2009年11月08日

ましろ色シンフォニー

 基本メーカー買いではあるけど、原画&ライターにも期待は大きかったし、なにせ体験版での雰囲気の良さが異常なんで、待ち焦がれていました。

シナリオ(25/30)

 最強の雰囲気ゲー、そしてダダ甘。。。

 主人公は、今の両親が再婚したばかりの幼い頃に重い喘息を患い、新しく出来たばかりの家族に沢山心配と迷惑をかけていたことが今でも軽いトラウマで、そのせいかとても場の空気に敏感な性格。他人とは出来るだけ均等に距離を置き、常に場の空気に気を配って、空気が悪くなりそうなら迅速にフォローして取り繕ってしまう、そんな生き方をしてきました。
 折りしも少子化の時代、主人公と義妹の桜乃の通っていた各務台学園が、近隣の有名校である結姫女子学園と統合されることになりました。しかし、共学校と女子校の統合ともなると問題も多く、来年度からの正式統合を前にとりあえずかり統合機関を設けることになり、そのテストクラス生として主人公と桜乃も選ばれてしまいます。

 明日から新しい学校での生活が始まるという日の夜、普段より豪勢なお弁当を作るべく、普段は利用しないやや高級なショッピングモールへ買い物に出かけた方向音痴の桜乃は、お約束のように迷子になってしまいます。桜乃を迎えに出かけた主人公は、いつしか携帯の向こう側に妹以外の声がすることに気付きます。

 ―――それは、きっと、予感。

 やがて携帯の向こうから聞こえてきた清冽な声を聴いた瞬間、主人公は心のどこかで新しい生活と出会いの息吹を感じていました。やがて主人公の目の前に現れた桜乃と、途中から合流したらしい迷子仲間の少女、愛理。桜乃ともう親友になったんだと恥ずかしげに語る彼女の凛とした立ち姿を目にした途端、主人公の予感は確信に変わりました。

 そして始まった新生活、桜乃と親友で各務台の生徒会長でもある隼太とともに結姫女子学園、通称結女に向かった主人公たちは、いきなり門前で自称野良メイド・アンジェの熱烈な出迎えを受け、面食らいながら集合場所の講堂に向かいます。そこには各務台の選抜メンバーが揃っており、まもなく結女の学園長が来て話をするから待っていてくれと言われますが、時間が過ぎてもなかなかその学園長が現れません。
 場の空気が弛緩して、とにかく何かアクションを、と思った頃、講堂に現れたのは昨日出会ったばかりの少女・愛理と、彼女に強引に引っ張られてやってくる、その母親にして結女の学園長、蘭華でした。偶然の再会に他意なく喜びを示す主人公と桜乃ですが、昨夜の雰囲気と違って、どうにも愛理からはピリピリした空気しか伝わってきません。それもそのはず、愛理はこの学園における、統合反対派の急先鋒なのでした。

 かくして始まった統合クラスでの生活、しかし、学園長の娘であり、また人格的にも結女の誰にも一目置かれている愛理が新しいクラスに溶け込むことを拒否しているため、どうにも主人公の苦手な、重苦しい空気が漂う空間になってしまっていました。それでも同じクラスになったアンジェの明るさや、謎の動物・ぱんにゃつながりで仲良くなった先輩・みうの励まし、そして普段からペースを崩さない桜乃の思いやりに助けられ、少しずつ愛理以外のクラスメイトとは打ち解ける雰囲気が出来上がっていき、逆に愛理の周りが孤立しているように見えてきてしまいます。
 場の空気を大切にしていて、そして何より、統合前日に出会ったときの清冽な雰囲気をよく覚えている主人公は、なんとか愛理にも溶け込んで欲しいと思っていますがなかなか上手くいきません。果たしてこの先、主人公は愛理の壁を破ることが出来るのか、そして統合クラスの生活の先に何が待っているのか―――、おおよそそんな感じのお話です。

 
 とにかくこの作品の一番のウリは雰囲気の良さに尽きますね。まあ主人公が気回し体質という部分も作用してはいますが、単純に舞台がお嬢様校ということで、あまり裏表のない、素直で純粋なキャラばかり配しているのも一因でしょう。主人公を中心として少しずつ輪が広がっていき、それに否応なく愛理が巻きこまれていく日常の展開は、面白味にはやや欠けるかも知れませんが、なんともほっと安心できて思わずこっちまでニコニコしてしまうような、そんな雰囲気が漂っています。
 もう一つのウリは、とにかくダダ甘なヒロインとの絡みでしょうかね〜。
 基本的にこの作品、どのシナリオに進んでも大きな問題ってのはほとんど起こらないんですよね。基本的にシナリオの構成ってのは出来事で緩急をつけていくパターンが多いんですけど、この作品は心の機微において繊細に、丁寧に折り目をつけている印象で、アップダウンには欠けるものの、その分ヒロインとの心の交流、移り変わり、少しずつ進んでいく恋人関係、そのあたりの描写が抜群に素晴らしいです。・・・まあルートによってはイマイチなのもありますが。。。

 時間的に言えば最初の一ヶ月、主人公たちが愛理の抱えている秘密を知ることで、愛理の鉄壁のガードを崩して仲良くなっていくまでが共通ルートで、そこから個別に分岐します。最初選択肢の出現傾向的に、愛理はルート制限キャラなのかなと思っていたんですが、そこは主人公の体質的な部分も考慮してか、基本的には珍しく積極的に特定の女の子に肩入れした場合にこのヒロインのルートへ、誰にも深入りしなければ最初から気にかけていた愛理のルートへ、ということみたいです。とはいえ、個人的には愛理を最後に持ってくることを大いに推奨しますけどね。詳しくは後述しますけど、愛理最初になんかやったら他のヒロインに浮気できないよ。。。

 以下、ややネタバレ気味の個別評です。

 アンジェシナリオは、とにかくダダ甘さが際立っていましたね〜。
 基本的に何でも出来るスーパーメイドなアンジェは今まで仕えるべき主人を探し続けていたわけですが、幼い頃からメイドであることを厳しく躾けられた関係でか、メイドとして奉仕する理由、という根幹の部分をどこか置き去りにしたままでした。
 そんなアンジェが、同じく気配り体質ながら、自分とは違うやり方で常に周りに気を配っている主人公の本質を知ることで、そこに自分が仕えるべき主人のあるべき姿を見出すというシナリオの流れになります。このへん、メイドとしての職務感と、主人公に対する慕情が渾然一体となっている部分が多々見受けられ、最初の取っ掛かりがこうだった故に、二人の関係は、甘い雰囲気だけ散々振りまいておいて、それでいてなかなか深いところまで進展せず、読み手をやきもきさせてくれます。
 そんな感じで寸止めされていた分、二人の想いがひとつになった後のダダ甘っぷりはちょっと尋常じゃないくらいで、またその喜びを素直に表に出すアンジェが抜群に可愛いせいで思いっきり当てられてしまうシナリオです。初HToDoとか色々と面白すぎる。。。
 付き合いだしてからはちょっとした問題はあるにせよ、基本的にはずっと甘々で、如何にも気配り体質の二人らしい、堅実で心がやわらかくなるシナリオですね。

 みうシナリオは、みうが創設した部活である、怪我をした野生動物の保護をする通称ぬこ部での話がメインになります。
 みうの誘いを受けてぬこ部に入ることにした主人公ですが、元々男嫌いだった上に、異常なまでにみうに懐いている紗凪には散々に疎まれ、なんとかそれを解消しようと努力していくうちに、主人公の知らないところで三角関係が発展していってしまうというシナリオ(笑)。とはいえ紗凪は全く素直な性格じゃないし、みうはほわほわしていてそういうイメージを全く感じさせないので、基本的にはぬる〜い部活風景といったところです。途中で部活存続に関わる問題が発生し、部員を増やす必要が出たことで、アンジェ、桜乃、愛理といった仲間内が加わり、より一層ワイワイとしたアットホームな雰囲気が助長されますね。
 自分の身を削ってまで動物に尽くすみうにほだされ、またみうもそんな風に気を回してくれる主人公に惹かれていき、二人が恋人関係になるところまでが大体一区切りといった感じで、そこからはダダ甘な恋人生活と、部活に持ち上がったちょっと深刻な問題が平行して進んでいく感じになります。
 とにかくひたすらに主人公を甘えさせてくれるみうですが、そんな恋人生活や、部活での活動を通じて、本当はみうがすごく傷つきやすい心を持っていることに少しずつ主人公は気付いていき、その彼女の支えになりたいと強く思うようになっていきます。そんな中で、このシナリオのクライマックスであるぱんにゃ絡みの問題が発生して・・・、という感じですね。甘い中にも切なさが多分に含まれた、それでいて前向きで優しい気持ちになれるいいシナリオです。そしてとにかく、挿入歌が神過ぎる。。。

 んで桜乃シナリオ、個人的にはこれだけはあまり感心しなかったですね〜。
 まあシナリオは義理の妹らしく、一歩進んだ関係になりたい、でも告白することでいいまでの関係を壊したくない、みたいなテンプレもの。まあこの作品の場合、周りを支えるキャラ、特に愛理の存在が大きいために、不必要にグダグダに流れることはないんですが、どうにも印象的に、これホントに桜乃?と言いたくなってしまう部分があったりします。特に愛理シナリオやった後だと、本当に同一人物かと聞きたくなるくらい、桜乃の後ろ向きなところが目立って見えますね。
 まあもちろん、他人事と自分のことは違うといってしまえばそれまでなんですが、こうも根本的な部分でズレを感じてしまうとやっぱりすっきりはしませんね〜。その上、恋人関係になってからもなかなか兄妹の空気が抜けないというか、他のシナリオに比べていまいちイチャイチャ、甘々っぷりが不足していて、それでいて特に大きな山場も障害もなく終わってしまう印象で、なまじ桜乃がすごくいいキャラだけにちょっと物足りなかったですね〜。

 さて、愛理シナリオ。
 このシナリオ、構成を出来るだけ簡単に書き出せ、と言われたら、

 紆余曲折あった上で恋人に→母親との確執も恋人パワーで解決、めでたしめでたし。

 でしかなかったりします(笑)。
 とにかく構成そのものはシンプルでわかりやすいんですが、そこに至るまでの過程というか途中経過というか、主人公と愛理の心の機微の変化の部分にテキストのおおよそがあてられている感じで、とにかく繊細で丁寧で、ちょっとでも乱暴に扱うと壊れてしまいそうな愛理の傷つきやすい気持ちを、大切に大切に育てていく、そんな印象のシナリオですね。そしてその部分こそ、この作品の二大特徴である、雰囲気の良さとダダ甘を存分に生かしきっており、もうとにかく読んでいてむずがゆい、あまりに愛理が可愛らしくて身悶えしてしまう様な仕上がりになっています。

 愛理の完璧さの裏側に隠れていたのは、急激な変化を嫌う怯えた少女の心で、故に統合にも反対していたし、予想のつかない反応をするぱんにゃとも距離を置いていたりする愛理でしたが、主人公たちに一人暮らしの秘密を知られてしまい、少しずつ内側に他人を受け入れていくことで、ガチガチに固められていた外側の殻が少しは柔らかくなった、というのが共通までの部分で、それでも殻の中にまでは立ち入らせずに、単なるお節介の人格者であり続けたのが他ヒロインのシナリオでの愛理のスタンスでした。
 しかし愛理シナリオでは、主人公が自分の気配り体質の本質を告白することで、負い目を共有し、そのことで主人公が愛理の内面にやわらかく踏み込むタイミングが発生し、そのことで愛理にとって主人公が安心できる相手、に少しずつ変化していきます。
 よく、外側の殻の固い人は内面のガードが甘いと言われますが、正に愛理はその典型で、急速に主人公に懐いていきます。それは、幼い頃に失われてしまった父性の代替を求めるような無邪気さで、それは仮にも健康な男性である主人公と一方ならず困惑させる性質ではあったのですが、持ち前の体質を発揮して、愛理を柔らかく柔らかく受け止め続けます。
 愛理とは逆に、主人公は外側の殻はとことん柔らかいものの、内面の一番繊細な部分だけはしっかりガードしている、そんな体質なので、愛理の殻を破って二人の柔らかい部分が混ざり合っていっても、しばらくは受け入れられていました。しかし、愛理に甘え続けられ、求められる日々の中で、少しずつ愛理に惹かれていく主人公は、守ってあげたいという父性と、抱きしめたいという男性の間で徐々に苦慮していくようになります。このあたりまでの流れは、正に二人の体質がしっかり噛みあったがゆえの奇跡みたいな凪の部分で、もう恐ろしいまでに愛理の懐き方が可愛くて可愛くて仕方ないですね〜。

 しかしまあ、自分からの変化を嫌う怖がりな愛理と、やはり本質的な部分では、他人に嫌われたくないと言うマイナスの感情から気配り体質を組み上げた主人公では、どこかで行き止まりにぶつかってしまうのは必然で、それを打開するためには周りの手助けが必要、となるわけですが、ここでスーパー神妹発動、このあたりの桜乃の仕事っぷりは本気で後光が差しています。。。この果断さと厳しさを見てしまっては、桜乃シナリオのヘタレっぷりに違和感を覚えてしまうのは仕方ないじゃない?って感じです。
 ともあれ、桜乃のスーパーアシストで首尾よく恋人関係になれた主人公と愛理ですが、恋人になってからも、石橋を叩いて渡るような感じは一向になくならず、まあとにかく衝動的、という言葉から程遠い恋愛を展開してくれます。かといって、地に足ついた、と表現するのはちょっと違う感じで、とにかく甘々でふわふわで愛理の可愛さが尋常じゃないんだけど、トロトロに骨抜きになっても愛理は愛理、といった芯の部分だけはしっかり残っていて、そのあたりのギャップも含めてもう色々とダダ漏れます。。。
 それこそ、恋人同士ですることひとつずつ、といった風情で、一歩一歩、二人のペースでじっくりと愛を育んでいき、そういう配慮がHシーンに至るまで随所にこめられているのでものすごく一貫性があり、ホントに安心してのめりこむことが出来るシナリオですね。とかく理詰めでモノを考え、最初はおっかなびっくりでも慣れればすぐに優等生のパワーを発揮する愛理、それは正に名は体をあらわすの如く、愛の理を体現しているかのような印象を受けましたね。
 そして、恋する女は強い、じゃないですけど、本質的に愛理が歩み寄る以外に改善の仕様のなかった母娘関係も、恋人関係で培った二人三脚でなんとか乗り切って見せて、最後に一点の曇りもないすっきりしたシナリオになっており、ホントダイナミズムには全く欠けるのにどうしてこんなに面白いの?といいたくなるくらい水準の高いシナリオだと思います。

 とまあ、やや桜乃シナリオだけ残念だったものの、平均点の高い内容でした。感動的要素や構成面での緩急が少ないことで冗長に感じる人もいるかもですし、あるいは主人公や愛理の性質と相容れないがために納得できない、そういう懸念はかなりあるシナリオですけど、特に愛理シナリオが私の琴線に恐ろしいほど響いてきたので、このくらいの点数はつけておきたいと思います。これでもある程度客観的になっているつもりで(いつもの評価方法にちょっと色つけたくらい)、全力で主観でいいならあと3点くらいは軽く+しちゃうんだけどね〜。。。

キャラ(20/20)

 最初に書いておきますと、みうもアンジェも桜乃も私は大好きです。それこそ普通の作品レベルなら、余裕で全員がエースクラスの愛着度です。けど、それをはるかに凌駕して愛理が好きすぎてもうどうしようもありません。最近は、寝ても醒めても油断すると愛理かーいぃなぁ・・・、とかダダ漏れている始末。。。 とにかく、久しぶりにキャラデザイン、性格、シナリオ補正の三拍子揃った、文句なしにSSレベルのヒロインに出会いました。今年はホント、基本的に水準は高いのに、どこか一要素欠けているヒロインばかりだったんで感動も一入です。しかも愛理の場合決して一目惚れでなく、むしろ体験版を初めてやったときにはさほどでもなかったのに、ジワジワと少しずつ好きになっていった過程があるので、ずっと好感度指向が上向きなのもより印象の良さを高めてますね。
 ともかくもうこのクラスになると、いちいちどこが可愛い、とかいうレベルじゃないですね。もう存在全てが可愛い、その魂が愛しいとそんな感じです。

 それはそれとして、この作品は本当に人として素敵なキャラ、を実に上手く書けていると感じましたね〜。他三人のヒロインも、それぞれある程度性格付けはされているけど、そういう部分じゃなくて人を思いやる気持ちとか、支えあう気持ちとか、そういう部分が好きだと感じていますから。とかく最近はキャラの魅力作りに対してシナリオ補正の足りない作品が多いので、それが作品全体に波及していると言うのは素晴らしいと思いますね。
 もちろんそれはヒロインだけの力でなく、脇を固めるキャラまでそういう部分がしっかり浸透しているからでもありますね。癒しパワーで右に出るものはいないばんにゃ、口は悪いけど心優しい紗凪、飄々としていても締める所は締める隼太、それを見守る大人たち、正に渾然一体となってこの素晴らしい世界観を作り上げており、それに支えられて成立するカップルが幸せになるのも当然、といった感じですね。

CG(18/20)

 相変わらず美麗な絵ですね〜。正直最初、この人の絵は美麗だけど華が強すぎてぱれっとの雰囲気に合うのかな〜と思っていたんですけど、出来上がってみればこの原画家さんの魅力はそのままに、ぱれっとらしい柔らかい雰囲気をもしっかり醸しだしていて、このあたりにメーカーとしての能力の高さを垣間見せられました。こういっちゃなんだけど、時々くすくすさんっぽい構図の絵がありますもんね(笑)。

 さて、この人は一枚絵も上手ではあるけど、個人的には立ち絵に真骨頂がある奈〜と感じています。もうとにかく今回の立ち絵は抜群に可愛かった。特に愛理の立ち絵は、文句なく今年NO,1だったと言い切れちゃいます。どこを切り取ってもしっかり気品はあるのに、ものすごく表情の変化に富んでいて愛らしく、また同じ表情でも自分のシナリオとその他のときとでは受ける雰囲気がガラッと違ったりと、とにかく奥行きがあって味わい深い、最高の立ち絵でした。どの構図も大好きではあるけど、強いていくつか選ぶなら、正面向き冷や汗顔、泣き顔、破顔一笑、前傾姿勢のジト目、焦りの><顔、びっくり顔、やや斜め向きでのはにかみ笑顔あたりですかね〜。
 他キャラでは、桜乃の見返り姿勢での線目と見開き顔、アンジェの正面向きキラキラ目玉の笑顔、呆然顔、エプロンをつまんでの顔中笑顔、わくわく><顔、みうの照れ顔上目遣い、横向きで半寝の顔、家でしか出てこないブラック顔(笑)、斜め向きでびっくりして点目、ぱんにゃの気遣い顔あたりですかね〜。

 一枚絵は概ね可愛いものの、一枚絵に比べると安定感がなく、特にHシーンで崩れがちょっと目立つかな〜という感じ。こっちでも一番安定して可愛いのは愛理かな〜。
 特別にお気に入りなのは2枚ほど。愛理の初キスシーンは、とにかく愛理のとろけちゃいそうなくらい幸せそうな、でもどこか怯える子供のような頼りなさも感じる絶妙の表情がツボでした。もう一つはみう&結子の家族の肖像。普段外では決して見せないような子供らしい表情のみうと、それを包み込むような笑顔で見ている結子の表情のコントラスト、そこに安心しきった顔で抱かれている猫たち、と素晴らしくほのぼのとする一枚ですね〜。
 その他お気に入りは、愛理は講堂に颯爽と登場、二人で買い物帰り、二人でお風呂、布団にそっと横たえて、雪景色を眺めて笑顔、桜乃は告白シーンを見て複雑、お風呂場でばったり、背中合わせの告白、アンジェは門前での出会い、後ろから主人公を見つめて天啓、初めてのキス、みうはコスプレバイト、後ろから抱きしめて告白あたりですね。SDではなんといっても席替えの悲哀は最高だった(笑)。

BGM(19/20)

 いつもながらぱれっとのBGMは水準が高い・・・。そのままヒーリングミュージックとして売り出してもいけそうな綺麗な旋律山盛りですね〜。
 
 ボーカル曲は3曲。
 OPの『シンフォニック・ラブ』は高音域の印象が強いとってもアップテンポでビートの速い、かなり特徴的な曲ですね〜。最初に聞いたとき一瞬ネガゼロを思い出したのは秘密。。。でも全体的に音の使い方に品があって、まさしくスターティング、って雰囲気のある曲です。基本的にBGMがしっとりしているのが多いだけに映える、ってのもありますかね。
 挿入歌の『さよなら君の声』は超をつけていい神曲。まあタイトルだけで何の場面かあまりに丸わかりだったりしますが。。。
 とにかくタイトル通り歌詞もメロディラインもシンブルで、それだけに訴えかけてくるパワーが凄まじいんですよね。特にサビのメロディラインに潜む切なさは最高で、それを短いサイクルでリフレインしてくるからもう鳥肌立ちっぱなしです。印象的に、もしらばの『凪』に近いですね。正直今年はもうボーカル曲上位5つは決まったかな〜と思っていただけに思わぬ伏兵です。。。
 EDの『キミイロミライ』はこれまた実に王道のEDらしい曲。しっとりバラード調でまとめながら、しっかりサビでは盛り上げてくるのが憎いところで、これもなかなかいい曲です。

 BGMもかなりの名曲揃い。特に日常の曲がすごくいいです。全部花の名前でまとめているのもセンスがあっていいですが、愛理の表題曲だけ華を添えていないあたりにそこはかとなく自負を感じます。。。
 一番のお気に入りは『野牡丹の紫』。ピアノ単奏での柔らかい旋律に、高音低音の弦楽器の調べが更に柔らかく絡み付いてきて、どこまでも穏やかな気持ちに誘われる、まさしくましろ色の世界観にドンピシャの一曲だと思います。
 その他お気に入りは、『清々しい笹団扇』『東雲菊』『衝羽根朝顔』『瑠璃虎の尾』『夕化粧』『気高い心』『黒種草』などです。しかし正直、シリアス系の曲ってかかる場面が極端に限られているから、鑑賞でフルコーラス聴いて初めて、ああこれすごいいい曲、って気付いたのが多い(笑)。

システム(9/10)

 演出は派手さはないけど、そこかしこに丁寧さがみられてすごく好感が持てる内容。
 最近では他の追随も増えてきたけど、後ろ向き演出の嚆矢として相変わらずバランスのいい使い方をしているし、背景効果との噛み合わせ方が抜群にセンスがありますね。地味ながらSEが上手く日常感をサポートしているし、とにかく全体的なバランスがよくて完成度が高いと思います。

 システムはまあ水準ですね〜。
 バックログで立ち絵も巻き戻るのは地味だけど嬉しいところ。やっぱり声だけでなく表情つきでリフレインできるのは、特に今回みたいにぞっこんはまるとありがたいです。スキップは水準、やや全体的に操作性に重さは感じるものの、それは古いPCのほう使っているからかも。ワイド対応がなかったもんで、流石にこれはフルスクリーンでやりたくてこっちにしちっゃたからなあ。

総合(91/100)

 総プレイ時間・・・、たぶん18時間くらい。
 というのも、愛理は何回も何回も途中からやり直しすぎて、正確な全体ボリュームがいまいちわからなくなっちゃった(笑)。まあ愛理が一番長いってのは確かだと思いますが、全体のボリューム的には水準クラスだと思います。

 とにかく雰囲気のいい作品なので、特別人を選ぶと言う印象はないですが、私みたいにぞっこんにはまるにはある程度性格的に共感できる土壌が必要かもしれません。そうでないと、ただ冗長で甘ったるいだけに感じてしまうかもなので、そのへんは踏まえた上でのこの高評価だと思っていただけると。。。採点甘いのは承知ですが、おそらく今年一番好きな作品になると思われるのでこのくらいはお許しを。
posted by クローバー at 08:34| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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