2012年09月06日

いろとりどりのヒカリ

 真紅とまた会える、もうそれだけで買わないなんて選択肢は有り得ないのです。。。


シナリオ(28/30)

 世界を紡ぐ、“幸せ”の言葉。


 この作品は、2011年7月にリリースされたいろとりどりのセカイのFDになります。
 収録コンテンツは、本編ヒロイン5人と、そして真紅の妹で本編では隠しキーキャラとなっていた藍のストーリー、合わせて6本の物語になります。

 ただし、その構成と内容はとても工夫されています。
 まず、メインヒロインである真紅の物語は二分化されていて、1周目はその真紅前半部のシナリオ固定となっています。それをクリアすると、本編ヒロイン4人のアフターがスタート、その後藍がクリアできるようになり、それらを踏まえて最後、真紅シナリオ後半部が展開されていきます。
 
 また内容に関しても、FDなんだからヒロインとの本編では見られなかったイチャラブがメインだろう、と思っていると痛い目を見ます(笑)。作品全体を通して、尺においても質においてもこれは完全な続編であり、無論イチャラブもFD水準で搭載はされていますが、基本的には本編で語りきれなかった伏線や問題を余さずクリアしていく、痛みを伴いながらも最後はきっちりハッピーエンドに収まる物語を紡いでいます。

 テキストの質に関しては、本編よりも更に洗練されて非常に深い読み口に仕上がっていますね。
 1つの言葉、1つの事象を指し示すために、これでもかとばかりに幾重にも幾重にも言葉と状況で補完設定を積み上げていき、最後の最後で鍵となる言葉を提示する、というテキスト運用は、それこそ星メモの頃からのこのメーカーのお家芸となりつつあります。
 今回は特に心象的な問題を扱う部分が大きかった為に、その特性が存分に生かされており、それを充分説得的に至らしめるための修辞の技術が内容に遜色ないレベルで敷衍されているので、私にとっては最高に好みに合うテキストだったと言えます。

 勿論こういう回りくどさを好まない人や、論理的思考を半ば強制されることを不快に思う人もいるでしょうし、その意味では本編以上に人を選ぶテキスト・内容ではあるのですが、そこはFDと言う媒体でもあり、基本的には本編を好んでくれた人しか買わないという前提の中で、進化は当然、更により強く個性を出すことで、言葉の力で物語の質感を高めたいという書き手の意欲がしっかり感じられたと私は思っていますし、それは成功だったと思います。

 私が言うのもおこがましいですが、このテキストは決して凡才には書けないものの、さほど天才性を有するわけでもない、ある程度は資質も必要とはいえ、基本的に努力と研鑽の賜物だろうと思わせる非常にロジカルな組み立てで、その中できちんと、古今東西に散らばる名言等を上手く自分の世界に取り込んで、物語の文脈に違和感なく溶け込ませているので、自分が文章を書く上でお手本にしたいくらいでしたね。。。

 まあ強いて欠点、というか勿体無いところを探すとするなら、文章の美しさ・品格に対する拘りが、エロゲという媒体においてそぐわない部分も無きにしも非ず、というところでしょう。ぶっちゃけちゃえば、Hシーンがエロくないって話ですけど。。。
 それがストーリーの文脈の中で必然性を有するHシーンならばまた問題はないんですが、特にFDというスタンスだと、Hの為のH、という読み手の要求はどうしても出てきてしまうわけで、そこに十全性がやや不足していたかなと思います。

 とまれ、そういうテキストに下支えされたシナリオなので、ひとつひとつにかなりのボリュームがあります。ぶっちゃけ鏡シナリオなんか、本編の個別より長いんじゃね?と思うくらいで、そこに、尺に拘らずに書くべきことを余さず書く、というスタンスが垣間見れて、そこはとってもお得感と満足感が得られる部分です。

 勿論内容的にも非常に緻密、かつ読み手の心理の襞をくすぐるような繊細さと、世界観を大いに活用した大胆かつ斬新なストーリー展開が絡み合い、どれひとつとして外れのない質の高さを誇っていると思います。
 
 真紅シナリオはその中でも別格ですし、そこはネタバレ込みで語りたいから後回しにしますが、他の4人の後日談も、本編で積み残された課題をきっちりと回収、その過程で2人の間に生じる心理的問題、そこから派生する物理的問題を、苦悩と困難を乗り越えて巧みに解決していく流れになっていて、完全に憂いのないハッピーエンドに辿り着くと言う意味でも実にいいシナリオ群です。
 今回はその中でも特に加奈と鏡のシナリオ、白と蓮が関係してくるシナリオの出来が素晴らしかったですね。

 藍シナリオは単品ではどちらかと言うと心性の補完、裏設定の積み増しの色合いが強かったですが、屈託のない生活の中での二階堂姉妹の本質を楽しめると言う意味では、ここでしか表現できないオンリーワン的な魅力は込められていて、個人的にはかなり楽しめました。

 そして、今回のシナリオでは、世界を変革する言葉の力、というのが大きなキーワードになっています。
 意志を明確に言葉にすることで、望む未来を先取りする、自身の勇気を鼓舞する力に変える、こういう考え方は充分に現実の中でも一定の実存性を感じることの出来る論理連環ですが、元々言葉によって紡がれた“セカイ”においては、その拘束性、絶対性がより強固であり、言葉によって多元性を有する“セカイ”を、言葉の力によって、多元性のない1つだけの“世界”に固着する、その過程がシナリオ展開の肝になっています。

 それはここまでに触れたヒロイン達のシナリオでもそうで、2人がその世界で正しく前に進む為の鍵となる言葉がそれぞれに用意されていて、それが全体構成(=真紅シナリオ)の中でも効果的に生かされていきます。
 そして、拘束性が強いと言うことは、言葉によって定義された事象はかなりの絶対性を有して、収束性のある避け得ない運命として立ちはだかる、という意味であり、それを真紅という個のパーソナリティーと、2人の間で培われた絆、そして共有された言葉の魔法の力を持って打破する、というのが大枠としての流れですね。
 無論それは2人だけの力で為し得るものではなく、その為に相当に複層的な世界観構成から、緻密に繊細に運命を変える力を少しずつ引き出す必要があり、その説明と説得付けにかなりの紙幅が割かれる為に、後半の真紅シナリオは長大といっていいボリュームになっています。

 それだけの艱難辛苦を乗り越えて、なので、それらが収束しハッピーエンドに辿り着いたときのカタルシスはとても大きく、また真紅というキャラの素晴らしさを余すところなく表現し切れていて、真紅ファンにとっては道中かなりやきもきさせられるものの、最終的には非常に満足度の高い内容になっていると私には思えましたね。

 以下は完全にネタバレ、プラス他作品への言及などもあるので白抜きにします。

 世界観から引き出されるテーマとしては、言葉の力を前提に、諦めなければ叶わない願いはない、という、有徳論に近しい色合いを感じさせます。本来は連関性のない、個人の中の世界と多数の認識によって紡がれる世界、それを、多元性を有する“セカイ”という緩衝材によって連動させることによってそのテーマをこの物語において絶対観念に引き上げているんですね。

 そして、その設定における言葉に関する概念を、読み手の現実ともある程度親和性を持たせ、リンクさせることで、ファンタジー特有の説得性の根拠の薄さをかなり中和し、この世界観独特の説得性に昇華させていると思います。このあたりの構成としては、ファンタジー設定を世界観の前提においている作品としては出色のものがあると思います。

 無論同水準以上の論理構成を用いた場合、純然たる現実世界を舞台としたもの(近年の代表作だとWA2)、あるいは次善として、現実世界との連続性を明確に認識させる世界観を舞台にしたもの(近年の代表作だとシュタインズゲート)に比べてしまうと、その説明に要する紙幅と論理構成の難解さで、説得性と感動の面で一歩下がってしまうのは致し方ないですが、根幹設定が可能にする範囲で、という意味でならこの作品は十全の説得力があったと思います。

 ただしその方法論としては、テキスト項目でも書いたように、とにかく周囲から状況と心理設定を細かく細かく積み上げていって、最後の最後に1つの言葉に集約させるという回りくどさと難解さはあるので、あくまでも感性より理性で楽しむ作品だと私は思っています。そこに好き嫌いが出てしまうのは致し方ないかなと。

 そうした強固な設定の中で、しかしものすごく割り切った見方をしてしまうと、それら全ては真紅というヒロインの個性、魅力を際立たせる為の舞台装置である、というのが、プレイ後の私の認識ですね。

 この世界観、物語における真紅というヒロインは、それこそ名前を二階堂辛苦に変えたほうがいいんじゃない?ってくらい、これでもかと苦難を、しかも自身の力だけではどうにも出来ないレベルの苦難を背負い込み続けます。本編の感想でも三重苦、とか書きましたが、この続編も同様に、ひたすらに他者の思惑に振り回されて苦難の道を歩み続けます。

 勿論主人公を筆頭に、他のキャラにもそれなり以上の苦難や試練は用意されていますが、この作品におけるヒロインの立ち位置は、真紅以外の本編ヒロインも含めて、主人公などの個の意志で勝手に紡ぎ上げられた運命の連環には一切関与できないんですよね。
 今回のシナリオで補填された部分ですが、主人公や藍、本物の悠馬や、果ては青空に至るまで、運命の連環を直接操作できる、あるいは出来たキャラに関しては、その魂の部分に制約を抱えており、必ずしも只1つの個性として生きていないと言えます。よって、彼らが直面する苦難はあくまでそれぞれが抱える負の遺産の反動と考えられ、幸せを手にするために乗り越えなければならない必然を定義されています。

 ですがヒロインたちにそれはなく、ただ理不尽に設定された苦難の道を、たた1つの個性として克服しなくてはならないわけで、特に真紅は、運命の連環には全く関与していないのに(原初の主人公であるレンに希望を与える、という関連性こそ存在はしますが、少なくともそれは負の要素を抱える要因ではないですしね)、彼女に近しい人間が全てそれに関与しているが為に、より数多く、複雑な苦難に直面しなくてはいけなかったわけですね。
 そしてそれを余儀なくさせてしまった原因である主人公が、きちんとその認識の上で彼女たちに許されなければ、一己の人間としてスタートラインに立てないという論理はとても説得力があるのですが、その贖罪の過程がまた真紅の苦難に並列してしまうというのが、本当に真紅というキャラの悲惨な立ち位置を物語っています。

 そうした中で真紅という存在が燦然と輝く理由、それは真紅の、どんな苦難に直面しても諦めず、心を折らず、かつ心性を捻じ曲げることもなく真っ直ぐに前を向き続ける、人としての強さ、正しさ、清冽さ、高潔さにあります。
 運命の連環の存在を知り、今の自己と違う魂の形を知ってしまったキャラ達が、どこか諦観や罪悪感、焦燥感を抱えてシンプルに前に進めない中で、そういった柵を持たない真紅という只1つの個性は、どんな状況下でも諦めずに真っ直ぐ前を向き、生にしがみつき、言葉の力、想いの力で望む世界を引き寄せようと奮闘する、その相対性がより真紅の魅力を純然たるものに高めています。

 その真紅の諦めない力というのは、特にこの続編の範疇においては、主人公に対する恋情という部分が大きいのは確かですが、しかし決してそれだけでなく、本編から連綿と続く、人間としての真紅の素晴らしさ、有徳性に裏打ちされているものであり、つまり作品のテーマ性そのものを体現しているヒロインだということなんですね。

 それら真紅の美徳の中でも最たるものは、真紅が常に罪と人間とを切り分けて考えられる部分ではないかと思います。作中でも本物の悠馬が、この姉妹は特別だ、と語っていますが、厳密に言えば藍は負の観念を極力切り落とされた存在ですので、そうした柵のない中でそれを持ちうるということは本当に奇跡的なわけです。
 罪を犯した人間は、大抵その人格そのものを否定される場合がほとんどなのに、真紅はあくまで罪には公正に罰を、そして反省を伴えばそれだけで赦しを与えるという聖母のような個性を持っており、それは常に他者への慈愛という形でも発揮されていて、それがいざ真紅に1人の力で立ち向かえない困難が訪れたとき、周りの人間が必死で支えようとしてくれる力に還元されているわけですね。

 その上で自分には厳しく、しかも自分が他人にどう見られているかの自覚が薄かったりと人間臭い抜けている部分も沢山持ち合わせていて、しかし自己否定に関してもあくまでそれは、シナリオの文脈で語るなら自分の女の子としての至らなさに切り分けられていて、自分自身の全てに敷衍することは決してないのが、その強さの根幹を決して揺るがさない個性に現れているのだと思います。
 そしてその強さこそが、世界のルールにすら抗う真紅の想い、本編で別のヒロインルートに入ったときの在り方や、このシナリオで死の循環に取り込まれるのを拒絶し、運命の確定を妨げたことなどに、理屈を超えた納得と感動をもたらしてくれるわけですね。

 では、この作品内で、この真紅というおよそ奇跡的な高徳の人格を持つヒロインの存在は、どの部分でその存在の在り方の説得性を有しているのか、というのが大きなポイントとして浮かび上がってきます。

 例えば、WA2という作品の雪菜というヒロイン、彼女もまた度重なる苦難に打ちのめされながらも、常に真っ直ぐ痛みと向き合って成長して、決して心を捻りも折りもしなかった、女神のような存在でしたが、彼女の場合はその健全性の原点を、頗る真っ当な家族との絆の中で培ったという定義付けがされており、それが主人公やかずさという、家族との関係が上手くいっていないキャラとの相対性でより色濃く印象付けていました。

 つまり、雪菜に関してはその個性の中に、その存在性を裏打ちする事象が明確に、かつ説得的に定義されていたわけですが、真紅の場合はちょっと違ってきます。無論、苦難に巻き込まれるまでの生活が健全であったことは窺い知れますが、少なくともそれが主因には置かれていません。
 真紅の場合は、この物語に託されたライターの信念、想いの具現化と捉えるのが正解なのだと思います。性善説の極北とでも言うべきか、世に悪人が蔓延るならば、逆にこれ以上ないほどの善人がいたっていいではないか、そしてそういう善なる者が、どんな苦難を前にしても諦めずにいるなら、解決できない問題はない、そんな世界があってしかるべきではないか。

 つまりライターは、世界観を通して世界のあるべきすがたを、真紅というヒロインを通して個としてのあるべきすがたを投影したかったんではないかと私は愚考するわけです。
 さっきちょっと触れた、レンに希望を与えた真紅の原初の魂を敢えて出してきたのも、はじまりとおわりを真紅の善性の環で括りたかったのと同時に、魂の時点で固着されたあるべきすがた、世界の希望を示したかったんではないかなと思うんですね。
 そう考えると、むしろこれはファンタジーだからこそ出来る存在証明であり、充分に真紅の在り方に説得性を付与するに足ると私は認識しています。

 そうした経緯を充分に認識すればこそ、本当に最後の結婚式のシーン、そして青空の眠るベットで語るシーンは破壊力があったんですよね。苦難の道のり、関与の形式、世界観の差異などを考えると、本来は比定して語るべきではないとは思うんですが、私の感傷的な意味合いにおいては、それは「雪菜の5分」にも匹敵するものがありました。

 以上において、私の認識内では、これは真紅のための物語であると結論づいているわけですね。そして、私の大好きな真紅が苦難を乗り越えて、先行きは遠かれどまずは憂いのない純然たる幸せに辿り着けたことで、当然作品としての評価も跳ね上がらざるを得ないわけです。

 無論これ以外にも物語の捉え方は多様に存在するでしょう。
 例えば最後の「1+1は?」「じゅういち〜」など、そこにいた面々(あゆむは除く)と、本物の悠馬と藍を含めた、この運命に至る連環に関与した人数を示唆し、それに加えて、1つでは小さな力でも足し合わせることで爆発的な可能性を内包する、という視点の、いわば仲間との絆を描いた物語としても充分に機能します。
 そういう風に、読み手に認識の多様性をもたらすことも名作の必要条件であると思うし、それらは、ファンタジー設定である以上避け得ないマイナス点を限りなく補ってくれていると思いましたね。


 以上です。ちょっと白抜き長くなりすぎた。。。
 ちなみに点数としては、本編とセットで考えれば満点ですね。ただ、尺の問題もあったとはいえ、FDとしての形態とそれによる更なる先鋭感、あと微々たる不満を重ねてマイナス2点、という塩梅にしました。
 しかし、本編に比べてかなり洗練され、かつ深度が増していることは間違いなく、本編のファン、特に真紅ファンに関しては絶対にやっておくべき、と言い切ってもいいくらいの名作に仕上がっていたと思います。


キャラ(20/20)

 いやもう真紅の存在が完璧に過ぎて、それだけで今年は生きていける、くらいの満足感だったんですが、トータルで見ても本編以上にキャラの個性・魅力は強く打ち出せていたし、最後まで捨てキャラがいない、全員が物語にきちんと関与し続けてきたのもポイントが高いですね。真紅ファンに垂涎の内容、というのは間違いないところですが、他ヒロインが好きだった人でも充分に満足は出来ると思います。
 それに、新キャラも可愛いですしね〜。蓮が人気投票2位になるくらい、ロリコニアの住人に愛されている作品ならば、そりゃきっとあの子も人気出るでしょうよ。ここは流石にネタバレだからこれ以上語りませんけど、勿論私も大好きですよ。。。

 さて、とにかく真紅ですよ。
 もう彼女の場合、シナリオの設定に裏打ちされた人格面においては非の打ち所がないレベルまで昇華されてしまっているのですが、それに加えて1人の女の子としての弱さ、愛らしさ、可愛さも存分に示してくれて、もはや余すところはない、というイメージですね。
 
 そして何より、真紅はその魅力の見せ方の順番が秀逸に過ぎました。
 今回のFDの前半部、女の子としての真紅のありようは、女の子の魅力、という水準で見た場合に至らない部分がそれなりにあるのは確かな事実で、本人がそれを気に病むのも性格上当然かなと思います。もしこれが普通の作品で、このスペックを最初に提示されていれば、どうしても多少色眼鏡がかかってしまって、人格面での素晴らしさにも陰りをもって見做してしまう可能性が否定できません。

 ですがこの作品だと、最初に本編で、その存在の曖昧さからほぼ人格面での有徳性を強調して見せられているので、あくまでその認識が前提にあるため、もう多少の欠点が愛嬌にしか見えないんですよね。むしろ本編では見られなかった可愛さが満載で最高だ、って感じで、特にOPまでの破壊力は凄まじいものがありました。

 深読みすれば、ネタバレ部分で触れた人格の切り分け云々の定義に対するアンチテーゼの意味合いも絡んでくるのかもですが、難しいこと抜きにしても、とにかくひたすらに可愛い、可愛すぎる、真紅を最初にドカンと見せ付けられたことで、その後に続く苦難に対する心情の肩入れがますます半端ないものになる、という寸法で、実に見事な構成だったと思います。

 とりあえず最終的な評価は年末まで置いておきますが、既に歴代五指に入っているのに、それ以上の評価を叩き出すのはもう確実で、あるいはひょっとしたらひょっとするよ、という含みまである、もう私の中では神格化確定のヒロインになりましたね。ありがとう、真紅、ありがとう〜〜〜。


CG(20/20)

 FDなのにボリュームは普通にフルプライス水準で用意され、しかも1/3弱が真紅という滅茶苦茶嬉しい仕様。挙句にその1枚絵の破壊力が凄まじく、場面場面での真紅の魅力を余すところなく表現し切ってくれているので、もう立ち絵に新規が少ないとかそんな細かい不満は脇にポイしてしまって、満点をつけるしかないじゃないかと。。。

 で、まあとりあえずその立ち絵に関して。
 基本的に新規は少なめですね。新キャラはそこそこいるけど、立ち絵が実装されていてもポーズ1パターンとかでちょっと物足りないかなって所ですし。真紅の新しい髪型と新しい衣装は素晴らしいんだけど、ぶっちゃけ水着とメイド服、巫女服も立ち絵欲しかったといったら贅沢に過ぎるでしょうか。。。とりあえず浴衣は可愛いし、駄々っ子泣きの表情も可愛かったけどさ(笑)。
 あと藍の立ち絵は可愛かったですね〜。澪の浴衣も良かった。

 まあそこそこに新規分もあったし、それに元の絵柄が可愛すぎるのはあるので、別にそこまでの不満はないんですけどね〜。やっぱり真紅の正面と横向きの可愛さは神、神ですよ。。。

 
 次いで1枚絵は、通常が89枚、SDが8枚ですね。通常絵の中でも、その他はパステル風というか、基本表情のない絵柄なので、どっちに分類すべきか悩むところではありますが。
 んで、真紅以外のヒロインが平均10枚くらい、真紅だけ26枚の大盤振る舞いです。やったぜベイビー。。。まあ真紅以外でもFDの水準は確保できているので全く文句はないですし、出来も本当に素晴らしいので大満足です。

 特にお気に入りは・・・8枚!?やっぱすげえな・・・。
 
 1枚目は膝に座る真紅。ぶっちゃけ本編の日記2の構図を流用している1枚なんですが、元々の破壊力が凄まじいことと、新規に追加された表情、ジト目、半泣き、べそ泣きの3種がとてつもなく可愛いので去年に引き続き特注にランクインです。
 2枚目は料理をする真紅。若奥様然としてエプロン姿での出迎え、そして万遍の笑顔、このコンボだけで魂が蕩け去るくらいに可愛すぎますね。
 3枚目は真紅を抱きしめる真紅。このシーンは、わかっていても表沙汰にはならなかった、選ばれなかった真紅の悲しみがこれ以上ないほど色濃く伝わってきて、それを受け止めようとする真紅も含めて本当に印象的でした。
 4枚目は、全てが解決して、慈愛の眼差しでベットに横たわる真紅。このシーンのこの愛情、全ての立場の真紅を糾合したような風格と圧倒的な幸福感は最強の一言ですね。

 5枚目は記念写真。この幸せそうな表情に勝るものはないですよね。。。 
 6枚目は真紅巫女服Hバック。私あんまりバックって好きじゃないんだけど、これはとても品が良く可愛く見えて、真紅の表情も含めてものすごく好きです。机に状態を預けてる構図が好きなのかなと、御波のことも踏まえて思ってみる。
 7枚目は澪のお化け怖いモード。普段凛としているだけに、この怯えた表情の可愛さは新鮮ですごく魅力的でしたね。
 8枚目は澪H正常位。こういう局部が密着した感じのHCGは私大好きですし、全身のシルエット、胸のバランス、表情の繊細さも含めてすごく好みの1枚でした。

 んでお気に入りに行く前にやはり特注クラスで、これは厳密にはCGじゃないけど、パッケージイラスト。OHPのトップ絵でもありますが、最初にもうこの幸せそうな表情の真紅を見ただけで心が一杯になってしまった覚えもあり、今見ても本当に魅力的な1枚だと思います。
 後もう1枚、アルバム選択の壁紙に使われてる姉妹のショット。これもべらぼうに可愛いですね〜。真紅は当然として、藍に関してはCG含めてこれが1番可愛いと思う。2人の仲の良さ、幸せな頃の元気さが伝わってくるようで、これも大好きな1枚です。

 そしてここからは普通のお気に入りをページ順に、真紅水着、腕組み、キスと添い寝、コスプレ、髪いじり、お祭り、花火と別れ、膝抱っこ、ネコミミ、ウェディング、雨の中、落下、お姫様抱っこ、制服H愛撫、背面座位、巫女服Hフェラ、月を見る加奈、野宿、蓮と添い寝、水遊び、澪の髪いじり、月見、キス、私服H愛撫、浴衣Hフェラ、立位、鏡とお風呂、お弁当、兄との対峙、お風呂Hバック、つかさ膝抱き、大食い、お弁当、正常位、騎乗位、藍花火、バイク暴走、水辺にて、二人乗り、フェラ、正常位あたりですね。


BGM(19/20)

 新規曲はボーカルが3曲、BGMがアレンジも多いけれど14曲ですかね、それらの出来もかなりいいですし、何よりやはり元々の曲の質が高いので、総合しても満足度はかなり高いです。

 OPの『ヒカリ輝くセカイ』は名曲ですね〜。やや明るくアップテンポな中で、でもどこか幻想的な雰囲気を残していて、まあ一部アレセイアの流用があるから当然なのかもですが、少なくとも出だしの作品の雰囲気にはピッタリ来る曲だと思います。
 通常EDの『COLORFUL DAYS!!』もかなり好きな曲。華やかで疾走感があり、最高の幸せに相応しい明るさがあって素敵だと思います。特にサビの後半部の跳ね方が気に入ってますね。
 真紅EDの『永遠の光〜song of love to a blue sky〜』も中々の名曲。こちらはしっとりとした雰囲気の中で、噛み締めるようにこれまでの歩みとこれからの幸せを謳い上げた、真紅の道行きをトレースしたような歌詞と曲の雰囲気が心に染み入る1曲ですね。これもサビが好きです。

 今回は3曲とも水準以上の素敵な曲で、まあ単品としてはアレセイアには少し及ばないものの、ボーカル総合としては本編以上の出来だったと思います。あと個人的に、はじめてアレセイアのフルが聞けて嬉しかった。やっぱりこれは神曲ですね〜。

 新規BGMは神秘性の強いものが多くて、要所でシナリオをきっちり盛り上げてくれていたと思いますね。まあそれでもどうしても本編の曲に食われてしまっている部分は否めませんが。。。
 お気に入りは『笑顔の魔法』『青空のいろ』『世界の果てで、その花は咲く』『Bless Me with Wings』にアレセイアアレンジあたりでしょうか。
 そしてやはり『赤い瞳に映るセカイ』は突き抜けた神曲。真紅の成長に合わせて、曲までその内包する観念を増幅させたかのような一体感があって、ますます好きになりましたね。


システム(9/10)

 ここはシステム、演出とも本編準拠ですね。まあ悪い部分も踏襲してしまっているのがアレですが(セーブ流用不可)、今回はパッチかなり早く出たから良しとしますか。
 OPムービーは本編に比べると大人しいですが、それでも要所に個性やきらめきが溢れていて、今回もかなり好きです。ちなみにキャラ紹介でぴょこんと出てくる真紅がメチャ可愛いと思うのは私だけでしょうか?


総合(96/100)

 総プレイ時間19時間。内訳は、真紅前半2,5時間、加奈と鏡が2,5時間、澪とつかさが2時間、藍が1,5時間、真紅後半が6時間くらいです。FDプライスだというのを加味すると圧倒的なボリュームですし、きちんと人気投票の内容なんかも反映させつつ、全体として本編より一段上の物語に仕上がっており、もうFDの枠を超えた作品だったと思いますね。

 まあ本編以上に人を選ぶ部分はありますし、あるいは本編はまだ平気でも、ここまで観念的になってしまうとちょっと・・・という人もいるかもしれません。しかし私の好みという意味では本当にど真ん中ストライクであり、かつ本当に大好きなヒロインが圧倒的な重厚感のあるシナリオで、素晴らしいハッピーエンドを迎えてくれた、それだけで大満足の一作でした。
posted by クローバー at 06:25| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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