が拘泥するものがどうしたって過去に限定されていく中で、物語の意外性、進展性という面では他の面々に引けを取るかな、と。
 柚月は彼女の持っている力の本質とその過去、そしてWSPの秘密に対しての独自のアプローチ自体は面白かったし、そもそもの後ろ向きな去勢観念からの段階的な変遷も、保持者ならではの特異な精神性を踏まえての理路に沿っていて良かったと思います。いやでも後ろなら大丈夫!はどうなん、とは思うけど。。。生殖と愛の行為は別、という建前をこれほど明け透けに表現できるシナリオがあるのは驚きでした(笑)。

 キスはやはりドリドリの存在感が強い中での、距離が縮まるが故の葛藤や苦悩、そしてある意味一番恋愛耐性が低い中での奇矯な振る舞いと言動の数々は本当にCV力コミコミで超笑わせてもらいましたし、唯一ちびっこいキャラ、という造詣がそういう態度もコミカルで愛らしく飾る素養として上手く活用されていて、個人的に一番面白かったと思います。
 仮にも意識そのものはある中での、正気に戻っての毒汁っ!には噴いたね。ここまで反動的なドタバタが楽しめる事後なんてめったに見られるもんじゃねぇですよ。。。

 沙織はどうしても、自分の過去がない中での自己肯定感の低さが根底にある上で、そこがまっさらな故にこそ、より強く恋愛という要素を自覚し、それを受け入れる事でその観念に強く染まって、より前向きに真っ直ぐいられる、という変遷の説得性が見事でしたね。
 そうであればこその彼女の真実、それ自体は色んなヒントからある程度みんな推測がつくだろう、というのはあるけれど、そうした理由の部分への意外性をより明示的、対比的に表現できていたし、それが成立しない必然、仕方なさも類比的に担保出来ているのは流石でした。
 沙織自体も最初はサイコパス的な雰囲気醸していながら、だんだん恋愛に触れていく中で立ち絵や一枚絵から可愛くなっていく変化のつけ方が上手かったし、一握のほろ苦さを纏うのは確かだけど、素直にいいシナリオだったと思います。

★シナリオ(ネタバレ白抜き)

 色々細かく検証していたらきりがない、というのもあるし、一番肝心な部分である主人公とサトリの二人の関係性、恋愛に発展しないすれ違いの構図についてのみ、その能力面を含めて諸々さっくり考えてみようと思います。

 結局のところ二人は多世界を自由に行き来できる、作中の表現を借りれば量子的な観念で世界を捉えられる才能を持った保持者であり、その俯瞰的な視座があれば、観測によって世界の形そのものを定義するような離れ業も演じることが出来る、という解釈で、ベクトルとしては間違っていないでしょう。
 そもそもXNA改造で、人類をそこまで飛躍した存在に作り替えられるのか?って疑問と、それが意図的に可能であるならなぜ二人だけ?そしてサトリは最初から自覚的だったのに、主人公はそれにギリギリまで気づけなかったその差異はどこにあるの?と、前提の部分での疑問、都合のいい設定は浮き彫りになりますが、それはそういうものと思うしかないでしょう。

 ともあれ時系列としては、サトリは物心ついた時から多世界を認識できて、その中で少しずつコネクトームに差異のある自分を内包していて、そのズレに苦しむばかりに世界の可能性の根絶を夢見る特殊な観念を植え付けられてしまっていたわけで。
 その上で、自分の苦しみを共感できる相手は、同質的に世界を見ることの出来る主人公だけで、けれどサトリは、そもそも主人公がそういう存在であることを知らず、でも多世界を垣間見る中でその事実に気付いたかで、それが真実か確かめるためには、ああして主人公の意識の在り処を確かめる、という暴力的な行為を選択するしかなかった、と考えられます。

 結局主人公が脳を潰されても死なない、自分と同じ存在だと確信する事で心を浮き立たせ、居てもたってもいられずに自身の心境を告白して共感を求めるものの、まだ幼い気持ちの発露ではそれは正確に伝わらず。
 かつ主人公は、その経験の中で自己の強靭性を恐懼とともに認識した事で、より他者の痛みに寄り添うことを自身のアイデンティティとして確立したところがあり、それは後々にサトリが語ったように、ある意味では早い者勝ち的な恋愛面での歪さを生成していて。
 加えてみれば、無意識的にも主人公はその攻撃の相手を理解していて、それが本能的な反発に繋がっていたのかな、とも感じます。

 そもそも論として、恋愛において共感、というのは強力なファクターです。
 主人公としてはそれを、双方向的に行き来させるだけで恋愛官に派生しない特殊な認識を有しているとはいえ、自身から相手の心情に寄り添っていくのはアリなわけで、当然そうされた方は舞い上がって好きになるよね、って部分での必然として決定的な役割を果たしているわけです。
 けど主人公とサトリの場合は、まずサトリがああしなければ主人公を運命の相手と見定め、心から依拠できなかったという条件があり、そしてそうした事で主人公の恋愛観を決定的に捻じ曲げた、という因果が生じたことで、どうしようもなく恋愛要素として噛み合わない、すれ違いの構図が完成してしまったと言えるのでしょう。

 ただルート最後の、子供時分の会話の変化に関してどう捉えるか、ってのはあって、こうして互いの真意を理解したところで、二人が望んで過去を観測し直せば、そういう形からの違った今が決定できる余地もあるのかな?という示唆にも感じるところですね。
 でも物語的には、やはりその必然のすれ違いの切なさを抱えたままに、それでも互いだけを理解者として様々なものを保持していく互恵関係に辿り着いた、って部分は美しいと思ったし、それでいいんじゃないかなって思います。

 あと余談的にだけど、未来の子孫たちのCV的に、やっぱりキスだけはそういう一般的な生き方の範疇に入れなかったのかな?と穿った観点で見てしまったりね。まあドリドリがいる限り一代的には、とは思うところもあるのですけど。
 ともあれ量子論的な観念を突き詰めていけば、現在は未来の誰かの観測によって決められている、という、色々なものを蔑ろにする空疎な結論が浮かび上がる中で、それでも、せめて今が素晴らしいものになるように祈ることはできる、というありようは、ある意味では宗教的な色合いも含みつつ、人としての真っ当な強さを示した部分なのかなと感じますし、保持者だから、という構えた部分からそこへの到達への変遷は全体的に丁寧で、とても面白かったと思います。


★シナリオ総括

 過去シリーズ作に比べると重さ暗さが薄味になっているし、その分だけキャラの奇矯さにも痛々しさの成分が弱められ、コメディとしての明るさ、楽しさ、前向きさが相対的に押し出されていて。
 また個々の心理状況に対しての踏み込みの細やかさは、保持者とという特殊性を加味した上での妥当性と必要性を備えていて、どちらかと言えば構造ありきだった部分をバランスよく整えてくれている大きな要素になっており、キャラに対する愛着がより強く持てる仕掛け、仕組みになっていたと思います。

 まあその辺にしても過去シリーズに対して相対的に、ではあり、絶対的な意味でキャラに没入したり、シナリオ面で心震えたりと、そういう突き抜けた要素までは感じなかったので、点数としては名作一歩手前で落ち着かせていますが、尖りつつも尖り過ぎない塩梅が上手く、全体として欠点の少ないバランスの取れた良作であるのは間違いないと思いますね。


キャラ(20/20)

★全体評価

 基本的に誰しもがどこかしらおかしい、ってキャラ造詣は今まで通りですけれど、そこに痛々しさでなくおかしみを強く感じられるようなつくり方を今回はより意識的にやっている感じはあって、まあヒロインとしての品格ー、とか言い出したらキリはないんですけど、色々とやらかす中でもしっかり可愛さや前向きさ、ひたむきさは打ち出せているので、突き抜けて好き、って事もないけど減点する要因もないかな、と。

★NO,1!イチオシ!

 やはりキス、ですかね。べ、別に唯一の品乳キャラだからじゃないんだからねっ!
 普段の状態でも基本的にはノリが良く機知にも富んでいて、会話は軽妙かつ楽し気に弾むし、でも一方で自分に恋愛的ななにかが飛んでくるとおろおろあたふたして収拾がつかなくなる奇矯ぶりも含めて愛らしいなと。はじめての後のあの反応は面白すぎました。
 その上で別人格的な位置づけでのドリドリも、わかりにくいけれど本質的にはすごくいいやつだなぁ、ってのはあるし、全体的に見ていて一番飽きない面白可愛い子だったと思います。

★NO,2〜

 歩もやっぱり好きですね。こういう喋りにこのCVは意外と合うから侮れないのです。
 色々と品性面で突き抜けたヒロインが多い中で、恥じらいや高貴さ、清楚さを残しつつも少しずつ染まっていく感じがこれはこれで可愛いし、自覚的でない程度に主人公がちやほやモテモテになるとムッとする感じも、いかにもって感じで素敵でした。

 柚月は去勢去勢が鬱陶しいのはあれ、でもベースの部分では一番えろっちくて恋愛事にも興味津々で、それだけ過去の自分を責めて抑圧的に生きてきたんだなとしみじみ切なく感じますね。
 沙織も恋愛を意識してからの愛らしさのギャップの破壊力はかなり良かったし、他の面々もそれぞれに強烈な個性を発揮する中で、マイナス面も多いけどその分だけ魅力もある、という絶妙なバランスを醸し出せていたと思います。流石に妹だけは突き抜け過ぎていた気はするけれど、あれもある意味では必要悪的な立ち回りですしねー。


CG(17/20)

★全体評価

 シリーズ恒例、というところで、突出して美麗とか、可愛い!って感じではないんですが、この作風にマッチした可愛さと艶やかさと儚さの兼ね合いが良く、出来も安定して高かったと思います。

★立ち絵

 ポーズはヒロインで3種類、サブは1〜2種類かな?ヒロインもひとつずつあまり出番のない特殊ポーズがあって、それが中々に可愛いし、腕差分も全体的にそれなりに多いので、演出とセットでとても躍動感がありました。
 お気に入りはキスやや右、やや左、前のめり、歩正面、やや右、お辞儀、柚月正面、沙織正面、みはやあたりですね。

 服飾はヒロインで2〜3種類、サブで1種類と少ないですが、これは作品の設定的にも押し広げにくい部分だろうし仕方ないかなと。
 お気に入りはキス制服、私服、学ラン、歩制服、柚月私服、沙織制服、みはや私服あたりです。

 表情差分は全体的に突飛なものや奇矯なもの、遊び要素も含めて中々多彩で、可愛らしくも面白く楽しませてくれましたね。
 お気に入りはキス笑顔、尾白喜、ニヤリ、睨み、照れ困り、膨れ、ギャグ泣き、歩笑顔、不満、澄まし、怒り、照れ目逸らし、><怒り、柚月笑顔、驚嘆、キラキラ、混乱、悲しみ、沙織笑顔、不安、怒り、照れ笑い、みはや照れ澄ましあたりですかね。

★1枚絵

 通常70枚のSD14枚で、計84枚。量的には水準ギリギリって感じですが、まあシリーズ通じてこんなものだし、シーン数も多くはない、そして必要な場面にはしっかり、という感じではあるから悪くはないのかなと。出来は概ね安定して可愛く、これぞ!ってのはなかったですけど良かったです。

 お気に入りは飛行機キス、サトリの告白、二人乗り、許せない!、ラブコメをしよう!、学ラン、ジャンプ、酔い絡み、添い寝、屋上、薬塗り、妹襲来、妹つむり、ノア正常位、みはや正常位、69、メイド、キスとキス、愛撫、正常位、抱きしめ、対面座位、添い寝、バック、歩写真、パイズリ、69、正常位、キス、柚月とサトリ、パイズリ、アナルバック、フェラ、背面座位、呼びかけ、正常位、共に歩む、沙織正常位、対面座位、添い寝いじり、立ちバックあたりですね。


★BGM(16/20)

★全体評価

 全体として風雅でありつつ、どこか空疎で観念的な雰囲気も要していて、作風に嵌っている楽曲ですが、質量ともにもう一歩押しが足りない感じではありました。

★ボーカル曲

 全部で2曲。
 OPの『roop〜以下略〜』は、不可思議さの中に清涼感を塗して雰囲気良く仕上がった曲ですが、そこまでガツンと来る部分もなくそれなりに、というイメージでした。
 EDの『Vector』のほうが、どこかしら哀切を秘める世界に対する賛歌、という雰囲気での透明感と優しさが強く出ていて、曲としてもサビのメロディが綺麗でそこそこお気に入りですね。

★BGM

 全部で21曲と、水準よりは少なめ。質も粒ぞろいではあるけれど取り立てて、というほどではなく、シナリオや演出の勢いに負けてしまっている感じはありましたね。
 お気に入りは『黄昏の国』『恋と重力』『ルルラン』『秋晴前線最前戦』『紅い落葉』『翳り月』『流燈』『掌』『辿り着く空』『きっと続く季節』あたりです。


システム(9/10)

★演出

 全体的に非常にコミカルで独創的で面白かったですね。
 とにかく縦横無尽、変幻自在にキャラが動くし、それだけでしっかり感情を担保してくれているのは見事で、当然それを支える音や背景の部分もしっかり出来ている、肝要なシーンでの情感演出も高いレベルで備わっているので、このあたりはかなり満足度が高い仕上がりだと思います。
 ムービーはまあ、そこまで特筆するものはない素朴な出来ではないでしょうか。

★システム

 全体的に特筆して優れてはいないけど不備もなく、使いやすい平均的なシステムだと思います。
 ただ昔から思うに、ゲーム内オプションと上段バーで弄れる部分が違う仕組みは一括化出来ないものなんでしょうかね?別にこれはこれで慣れてるから気にはならないですが。


総合(86/100)

 総プレイ時間23時間くらい。共通が9時間でサブが1時間、個別が3時間ずつにエピローグなどコミコミでこのくらいでしょうか。
 それなりに尺はある作品ながら、一貫して緩んだ空気がなく面白おかしく進んでいくテキスト面での貢献、独特の才能の発露っぷりは相変わらずで楽しめましたし、構造的にも極端な飛躍がない中で、あくまでも恋愛を基軸に、って部分を貫いての展開は、今まで以上にキャラ性に寄り添いやすくて良かったと思います。
 面白いけど相変わらず小難しいし、下品さは突き抜けてるしで、色々好き好みはあるでしょうが、個人的にはすみっこソフトの四季シリーズの中では一番肌に合いましたし、迷っていたけど買ってよかったなと思いますねー。
posted by クローバー at 05:15| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする