2013年03月04日

プリズム◇リコレクション!

 超ご贔屓のクロシェット新作ですから、それはもう一日千秋の想いで待ち焦がれていました。ヒロインも全員、とりわけ雛乃がめっちゃ可愛いし、体験版だけでも面白さが保証されていましたしね。


シナリオ(22/30)

 大切なものを、取り落とさずに、未来へ。


 2040年、図南市、ここは数十年前に財政破綻したのち、いくつかの企業が主体となって再建に着手され、きちんとした計画によって合理的に、近代的に作り変えられた都市。

 そして、その計画は未だ途上にありました。
 市の運営を統括する開発局の、企業の意を反映した方針により、昔ながらの街並みや特産、自然の風景などは明確に区画化された再建の障害として一顧だにされず廃棄されていき、結果として今、この街は、超先端技術の粋を集めた新市街と、古き時代の趣を残し、過疎が進展する旧市街という二極化が鮮明になっているのです。

 そんな街に、主人公はおよそ10年ぶりに戻ってきました。
 両親は今、ともに開発局の技術開発に携わっており、そしてこれまで家庭の事情で離れていた家族が再びともに暮らすため、その第一歩として、主人公は都会から呼び戻され、ひとまずは妹のこのかと一緒に暮らすことになったのです。

 10年で大きく変わってしまった街を、驚きと多少の恐れを持って歩いていた主人公は、いきなり駅前で明るく元気な女の子に声を掛けられます。
 その少女、紗耶香は、これから主人公が編入することになる九条ヶ丘学園において、観光案内の部活動、☆☆☆部の部長をしており、この日もその活動の一環で、きょろきょろしている主人公に目をつけて声を掛けてきたのです。
 紆余曲折の結果彼女に案内を頼むことになり、その短い時間の中で意気投合し、いきなり部活動に誘われても、それもいいかなと思えるくらい、古きも新しきもひっくるめてこの街を好きになってもらいたいという紗耶香の活動理念に感銘を受けます。 

 家に着き、ちょっと変わり者で特異な事情を抱えている妹、このかとやり取りを交わし、今のこのかの後見人である初音にも挨拶に行く中で、メイド服を着た少女、雛乃とも知り合うことになり、主人公の新生活は華やかな色を湛えた上々のスタートとなります。

 学園が始まり、クラスメイトとなったアイナや、初音の弟の和泉とも親交を深めていき、その流れで紗耶香が、今まで雛乃と2人きりだった☆☆☆部に、主人公の周りの人間まとめて入らないかと正式に誘いをかけてきます。
 それぞれがちょっとした思惑は抱えつつも、でもまずは楽しく、6人での観光案内の部活がスタートし、その活動を通して、部のメンバーの様々な想いに触れ、それに触発されてまた新たな活動のエネルギーに転換する、という正の循環を持って、少しずつ規模を大きくしていく☆☆☆部。

 そんな、温故知新を地で行くような彼らの活動は、しかし必ずしも開発局が進める街の開発のロードマップの意に沿わないものもあり、そうした中から少しずつ、開発局の欺瞞と傲慢、そして謎が見出され、そしてそれは、ヒロイン達が抱える事情にも直結する問題に発展していきます。
 活動を通して1人の少女と心を通わせていく主人公は、その社会の壁に直面し、それでも2人で、或いは仲間達とともに、それを打ち壊して自分達の願う未来を手にすることができるのか?
 これは、変わるものと、変わらないもの、それぞれの良さを織り交ぜて再構築し、その道行きの先の未来を手にする物語です。


 あらすじはこんなところですかね。
 大枠としては、まず底流として街の開発を進める開発局に、1つの大きな、そして様々な思惑が絡み合う後ろ暗いプロジェクトが進行しており、そしてヒロイン達はそれぞれその問題に違った形で関わりを持っていて、それぞれの問題をクリアする為に、それぞれの方法論で奮戦する中でそれに突き当たってしまう、という流れです。

 テキストは中々丁寧かつ洗練されているなあと感じました。
 基本的にはキャラの特性をしっかり生かした、小気味良く繋がる、話芸や言葉遊びを存分に内包した会話をメインに構成されており、多少ルートごとの差異はあるものの、だいたいシーン単位で、会話の流れの中から奥行きのあるテーマを抽出する、という狙いが汲み取れます。
 
 その分だけ、伝統や古典、或いは薀蓄めいた引用がかなり目に付く内容であり、その辺の理解度がそれなりに楽しみの度合いに差をつける可能性は孕んでいます。
 けどそれ抜きでも充分に面白いし、相当に長く、そして事件の基本的な形はどのルートでも同一であるこの作品を、全くダレさせずにスイスイ読み進めさせるだけの魅力、筆力は有していると思いました。

 ルート構成は特に難しいことなく、お気に入りヒロインを狙っていけば大丈夫です。選択肢の出方が常に2択で、6分の3選択でルートイン、という作りはスズノネと一緒ですね。
 この方法論だと、お目当てのヒロインとは関係ない選択肢が3個あるという形になり、意識としてそのヒロイン1点集中でなく、仲間としてみんなそれぞれ好きだけど、その中でも特に、という内面性が浮き彫りになり、またシナリオの方向性にもそぐわっていると思います。

 その分1人に対する思い入れが薄いのでは、と思える部分もありますが、基本的な性格設定、☆☆☆部としての空気感と立ち位置によって、主人公含めある程度好きになりやすさが礎定されている部分で上手くバランスを取っているかなと。

 それを踏まえてシナリオに触れていくと、好きを明確に意識するタイミングは差異があれど、それぞれの問題との摺り合わせもあり、簡単にくっつく流れになったりはせず、活動を通してのそれぞれの内面性、深層意識を掘り下げたところでの強い共感をもって結ばれる、という部分は一貫しています。
 その構成の中で作品のテーマを敷衍させつつ、ヒロインの問題を解決する為に動いていくと、その動きに反映する形で裏側の事態も進展していき、結果として同じ事件を4パターンの違った切り口で見せ、それぞれで裏側の思惑を頓挫・瓦解させるわけです。
 キャラによって関わりの深度には多少の差異はありますが、どのルートでもみんなそれぞれある程度以上自身の拘り、意志を反映させていて、仲間みんなの力で解決したイメージを上手く取り込んでいます。

 大きく見て、出来がいいなと思ったのは紗耶香とこのか、好きなシナリオは雛乃とこのかですね。アイナだけは若干感心しなかったです。
 ☆☆☆部に寄せられる依頼とか、軍隊的な動きの部分でとか、やや外的要因での辻褄合わせがあったり、裏役の意識の擦り合わせが徹底されていなかったり、重箱の隅を突けばぽろぽろ粗が出てくる内容ではありますが、主人公とヒロインの内在性、そして大枠でのテーマ性にはブレを感じなかったので、個人的にはまあ飲み込める範疇でした。

 あと、アイナに付随する軍隊要素は本当にこの作品に必要だったのかなと。
 勿論それを取り込んだ狙いは、この後触れるテーマ性の部分も含めてわかるのですけど、それがもたらす効果以上に、安易に生死を振りかざして手軽に感情の揺さぶりを組み込んだ感、更に現在の現実的な発展形としての世界観に対する違和感のほうが大きくないかと個人的には感じました。
 まあでも、それくらいないと筋立てがとことん地味になってしまうのもわかりますし、エンタメ需要分としてはアリ、としておくべきでしょう。
 それに、同じテーマを軍事要素を介在させずに見せようとしたら、只でさえメチャ長いこの作品が更に長くなってしまいますしね。。。パッと見のわかりやすさもそれはそれで大事です。使い方には注意、という部分は含んでいただきたいですが。

 テーマとしては、タイトルに示される通りの、再発見、だと思います。
 それは単純に、古いと打ち捨てられようとしているものの良さを再発見する、という意味だけではなく、新しいものと古いもの、それぞれの良さを見出し、織り交ぜ、再構成して、そうやって光の当たり方が変わることで見えてくる革新を孕んだ良さを再発見する、と見るべきでしょう。

 近代の最先端技術は、ざっくりまとめてしまえば基本的に効率性、利便性を追求し、その帰結として即時性と補完性を高めていると言えます。
 それはそれで人間の生活において非常に便利なのは間違いないのですが、しかし、便利であるということが、イコール人間性を涵養するという観点において有用であるかは全く別の問題なんですよね。

 便利さに踊らされて、刹那的に様々なコンテンツをただ使い捨てていく、そんな在り方は、伝統的な社会において培われてきた、人としての深み、奥行き、滋味、粘り、そういった、魅力に直結する風習や観念を駆逐してしまう危険を孕んでおり、なればこそ現代人は、自身にとって大切なものまで、便利かどうか、という視点を持ち込まない意志を持たねばならない、ということになります。

 この作品においては、まず主人公は、きちんと自分の好きなものに対しての拘りを明確に持っていますし、このかと紗耶香はそれぞれ肉筆とプリント写真という具体的な事象で、アイナはハーフという立ち位置がもたらす多義性で、きちんと利便性との線引き、折り合いをつけています。
 雛乃については、これは1つの完成形なのかなと。近代技術を誰よりも縦横に使いこなしつつ、チュパ狂の部分で拘りを付随し、人情深さも兼備することで、便利さを十全に引き出しつつ、でもそれに踊らされず、引きずられない芯のある人間、という理想像なのかなと、まあ贔屓目もありますが私にはそう思えました。

 シナリオ展開に絡めて言えば、そういう人間的魅力があり、かつ有能な人材の宝庫だからこそ、傍目には社会から尖って見える(変人の集まりと称される由縁)し、学生の活動の範疇では到底収まらない、今回の事件の解決なんて大それたことも為しえたのだと間接的に表現しているのかなって思います。
 更に、立ち位置としては敵役になるキャラにしても、あくまで行動基盤の部分は情が先に立っており、形としては近代技術とのハイブリッドを見据えているわけで、それが単純に悪と断罪し得ない理由付けとして働いていますね。

 但し、その方向性が未来を見据えているかどうか、というのが、今の生きる人間としては大切な部分であり、そこを間違えていたからこそ、けれどそここそが一番に人がましさに根付いているからこそ、ドラマとして、その信念を覆す過程と、そこに籠められる想いが光って見えるのですよね。
 そもそも、図南という街の名前からして、途南の翼、のイメージ、未来へ羽ばたくイメージを仮託しているのでしょうし。

 その中で、貧乏くじというか、唯一本質的な否定要素として組み込まれているのが軍事要素なのかなと。
 戦争というのは、冷徹に突き詰めてしまえば、如何に効率的に殺戮を行うかという空疎な観念が浮き出てしまうわけで、情の介在する余地は薄い、というより、情を前に出しての戦争がどういう悲惨な結果を招くかは我々日本人が歴史に学んだことです。

 無論これは一義的な見方で、戦争論としては様々な切りこみがありますけれども、この作品においてはアイナの日本的平和主義との親和に特化した内在性との対比、更に効率主義の極北としてのマイナス要素だけを摘出されてしまっている感じです。
 それ自体は悪いとは言わないんですが、それを物語に落とし込む場合に、やはり当事者意識というリアリティを付加しにくいという部分で、マイナス要素のほうが大きくなってしまうかなという解釈ですね。

 効率主義の弊害的な部位としては、企業主導での市の運営、開発局の合理主義をの問題点を突き詰めていくという方法論もあったと思いますが、そのほうが面倒だしインパクトも薄いのは確かで、上にも書いたようにエンタメ要素も含む、という視座ではアリなのかな、と。
 本質的にテーマがかなり生真面目なので、見せ方まで生真面目一辺倒では疲れてしまうという考え方も出来ますしね〜。

 そして、ここまで連ねたテーマ性を土台において見ていったときに、本当にこのかと雛乃の関係性、もっと言えば主人公を絡めての3人の関係性が、それぞれの拘り、葛藤、相克を乗り越えて、遠慮のない形に収まったときの雰囲気の良さ、未来志向の輝き度合いが物凄く好きです。
 この2人のルートと、他の2人のルートのED曲が違うのも、そのあたりのイメージをきっちり反映させたものなのかなと思いますし、素晴らしい表現の形になっています。

  結局のところ、どんなに技術が進化しようと、人を成長させるのは人との深い関わりであり、それぞれの前向きな生き方、価値観が噛み合ったところで再発見される魅力の輝きこそが最大の財産なのだと、社会性を踏まえた壮大なテーマを経由しつつ、最後には普遍的かつ凡庸な答えに帰結していくところが素敵な構成だと思うのでした。


 以上、全体としては、粗はあるけど実に丁寧で意思の籠められた作品だと思います。
 どうしても構成上、一つの事件を多角的に切り取るという手法が一つ一つのシナリオのダイナミズムを削り取ってしまうのは確かですが、それを補ってあまりある魅力があったと思えますし、テーマそのものに対しても、その見せ方に対しても、私のツボの部分がかなりあって、そういう思い入れも含めて、ちょっと甘い採点になっています。


キャラ(20/20)

 テーマ性を浮き立たせる必然性も含めて、でしょうが、とにかくこの作品の登場人物は、この手のゲームにはありがちですけど、本当に凡庸な人間がほとんどいない、きちんと個が際立った成り立ちをしていて、その上にコテコテの魅力までごっそり付加されているので、本当にどんどん思い入れが深まってしまう感じでしたね〜。

 一番好きなのはもう断然雛乃です。今年の殿堂第一号内定です。
 この世界観が求める人間像としてとびきり優秀でありながら、人情に厚く、そして要所でドジという愛嬌の部分も持ち合わせていて、周りにも当たりが強いようで本質的には慈愛に溢れている、でもそれを素直に表に出せない、そういうバランス感が絶妙でした。
 また作中の他のキャラがそういう個性をよく理解しているから、徹底的にからかわれる役どころが安定していて、ぐぬぬ、とやりこめられてしまうところがまた本当に可愛いんですよね〜。

 そんななので個別以外でも凄まじく可愛いのに、個別に入るとそれに加えて妄想純真乙女モードが全開になるので恐ろしい破壊力に。。。更に、恋情に溺れていることを自覚しつつも、きちんと生き方に線引きできる強さ、事件に向き合って意志と思想を貫く強さまで重ねて提示されて、本当にどこまで好きにさせれば気が済むんだ、ってくらい、青天井で魅力がマシマシしていきました。本当に、ご馳走様でしたと心から叫びたい(笑)。

 次いでこのかですね。
 かなり一般的な妹キャラのイメージとはかけ離れていますが、その独自の雰囲気がきちんと事情に基づいたあり方であり、その背後に潜むこのかの悲しみ、寂しさなどが少しずつ透けていくあたりでは、もうその癖のあるキャラも馴染んでいて、相乗効果で思い入れられる印象です。
 このかの場合、愛情表現がからかいめいた、相手に与える形でしか出来ない、という次善的な立ち位置から、刹那の感情の発露による自己の充足へステップアップできるだけの相手が見つかるかどうか、というのが大きなポイントになるし、それが明確に為されている自分のシナリオと雛乃シナリオでの、それぞれ幸せそうな雰囲気を見るだけで涙が出そうになるくらいには好きになれたと思います。

 そして紗耶香かな。
 後半2人のインパクトが大きくて影に隠れてしまった印象もあるのですが(笑)、今の活動のあり方、その原点まで深く掘り下げたシナリオの補助による、人格の複層性と魅力の掘り下げがきちんと為されていて、それでも表に見せている明るく前向きで楽天的で活動的な自分をきちんと軸としてあろうとしている、その強さとけなげさは惹かれるものがありましたね。

 アイナも好きなんだけど、この面々に入ると1枚落ちる印象。
 単純にシナリオ補完が薄かった影響もあるけれども、二国間のハイブリッドという立場の中で、けれども愛情は半分ではなく2倍なんだという深層意識の部分を、もっとあらゆる場面で掘り下げて欲しかったなあと。
 トータルで見て、どうも日本の伝統芸能に触れられるだけで喜んでいるお登り外国人的なイメージから脱却し切れなかったと思うし、やはり軍人という立場が内面と噛み合いきっていない印象で、色々勿体無いヒロインだなあと。

 そして多英さんめっちゃ攻略したいんですが。。。
 単純に品乳成分補給という意味合いだけでなく、人格的にもすごくきっぱりとした個性と余裕と柔らかさを持っていて、助言者、協力者とだけしておくには惜しいポテンシャルだったと切に思います。

 詩子の駄目さ加減は、周りがこぞって優秀なだけに際立ってますけど、それ故に抱え持つ魅力、という部分も、少なくとも雛乃シナリオではちゃんと出せていたので、その相対性という意味で印章には残るキャラですね。


CG(19/20)

 相変わらず胸特化なのはどうしようもないですが(笑)、今回は全体的に絵柄がメーカーとしての統一性を含み丸くなっていて、それでいて要所の張りやバランスはさすがと唸らせるものがあって、ついでに背景などの塗りのちょっとトーンが入ったような雰囲気がかなり好きだったので、いつもより高評価になってます。

 立ち絵に関してはかなり潤沢ですね〜。
 ポーズはヒロイン3種類、サブ1種類、個性をきちんと反映している上に、魅力的な部分もクローズアップさせるという上手さを出せていてかなり気に入ってます。
 特に、特にをもう1つ上乗せしておきたいくらい大好きなのが雛乃の右横向き。この一見防衛的でありながら、髪をいじる手、こちらに向けられた首の角度、隠しきれない胸のボリュームなどが相俟って、深層的に強く押して欲しいというイメージが如実に浮き彫りになったポーズは究極に可愛いです。このポーズでの恥じらいとか拗ねとか、あまりに可愛すぎて血を吐くレベル(笑)。

 その他お気に入りは、雛乃正面、やや左、このか左、正面、やや右、アイナ正面、右、紗耶香正面、多英やや右、杏正面あたりですね。

 服飾はヒロインが4〜5種類、サブが2〜3種類程度でしょうか。それに加えて細かい小物差分も結構あるので、見た目には豪華ですね。ただデザイン的には、巨乳ばかりのせいもあり、やや可愛い雰囲気とのマッチ感が薄れている印象も無きにしも非ず、でしょうか。
 お気に入りは雛乃制服、メイド服、水着、このか私服、制服、水着、アイナ着物、軍服、紗耶香私服、多英私服、水着あたりですね。

 表情差分はこれでもかってくらいに豊富。まあ頬紅の差し具合とか決まったパターンはあるにせよ、組み合わせで1つのポーズに下手すると100パターン以上用意されているとか凄まじい限りですね。無論どれも充分以上に可愛く、細かな機微にも対応できるバリエーションになっているので全く文句はないです。
 特にお気に入りは、上でも触れたけれど雛乃の恥じらい顔、拗ね顔、あと不満顔に正面向きの片目瞑りあたりまで入れていいかなと。いちいちこう、内面がほのかに垣間見えるような絶妙な顔付きで、くすぐったく愛らしくてもうどうしようもなくニヤニヤしてしまいますね。
 あとこのかの正面向き片眉顰めも、この子の複雑な内面を余すところなく雰囲気で醸しだしていて大好きです。

 その他お気に入りは、そもそも雛乃に関してはほぼ全て(笑)、このか笑顔、驚き、ジト目、ドヤ顔、しゅん、にやり、アイナ笑顔、びっくり、不満、照れ焦り、ほの怒り、紗耶香ウキウキ、きょとん、にっこり、溜息、叱り、照れ目逸らしあたりかな。サブは省略、というよりヒロインに関しても取り落としている部分多すぎそうですのでもう印象的なのだけにしました。


 1枚絵は全部で80枚に、アイキャッチ用も今回から表示されてそっちが計17枚でしょうか。まあ多少ずるい気もしますが、全部含めれば水準クラスかなと。
 出来も、まあ巨乳のボリュームは仕方ないにせよ、構図もボディラインも安定して綺麗だし、表情も場面にそぐわった、それでいて立ち絵だけでは出し切れない魅力をきちんと引き出していてすごくよかったと思います。

 特にお気に入りは4枚。
 1枚目はこのかの記憶、普段どこか惚けた表情のこのかが、全身で喜びを表現している、その雰囲気がビンビン伝わってきてすごく好きですね。
 2枚目はこのか先生の漫画執筆、この憂いなく生き生きと、自分の夢に安心して邁進している雰囲気、遠慮のない表情が物凄く気に入ってます。
 3枚目は雛乃とこのかのパジャマトーク、これも雛乃よりどちらかというと物凄く幸せそうなこのかの雰囲気が最高の1枚ですね。胸襟を開ける相手がいる安心感と、2人の世界という香りが画面の外まで滲んできます。
 4枚目は雛乃温泉Hバック、張りのある胸、引き締まったお尻、艶かしい腰のラインが完璧に調和しており、また雛乃の表情の恥じらいと愉悦のバランス感が素晴らしい1枚ですね。

 その他お気に入りはページ順に、このか着替え、添い寝スケッチ、スライダー、抱きつき、お尻H背面座位、教室Hバック、水着H愛撫、背面立位、展望台H屈曲位、バック、雛乃設置見学、作業中、あーん、お風呂とタオル、星を見ながら、自慰、初H正常位、指チュパ、メイドHバック、外H立ちバック、アイナ生け花、水族館、カキ氷、膝枕、お参り、自慰、水着H愛撫、騎乗位、着物H正常位、紗耶香写真撮影、抱きつき、チャイナ撮影、展示、チャイナHフェラ、撮影H背面座位、展望台H対面座位、ひなこのお風呂あたりですかね。


BGM(18/20)

 量は水準ですが、全体的にテーマ性、世界観の雰囲気、シナリオのイメージにいつも以上にマッチしている印象ですね。

 ボーカル曲は3曲。
 OPの『プリズミック』は名曲ですね。爽やかだけど落ち着きのある出だしから、少しずつ広がっていく世界、その中で輝いていくもののイメージがしっかり投影されていて、特にBメロ後半からサビへの跳ね上がり方、そしてサビのメロディラインが物凄く気に入っています。
 このか・雛乃EDの『光の標』は神曲。これはもう理屈抜きで最初から物凄く好きでしたが、内在性も踏まえて聴くととても染み入る部分が多く、そのしっとりした、どこか抑圧されたような雰囲気から一気に開放されるサビの力強さが、切なる希求の強さとも重なってすごく心に響きます。
 アイナ・紗耶香EDの『カレイドスコープ』はまあそれなり、ですね。こちらは爽やかでリズミカルなテンポの中で、ただ純粋に望む未来に向かって駆け出していく、そのきらめきが上手くメロディに乗っている曲だと思います。

 BGMは全部で30曲、全体的に出来が良く、それでいて派手過ぎないイメージが今回の地に足をつけた部分と合致しているかなって思います。
 特にお気に入りは『この街に生まれた奇跡』、いつもの決め打ち曲、というにはしっとりした荘厳な雰囲気ですが、逆にそれが深みを感じさせて個人的にはかなり耳に残るとともに心に響く曲になっていると思います。
 その他お気に入りは、『2人のあしおと』『伝えたいのは・・・』『恋のシナプス』『触れ得ざる景色』『心つたう雫』『一人一人のプリズム』『目が合うと、いつも』『繋いだ手と手に生まれる光』『今、君に捧げる』あたりですね。


システム(9/10)

 演出はいつも通り緻密で繊細で、とても表現的でいいと思います。
 立ち絵同期の豪華さはいつも通りですが、無闇に使うのではなく、きちんと言葉の雰囲気や反応を含んでの微細な違いまで組み込んでいるので、意図する部分がすごく見えやすかったですし、キャラの個性を示す部分でもしっかり影響を及ぼしていたと。
 背景や光源、カットイン、感情アイコンなど、その他普遍的な要素は全て水準以上に組み込まれていて、でも煩雑すぎず調和している、その匙加減が見事だったと思います。
 ムービーも雰囲気を反映してかかなりしっとりした感じで、淡い雰囲気、全てを見せずに表現するというイメージが良く出ていて割と好きです。

 システムも特には問題ないかな。いつも通り便利です。
 敢えて言うなら、ジャンプがシーンジャンプなので、選択肢を追いかける上ではやや不便、というくらいですが、きっとこれも即時性にばかり評価の基準を設けてはいけないというメッセージ性だと勝手にこじつけて解釈しておきます(笑)。大図書館もそうだけど、やっぱりシナリオの流れの中で捉えてこその差異、という意味合いは、作り手としては特に吟味して欲しい部分かもしれませんしね〜。


総合(88/100)

 総プレイ時間32時間くらい。共通6時間、このか8時間、雛乃7時間、紗耶香6時間、アイナ5時間くらいの配分ですね。全体的に圧倒的な長さですが、特にこのかの長さは半端なかった。。。
 しかし、これだけの尺で、単一の事件を背景に据えているのに、実際プレイ中にだれることはなかったというのが素晴らしいところですね。日常の表現、会話のやり取り、言葉の選択の一つ一つまでしっかり丁寧に作り上げているからこその奥行き、深みであり、そこは賞賛できると思います。

 テーマ的に確実に私のクリティカルなツボを刺激している、という部分で、ちょっと甘い評価になっているとは思いますが、クロシェット作品としてははじめて超常能力が介在してこない物語であったこともあり、その地に足のついた部分がすごく評価出来ると思うんです。
 無論このメーカーの独自性、売り込みポイントもいつも以上に盛り込んで万全のサービス体制ですし、これでシナリオの整合性、状況展開の組み込みに対する若干の甘さが解消されれば、更に上も期待できると思ってしまいますね。

 2013/12/25追記、シナリオ、BGM−1点ずつ。
posted by クローバー at 06:31| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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