2011年01月10日

戦国ランス

 発売ちょい遅れであまりの評判の良さに買ったんですけどね。大正解。


シナリオ(28/30)

 失ってはじめて、わかるもの。


 今作はランスシリーズの第七弾、舞台は大陸から離れた小さな島国JAPAN、その地は今まさに戦国時代まっ最中であり、群雄が割拠して盛んに争いを繰り返している土地でもありました。
 温泉旅行がてら、あわよくばJAPANでも屈指の美姫として有名な香姫の貞操をいただいてしまおうと野望を胸にこの地に渡ってきたランスとシィルは、偶然にもその香姫とその兄で尾張の国主でもある信長と知己を得て意気投合し、また香姫が確かに評判通りの美形ながらも、まだ女として成熟するには物足りなかったことから、当面この地に逗留して、ついでに尾張の軍事行動を信長から委託されると言う形で、まずは日本全国各地にいるはずの美人を根こそぎいただいてしまおうと意気込むのでした。

 こんな感じで、前置きもほとんどなくすっとシンプルに物語に入るこの作品。
 ランス君はイメージ的に6に比べても少しだけは大人になったかなあと思う部分もありながら、けどやっぱり可愛い女の子を前にして欲望が全開になってモチベーションもうなぎ上りになるのは相変わらず、本来は確実に自衛が出来る程度でいいと言われた尾張の軍事行動をどんどん広げて、それこそJAPANを統一する勢いで邁進していきます。
 ですが、そのランスの行動が、裏側で伸展する大きな陰謀に利用されている形になっていて、いざそれに気付いたときにはかなり陰謀が進行してしまっていてさあ大変だ、というのがごく大雑把に纏めたシナリオの骨子になります。

 シナリオは全部で4本(厳密にはもういくつかあるけど、きちんとシナリオとして成り立っているという意味では)用意されており、一周目に関しては正史ルート固定、二周目以降にifルートである謙信、五十六、蘭のルートに派生できるフラグが成立するという形になっています。ランスシリーズとして話が繋がっていくのは当然正史ルートと言うことになりますね。
 元々ランスの性格がこんなんなんで、いつもながらアクの強いシナリオになっていますが、このシナリオに関してはいくつか衝撃的なシーンもあり、全体的にかなり重い内容になっています。テーマとしては、失ってはじめてわかるもの、というべきでしょうか。当たり前のものがなくなったときにどういう想いを抱き、どういう行動を発露するか、それがメインヒロインの香のみならずランスにも与えられた課題で、ランスに関してはその解決は次回作以降の問題になりますが、香が直面した悲劇を気丈に乗り越えていく姿は素直に憐憫と感嘆を誘います。
 また、シリーズ的な大枠のイベントもいくつか用意されており、そことの絡みもかなり巧みに構成されていて、重くはあっても前に進めばきっと道は切り開けるとイメージさせる力強さを感じるシナリオになっていますね。

 ifルートに関しては、あくまで一周目の正史ルートを見た上で、という前提で語るのが正解だと思います。
 とはいえ、それぞれがきちんと土台にある展開を上手く派生させ、また裏側の陰謀との絡みもそつなく違う形で処置がなされていて、ただそれだけで評価しても普通に面白いレベルではありますけれど。
 五十六ルートに関しては、導入の印象としては正史以上に切ないんですが、いかにもランスが好みそうなシナリオ展開と、ラストのスケール感が気に入ってます。
 蘭ルートはある意味ランスと関係ないところでの純愛物語のような気もしますが、色々とひどいことされながらも、一途に健気に早雲を想い続ける蘭の可愛さは素晴らしいですし、シナリオのスケール感では一番小さいながらも結構好きな内容ですね。
 でもifの中で一番好きなのはやっぱり謙信ルート。
 謙信の雰囲気もあってのシナリオ全体に漂う清々しさと、中盤以降失われる香の心からの笑顔が最後で取り戻される展開は、他のルートにおける凄惨さを踏まえて見ると一番のハッピーエンドと言っていい内容であり、世界観の行き止まりとしてはある意味完成形の一つではないかと感じました。

 まあシナリオとしてはこんなもんですね。
 多少の強引さも主人公がランスだからという理由でスルー出来てしまうのがこのシリーズの最大の武器のひとつなのは相変わらずで、そういう色眼鏡なしで見たとしてもそれなりに完成度は高く、面白かったと思います。


 そしてこの作品の最大の魅力はそのゲーム性の高さにあります。
 全体的に難易度は高めで、かつ自由度の高さ、戦略性の広がりに関しては目を見張るものがあり、元々周回プレイ前提で作られていると言うのもあって、正しく麻薬のようにプレイヤーを惹き付けて離さないパワーがあります。
 最初に難易度選択が出来るのですが、アリスらしい程よい不親切さでいきなりゲームの世界に投入されるために、一回目のプレイだと★0個でもかなり難しく感じます。容赦なくターン進行で大筋のシナリオは進行していくため、数少ない行動回数の中から何を優先して進めればいいのか、そのあたりを試行錯誤しながら進めていくのには絶妙の難易度で、何も考えずにのほほんとプレイしていてはまずクリアできないのですごく緊迫感があります。
 
 二周目以降になれば、シナリオ展開はわかっているし、それに対応してどういう攻略ルートをとればいいか、誰を仲間にするのがベターか、なども見えてくるので★0個では簡単になりますが、難易度は★1★2★5と用意されていて、一つ上げれば格段に難しくなるので、自分のプレイ技術に合わせた選択をすることで、また違った戦略性を楽しめることになり、とにかく飽きると言うことを知らないゲームですね。
 それこそ★0なら、単純に敵を殲滅し続けるだけで何とかなるところ、難易度が上がれば内政・外交・謀略などの手練手管も必要になってきますし、戦闘の戦果システムのせいで単純な力押しでは勝てなくなるために、アイテムの効率的運用や便利な特殊技能の取得、防衛戦含めた適材適所の人材投入など、頭を使うことが非常に多くて、その分狙いが頭に当たって鮮やかに敵を殲滅できたときのカタルシスは素晴らしく、やみつきになります。
 また、仲間に出来る人材も全国各地に散らばっており、ルートによっては仲間に出来ないキャラとか、あるいは仲間にするのが非常に難しいキャラとかもかなりいるので、完全に自分好みの人材を集めるだけでも一苦労ですし、その他褒賞的なポイントシステムが搭載されていて、それを獲得することで二周目以降にボーナスアイテムやキャラなどを最初から使えるようにもなったりと、とにかくどういうニーズにも応えられるいたせりつくせりの内容だと思います。

 ちなみに今回のプレイで、正史ルートでの最終メンバーは以下の通り。
 ランス、上杉謙信、本田忠勝、ノワール、乱丸、小川健太郎、沖田のぞみ、独眼流正宗、香姫、柴田勝家、前田慶次、野菊、毛利てる、鈴女、吉川きく、見当かなみ、折女、ウルザ、直江愛、真田透淋、油娘道三、名取、北条早雲、お町、山中子鹿、リズナ、マリア、山本五十六、柚原柚美の29人。本当は最後にアギレダ捕まえたかったんだけど、時間と気力の関係で断念。独眼流支配していく流れで内政・探索キャラを順次切り捨てて、最後は戦闘特化の布陣で魔軍をいびって遊んでました。。。

 全体的に見て、いかに早い段階で強力なキャラを揃えるかでイメージ的難易度がかなり左右されます。まあ国力とかとの兼ね合いもあるし、どういうルートで侵攻するかでも違ってきますけど、出来る限り瓢箪持ちの国との戦闘は避けつつその中で、がベターかなと。
 とりあえず序盤から仲間に出来る中では絶対的に必要なのはウルザ。コストは高いですが、その分マジで能力がチート級。何をやらせても万能なので、即効で呼び寄せるのがいいかと。後は道三とか忠勝筆頭としての狸軍団、ゆずゆず、名取、一休あたりは大国侵攻する前に仲間に出来るとかなり楽だと思います。
 ちなみに★5ノーボーナスはかなり鬼。昔一回クリアしたことあるけど、今回は気力がなくなって断念してしまいました。だってまず原が全然落とせないんだもの。。。シナリオはターンで確実に侵攻するから、じっくり国力が高まるのを待ってもいられないし、一国落とすまでは援軍も呼べないのでかなりシビアです。

 シナリオ感想なのにゲーム性の部分のほうが力入ってるのもアレなので〆ますが、シナリオそのものとしてはすごいってほどではないけれど、やはりゲーム性から来るカタルシスが土台にあることで二段階くらい底上げされている印象ではあるので、評価としても総合して考えないとなあと言う次第でこの点数になりました。
 シリーズ愛好家なら当然、私みたいにシリーズ未プレイの人でも抜群に楽しめること請け合いの一作ですね。


キャラ(20/20)

 とにかく多彩かつ魅力に溢れたキャラが揃っていて堪能しました。
 まずシリーズキャラとしては、シィルはやっぱり戦国のほうが見た目が圧倒的に可愛い気がする。。。性格的にも控えめで可愛らしくて好みですし、とりあえず8では中々出番なさそうなので(笑)ここで堪能しておかないとって感じで。
 かなみもかなり好きですね。キャラデザが圧倒的に好みなのと、へっぽこだけどそれでもいつも頑張っているところがいいです。ウルザは最初は強さ補正もあったけど、6を経由した後だと更に魅力に磨きがかかって見えます。

 戦国キャラでは、まず語らなければいけないのは当然香姫。
 序盤から中盤での、すごく可愛い、結構しっかり者のお姫様という印象も素敵ですけど、やはり中盤以降の、次々降りかかる試練ににもめげずに、気丈に立ち向かっていく凛とした姿は胸を打つものがあります。次回作以降も出番はありそうだし、なんとしても幸せになってもらいたいキャラ。
 あと蘭がすごく好きです。まず何より見た目が最高に好みで、性格的にもちょっとツンツンしてるのも愛嬌程度で、とにかく一途で健気で、それでいて情にも脆くて、すごく人間くささがあって愛着が湧くキャラでした。
 野菊もやたら好きなんですよね〜。仲間にするのかなり面倒なのに、最終的には絶対仲間にしているという。。。おしとやかで邪気のない雰囲気がすごく愛らしいと思います。アギレダもとっても可愛い。騙されて幸せそうになって、正気に戻って悶えたりとか可愛すぎる。

 ・・・え、貧乳キャラばっかり?なんか文句あります?
 とりあえずかろちゃんの出番が二言だけだったのが切ないね。。。


CG(19/20)

 圧倒的なシナリオの内容に対してボリュームという点ではもっとあってもと思わなくはないですが、多彩なキャラをそれぞれしっかり魅力的に描き上げているのはさすがの一言ですね〜。

 立ち絵に関してはほとんどないに等しいというか一人1パターン程度で、ほぼ顔グラだけの出番だったと思うんですけど、きちんとキャラの特徴は踏まえていてなかなか魅力的でした。
 お気に入りは香(二種)、かなみ、マリア、野菊、アギレダ、忠勝、ゆずゆず、シィル(笑顔)、てる、イエヒサ、ノワール、正宗、蘭(二種)くらいかな。

 一枚絵は圧倒的にHシーンばかりなのは仕方ない。。。出来は多少ブレはありますが、概ね素晴らしく文句なしです。
 お気に入りは、シィルで騎乗位、シィルと温泉、シィルにプレゼント、シィルが氷漬け、花見、さよなら健太郎、香とお風呂、エンディング正史、エンディング蘭、黒姫とH、勝子とH、てるとH、柚原とH、種子島でカオス乱交、蘭とバックで、アギレダとH、アギレダと島津四兄弟、野菊とH、ノワールとH、かなみとH、かぐや姫とH、風華とHあたりですね。


BGM(20/20)

 全体的に和のイメージを基調にしつつも、荘厳さと疾走感に加えてかっこよさをふんだんにアレンジし、とにかく滅茶苦茶聞き応えのあるBGMに仕上がっています。ボーカル曲がないのに満点つけようなんてまず今後はないだろうな〜。。。

 特にお気に入りはまず『Sengoku Rance』。一応テーマ曲となりますかね、この重々しくも爽快で華やかなサウンドは何度聞いても痺れます。
 そして『Rebirth of edge』が神。死ぬほどかっこいいです。ボス戦バトルとしての迫力では、私の色々なゲーム歴の中でもかなり上位に来るのではないかと思います。
 その他お気に入りは、『Advance on(v2)』『Outlogy』『Slapping Fight』『My Glourious Days』『Unlest』『Mars』『A calmly mind』あたりですね。書かなかった中でも耳障りのいい曲は多く、素晴らしい出来でした。


システム(9/10)

 演出はまず問題なし。戦闘シーンの処理が早く、他国の思考ターンもスキップできるから(戦略上見る必要はあるけど)、全体的にサクサク進むられる印象ですし、和の雰囲気で華やかに彩られているから世界観に没頭しやすいですよね。

 システムも問題なし。セーブの数がとても多いので、特に高難易度プレイ時にはすごく助かりますし、削除などの一括処理も簡便ですね。スキップも高速ですし、地味にカーソル移動もサクサクプレイの爽快感に一役買っています。


総合(96/100)

 総プレイ時間、なんて括りでは表現しきれないくらい膨大な時間を食います。
 まあ少なくとも一周目で20時間くらい、その後if三つ★0である程度途中まで同時進行で進めたとしても、そこまでで5時間くらい、そのあと一つ7〜8時間くらいは最低限必要かなあと。
 無論難易度を上げればやることは圧倒的に増えますし、それこそ遊び尽くすまでには2〜300時間くらいあっても足りないくらいです。しかもシステム上結構ポンポンとイベント進行や敵国の侵攻などが起こるので、ここまでで区切りっていう止め方が出来ずに、ズルズルと睡眠時間を削ってしまい、しかもテンション上がり過ぎて寝られないという麻薬じみた効果まで発揮するので、時間のないときにプレイするのは自殺行為だといえます。。。

 ただ、そこまでしてやるに値するだけの圧倒的なクオリティを誇っていますので、是非時間をやり繰りしてでもプレイして欲しい作品ではありますね。
 アリスはしかし、この作品以来イマイチパッとしないけど、今年の大帝国と年末ランスは期待してていいんだよね?
posted by クローバー at 06:49| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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