2013年06月04日

お嬢様はご機嫌ナナメ

 タイトルとOHPの軽いイメージから、元々そこまで注目していなかった作品だったのですが、体験版やってみたら予想外の重厚さと、その中でのヒロインのキャラの立ち方が素晴らしく、そうとなれば絵的にもライター的にも買い要素しか残らなかったのでいそいそと購入。


シナリオ(25/30)

 本当に大切なものは。


 主人公は幼い頃に両親が交通事故で亡くなり、血の繋がっていない義理の妹の花とともに、日本有数の財閥である七枷家の使用人として引き取られ、それ以来七枷家の末の娘で、後の財閥後継者が内定している七波付きとして過ごしてきました。
 幼くしてその地位についた七波を巡って、分家一同をはじめとした有象無象の謀略、政略結婚などは数多の如く持ち込まれ、それを防ぐ為に残されていた決闘という大時代的な風習に乗っ取って処理する為、主人公は幼い頃から、今では幼馴染となった透夏の父が経営する古武術道場で学び、一見奇矯な振る舞いが多いながら、本当は聡明で心優しい七波の平穏な日常を守るべく獅子奮迅の働きを見せてきたのです。

 しかし、分家衆の策略は執拗で、特に分家筆頭の家に嫁いだ七波の姉である鶴美は、自身が財閥の後継者に立つという明確な野望を胸に秘めており、当初2人の味方面して距離を狭め、いつしか主人公を抜け出せない袋小路、具体的には鶴美のための裏金つくりの工作員として組み込んでしまいます。
 権力の旺盛な今の鶴美に表立って逆らうのは、今の平穏な日々の崩壊を意味し、元々は週一回、花と家族水入らずに過ごす為に借りた古いアパートをその裏金つくりの拠点にしなくてはならない自身の今の立場に忸怩たるものを覚えている主人公ですが、七波と花、大切な2人を守るためならどんな泥水でも啜ってみせると覚悟は決めているのでした。

 けれども、そんな神経の擦り切れるような日々の中でも、些細なものから大きなものまで、様々な変化は主人公を翻弄していきます。
 アパートの隣人で、かつて主人公が憧れを抱いていた声楽少女の音羽に、裏金つくりの証拠となりかねない状況を目撃されたり、鶴美が、もう1つの日本有数の財閥である雪小路家の嫡男である詩音と七波の婚約を電撃的に発表したり、更には雪小路の長女である詩綾から主人公が求婚されたりと、1人で何もかもを処理するには無謀な案件に、それでも自分が何とかしなければという使命感の中で立ち向かっていきます。
 
 しかし結局それは、主人公もまた金融を主たる武器にした策謀蠢く舞台で跋扈することを余儀なくされ、そしてその世界のルールはある意味では力(金)が全てでもあり、更なる大きな策謀すら隠匿されたその世界の空気に染まっていくことは、少しずつ主人公の余裕を損っていき、本当に大切なものを見失って1人で足掻く様相を呈していきます。

 2代財閥の婚約の裏にある陰謀とは何か?
 執拗に主人公たちを付け狙う鶴美の真の野望とは?
 当面の婚約に立ち向かうべく、主人公は、七波は、如何に振舞うのか?
 
 これは、財閥という権力に付きまとう陰湿な欲望や策謀が蠢く泥水のような世界の中にあっても、清水の如き純粋さと真っ直ぐさ、煌びやかさを失わない少女たちによって、守っているつもりが実は守られていることを強く自覚した主人公が、虚の世界から這い上がり、自身にとって本当に大切なものを明確に意識しなおし、やがて戦いの意義をそれを取り戻す為のものに変貌させていく、絆と救済の物語です。


 あらすじはこんなところですね。
 ぶっちゃけ公式のあらすじは、嘘はついていないけれど本当のことはほとんど隠されたままの建前的なものなので、特に七波のあからさまに馬鹿っぽい(失礼)作品紹介イラストのポーズなどから、軽いコメディ風のお嬢様物をイメージしていると、全く違う中身が出てきて面食らいます。無論狙ってのものなんでしょうけど、このギャップでまずポイントを稼いでいる作品でもありますね。

 大枠としては、完全な共通ルートが、さしあたっての正式な婚約発表を差し止めるまでとなり、そこから先は、主人公の動向によって、無論底流では様々な陰謀が未だ蠢いてはいるものの、直接関わるか否か変化していきます。
 どのルートであれ、主人公がヒロイン達の慧眼や真っ直ぐな強さに、翻って自身のそれまでの視野狭窄ぶりを気付かされ、そのことが契機となって、自分を含めたヒロイン達との平穏で愛おしい日々を手にするためという明確な目標を据えなおして様々な障害に立ち向かっていく、という点は一様ですね。

 テキストは全般的に理知的かつ上品で、お嬢様ものにあるべき雰囲気を踏襲しつつも、かなり本格的な経済・金融理論を持ち込み、財閥経営という観点をかなりの濃度でシナリオに絡め、その中での上流階級ならではの陰湿な腹の探りあい、言葉のやり取りなども上手く組み込めています。
 そんな中でこそ、余計にヒロインの純粋さを引き立たせる為の素朴で真っ直ぐな言葉選びが目立っていて、そういう緩急のつけ方、個性に裏打ちされた強い言葉の、決して乱用ではない用い方が絶妙で、いい意味でも悪い意味でも心揺さぶられ、悪い意味に感じられた部分ですら、後々その感情をひっくり返す鍵になっているので実に見事と言えましょう。
 ついでに言えば、七波の奇矯な言動も、慣れてくるとシュールな笑い要素として楽しめますし(笑)。

 ルート構成は基本的にはお気に入りヒロインにとってプラスになる選択をしていけばOK、だと思うんですが、完全な共通以降は大きく分けて透夏と音羽のアイドルルート、他3人の続・財閥闘争ルートに分岐するので、特定の1人でなくある程度ルートごとそれぞれの面々をフォローしてないと駄目かもしれません。作りとしては脱落式に近い形ですね。
 アイドルルートへの分岐は早いのですが、財閥ルートのほうは、完全な共通ルートの後に、更に長い共通ルートがあり、一山どころか三山くらい越えないと個別に辿り着かないのでかなりやり応えがあります。一応真エンドは七波ルートということになるので、基本的には最初にアイドルルート2人を、七波を最後に
プレイすると座りがいいと思います。 

 シナリオに関しては、個別に関してはまあ温度差は大きいものの概ね出来は良く、それ以上に七波エンドに至る共通から一貫しての経済戦争の様相を孕んだ展開が実に面白いですね。全体的に、実態の見えにくい価値に翻弄されながらも、その中で本当に何が必要か、を見定めていく在り方は共通していて、その点での統一感はしっかり出せている作品でもあります。
 
 シナリオの構成や、組み込まれた多分に実際的な金融面での暗闘の描き方なども魅力ですが、何より素晴らしいのは、守るべき平穏な日常との明暗度に象徴されるのかなと思います。
 どうしても主人公は当初、どっぷりと虚の世界、後ろ暗さを抱える裏側の世界に脚を踏み込んでしまっていて、故に毒を持って毒を制す、という様相が強く、けれどそれは主人公1人で立ち向かうにはあまりに非力な戦いで、その攻防において袋小路に至ってしまった主人公を、実の感性を持って引き上げてくれるヒロインの強さが非常に光っているんですね。
 その分ヒロイン達の個性はかなり最初から際立っていて、いい意味でも悪い意味でも惹き付けられる強さを放っているのですが、その伏線があればこそ、切所での迷いのない力強い導きに説得力を付与できていると感じました。

 その点で特に目立つのは七波と音羽ですね。
 七波はその生まれ故の特殊な内面的苦労を背負い込んでいて、故にこの若さで韜晦を身につけており、けれどその裏で自己を涵養することは決して怠ってはおらず、更には本当に自分にとって必要なものを区別出来る、虚の世界観に踊らされない価値観を携えているあたりが、メインヒロインとしての面目躍如といった感じです。
 音羽は序盤の言動だけ追いかけていると非常に鼻持ちならない性格なのですが、そんな風に自分の強い気持ちをそっくりそのまま相手にぶつけられる強さと、自身の夢に向かって歩む信念の強さがあればこそ、どん底の主人公に対してあれほどまでに傍若無人で、けれど優しく支える言葉を掛けられるのだと無理矢理納得させられてしまうところがあります。

 他の3人もそれぞれに、主人公にとっての眩しさを内に抱えていて、故にこそ惹かれる、という部分の説得力と、それぞれの個性に導かれたシナリオ展開には一見の価値があると思います。まあ詩綾シナリオだけは暴走しすぎだと正直思いますが(笑)。

 テーマとして切り込める糸口はかなり沢山ある作品ですが、やはり一番大きなものとしては、人が生きる意味と価値観の部分に集約されていくのかなと。花シナリオで花に語った、「お前が側にいなければ、俺の人生に価値などない」という端的な、けれど神髄といえる一言に触れておけばそれでOKという気もしますが。。。

 個人的な信念として、私は基本電子マネーとかクレジット決済とか好きじゃなくて、出来る限り現金の手触りの中でお金は扱いたいと思っている人です。
 というのも、この作品を見ても感じるように、お金は魔物なんですよね〜。人に取り付き、人を狂わせる魔力があって、しかし世界人口が増え続ける中で、経済のパイを大きくしなければ1人あたりの生活水準は維持出来ないという正当性まで持ちうる故に、結果としてそれは富の不公平性を助長するだけとわかっていても止められない歯車なのですから。

 特に現代は、目に見えないところで人の一生を左右しうるだけのお金が簡単に動いてしまう、また個人の力で簡単に動かせてしまう時代で、お金がなければ人は死ぬ、少なくとも人間らしい生産的な生活は送れなくなる、という脅威に対し、ほとんどの人が鈍感であれるわけです。
 それこそ、他人に銃を突きつけて殺人を犯せば一生のトラウマでも、マネーゲームの範疇で結果として何人を奈落に送り込もうと、気付かなければ気にならない、という虚の世界なのです。
 
 勿論生きる上でお金は大切だけれど、本当の意味で生きるために、お金の獲得は手段であって目的ではない、そういう実体的な信念をその生き様で見せてくれるのがこの作品であり、お嬢様、という立ち位置に付き物の財産の問題に対して、ここまでガッツリ踏み込んだ作品というのも珍しいながら、それを用いる正当性がしっかりしている点でこの作品は優秀だとはっきり言えます。
 それが明確に浮かび上がっているのが七波シナリオラストの展開であり、そこに至る深謀そのものも凄みはありましたが、そこまでして選択したものが何か、という部分にこそ本質、神髄があると思えました。

 以下ネタバレ・考察などなどで白抜きします。
 裏を返すと、主人公と鶴美の関係がああも陰湿で拗れたものになった原因も、背後に重いトラウマがあるとはいえ、鶴美がいつしかお金の獲得を目的そのものに思えるほどに妄執を募らせているからと言えます。
 無論究極的な目的は、誰にも潰されない最強の資金力を手にした上で、それを自分の息子に譲り渡すことにあるのでしょうが、途上でそれを表沙汰にしては付け込まれる、と固く信じきっているところが鶴美の不幸だなあと。

 で、少し血統的な部分を考察しておくと、七波は前当主の実の娘であり、主人公は前当主から見るとひ孫ということになります。シンプルに見ると七波は主人公にとっての大叔母という事実に吃驚。。。
 無論単純にそう割り切れない部分もあって、それは七波の母親が明示されていない点に集約されます。年齢的にも鶴美たちと同じ母親とは思えないし、そもそもその場合前当主の実の娘との、ってことになるから余計に考えづらい。要するに鶴美たちから見れば、七波は血統の本流からは外れた馬の骨に近い存在なのかなと感じます。

 ただ、主人公と七波がほぼ同年齢(確実ではない)という点を穿ってみると、前当主にとって自分の改革を継がせるに値する人材が血脈の中にいない、唯一才能がありそうな鶴美が、刹那の愛に溺れ、それを大きな力で潰されている様を見ての失望が、新たな自分の血を継ぐ子供を作る、という軽挙を助長した気もします。
 主人公と鶴美に共通する、敵味方をきっちり峻別し、敵に対しては容赦も呵責もなく叩き潰すという性質が、元々はこの財閥に孕んだ血脈的宿阿だったと見るならば、やはり七波の存在は麒麟児そのものであり、このままでは袋小路に陥り自滅以外の可能性を持たない血脈の底力がもたらした奇跡と見ることが出来て、無論後天的要素も見逃せないながら、そういう宿命的観点も継ぎ足すとより説得的に感じる部分です。



 以上、最初の騙しの部分から引き上げた期待感を、最後まで尻すぼみになることなく完結させたというだけでも稀有な出来の作品であるし、個別もそれぞれヒロイン独自の個性・感性の結実としての作りこみが明確になっていて、それでいて純粋にエンタメとしての盛り上がりも充分と、中々に隙のない名作だったと思います。
 強いて言えばイチャラブの構成が限定的だったのが勿体無く感じるところではありますが、昨今のお嬢様ものでは中々見られない、ノーブルであるが故の魅力、逆に権勢に溺れる人の業などが綿密に絡み合った重厚感があり、色んな意味でイメージを一新する作品だったと言えるのではないでしょうか。


キャラ(20/20)

 ヒロインはみんながみんな大人しくないというか、個性を様々な方向に突き抜けさせた設定を付与されていますが、そのアクの強さとも言うべき部分が、やはり同様にアクの強いシナリオの中で、それに負けずに個性を光り輝かせる理由として燦然と機能しているのが最大のポイントですね。

 一番好きなのはでも、ある意味上の点では一番影の薄い花だったり。。。
 最初から理屈抜きで主人公にとって守るべき存在であるが故に、道中の切所での目覚ましい活躍こそなく、個別最後でようやくその存在感を発揮してくれるキャラではありますが、とにかく日常の振る舞い、懐き方、甘え方が可愛いにも程がありますね。
 誰にでも人当たりはいいし、すごく善良で心優しいのも当然魅力ながら、やはり家族である主人公にしか見せない顔の愛らしさ、時には拗ねて見せたり、屈託のない感情を曝け出してくれることにどれだけ癒しを覚えるか、という感じです。とりあえず兄さん抱き枕の破壊力はヤバス。。。

 次に音羽かなあ。序盤は本気で人の話聞かないしやりたい放題でウザイ子なんですけど、その挫折を知っても揺らがない強固な信念と、人の力に対する信奉によって、どんなときでも平然と身一つで立ち向かっていける勇気が本当に眩しく、またその感情が明確な好意に反転したときの愛らしさは反則級の破壊力でした。
 ある意味で一番主人公に大きな示唆を与えているキャラでもあるし、いい意味でも悪い意味でもトップクラスに目立っていたと思います。

 んで透夏ですかね。
 彼女のように、厳正な自己規範に従って生きてきたタイプが、現実でなく夢を追う為の飛躍を果たすに至る過程において、きちんと自己の決断を塗して語れているところが一番好きです。それがなくとも自分が思うほど可愛げがないわけでは決してなく、むしろすごく女の子っぽくて魅力的だと私は思うんですけど。

 詩綾は個別が流石に暴走しすぎでしょう。。。
 あばたもえくぼというくらいで、それまでの共通においてこれ以上ないほど純良で一途な精神性を刷り込まれてしまったが故に、その後から見えてきた欠点すらも愛せるようになる、というのは真理ではあるでしょうが、いざ作り物の中でそれをやられると、やっぱりどこか裏切られた感が無きにしも非ずで(笑)。いや、ワンワン可愛いけどさぁ。

 七波も普通に好きだし、シナリオ補正絡めるとかなり上位ではあるのですが、他ヒロインが魅力的過ぎるというのと、やはりその独特なキャラ、韜晦されているのが才能のみならず感情にまで至っているせいか、どうしても思い入れという意味では他の子に劣ってしまいますね。
 無論誰にも負けないほどに主人公に対して想いを募らせている部分やら、破格の才能を惜しげなく主人公の為だけに使いこむあたりとか素敵ではあるのですけど。とりあえず流石にHシーンくらい自分のこと七波お嬢様いうのやめれ。。。

 脇キャラ、大人キャラも色々な意味で深みを感じさせる作りこみでしたし、物語の骨子の部分とのリンクもしっかりしていて、本当にシナリオ同様骨太のキャラを組み上げたなあと思います。


CG(19/20)

 どこか虚無的な印象のある作風において、或いは綺麗過ぎる、とすら言える絵柄と、そこに含まれる透明感は、思いのほか素晴らしいマッチングなのではないかと感じられましたね。

 立ち絵は量こそ水準級ながら、個人的に出来が出色。
 ポーズはヒロイン1人3種類、サブでもおよそ2種類とそれなりに豊富。そして何より、それぞれの個性と魅力がギュッと詰まった繊細な構図が素晴らしく好みでした。
 特にお気に入りが花の正面向き頬手当てと、透夏の正面向き否定手振りポーズです。前者は花というキャラのしとやかさと思慮深さ、愛らしさを均一に詰め込んだ感じで物凄く可愛く、後者は活発でありながら恥じらいや可愛げを合わせて感じさせるところがとっても好きですね。
 その他、花左向き、右向き、音羽正面、前かがみ、透夏正面、七波振り返り、やや横、詩綾斜め傘持ち、鶴美地団駄あたりが好きです。

 服飾はヒロインが3〜4種類、その他は1〜2種類とまあ水準。デザインは清楚で上品なものが多く、そこは設定に依拠した雰囲気があって個人的にはいいなあと思った部分です。ま、それでもスカート短いけどね(笑)。
 お気に入りは花制服、お仕着せ、私服、寝巻き、音羽私服、アイドル服、透夏制服、体操着、アイドル服、詩綾私服、七波私服あたりですね。

 表情差分は特に多くはないものの、やはり些細な違いの中にきちんと個性を反映させているのは見事な仕事だなあと思います。
 お気に入りは花笑顔、ぽわわん、思案上目、窘め、しょんぼり、照れ目逸らし、困惑、透夏げんなり、慌て、驚き、溜息、憂い、恥じらい、音羽引き攣り笑い、照れ笑い、怒り、ドヤ顔、不満気、詩綾恥じらい、目逸らし、笑顔、いい笑顔(笑)、半泣き、七波ぼんやり、澄まし、照れ、にっこりあたりですね。


 1枚絵は通常84枚、SD20枚とまず水準量。出来は安定して綺麗で可愛く、それでいてちゃんとエロくもあるのでさすがですね。

 特にお気に入りは3枚。
 1枚目は兄さん抱き枕、この安心しきった無防備な表情の花は本当に可愛くて仕方ないですね〜。
 2枚目はナイチチ頑張る、この角度での胸のシルエットの美しさと、乳首の塗りの淡い美しさが物凄く好きです。
 3枚目は布団の中の告白、弱っている中でもらしさを見せての恥じらいを含んだ告白の決死の顔付きと、成就しての半分顔を埋めての湧き出る笑みが素晴らしく好きです。

 その他お気に入りはページ順に、七波車でうたた寝、監禁?、改めての誓い、添い寝、お姫様抱っこ、勝利〜、不機嫌ダンス、初H正常位、教室H背面座位、パイズリ、詩綾お弁当、抱きしめ、登校、うたかたの夢、待つ女、ワンワン騎乗位、バック、ベンチに押し倒し、花手を繋いで、キス、白い糸、暴走ドライブ、家族の和解、初H愛撫、正常位、お風呂H愛撫、対面座位、メイドHフェラ、背面座位、側位、音羽アイドル中、バイト中、練習中、抱きしめ、キス、余韻、空の向こうへ、初H対面座位、部屋Hクンニ、バック、野外H騎乗位、屋上H背面座位、透夏髪の匂い、抱きしめ、収録、お風呂、MC、初H正常位、アイドルH立ちバックあたりですね。


BGM(15/20)

 荘厳さ、厳粛さ、或いは薄気味悪さ、底抜けの明るさなど、それぞれのイメージに合った曲は用意されていたものの、トータルとしてのバランス感、量がイマイチだった気はしましたね。
 ボーカル曲は3曲。
 OPの『ア・オ・ゾ・ラ☆ふぁいてぃんぐ』は、作風からするとえらい軽い曲ですし、純粋に曲としてもあまり好きではなかったですね。
 挿入歌の『shining star』はわかりやすくキャッチーな、いかにも往年のアイドル、という感じのラブリーで走っている曲ですね。嫌いじゃないし耳には残るけれどそれ以上ではないかなと。
 EDの『コイン』は作風には馴染む曲で、淡々とした透明感のある雰囲気は悪くないですが、やはりどこか掴みが足りない気がしました。

 BGMは全部で24曲とちょっと少ないですかね。質もそこまで惹かれなかったです。
 お気に入りは『お嬢様の日常』『思い出に寄り添って』『不吉への予兆』『二人の時』『華麗にして絢爛』『威風堂々』あたりですね。


システム(8/10)

 演出はそれなり。動作が重い割にはさほど動かないなあという気もしますが、要所でのコミカルさや動きの自由性は高い水準でもあり、もう少し力を入れてくれればよりいいんだけど、というイメージ。
 ムービーは曲に合わせて軽いイメージで、やはり騙しの方向性の一端を担っているせいなのか、いざ全貌が明らかになってみると微妙に噛み合わない感じはしますね。

 システムも必要なものは揃ってますが、しかしこのシステムは相変わらずスキップが爆遅い。。。ジャンプも後ろ向きにしかないし、結構序盤の選択からヒロイン分岐しちゃうので、再プレイはそれなりに大変ですね。


総合(87/100)

 総プレイ時間23時間くらい。最初の共通4時間、アイドル共通1時間、第二共通6時間、個別が2〜2,5時間くらいの間って感じです。作りが複雑なせいで単調さとは無縁でもあり、ただ攻略順間違えると色々面倒な気もしますが、十分な質と量だったと思います。
 シナリオの個性という観点では、最近では中々見ない独自性と辛味と重厚さを兼ね備えていて、企業小説を読んでいるかのような迫力も要所では見受けられましたし、その中でヒロインの清冽たる魅力を存分に引き出しているので実に味わい深いです。
 予備知識なしだと面食らう部分はありますし、扱っている題材も真面目なので人は選ぶでしょうが、私個人としては名作判定出したいですね。実際Sクラスにならなかった主因は音だとはっきりしてますし、バランス的に尖った作品なのは間違いないですけど。。。

 2013/12/25追記、シナリオ−1点。
posted by クローバー at 04:38| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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