2020年10月06日

必殺・思考の盲点

 さくレットはメリッサをクリアして、所長ルートのまだ中盤に入ったくらい、なのかな?進み方このルートは読みにくいけど。

 メリッサに関しては、非常に上質なミステリーとしての面白さと、それに付随するキャラの奥行き、世界像の複雑さを存分に堪能できましたね。
 こういう順番強制型のシナリオであるから当然、と言えばそうですけど、ルート進めるごとに加速度的に面白くなっていく感じです。

 やっぱりなぜこのルートに分岐する流れがあるのか?という部分では、読みにくいところもあります。
 ただプレイヤー視点での一周目でも、この列車への招待状自体は来ていた、とありますからね。

 蓮ルートでは永久機関の方に可能性の比重を置いていたけれど、こちらでは千里眼・未来視に賭けた、という色合いでしょうか。
 それがどのタイミングでそうなるのか、枝が違っても作中内の時間軸、特に主人公が認識している歴史的事件は一緒のはずなので、そのあたりから改めて精査したいところです。



 ともあれ、そういう背景の思惑がありつつも、ままならずに発生してしまった事件。
 その解決編は非常に多角的な視座を持ち込んで丁寧に解いており、お約束のミスリード、おびき出し展開含めてめっちゃ面白かったです。

 個人的には、最初の事件のアリバイ証明の根拠となったものは疑問視していたので、実は犯人「だけ」は当たっていました。
 ただカヤノの正体に関しては読み切れなかったし、きちんと視覚的にもヒントは沢山置かれていたのに……!と脱帽しました。

 正直意識の方向性がそちらに向きにくいシーンで、というのは非常に巧みなつくりでしたねー。
 アメグレでも、読み手の思考の盲点を突いてくるのが非常に巧みでビックリしましたけど、今回も驚かされました。
 しかもその視座で言えば、これはまだまだ前座程度だったという……。

 しっかり事件解決しての、それでも残る謎や、主人公が見極められなかったものに対するフォローも良かったです。
 単純にメリッサとのラブラブな感じもかなり素敵でしたし、流石に状況的に蓮ほど、ではなかったにせよ、凄く可愛かったと思います。こっちでもピンクボインは強かった……!

 その上でのあのラストは、ある意味で恣意的な要素を、これ以上なく感情面で説得的に捻じ込んできましたね。
 確かにアララギの言葉とも反していないし、そうなると、って判明する部分も多々あって。
 かつ最後のルートでは、その存在自体が全てを解決するためのキーになる、というわかりやすい構図でワクワクが止まらない、というものです。



 そんな感じでスタートした所長ルートは、基本的にこれまでの歪みを総浚えして一気に、という流れではじまります。
 アララギが「最後」と明言しているのですが、それが枝の本数の問題なのか、アララギの機関としての問題なのか、そのあたりは時間遡行の仕組みも?だし、色々考えてしまいますね。

 ただそんな流れで、いつもよりアドバンテージを持って解決にあたっているからこそ、見えてくるものもあって。
 勿論主人公の右手の運動イベントは絶対伏線だと、それ自体はわかっていたけれど、その内実までは流石に見抜けず。

 でもそう、なんですよねぇ。
 冷静に考えて、より早い時期から歪みの影響が出ていたと言うならば、その未来が「本来」のものとは限らないわけで。

 ここで言う本来が、半ば無意識的に読み手が想定してしまう「今」である事。
 その思考の死角を、どうしても思考停止に陥りがちな視座を、きっちりひっくり返してくるその発想力と構成力に改めて脱帽です。

 でもその前提が崩れるとなると、大元の未来=今、という可能性が成り立つのかもわからず。
 そもそもより悪い未来である可能性すらあるし、時間軸で言えば、アララギの存在が、より長いスパンでの介入を示唆しているとも言えて。

 その流れの中での所長の立ち位置と可能性も、まだわかりにくいですしね。
 ようやく本名は出てきて、多分名前そのものより姓の方が大切にも感じるけど、正直それだけでピンとくるものもないんだよなぁ。

 とにかく、やっとこ二人の関係が一歩進んで、とはなったものの、事件そのものはまだまだ二転三転しそうです。
 基本的に読めないけれど、諦めずに随時立ち止まって色々考えつつ、隅々まで堪能したいですな。


posted by クローバー at 17:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする