2012年11月13日

月に寄りそう乙女の作法

 設定的にもヒロイン的にもすごく好みだったので、珍しく体験版プレイしなかったけどそれなりに期待して購入。


シナリオ(22/30)

 設定の勝利。


 主人公は、政財界で重きを置く名家かつ一大企業家の大蔵家の、妾の子供としてイギリスで生を受けました。
 しかし彼の存在は、本家の正妻に強く疎まれることになり、主人の温情で認知だけは受けたものの、その生活は幼い頃から不自由に満ちていました。イギリスの別宅において、そのなかでも屋根裏に程近い部屋に母親と2人で押し込められ、自由に外に出る権利すらなく、そしていずれ何がしか大蔵の家に益をもたらすようにと、徹底した英才教育を施されました。

 それでも彼は愛する母親と暮らせることに満足を覚えていましたが、ある日ちょっとしたアクシデントで正妻の娘で腹違いの妹に当たるりそなに、周りの虐めから助けるという形で接触してしまい、それが正妻の逆鱗に触れて、たった1人でフランスへと職務派遣されることになります。
 そしてまともに母親と連絡も取れないまま日々は過ぎ、ある日突然その母が死んだことを通知され、彼は生きる気力と目的を半ば失って、ちょうど近辺を荒らしていた強盗団が自分の守るべき場所に乗り込んできた際に撃たれて死んでしまおうかと真剣に考えていました。

 しかし、そこに現れたのは強盗ではなく、ちょっと変わった1人の青年でした。
 彼は主人公の心の懊悩を見抜き、さりげない形で主人公に生きる力を灯していきます。と、そこに腹違いの兄である衣遠が現れ、その青年が兄の親友で、近年服飾業界で天才の名を欲しいままにしているジャン・P・スタンレーであること、そして同じように服飾の世界で頭角を現した自分の片腕となれる器か、主人公の才能を試すべく日本に連れて帰ることを傲岸に宣言します。
 生粋の日本人でありながら、生まれてはじめて日本の地を踏むことになった主人公は、親族の中ではじめて自分を必要としてくれた兄に対して経緯と畏怖を抱き、必死でその期待に応えようと勉学に励みますが、しかしデザインの世界とは一握りの天才か、或いは超人的な努力家くらいしか芽を出せない狭い世界であり、やがて主人公はその才能を兄から見切られ、妹のりそなの世話係という閑職に追いやられます。

 幼い頃に接点があり、その事で比較的、いや相当に真っ直ぐ慕ってくるりそなとの、特に目的もない漫然とした日々はそれはそれで楽しいものでしたが、しかし主人公は兄の期待云々の前に、自分に希望を灯してくれたジャンが棲む服飾の世界への憧れを消すことは出来ず、けれど日本のこの業界で強大な威勢を放つ衣遠の目を盗んで勉学を続けることも出来ずに、自分の想いの行き場を求めていました。

 しかしそんなある日、憧れのジャンが日本に服飾専門の学園を作ることが告知され、ぜひともそこで学び直して見たいという熱望に駆られます。けれどもその学園は女子校、自分には縁のない世界、と諦めかけたところで、りそなから突飛な提案をされます。
 その学園は、寄付金を募った上流家庭の子女に限り、御付きのメイドを1人同伴することが許されており、それは現実的には服飾に素人のお嬢様の代わりに勉学を収め、箔をつけさせるための処置でしたが、自分で本格的にデザインを勉強し、その世界を目指しているというりそなの友人のルナがちょうどメイドを探していて、主人公が女装して付き人に立候補して潜り込めば、兄にも気付かれずに学ぶ事が出来ると嗾けてきたのです。

 最初はそんな大それた事が出来るのかと危ぶんでいた主人公ですが、実際に女装してみると思った以上にはまり、何よりジャンの学園で学びたいという熱意が優って、その提案を飲むことにした主人公、しかしルナとの面接の日、はじめて1人で女装姿で街を歩いていると、自分が世界に叛いているような疎外感を覚えて落ち着きません。
 そんなところにいきなり男性に声をかけられしどろもどろになっているところを、瑞穂というたおやかなお嬢様とその付き人に助けてもらったり、道中で外国の伯爵の子女であるユーシェの犬に絡まれたりと、ルナの元に行き着くまでにゴタゴタがあったものの、肝心の面接は一発OK、無論いくつかのルールはあっても、共に服飾を学ぶ相手として受け入れられ、メイドの小倉朝日として生きていくことになります。

 かくしてメイドとしてルナの屋敷に住み込むことになった主人公に、最初のサプライズが訪れます。それは、その日から同じく服飾を学ぶお嬢様が2人、この屋敷に住まうことになっていて、なんとそれが瑞穂とユーシェだったのです。そしてルナの話では、一週間後にもう1人同じ境遇のお嬢様が来る、ということでした。

 そして一週間後、お屋敷からのお使いのついでにりそなに近況報告を兼ねて一緒に買い物をしていたところで、1人の少女とぶつかります。その手を取ったときどこか既視感を感じた主人公の勘は正しく、それは幼い頃に知り合った主人公とりそなの共通の幼馴染、湊でした。
 成り行きで共にお茶をすることになった3人、いつしか話題は主人公の事になり、そしてその流れで、湊が主人公に対して今も初恋を募らせたままでいることを耳にしてしまい、これはこの姿をしている間は顔を合わせられないと罪悪感の中で思うのですが、しかし運命は非情なのか気紛れなのか、ルナの屋敷に仮寓する最後の1人こそ、その湊だったのです。

 かくして4人のお嬢様、しかも1人は昔の知り合いという境遇の中で、自分の正体を偽って暮らすことになった主人公、しかしこうなってしまっては引き返すことも出来ず、後は誠心誠意メイドとして努力しつつ、きちんと自分の夢である服飾の勉強にも励もうと心に誓います。
 今まで自分の意志で物事を選択する余地を与えられなかった主人公が、はじめて自分の夢に邁進する為の日々、それは波乱と刺激に満ちたものながら、気のいいお嬢様がたと、親切な同僚に恵まれてこれ以上なく楽しい日々でもあり、そしてその日々の中で朝日としての信頼を得ていく主人公は、彼女たちとの関係、そして学園の生活の中でどのような形で夢を叶えていくのか、これは虚飾を剥ぎ取った、本質の部分での触れ合いの中で支えあい、才能を刺激しあう、努力と友情、そして愛情が織り成す成長物語です。


 あらすじは以上ですね。
 大枠としては、基本的に女装主人公ものとしてのお約束、正体バレとその克服という過程をどこかに内包しつつ、性別や名前といった、その外殻のパーソナリティではなく、もっと深い、心の部分での交流をもって繋がり合い、そして共に服飾の道を目指すものとして切磋琢磨することで一段高いステージに登ると、まあ湊だけはややその方向から離れてはいきますがおおよそはそんなイメージです。

 テキストはさすがの出来ですね。
 とにかく目立つのが言葉遊びの部分で、語彙の豊富さでなく秀抜な言い換えの技術を駆使して、実にシュールな笑いを平均的に提供する中でも、お嬢様というステータスを無闇に穢すような、直接的に品位が落ちる表現は避けていて、そのあたりの匙加減が実に見事だったと思います。
 無論それだけでなく、シリアスとギャグのバランスという部分もきちんとしていて、重いシーンでの心情の掘り下げ方、展開の息苦しさなども目立った部分で、分業の割にはそこまでルートごとの大きな差も感じさせず、元々の方向性に対する模倣がしっかり浸透しているのだなと思わせる出来だったと思います。

 構成に関しては基本的に攻略したい相手を追いかけていればOKの仕様ですね。ただルナだけはオンリーワンというか、きちんと全ての場面で優先して選ばないとバッドエンド、というきつめの縛りがありますけれど、それも別に難しいわけではないです。
 話の内容的にはどうしても最終的には、特殊な立ち位置にいる湊を除いて似通った方向に進んでしまうので、その意味では最初に好きな子をやるので問題はないと思いますが、シナリオの質としてはやはりルナが少し抜けている&他ルートのヒロインの心情まできっちり補填しているという感じなので、ルナシナリオを最大限に堪能したいなら最初に、他のヒロインの心情から抑えていきたいなら最後に、が推奨です。

 そしてこの作品は、もう最初の設定の時点である程度勝ちが決まっている部分はありましたね。
 基本的に女装主人公という生き物は、どうしたってある程度いい人でないと立ち位置的に成り立たない部分があり、この主人公はそれに加えて、生まれから来る他者への渇望、特に必要とされて、母親の遺言めいたものになってしまった、誰かを助けられる人間になりたいという想いを充足することに飢えていて、それがメイドという立場にピタリと気質がはまり込んでいる感じなんですね。
 故に、下手するとヒロイン以上に可愛さと健気さ、一途さを振り撒く存在として描写されていて、立場とは別に常に素の清純な心根で相手に対して奉仕をするから、いざ外面的なステータスを克服する際に、そこまでに紡いだ絆が充分以上に有益に作用することになり、それだけでシナリオ終盤の盛り上がりが約束されているわけです。

 この作品において、そんな主人公の平穏を脅かす存在は常に兄であるのですが、彼は彼で究極的な才能至上主義であり、それは裏を返せば外面的なステータスは関係なく、ただその才能のみで人間を判断する、というものであり、アプローチの形は正反対ながら、見出されるものは常に本質と才能である、というところでテーマがリンクしているんですね。
 無論それだけでない、血族としての複雑な感情も絡んでくる部分はありますが、主人公が努力で開花させた才能に対してはきちんと敬意を払うという点で一貫したものはあり、その存在感を負のみに貶めないだけのものはありました。
 そしてそれを前提にした上で、主人公が、自分が脚光を浴びる立ち位置でなく、影で大切な人を支える立ち位置において才能を開花させるという、服飾の在り方と沿わせた設定がすばらしくきれいに嵌っている作品だったなあと思います。

 と、これだけでもほぼシナリオの内層に触れられているとは思いますが、個別としての差異性という部分で見ると、ヒロインごとに主人公の共感のポイントが少しずつ違う、という点に尽きるかなと。
 ヒロインたちもそれぞれに葛藤を抱えて生きているわけですが、それを普段はおくびにも出さずに、例えば常に明るく一途な湊、あるいは優しくたおやかな瑞穂、もしくは強く真っ直ぐなユーシェ、彼女らはそれぞれの個性に添う形で夢を追いかけており、その全てを内包しつつ境遇からの共感という更なるステータスをルナは持ち合わせていて、その視点で見るとやはりルナが作品の総括的なつくりであるのは確かだと思います。

 シナリオ内で起きる出来事は、最初から設定の部分で予測できるものしか取り上げておらず、しっかり現実に即した、地に足のついたものになっていますが、ゲーム内時間をおよそ10ヶ月とたっぷり取る中で紡いだ絆が強固なので、その心情に支えられる形で平凡が非凡に昇華しており、驚き、という点はあまりないものの、実に心温まり読後感のいい内容に仕上がっているなと思いますね。

 マイナス面としては上でもチラッと触れたように、どうしても展開的に似通った部分が出てきてしまうこと、しかし湊のように本筋から外れてしまうとそれはそれで輝きが半減してしまうというジレンマを抱えていることで、設定の時点で約束されたものから更に何かを上乗せする、というところまでは至らなかった作品かなと。
 まああと、必要な立ち位置とは言え、ルートによっては流石に兄やりすぎだろと思うくらい酷いですね。。。実際のところルールを破っているのは主人公のほう、という免罪符はあっても、やはり読み手の心情としてはそこまでするか、と思わされてしまうのは確かで、しかしその兄に対する自己の発露を促す工程も物語の見所ですから致し方ないのかなと。
 あ、もひとつあるとすれば、りそな攻略したい〜〜〜。妹、可愛いです。。。
 

 と、全体的に見ると若干の不満はあれ、しかしやはり集大成的なルナシナリオは相当に出来は堅実かつ秀逸で、満足度はかなり高かったですね。値段考えるとボリュームとしては適性かなと思うし、ルートごとのすり合わせなどもしっかりしていて、堅実に丁寧に作ったのがよくわかる作品でした。


キャラ(20/20)

 とにかくこの作品は、ヒロインとの心の触れ合いが丁寧に書かれた作品でしたね。親愛が募っていく過程や、そこから情愛にとびそうな中で、女性同士という視点からの葛藤や煩悶、そしてそれを様々な形で克服していく中での本質での繋がり、その上で互いが互いを支えあう形での成長要素まできっちり織り込んでいて、キャラを書くという面としては十全に近い質の良さでした。

 最終的に一番好きなのはルナですね〜。
 個別に入るまでも、表面的にはツンツンしていながら、その本質の部分での比類ない優しさと性根の美しさに相当惹かれるものがありましたが、個別での可愛さはまた2段くらいブーストがかかって格別でしたね。
 トラウマめいた人間不信を抱える中でも、真っ直ぐ慕ってくる相手を信じたいと思う気持ちが時に溢れ、その境界線の手前で様々に煩悶し、心乱す姿は本当に人がましくて、それまでがどこか透徹した雰囲気が強かっただけに素晴らしい破壊力でした。
 そして、その煩悶を乗り越えて、ただ1人の個人として主人公のことを無二の大切な相手と思い切ることで、最後の兄の暴露に対しても毅然といられるところがさすがだなあと。あのシーンにルナの魅力のほぼ全てが凝縮されているといっても過言ではないでしょう。
 更に、そんなルナを、互いに影であり続けるのでなく、1度くらいは表舞台で輝かせたいと願う主人公の望みを真っ直ぐに叶えることは、ある意味では家族の願いよりもこちらを取った、という見方も出来て、その点でも本当に強い女の子だなと感心するわけですね。

 次いで湊ですね。いや、この子はもう共通序盤での想いの吐露が切なすぎてどうしたって思い入れてしまうに決まってますよ。。。
 そして、自分の気持ちに嘘はつかないながらも、あくまで主人公の夢や想いは一番に考えてくれていて、影に日向に、正体を明かせない主人公の支えになってくれる献身的な部分は実にいじらしく、報われないルートにおいてもたっぷり未練を残しながらも湿っぽくなりすぎない生来の気質がすごく魅力的でした。
 無論それが報われた自分のルートでの可愛らしさは素晴らしかったですが、ちょっとシナリオ的に、夢に対するアプローチが遠回りになってしまう部分はもどかしさがあり、その点は惜しかったなあと。単純に女の子としてはルナに負けないくらい好きなんですけど、差がつくとしたらその辺なんですよね。

 ユーシェは個別以外ではその弱さを曝け出さないので、ある意味では最初のほうに攻略しておくべきキャラかも。他ルートでもその裏側でどんな想いを抱えているかが想像しやすくなりますからね。
 立ち位置的にはいじられ&お笑いキャラではありますが、その明るさと負けん気の強さはいい意味で話を引き締めてくれるし、個別での可愛らしさはまた素晴らしいものがありましたし、この子も好きなキャラではありますね。他ルートでの活躍がやや薄いのが勿体無いところ。

 瑞穂はややイメージ的にバランスが悪いというか、朝日に対する思い入れの強さと、男性恐怖症という性質の摺り合わせにもう一枚工夫というかクッションがあれば良かった気はするんですけどね。まあ普通に可愛いですけど、4人の中では一番印象が薄かったかも。

 そして朝日可愛いなあ。。。
 この健気で一途で献身的な振る舞いが、しかも全く打算とかを感じさせない純粋さで向けられたら、それはまあ誰だって好感を覚えるに決まってるだろと。逆に見ると、その情感に引きずられない個性として、兄のような人間性に一切興味を示さない極端さが必要だったとも言えますね。
 そして超絶ブラコンのりそなも可愛いなあと。全体的に出番が少ないのが実に勿体無いし、まあ設定上、りそなと懇ろになる流れで才能を開花させる方向に話
が進まなさそうなのも理解出来ますけど、愛の逃避行ルートとかどうよと思わせるくらいにはちょっとイチャラブしてみたかったぞ〜〜。

 脇を支える御付きの面々も個性豊かで、それでいてそれぞれの主人公に対して立場を超えた慈愛をもって接していて、こうして見守ってくれる相手がいるからこそ羽ばたける、という色合いが作品にも強く反映していて良かったなと思いますね。


CG(18/20)

 10周年記念ということで、ブランドの原点を担う2人体制、まあ正直画風はかなり違う2人だと思うんですけど、確かにどこかで調和が取れていると感じる部分はあるんですよね。量は充分だし、質もまあそれぞれの水準からすれば高めにあると思うし、その意味では分業の良さは出てますね。

 立ち絵に関してはちょい豊富かなってくらい。
 ポーズはヒロインが3種類、サブキャラが1〜2種類ですかね。キャラの数も多いのでそれなりにきちんとしていると思うし、特に派手さはないけれど個性を意識した色合いは良く出ていたのではと。
 お気に入りはルナ右向き、正面、湊正面、左向き、瑞穂やや右向き手上、正面、ユーシェ正面、りそな正面あたりかな。

 服飾はヒロインが6〜7種類、サブが2〜3種類ですね。季節を跨ぐ作品だけにその際をきちんと反映した服飾が用意されていて、一箇所しか使われない服とかも用意されているあたりは丁寧かつ意欲的ななつくりです。
 ただ微妙に思うのは、服飾学校の、しかも天才と呼ばれるくらいの面々が着る服として見た場合、どうしても全体的に野暮ったさが残っているような気がするのは仕方ないのかなと。普通の水準で見れば充分なんですけど、そのあたり拘っていたとしてもどうにもならなかった色合いはやや滲んでいます。
 お気に入りはルナ冬制服、冬私服、ドレス、コート、寝巻き、湊夏制服、冬私服、ユーシェ夏制服、夏私服、寝巻き、瑞穂冬私服、着物ドレス、りそな私服あたりですね。

 表情差分はそれなりでしょうか。数もそこそこあるし、雰囲気はしっかり出せていて、遊びも絡めているので見た目の華やかさはあり、可愛く描けていたと思います。
 お気に入りはルナ笑顔、真面目、困惑、照れ目逸らし、照れ拗ね、照れ怒り、ギャグ驚き、瑞穂困り笑顔、拗ね、笑顔、ジト目、にぱっ、半泣き、ユーシェ笑顔、自慢げ、寂しい、照れ拗ね、憤懣、瑞穂キラキラ、うっとり、驚き、照れ困惑、悲しみ、憂い、りそなしょんぼり、にっこり、照れ膨れあたりですね。


 1枚絵は全部で101枚、まあ値段と差分量を踏まえると水準ちょい上くらいとは思いますが、質はそれぞれに安定しているとは思いますね。まあ強いて言えばもう少し背景組み込むべきかなと思う簡素なのがいくつかありましたが。
 そして女装主人公ものの利点の一つとしては、Hシーンで主人公の顔が出てきても雰囲気が崩れないところに尽きると思う。。。どう見ても女の子です、本当にありがとうございました(笑)。

 特にお気に入りは1枚、ルナの添い寝ですね。この心配と信頼の入り混じった無垢な表情と距離感が素晴らしいと思います。
 その他お気に入りはページ順に、ルナ出会い、料理、プール、デッサン、ネコミミ、懺悔、膝座り、モデル横向き、初H愛撫、屈曲位、私服H背面座位、バック、バック手淫、湊との出会い、ばれた、部屋語り、寄りかかって、キス、フェラ、初H愛撫、お風呂Hバック、メイドフェラ、ユーシェ採寸、マッサージ、涙、メイド、キス、決意、ドレスを着て、悲願、初H愛撫、制服H愛撫、バック、瑞穂採寸、添い寝、口付け、メイク、ナース、衝撃、絆の舞台、雪の中、はじめての女装、幼いりそな、両手に花、みんなでお出掛け、一緒にお風呂あたりですね。


BGM(18/20)

 優雅で荘厳な雰囲気と、都会の雑多な雰囲気が上手く調和した感じの楽曲で、耳に残るものが多かったですね。量もそれなりですし、いい出来だったと思います。

 ボーカル曲は3曲。
 OPの『DESIRE』は素晴らしい曲ですね〜。スタイリッシュでシニカル、それでいながら切々と訴えてくる情感がメロディラインに込められていて大好きです。特にBメロの2拍3音節の階段構造が物凄く好きで、後はサビもかなり気に入ってます。解き放たれるような最後の伸びがいいですよね。
 挿入歌の『SHINY MOON』はポップで華やかな雰囲気が場面にはしっかりとマッチしている曲ですが、楽曲そのものとしてはまあ普通かなって印象ですね。
 EDの『泣き虫Baby、弱虫Baby』はリズミカルで爽やかな雰囲気で、これから憂いなく夢に邁進していける喜びを真っ直ぐに歌い上げた印象ですね。個人的にBメロまでの構成は好きなんですけど、微妙にサビが野暮ったく感じるのは・・・これは歌詞かなぁ?

 BGMは全部で30曲とまあ水準ですね。出来は安定して質が高く、音として面白味もあって好みでした。
 特にお気に入りは『ごみ箱の底のプレス』。透明感と切なさが色濃く映し出されていて、囚われ続けた悲しみの重さがすごくストレートに伝わってくる曲ですね。
 その他お気に入りは、『それ行けレベル1お嬢様』『愛を拒み覇道を行く天才のテーマ』『放課後キャットウォーク』『桜小路を陽が照らす』『夜をあおぐ』『Gray Moon』『令嬢疾駆』『屋根裏王子とその聖母』『Philia X’mas Collection』『「ああ楽しかった!」』あたりですね。


システム(9/10)

 演出は中々に頑張っていたと思います。
 立ち絵演出は特に他ではみないような独自性と多彩さを見せていて、それがきちんと読み口の面白さと連鎖反応して構築されているのでとても目立ちますね。合わせての背景演出なども効果的で、まあカットインや1枚絵演出がない分も充分に補っていたのではないかなと。
 ムービーはかなりいい出来ですね〜。そんなにグリグリ動くわけではないんですけど、多くの場面で影の色合いを強く正面に出して、チラッとだけ垣間見せる個性が印象強く、またデザインも洗練されていてかなり印象に残りました。

 システムは水準だと思います。必要なものは揃ってますし、洗練はされてないかもだけどわかりやすく使いやすく配置されているので文句はないですね。スキップも普通なので、まあシーンジャンプだけでなく選択肢ジャンプがあればより良かったですけどプレイに支障が出るほどではなかったかなと。
 しかし用語辞典の登録数少なすぎじゃないすかね(笑)。


総合(87/100)

 総プレイ時間23時間くらい。共通が6時間、個別がルナだけ5時間、他3人が4時間弱というところですね。基本的にどの場面においても服飾関連のイベントや事案がたっぷり出てくる中で、それでもだれることなく面白さを維持しているバランスは素晴らしいかなと。

 まあ名作と呼ぶにはシナリオの構成の部分で踏み込みが足りないとは思いますが、この設定において求められる必要充分な魅力は提供できていると思いますし、総合的に高水準で構成されているので、区切りの一作としての意気込みはしっかり伝わってきました。
 昔に比べてリリーススパンも短い中で安定して面白い作品を供給してくれるようになっていますし、やはりテキストスタイルはここ独自の色合いをしっかり保っていますから、いつかまた王さんメインのが出てくるのを気長に期待しつつ、今後もこの方向性と水準を保っていって欲しいですね。
posted by クローバー at 05:38| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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