2010年12月16日

ランスY 〜ゼス崩壊〜

 ランスシリーズは、戦国ランスをほぼリアルタイムでプレイして嵌ったので、とりあえず直近のこれもと思って買ったはいいものの、色々タイミングが合わずに二年以上放置してしまったという勿体無いオチ。まあこのシリーズ、まとまって時間を作るくらいの気持ちでないと、ボリュームがありすぎて手を出せないですからねえ・・・。

シナリオ(26/30)

 正義でも、悪でもなく。

 
 世界観説明については、私自身イマイチ良くわかってないので省きます。。。とにかく、ナンバー6が示すとおり、遡れば20年近く昔から連綿と続いているシリーズの、大枠としての6作目となる作品です。
 世界で唯一、人間が魔人に対抗できる能力を持てる魔剣カオスの持ち主であり、世界の救世主になりうる英雄の器ではないかと目されている男、ランスですが、その正体は無類の女好きで、常に自分の欲望のまま真っ直ぐに突き進んで、それが常に世界を揺り動かしてしまうというはた迷惑な男を主人公とした物語ですね。
 今作では、お馴染みの奴隷のシィルを引き連れてゼスにやってきたランスが、この国特有の、魔法使い以外の人間は奴隷に等しいという価値観から相応の身分に落とされてしまい、それに憤慨したランスがこの国のレジスタンス組織・アイスフレームにスカウトされて、一つ暴れてみるかと参加するところからはじまります。
 その組織はウルザという脚の動かない少女を頂点とする小さな反政府組織で、まずは魔法使いとそれ以外の市民との間に横たわる思想の隔絶から撤廃していかないと、真の糾合は為し得ないという明確なスタンスをもって活動していましたが、少し前にとある作戦で大失敗を犯してしまい、組織のリーダーで資金源でも合ったウルザの親兄弟がみんな死んでしまって以降は、あまり派手な活動はせずに地道な救済活動に専念しているという現状にありました。
 参加してみたはいいものの、そのあまりのじれったさに痺れを切らしたランスは、ウルザを手篭めにすると同時に組織そのものの活動方針をもウルザを通してリモートしようとしますが、それは実にランスらしい、自身の欲望を最優先にしたものばかり、果たしてこんなところからゼスの真の改革は訪れるのか、というのが大まかな序盤の流れになります。

 この項目は一応シナリオ評価ではあるのですが、この作品はRPGでもあるので、所々で視点がずれる可能性がありますが、その辺も含めての評価であるのであらかじめご承知置きください。
 
 ゲームの流れとしては、シナリオ進行に沿った大きな依頼をメインにしつつ、組織内でのサブイベントや、過去作に登場したキャラの再登場によるイベントなど脇道も実に多彩に用意され、そしてキャラ一人一人にきちんとこの物語における位置付けと目的をしっかりシナリオに噛み合う形で用意しているので、平行して読み進めていくことで今の世界の現状や、ランスの周りに集う女の子達の心情などがつまびらかにされていきます。
 とにかくランスというキャラが、強いけどやたらと女の子好きで、それも恋愛的な好きではなく肉欲的な好きなので出会ったらHさせろ、ちょっと恩を着せたらお礼にHさせろ、敵でも可愛い子ならサクッと倒した後に褒美代わりにHしようと、とにかく可愛い女の子とHをするためなら、倫理や道徳など全て叩き潰して真っ直ぐに欲望の道をひた走りますが、それでも本質的に英雄的というか、人を惹き付ける魅力が多彩なのは確かで、魅力に惹かれた周りの人間に支えられつつ自分の道を貫くと、何故か不思議に世界の危機まで救っているというイメージですね。

 この作品においては、メインとなるヒロインは間違いなくウルザとなります。
 彼女が過去に負った心の傷のせいで、今でも椅子から立ち上がれない心的外傷を抱えており、それは今までの自分の在り方に全く自信が持てなくなった故の反応で、しかしながら今でも自分の思想と人間的魅力を慕って活動してくれている組織の人間を見捨てることも出来ず、いわば行き場のない迷路で立ち往生している状態のときにランスと出会うことで、良くも悪くも何もせずにはいられない状況に追い込まれていきます。
 また、ウルザがそうなるに至った主因を作った裏側の敵の存在も実に巧みに構成されており、それらを含めた真実をこれ以上ない危機の中で突きつけられて、本来あるべき自分にウルザが立ち返ることが出来たところがこの物語のハイライトであると私には思えました。
 そこにあるのは正義でも悪でもない、ただ自分の心が求めるものをひたすら真っ直ぐに求道する力と意志、勿論一般的なイメージとしてはよろしくないランスの素行と思考も、そういう一面から見ればしっかりと筋が通っており、その本質だけを掴み取って立ち直って見せたウルザという少女の英雄的気質が、実に凛として清々しいんですよね。

 単純にシナリオの展開的に言うなら、中盤の流れは普通の感性で行動するならそれは・・・ってことになりますけど、そのあたりの違和感を個性の強さであっさり払拭できてしまうのがランスシリーズの最大の特色であり魅力とも言え、そういう視点で言えばやはりシリーズを追いかけてきたプレイヤーにこその敷居の高さは感じなくもないものの、様々な要素が高い次元で絡み合っての結果オーライに導いているシナリオの構成力の高さが、このシナリオ一本だけでもそれなりにきちんと説得性を持たせていると思います。
 実際、この破天荒さがない、大局的思考が出来るランスとかでは、このスケールで物語は動かせませんからね〜。ぶっちゃけこの作品のテーマであるゼスの再興と人心の平和裏な糾合は、ウルザさえしっかりとそれを成し遂げる意志をもって動くことが出来れば何とかなる、という印象ですし。

 とまあ、勿論サブイベントなどで色んなキャラのイベントやエピソードはつまみ食いできるものの、本筋の部分ではやはりウルザが好きになれるかどうかでだいぶ印象が違ってしまうのではないかと思いました。私の場合先に戦国ランスやっていて、その時点でウルザに充分以上好感を持っていますから、実はずるい視点であって、楽しめるのが確約されているパターンなんで、そのままイメージが敷衍できるとは思えませんが、しかし中盤以降のウルザのかっこ良さはどうしたって惚れるだろ、ってレベルではあったと思うんですけどね〜。
 とにかく、これだけ膨大なキャラを上手く絡ませ、粗が出ないように組み込むだけでも大したものなのに、その上しっかりと終盤に全ての心情的伏線が生きてくる流れに乗せているのですから見事だと思います。

 ゲーム性に関しても、全体的にバランス良く、それでいてそれなりには意地悪な部分もあり、難易度としては実に程よいのではないかと。Hと能力評価をつなげるなんてのも、エロゲでしか出来ない発想ですし、組み込み方もそつなくでしゃばり過ぎない程度に抑えられているので、ひたすらレベル上げという普通にRPG的な楽しみ方も出来るし、裏技的にヒロインを強くする方向性に主眼を向けてもいいという、奥行きの深さがあるシステムだと思いました。
 まあ多少、玉集めが作業化するイメージはありますが、マップ移動が時期によって常に限られていたりと安定してどうにか、って場面が少ないので、それなりに最後まで緊張感を失わずにプレイできるのではないかと。何よりやるべきことが膨大にありすぎて、いつの間にか時間があっという間に過ぎ去っている中毒性と依存性のほうに問題ありですけどね(笑)。

 とまあ、全体的に超抜、とまではいかないものの、かなり高い水準でまとまっている面白さがあり、それでいて普通のシナリオでは出来ない突き抜けた部分もしっかり内包しているので、中々に名作だと思います。
 ランスを巡る女模様もやたらと熾烈化してきていますし、とはいえ最後に落ち着くところは、というイメージだけはきっちり守りつつで、とにかくシリーズ物の大作と呼ぶに相応しいスケール感のある作品ですね。


キャラ(20/20)

 まあまずどうしたってランスが好きになれるか、ってのはあるんですが、基本プレイヤーは男でしょうし、ああまで欲望に忠実かつあけっぴろげに行動して、それでいて心情は真っ直ぐだから憎めない、ってキャラもまあ珍しいですし、100%とは言わずともある程度かくありたいと顰に倣いたい部分は誰しも抱えているのではと。私にも時々眉は顰めても、どちらかと言えば好きですし、羨ましいですからね。。。

 そしてこの作品、ということではやはりウルザがベストオブベスト。あのカリスマ性と軍師的能力の超絶に高い水準での噛み合いは普通に鳥肌が立つレベルでかっこいいです。なのに序盤は実に弱々しくて女の子らしいキャラなんですから、ギャップ的にも詐欺紛いの破壊力ですしね〜。こういう評価もなんだけど、ウルザの下でなら喜んで働きたい。。。

 んで単純な好みだけならカロリアが一番ツボでした。
 いや〜もうね、ああいう娘なら何人でも連れてきて下さいってくらい、ああいう世間ズレしてない無邪気さと素直さは好きですね〜。まあヒロイン的に、だと、かろは良くてカーマがダメな理由は?とか思う部分はありますが(笑)、それは別にしても立場から来る世間に対する怖さを意識させるイベントが多くて、本当に守ってあげたいなあと思える可愛いキャラでした。

 あと安定して好きなのはやはりリズナかな〜。あの独特の立ち位置がどことなく寂しさを感じさせて琴線に触れるし、すごく聡明で優しさも溢れているのに、ちょっと人生を狂わされたことで自身の魅力よりも恥部に苦悩するばかりの切ない雰囲気が放っておけない雰囲気をかもし出していていいんですよね。
 ちなみに戦闘面でもこの二人はかなり偏愛したので、最後まで頼りになる主力でした。。。

 シィルはどちらかと言えば戦国のビジュアルのほうが好みなんですけど、やはりランスに対する一途さ、健気さ、そして優しさとおしとやかさなどを総合してみれば、シリーズのメインヒロインとしての存在感はきっちり維持していたと思います。

 後はセスナ、かなみ、オーロラ、ガンジー、リックあたりがなんか好きでした。


CG(18/20)

 200枚以上と圧倒的なCG量、質も平均的に高く、選別するのが面倒なくらいですね(笑)。
 
 立ち絵に関しては、ADVモードで動くシーンとかあまりない以上ほとんど差分などはないに等しいですが、出来そのものはいいと思います。
 とにかく印象に残っているのは、ウルザが立ち上がったシーンの凄みのあるかっこよさですよね。正直戦闘服はそれでいいんですか?って感じなんだけど、あの私服で髪を下ろした状態であの鋭さとのギャップが映えるんですよね。
 あとは、かろは全般的にとにかく可愛い、リズナも可愛い、何気にカーマがお気に入り、シィルもいじめられ顔が板についていて可愛い、ってとこでしょうか。さすがにキャラ多すぎてあんまり覚えてないんですけど。。。

 一枚絵はさすがに複数原画体勢ですけど、そこまで差は感じないし、あるいは差があっても区分分けされているので気にならないって感じですね。
 お気に入りはページ順に、最初の炭鉱の盗賊の子H、かなみ騎乗位、カオルの寝技、征伐のミト、ウルザと初H、ウルザとお忍びH、マンションに残っていた女の子H、幽霊姫とH、シィルと爆弾、ジークをぷちっと、かろとびりびりH、水浸シィル、キューティーH、酒池肉林、セルとアナルH、シィル・リズナと温泉、リアとマジック、アベルドの薬でウルザ発情、発情を持て余して、マジックとお弁当、誘拐カーマ、当てが外れたランスを爆笑、シィルと手を繋いで、英雄の凱旋、パットンと模擬戦、セスナH、ウルスラにいたずら、山頂目指して、とりたま、スケッチあたりですね。


BGM(17/20)

 全体的にかっこいい出来です。雰囲気にも合ってますね。
 ボーカル曲はなし。

 BGMのお気に入りは、『復活の日々』『輝かしい冒険中?』『街の中』『死体ごろごろ』『ランスの大冒険』『戦闘』『戦闘3倍』『魔法使いの女の子』『我が栄光』あたりですね。


システム(9/10)

 まあ発売は2004年ですから、それを考えればシステム的にも水準は高いですし、戦闘シーン含めて演出もしっかりしているのではないかと思います。慣れるまでは画面操作に苦戦しますが、慣れてしまえば効率的に良くまとまっていると思いますしね。


総合(90/100)

 総プレイ時間は一概には言えませんが、私的にはレベル上げしすぎで70時間くらいでしょうか。挑戦モードまでのクリアなので、無茶苦茶モードまで含めれば膨大な時間遊べるゲームであると言えます。ただしシナリオは一本道な上、キャラ育成のタイミングもほぼ決まっているので、周回プレイでどうこう、って部分での深みは戦国には劣りますけどね。
 けどシナリオ面では戦国よりこっちのほうが好きなくらいだし、今更ながらプレイして良かったと思いますね。時間がない人には厳しいですが、長期の休みとかに是非、って感じです。
posted by クローバー at 20:39| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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