2011年11月04日

ワルキューレロマンツェ

 絵だけでも120%買う価値があるし、体験版もすごく面白かったし、リサがエクセレントに可愛かったので、とっても楽しみにしてました。


シナリオ(22/30)

 譲れない想い。


 ジョスト、それは馬上で槍を繰り出して闘う、騎士のみに許されたスポーツです。
 ルールそのものはシンプルながら、能力にあまり男女差が出ないスポーツであり、地道な努力の積み重ねこそが強者への近道、試合においては、人馬一体の呼吸、唯一信頼をおくことの出来るベグライターとの協調と研鑽、経験をもって初めて長けることの出来る心理的駆け引きなどが勝敗の行方を大きく左右する、あらゆる視点で騎士の在り方を体現したような競技なのです。

 主人公は幼い頃から父親の影響でジョストの道を志し、若くしてジョストの本場に留学、その地で第一人者と名高い師匠の下でめきめきと頭角を現していましたが、試合中の怪我とその時の敗北のトラウマから今では騎士の道を志すことを諦めていました。
 けれども、騎士そのものは諦めても、ジョストという競技そのものや、馬に対する愛着は捨てきれず、ジョストに関わる新たな道としてベグライターになろうと考えますが、そんな中途半端な想いで、誰もが誇りを持って歩んでいる騎士道の支えになれるのかと躊躇する部分もあり、未だ前に脚を進めることができずに、常に一緒にいてくれた幼馴染の美桜を心配させています。
 ジョストの留学生という立場上、間近に迫った一年に一度の学内のジョストの大会に参加しないということは、退学すら覚悟しなくてはならない、ある意味完全にジョストから離れる道でもあり、そうはなりたくない主人公ですが、中々自分の新たな生き方を思い定めることが出来ずに苦悶しながら、基本的には馬の世話をして日々を過ごしていました。

 しかし、かつて将来を嘱望された騎士だったということはあまり知られずとも、その馬に対する愛情と世話の巧みさは見る人から見れば卓越したものであり、そんな能力を見込んで、最初はノエルに、次いでは学内大会2連覇中の絶対女王であるスィーリアからも、次の大会で自身のベグライターになってくれないかと依頼を受けます。
 その一方で、卓越した才能と、しかしどこか危うさを孕んだ新星のリサと出会い、その姿にかつての自分をオーバーラップさせて気にかけたりと、中々に自分の気持ちを一人に決めることが出来ません。
 そんな折、ひょんなことから、本来は騎士でもなんでもない美桜がジョストの決闘をしなくてはならなくなります。全くの初心者で馬に乗ることすら覚束ない美桜に対して、当然棄権することを周りは勧めますが、しかし美桜は何か心に期するものがあるらしく、結果はどうあれその決闘だけは受けると宣言します。
 
 今まで自分を支えてくれた美桜をただ放っておくわけにはいかずに、ひとまず美桜のベグライターとして最低限試合の体裁だけでも整えられれば、と奮闘する主人公ですが、その過程で類稀なる美桜の才能に触れ、ベグライターとして騎士を育てる喜びを知り、自らの戦略を信頼して闘ってくれるパートナーがいることの楽しさを思い出していきます。
 今まで燻っていた想いの行く先を、案ずるより生むが易しと実践の場において取り戻した主人公は、改めてただ一人の少女のベグライターとなり、それぞれの想いを胸に大会という最高の晴れ舞台に向けて研鑚を積み上げ、その過程で本当の意味でのパートナーシップを見出していくのでした。
 これは、ジョストに青春と誇りをかけた、騎士たる少年少女の物語です。


 あらすじはこんな感じですかね。
 この作品においては、騎士という立場に対する、こうあらねばならない、というような小難しい信念は、あくまでジョストという競技の中の振る舞いで証明されるものであり、よって基本的にはスポ根的なノリの部分が強い内容になっています。それぞれが騎士という立場に賭けている想いを汲み上げつつも、最終的には大会において強敵に打ち勝つことでそれを証明する、という流れですね。
 テキストは特に癖はなく読みやすいんですが、若干場面場面の盛り上げという部分で言葉足らずだったり言葉の選択が軽い印象もありました。キャラはそれなりに癖があるために、その振る舞いにおいてメリハリをつけている部分もありましたが、基本的には騎士たるべく研鑽している面々なので必要以上にドロドロした雰囲気には持ち込まずに、基本清冽で爽やかな印象です。

 構成としては、主人公が自らの騎士を見出すまでが共通で、個別で2人で大会に向けて努力を積み重ね結束を高めていき、その過程で男女としても惹き合う、というスタンスが全員に統一されています。
 主人公はとても真摯で真っ直ぐで好青年ですが、過去のトラウマのせいで自己評価が低く、また融通が利かないので自分が心から納得しないと動けない、という欠点もあります。そんな主人公をまず否応なく動かすために共通の展開があり、そのことがヒロイン個々の熱情に踏み込んでいくきっかけとなるので、競技に対する説明的な部分も含めてまずバランスよく出来ていると感じますね。

 シナリオに関しては、付き合いだしてからのイチャラブっぷりで萌えとエロスを、ジョストの練習や試合を通して燃えを、そして闘いを乗り越えた先に感動を、と、バランスよく話を盛り上げる要素が散りばめられており、非常に王道的て読後感よく仕上がっています。
 ただ、経過の多少の差異はあっても行きつく先は全員一緒という形式ではあるために、どうしてもその面白さが攻略重ねるごとに飽和していく印象はあり、ヒロイン相互間におけるネタバレもほとんどないため、真っ先に一番のお気に入りヒロインをプレイするほうが楽しめる作品ではないかと感じます。
 また、そのネタバレ防止の調整でどうしても個々のシナリオで踏み込み不足、描写不足になっている部分もあり、特に心情面での掘り下げがいくつかのシナリオでもう一つかなあと思いましたね。

 その視点で見る限り、一番出来がよかったのはノエルシナリオ。
 ノエルという、共通においてはどこか煙った印象の少女の真実を少しずつ顕にしていく過程で、ノエルの魅力と想いの強さを充分に引き出しているし、そんなノエルに対する妹のミレイユの想いと決意も相乗して、わかっていても惹きこまれるラストシーンを演出できていたと思います。
 
 逆に一番残念だったのがリサシナリオ。
 リサみたいに感情の振れ幅が大きく、しかも意地っ張りな性格から感情以上に行動の振れ幅が大きくなってしまうタイプのヒロインに対しては、一層心情面でのフォローアップが必要不可欠だと思うんですが、このシナリオはそこがほとんど抜け落ちてしまっています。しかもリサのみならず、敵方となるフィオナにおいてもそれは同様で、故にラストシーンに説得力がもたらされないという結果に。
 おまけに決勝戦スルーて。。。ジョストという競技的面白さからして、本質的には唯一スィーリアに対抗できるはずのリサでそれをやるのはどうかと。

 美桜シナリオは特別難しい問題は絡まずに、真っ直ぐにジョストに入り込む内容ですが、やっぱりド素人の美桜のみがスィーリアを下せるというオチはどこか釈然としないものがあったり。
 スィーリアシナリオは兄のシナリオへの関わり方が気に入らないのと、パワーバランスの崩れがちょっと気になりました。

 その他、いくらか全体として設定要素に矛盾があったり(ミアータとか)、絵とテキストのバランスが取れていなかったりと(リサのペンダントとかね)、一つ一つは些少でも、積もり積もれば作品の完成度に対する印象度が悪くなってしまう細かいミスが多かった気がします。絵や演出の出来栄えは突出しているといっても過言ではないのに、一番調整が効きそうな部分でミスが多いというのは、この作品を語る上では結構残念な部分ですね。
 それでも全体としてはすごく楽しめましたし、特にノエルシナリオは相当に気に入ったのですが、ぶっちゃけノエルクリアした時点でもう最低22点はつける、と決めていたのにそこから上積みがなかったという結果は、なんとなく予想はしていたけれどいい意味で期待を裏切ってくれなくて苦笑、って感じですね。


キャラ(20/20)

 一部悪意的だったり、信念が行き過ぎているキャラもいましたが、基本的にはヒロインサブヒロイン共々騎士としての強さを持ちつつ、女の子としての魅力もしっかり携えていて、きちんとそれを引き出せているので充分に満足でした。

 一番のお気に入りはリサ。
 もっとも、プレイ前はぶっちぎりで好きだったのに結果的に僅差になってしまった背景には、シナリオの下支えが物足りなかった部分に尽きると言えます。表面に見える部分だけならばどうしてもリサは可愛いけど扱いづらい、みたいなイメージですしね。まあ私くらい最初から愛着があれば、勝手に脳内で言葉足らずな部分補完しますけど。。。
 ともあれ、孤高でありたいわけでないのに、いつの間にか手段と目的がすり替わってしまっているところに手を差し伸べられて揺らめく、強そうに見えて脆い女の子で、基本的には綺麗で真っ直ぐな性格なのでツンツンしてても嫌味なく可愛げがあり、そしてデレたときの切り替えの鮮やかさと破壊力が凄まじかったです。

 次点がノエルですね。
 彼女は逆に、プレイして圧倒的に好きになったパターン。飄々とした外面とは全く別に、慎重で臆病で慈愛に満ちていて、でも自分の道を貫く信念はしっかり持っているすごく魅力的なヒロインで、ミレイユとの係わり合いを通してより一層互いの魅力を引き上げていますね。
 また恋人になっての初心な雰囲気や、地の性格と上手くミックスした相依存的な甘えのスタイルがすごく心に響くものがありました。

 同着でミレイユも大好きです。
 もう妹キャラとして爆裂級に可愛いですね。自らの境遇に対して悲観的な部分は表に出さず、常に明るく素直に振舞っていて、主人公やノエルと並んで頬が緩々になるのをどうにも出来ない破壊力がありました。
 ぶっちゃけ設定がお天気雨のなずなとモロ被りだったから同日発売だったらアレでしたが、向こうが延びたので結果オーライでしたね(笑)。

 個人的にはあと、もっとカイルとミアータのコンビが見たかったなあと。


CG(20/20)

 繊細にして超絶に美麗、清楚さ・可愛らしさは存分に含みながらも色気も充満していて、この手のゲームにおいては最高峰と言わざるを得ないクオリティですね。まあ正直私の好みで言うと外角低目くらいのポジションなんですが、それを差し引いても質・量ともに今年度文句なしにトップだと思います。

 立ち絵は質は最高、量は水準くらいかな。
 ポーズはヒロインが1人3種類、サブが1種類ですかね。使用頻度に差があるので印象度としては2種類プラスアルファ、みたいなとこがあるんですが、まあそれぞれきちんとらしさを出せていると思います。
 お気に入りはリサの前のめり、美桜の見返り、ノエルの左向きあたりですね。

 服飾はヒロインで3〜5種類ですね。もっとも1つは制服の上から鎧装備なので、実質的な見栄えとしてはどうかという部分はありますが、こちらもきちんとそれぞれの魅力は出せているし、華やかさと清楚さを足し合せたような、この手のゲームにありがちの無意味なセックスアピールが少ない分、逆にヒロインの魅力が引き立っていると感じました。まあ鎧でスカートはどうかとは思うけど。。。
 お気に入りはリサの制服、特に黒スト(笑)、美桜髪ロング給仕服、ノエル快活な私服、給仕服、ミレイユ私服、フィオナ鎧あたりですね。

 表情差分はそこそこ豊富で、それぞれの性格が良く出ていて見ていてすごく楽しかったです。というか、あのカットインのバリエーションのやつ回想か何かで見られるようにしてくれれば良かったのに。。。
 特にお気に入りはリサの片目瞑りあっかんべー、ノエルの指立てウィンクかな。前者は前のめりあっかんべーより距離が詰まったお茶目な雰囲気があってすごく可愛いなと、後者はノエルらしいいたずらっぽさと育ちの良さが滲み出ていてすごく好きです。
 その他お気に入りは、リサの前のめり膨れっ面、半泣き顔、正面向きびっくり顔、キラキラ顔、照れ顔、横向きにっこり笑顔、ノエルからかい顔、笑顔、困り顔、美桜笑顔、困惑顔、抗議顔、しょんぼり顔、スィーリア照れ顔、拗ね顔、茜笑顔、ミレイユ笑顔、><顔あたりですね。


 一枚絵は圧巻の一言。普通のCGが146枚、SD14枚の計160枚と、ヒロイン4人なのに凄まじい枚数で、しかも全くクオリティに隙がないという、明らかに他のゲームに対するハードル上げすぎな内容。通常シーンとHシーンの比率は4:6くらいでややエロス寄りではありますが、一人当たり40枚弱という総数のために、日常でも必要なところにはきちんとCGがある大満足の出来でした。
 
 特にお気に入りは9枚、ってありすぎなんだけど実際あるんだから仕方ない。。。
 1枚目、美桜と夕日の丘で。幻想的な美しさと美桜の邪気のない微笑が印象的です。
 2枚目、ノエルと馬上で告白。やはり美しすぎる背景と、充足感のあるノエルの優しい顔付きが絶妙。
 3枚目、家族の応援。必死に応援するミレイユと父親、それを仰ぎ見るノエルの清々しい顔つきが素敵です。
 4枚目、家族の抱擁。勇気を振り絞ったミレイユを優しく抱きしめる2人の満足感漂う顔が素晴らしいです。
 5枚目、お風呂Hバック。ここのノエルのボディライン滅茶苦茶色っぽくて好みです。
 6枚目、リサと初キス。リサの一生懸命な雰囲気と、おみ足のラインが色っぽくて最高です。。。
 7枚目、リサと初H正常位。表情もさておき、黒ストに包まれた足指のラインが可愛すぎます。
 8枚目、リサの部屋H愛撫。言うまでもなく黒ストサイコー(笑)。
 9枚目、リサの部屋H正常位。何でこの子足指がこんな可愛いの?そして表情と、胸のラインも完璧。

 頑張って一行コメントにしてみましたが、それでもすごい量・・・。
 そしてまだ普通のお気に入りがあるわけで、こっちも長いよ〜。
 ページ順に、美桜給仕、鎧に着替えて、栗鼠と戯れ、夜の語らい、キス、指ちゅぱ、初H愛撫、正常位、添い寝、メイドフェラ、トイレバック、SD馬に乗れず・・・、スィーリア馬上正面、キス、お好み焼き、コンテスト、馬で散歩、添い寝、鎧騎乗位、SDお茶会、ノエルがサンドイッチ、いたずらウェイトレス、ミレイユの庭、馬上正面、手を伸ばして、父が倒れて、抱きしめて、敗北、歩くミレイユ、結婚式、キス、初H愛撫、正常位、添い寝、私服Hフェラ、騎乗位、パイズリ、自慰二回目、ウェディングH愛撫、正常位、SD姉妹で添い寝、リサが馬上右向き、チェス、お姫様抱っこ、デートで食事、水辺で戯れ、勝利の喜び、腕組み散歩、キス、耳愛撫、初H愛撫、添い寝、お風呂H正常位、鎧H立ちバック、スク水H背面座位あたりですね。


BGM(18/20) 

 格調高く、それでいて清々しい楽曲が多かったですね。
 ボーカル曲は4曲。
 OPの『本当の勇気に変わるまで』は明るく華やかで、音の繋がりも飛び跳ねているような軽さを感じる曲ですね。Aメロ後半とサビの後半部分の変調が気に入ってます。
 挿入歌1つ目の『Shooting The Future』は小細工なく真っ直ぐな騎士道精神を体現したような力強い曲で、特にサビの畳み掛けるような勢いのあるメロディが好きです。
 挿入歌2つめの『Mind Squall』、これは神曲ですね〜。切ない中にも力強さと前向きさがあり、この作品にピッタリです。特にサビ全体と、あとラストの音の流し方が物凄く気に入っています。
 EDの『希望の星』も真っ直ぐな雰囲気そのままに、優しさに溢れたバラードですが、良曲が揃った中では私としては一番印象に残りませんでしたね。

 BGMも突出したものはないけれど、質・量ともにほぼ文句なしですね。
 お気に入りは『駿馬』『ノエルとサンドウィッチ』『不安な気持ち』『厩舎の朝』『Struggle』『桜とセレナーデ』『夜桜の舞う中で』あたりです。


システム(9/10)

 演出は非常に洗練されていて素晴らしいです。
 キャラもそれなりに動くし、背景演出が非常に繊細かつ美麗でそれでいてくどくないし、ジョストの演出も単調になり過ぎないように、やや一枚絵に頼りすぎてはいるものの工夫されているし、まず文句ないところ。アイキャッチも多彩で飽きないし、ムービーも質が高いですしね。

 システムはまずまず。
 デザインは素晴らしいんですけど、使いやすいかと言われると少し小さすぎる気はします。基本的に必要なものは揃っているけれど、選択肢ジャンプがなかったのが唯一の不満。スキップもさほど速い訳ではないし、それがあればもっと快適にプレイできたのになあと。更に贅沢を言えば、アイキャッチつい飛ばしてしまうのでバックジャンプもあれば最高でした。
 プレイ中でも一枚絵や立ち絵をアップにして観賞できるのはいいですね〜。全力でリサの黒ストや足先を愛でてましたよ(笑)。


総合(89/100)

 総プレイ時間20時間。共通4時間、個別が4時間ずつですかね。まあ標準的なボリュームですが、その中にきちんと萌え、燃え、感動が三点セットで詰まっているので、道中だらけることなく一気にプレイできると思います。
 まあシナリオ以外はほぼ完璧、特にCGの美しさに関しては歴代においても最高クラスじゃないかと思うくらいですので、絵とエロスだけ目当てで買っても充分以上に満足できるでしょう。シナリオも全部がノエルクラスだったら神だったけれど、流石にそこまでは、ってとこですかね。でも基本は抑えているし、キャラが好きならば普通に楽しめるレベルではあるので問題ないでしょう。名作、というよりは力作、というイメージですね。
posted by クローバー at 06:20| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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