2014年06月10日

サキガケ⇒ジェネレーション!

 まあご贔屓メーカーですし、今回も素材、雰囲気共にとてもとても楽しそうでしたし、何よりも友梨亜がお気に入りに過ぎたので、魔女こいとぶつかってしまって後回しになったのすら勿体無いと思うくらいには楽しみにしてましたね。


シナリオ(22/30)

 子供の領分で。


 初土湖という、古来から様々な伝承が残る大きな湖を中心にして、囲う山脈の合間に裾野を広げる田舎町、美那浜町。

 ここで生まれ育った主人公は、近年再興された初土学園において、まだ学生数が少ないのをいいことに、ゲーム好きが高じてエンターテイメント研究会を立ち上げ、一方ならず中二病を拗らせている妹の璃々子と親友の敦盛との三人で、心行くまでゲームに興じる日々を堪能していました。

 そんなある日、美少女転校生、杏音がやってきます。
 如何にも都会っ子という風体ながら、その実重度のゲーマーである杏音は、その前の日に主人公とゲーム通信プレイをしたという縁を頼りに放課後エンタメ研の部室に押しかけてきて、こう言い放ちます。

 ――今まで誰もプレイしたことのないゲーム、やってみたくありませんか?

 勿論ゲーム大好きの面々が諸手を挙げて賛成する中、その場に同席していた璃々子の親友で、璃々子の中二的なあれこれを常に窘めている友梨亜は、そのゲームと杏音に不穏な空気を感じて反対するものの、結局押し切られてしまいます。
 そのゲーム、ウィザードジェネレーションは、自分がそのままゲーム世界に放り込まれた感覚を楽しめる、体感型のクエストRPGであり、その新技術の凄さに一同大興奮、あっという間にその虜になっていきます。
 実は友梨亜は、世間一般にはまだ存在が認知されていない魔法使いであり、杏音とそのゲームから、その魔法の匂いを嗅ぎ取っていたのですが、まだそれを説明するわけにもいかずに、その内に皆が目一杯楽しんでいるのを見て、自身もプレイそのものを楽しみにするようになっていきます。

 やがて、クラス委員長でゲーム嫌いの堅物に思われていた桜花が、杏音の誘いで仲間に加わり、そして杏音が元々オンラインゲームで師事していた、主人公と璃々子にとっては青天の霹靂の相手、お隣のドジっ子優等生のなつめも参入してきて、エンタメ研は一気に七人の大所帯となって、そのゲームにどんどん傾斜していきます。

 けれど、そういう彼らの楽しすぎる毎日の影で、世界は確実に胎動をはじめていました。
 それは、世界各地での魔力溜まりの活性化、という現象であり、魔法時代の到来を予感させるもので。
 この初土の地にも、湖の下に大規模な竜脈が存在し、これまでも時に大きな活性化を起こして、本来魔法の素質を持っている一般人、そのなかでも特に璃々子はそれに苦しめられてきた過去がありました。

 止められない時代の変遷を目の前にして、このウィジェネというゲームは如何なる意図で作られたのか?
 ゲームという入り口を通じて魔法世界の一端を垣間見ていくことになる主人公達は、その時代のうねりを前に如何なる選択をしていくのか?
 その中で結ばれ、育まれる絆、それはこの地に眠る想いに如何なる影響を及ぼし、どんな新たな道を切り開いていけるのか?

 これは、世界の変化に先駆けて自身の意識を改変しつつ、どこまでも子供のしての領分を貫き通して真っ直ぐ問題に向き合う子供達の、愛と青春と成長の物語です。


 あらすじはこんな感じですね。
 大枠としては、初土湖の竜脈にまつわる問題が大前提としてあり、大人の魔法使いが影ながらそれを解決すべく奔走している中、ウィジェネのプレイを通じて魔法というものの本質に触れ、知らず知らずに成長していく主人公達が、それぞれのヒロインとの問題にも向き合いつつ、結果的にその大元の問題に対して、様々な形でアプローチ、解決に導いていく流れになります。

 テキストは基本的に軽妙で、会話のやり取りがすごくテンポよく、キャラの個性を色濃く反映してとても楽しいものに仕上がっていますね。土台がゲームという、一般的な観念で道徳的な敷居の低い部分に依存しているためか、それぞれの際立った個性に対して鼻につく部分は少なく、むしろ駄目な方向に親近感を覚える雰囲気が上手く醸成されていたかと。。。
 その中でもかなりあざといやり取りや展開も織り交ぜ、狙ってるなあと思わせるところが多いのですが、キャラの魅力が一切後ろ向きになってない部分も含めて、読み手のストレスフリーをきちんと意図してるなあという感じ。

 無論個別に入るとそれぞれで若干の雰囲気の差異は出てくるけれども、余程土台部分の設定構築が堅牢で精密なのか、ルート間齟齬や揺らがせに出来ない部分の個性については完璧なコンセンサスが取れている感じで、このあたりは実に丁寧でいい仕事してるなあと思わせますね。

 ルート構成は特に難しい事無く、お気に入りヒロインを追いかけていけばOK。ヒロイン個々に対する印象度のものと、二者択一的選択と両方ちりばめられているので、分岐点作ろうとしたらちとめんどいかもだけど、一応シーンジャンプあるから最初の選択肢から総当たりしても大した手間にはならない、かな。
 全員クリアすると、グランドエピローグ的なものがほんのちょっとだけあります。

 シナリオは、まず構成について軽く触れておきますと、いつもながらヒロイン横並び感を強く意識してるなあと。
 結論的な意味で、ヒロインにはそれぞれ、このゲームを通じて解決しなくてはならない課題、願望があって、全員の問題はそれなりに連関しているから、どのルートでも少なからずそれぞれの思惑が反映する流れにはなるけど、その根幹の部分だけは個々の個別に譲って領分を侵さない、というコンセンサスが明確に立てられていますね。

 個人的な印象として、プリコレのときは同じように横並びを企図しても、土台の問題に対する関係度と本人の有能度のせいで、どのルートでも大概雛乃無双になってるように思えたのですけど、今回はその点上手く振り分けてる感じですね。
 より根幹に近い部分にいる杏音と桜花は基本的に魔法的なアプローチや考察はあまり出来ないし、友梨亜は比較的八面六臂の活躍ではあるけど本質的には問題の外縁の立ち位置にいるキャラだし、璃々子はその境界線で唯我独尊を貫いてるイメージが卓越してるし(笑)。
 強いて言えばなつめだけは、魔力も知識もないから、どうしても自分のルート以外では、その卓越した理解力を知能を生かしたアドバイザーの範疇を超えられなかったのはやや不憫かなと。

 とまれ、土台がそういうつくりなので、シナリオそのものに関してもどれもが突出したものはなく、されどどれもが確実に水準以上の面白さではあるという感じです。
 個別評価としては、璃々子>桜花=なつめ=友梨亜>杏音という感じになるけれど、ほとんど差があるわけでもなく、構成やテキスト面での読み手の親和度と、ヒロインに対する愛着度がそのまま反映しているだけじゃないかな、とは思うところ。
 ひとつ個別評価に触れる前に前提として、個々のルートでそれぞれの解決が導かれるという形式そのものが、未来に対する可能性の多様性を示唆しているのかな、とは思っていて、そこは中途半端、と取らずに評価したいところですね。

 璃々子シナリオに関しては、とにかく実妹、という難儀な条件に対する、魔法を上手く絡めての様々な方向性から少しずつその束縛を解消していく流れ、その過程で重たい部分も避けずに真っ直ぐ突き当たって、説得的に解決に繋げている点がやはり素晴らしい丁寧さでしたね。
 それゆえに、璃々子がテスト持って駆け込んできたシーンのインパクトは大きかったし、あのテキストメイクの美しさも存分に映えていたなあと思う次第。まあこのルートで一番噴いたのは「えっちは白歴史!」に他ならないけど(笑)。どこが白やねん、とみんな心中突っ込むところで、お約束的に親和性が高くなるというかね。。。
 更に、その関係性を前提としての魔法使いとしての開花に至る論理付けが、実に設定をフレキシブルに解釈してるなあと感心したし、Hシーンが後々の展開に影響を与える流れは大好物だし、ともかく好きな要素がたっぷり詰まっていた妹シナリオでした。大元の解決としては、冷静に見ればいっちゃん力業ではあるなと思うけど、それを説得的に見せてしまうのが巧の技、というものよね。

 桜花シナリオは、語弊を恐れずに言えば、唯一感動する要素が色濃かったシナリオ、かなと。
 全体的に爽快感が第一にきている中で、唯一問題として個人的要素が強い、かつ大元の問題とも徹底的に連鎖していて、だからこそ他のルートではまずそこまで辿り着けない部分ではあり、それを本質的に魔法から遠い主人公と桜花の二人の想いで為し遂げていく過程は重みがありましたね。
 好き合う過程とかも、如何にも二の足つかない桜花ならでは、という、無様ではあるけど仕方ない、むしろこうして参加したから成せた要素だ、と思わせる説得力はあったし、期待以上に可愛かったのは確かですね。
 何より、一番最後のJDが示唆した、もしかしたらの可能性の余韻がすごく切なくて、この作品の中でのベクトルの優先度がそっちに触れていた、というのも、印象深い理由のひとつになると思います。

 なつめシナリオは、いやはや如何にもなつめだなあ・・・、と思わせる展開が連発して、また璃々子シナリオほどではなくとも、幼馴染としてある程度固着した感情を互いに抱えていた部分を丁寧にほぐす過程がやっぱり素敵でしたね。
 父親の問題に関しては、ああいう風に駄目なものは駄目、と言える大人が今では中々見ない中での特別性と、ではそういう、ならぬものはならぬものです、的な倫理的観点の輪郭にゲームは引っかかるの?という子供的な反発とのバランスを上手く取れているなあと。
 後でテーマで詳述するけど、入り口で何もかもを否定してしまう姿勢の在り方はどうなのか、という部分が一番綺麗に表現されたシナリオではあったと思うし、人は見たい現実しか見ない、という箴言を如実に体現した内容でもありで、その範疇でなつめが見せる最大限の、誰しもの期待に応えたいという誠実な信念が本当に光っていたと思います。

 友梨亜シナリオは、実に友梨亜らしい個性が炸裂しているというか、とにかく自分がありたい自分に、知りたいあれこれに対しての探究心、直情感が、時に恋という制御不能の要素に翻弄されて暴走しつつも、結果的に全体のバランスを上手く取る形で収束していくなあと思いましたね。
 友梨亜自身は問題の根幹に直接アプローチする力を持たない分だけ、終盤になってもみんなの力を合わせて、というイメージが強かったし、それでも友梨亜と主人公が結ばれたことによっての影響、という部分は脈々と底流に備わっているから、物語としてのバランス、重心の低さ、重さを感じる良いシナリオでした。
 何より友梨亜の恋愛モードが可愛すぎる・・・っ。他ルートでの少し違った素敵さを見せる部分と合わせて、作品全体での目立ち方は一番かな、とは思いますね。

 杏音シナリオは、いい意味でも悪い意味でも杏音の駄目さと、そのなかでも好きなものに対しては徹底的に誠実だし、頑張れるという、実に現金といえば現金な性質が色濃く反映されつつ、最終的な解決に至るまで遊び心満載で突き走ってしまった感じで、爽快感はありましたけど、やっぱり他がかなり良かったので相対的にもう一歩、と思えてはしまったかなと。
 でも恋愛に向き合えなくて呻吟しているところの、桜花のアドバイスとかは素敵でしたし、杏音はみんなに愛されてるなあ、という雰囲気はすごく楽しいシナリオではありましたね。


 テーマとしては、やはり学び、というものに対しての敷居の部分を触れておかざるを得ないなと。

 誰しもが大人になって、子供の頃にもっと真剣に勉強しておけば良かった、と思うものです。
 それは当然自身の可能性や、吸収における柔軟性の多寡を前提にしつつ、それに加えて、やはり感性が変化してくると、子供の頃には楽しいと思えなかった学びの入り口も、違った様相に見えるというのがあって。
 それだから、というのもあるでしょうが、やはり大人はその感性を前提に、子供の頃にきちんと勉強するのは大切だというのと同時に、どうしてもその勉学の入り口の部分に、高潔な道徳心や意欲を求めてしまうわけですけど、でもその敷居が高ければ高いほど、子供としてはそれを乗り越えていくのが難しいのも自明、なんですよね。特に今、世界はこんなにも安易な楽しいものに満ち溢れているのですから。

 そういう社会の価値観で育っていく中で、どれだけ家庭内での躾が厳重であろうと、やっぱりなつめみたいに、どこかで歪みを解消する方向に立ち入ってしまうのはもはや仕方ないことではあると思うんですよね。
 この作品内ではなつめってすごく立派な生き方してると思うけど、そう出来るのって絶対に一握りだし、父親の固陋な価値観に対しては生理的な反発を生じてしまうわけで、現代の生活習慣がそうである以上は、そこを否定しては何も始められなくて。

 その中で、この作品みたいに、学びの入り口の敷居を、子供の純粋な欲求の水準に落としてしまうのが果たして是か非か、というのが焦点になるわけですけど、この作品のスタンスとしては当然、入り口がどうであれ、そこで一旦興味を持てば、子供の探究心と熱情はいくらでも障害を飛び越えていける、という可能性を示唆しているといえましょう。
 それは、朱子学的観念から尾を引いての学歴偏重主義が未だに蔓延る日本とは違い、グローバルスタンダードではそれなりに説得的な考え方であって、例えば大学などでも、日本は入るのが難しくて出るのが簡単なのに対し、海外の難関大学などは、入るのはそこまでではなくても卒業するのが滅法難しい、という形式だし、どちらのほうが可能性の芽を潰さないか、というのは歴然、ではあって。

 勿論その入り口の敷居をどこまで下げていいのか、そのバランスについても様々な意見はあるでしょうけど、特に今現代の、どうしたってあれこれ人生より余程速い速度で変遷していく時代に生きるにあたっては、とにかくあらゆるものに飛び込んでみるという柔軟性が必須要素ではあって、そういう探究精神を萎縮させない、という視点では、飛び込みやすいステージが沢山ある、少なくとも選択の余地がある、というほうが生きやすいのではないかって思うんですよね。
 そういう視座で見て、杏音や璃々子というヒロインは典型的な現代っ子マインドを見せていると思うし、逆に友梨亜は好きなことに邁進している、という点も含め、所謂コーカソイド的遺伝気質を彷彿とさせていて、それでも最終的には、目的意識さえはっきりすれば同じ地平で並んで研鑽していけるんだ、というテイストが色濃く、また主人公が丁度その中間的な位置から橋渡しとして、一人で歩むのでなく、みんなで、という部分に和の精神の発露を見たりして、本当に色々示唆的なテーマではあると思います。

 上でもチラッと書いたけど、人は見たい現実しか見たい気質のある生き物であって、変化に柔軟に対処する精神は、きっと大人になるにつれて、磨き続ける意思を持たなければ硬直していって。
 そうならないために大切にしたい精神と、子供のうちに紡いでおきたい気質のあり方を示しているテーマだと思うし、OP曲の最後の部分の歌詞とかそのままですごく感じ入るものがありますよね。まあ別に、大人になってしまってからでは手遅れだ、とは思わないけど(笑)、少なくともそこに後悔があるなら、子供にはそれを為し遂げるための手助けを、子供の視点を思い出して紡いでいく、それが時代に対応して社会を築く大人の責任でもあるのかなと。
 

 全体としてみて、実に欠点は少ない内容だと思うんですけど、やはりおいしい要素をそれぞれのルートで小出しにして一律横並びに調整している印象は出てきてしまいますね。
 なんというか、平均点60点のテストでどれも80点を目指しているというか、勿論それで充分面白いのではあるのだけど、ここまできちんと土台や構成を制御できるのなら、今回ちろっと搭載していたグランドエピローグをもっと拡大する形での、いわゆるグランドルート的なものを作ってもいいんじゃない?とは思ってしまいます。

 良作で力作、と認めるにやぶさかではなくても、文句なく名作、というには、やはり多少の欠点があっても突き抜けた何かを見せてくれるような、丁度直近の魔女こいなんか正にそういうつくりだけど、そういう特別な何か、が欲しいのは確かで、もう1点あげてもいいかな、とは思ったんだけど、その食い足りなさを差分する意味でこの点数にしました。
 今のこのメーカーの地力なら、今までの良さを極力殺さずに、そういう圧倒的なプラスアルファを組み込むようなものは作れそうに思うだけに、贅沢な要求と知りつつも触れておかざるを得ないですね。


キャラ(20/20)

 いつもながら狙い済まして可愛さを演出しているというか、萌えにしてもエロスにしてもキャラごとにくっきりはっきり陰翳とメリハリがあって、そこまで割り切っていいものかな、というくらいゲームヒロイン的な部分と、ゲームに興じるという汎用的な部分の兼ね合いにおいて、都合がいいと見るか、一粒で二度美味しいと見るかで評価は割れそうな気もしますが、私はこのあざとさ、やっぱし好きではありますね。
 ちゃんと嫌味な部分とかだらしない部分はギリギリのバランスで不快に傾かないように留意していると思いますし、欠点含めて可愛いと思えるのはいつものことといえばそうですし。相変わらずここの妹はおかしいよね。。。

 まあ一番好きなのは文句なしに友梨亜。最近大安売りだけど、やっぱり総合的に見て殿堂ラインには乗ってきちゃいますね〜。つか、そらさんキャラ今年二人目やん。。。
 基本的に何事にも前向きで物怖じせず、自分の能力と生き方に自信をしっかり持っていて、それを無駄にせずに最大限に生かすべく常に探究心と向上心に溢れていて、その鷹揚な精神性は、幼い頃から魔法というと区別に触れてきた環境生育的観点と、あとはやはり遺伝気質的観点からすごくしっくりくるキャラ造型。
 そして、そうでありつつすごくお人好しでお節介で、好きになった相手にはとことんまでに誠実で、それに報いるためには凛々しく気風良く振舞えて。

 作品中の相対的希少価値として、見た目の部分以上に、個人的にはこの性格、人格の部分にこそ真骨頂があるなと思えて、時折ナチュラルに尊大だったり、思考が黒かったりもするけれど、それも含めて存在感が煌めいているなあと思うのですね。
 また、理の部分もしっかり持ち合わせていつつ、それ以上に情が勝っているタイプだけに、そのステータスの割には隙も多くて、からかわれての反応とか確かにニヨニヨするし、恋愛モードでの暴走ぶりと、臆面もなく恥ずかしい言葉連発したり、性的なことにも恥じらい以上に好奇心と欲求が前面に出てて色気もあったりと、まあもうここまでくると何でも可愛いんですけどね。。。
 贅沢を言えばこの気質だけに、挫折からの成長、という展開も見てみたかったんですけど、シナリオがストレスフリーでしたね。まあそれでも充分可愛かったです。満足。この子一人だけで十二分に元は取れました。

 次いで璃々子かな。
 この子の場合、個別のシナリオ補正が素晴らしく大きかったですね〜。元々の要素からしてある程度は、と思ってたけど、主人公に一心に傾倒する素養は元々あって、それが色々な要素を絡めて花綻んでいく様は実に愛らしかったと思います。
 知識はあっても情緒が子供、という表現は如何にも、という感じで、誰が主人公とくっついても祝福はしてくれるし、でも友梨亜とくっついたときの超反応はやっぱりそのまま如何にも璃々子だなあって。それにどのルートでも、固有の存在感と、みんなから大切にされている感がすごく良く出ていて、それをきちんと本人も理解しているからこその塩梅、ふざけ甘えつつも要所ではきっちり感謝できる子であるのも素敵な要素ですね。
 あとCV頑張ってた。元々この人好きだけど、一層お気に入りになりました。

 んでなつめ。
 とにかく頑張り屋さんというか、人の期待に応えることが生きる上での最大の喜び、という気質は、ぶっちゃけ自分本位にしか生きられない私なんかから見ると眩し過ぎるし、この作品の中ではダントツに、こういう女の子が側にいてくれれば楽しいし幸せだろうなあと思わせる懐の深さと慈愛の絢爛さが光ってましたね。
 正直、友梨亜と共に歩むのはすごく努力がいりそうというか、頑張らないと本気であっさり愛想つかされそうな恐さはあると思うし、璃々子なんて違う意味で重すぎるしねぇ(笑)。
 ともあれ、その頑張り過ぎるところを上手くほぐしつつ、手を繋いだことで広がった世界の中でも、やっぱりそうありたいとぶれないところがなつめの一番の魅力ではないでしょうか。

 杏音も結構好きではあるのだけど、上三人は強いですわ正直。
 やっぱり個性として、状況の後追いというか、皆頑張るならやる、みたいな甘え体質が個別ですら抜け切らないあたりは実に杏音で、そういう緩さがいい意味で潤滑剤になるときもあるけど、相手を選ばないとズルズル駄目になりそうな気配も満点で(笑)、桜花が親友になってくれて本当に良かったねぇと思わざるを得ない。。。
 桜花も最初の印象からは余程躍進して好きなんですけど、それでも他を凌駕するほどではなく、ただこの何事にも誠実な気質、恋愛にはとことん奥手で初心だけど、それ以外の場面ではすごくしっかり自分を表に出せるところは、友梨亜に次いで芯の強さを感じるところだし、硬直した思想からの脱却、成長という意味でも印象的なヒロインでした。

 敦盛はいい筋肉だった(笑)。ちょっとプレーンに過ぎる気はするけれど、嫌味のないいいキャラではありましたね。ゲームメンバーとしては必須感が強調されていた部分も含めて、印象度は一般的な親友キャラより色濃いかなと思います。
 JDとルイはいい意味で対比的でしたけど、その中でも子供のことを大切に思う、という精神性の崇高さは見えていたし、ただその視座をどこに置くか、で、生き様が反映されてしまうのは仕方ないのだ、というテーマとリンクする造型だったと思います。


CG(19/20)

 パッと見の素材量としてはそこまででないんだけど、やはり相変わらず差分量の多彩さは群を抜いているし、それを上手く利用しての魅せ方も実に見事で、質でもかなりのお気に入りがあったのでこの点数でいいかなと思います。

 立ち絵に関しては流石の素材量、水準は大きく凌駕してますね。
 ポーズはヒロインが3種類、サブが1〜2種類ですね。登場キャラが多くない、腕差分はほぼないという部分を差し引いても、まず文句は出ないところだし、一々立ち絵がエロ可愛くてねぇ・・・。
 特にお気に入りは友梨亜正面向き前手組み、どこかもじもじしてるような印象がめっちゃ愛らしく、特に魔法服のときの全体のシルエットの可愛さが超特筆もの出、これだけでご飯三倍いけます、くらいのインパクトが私にはありました。マジお持ち帰りしたい。。。
 その他お気に入りは、友梨亜正面、やや右、璃々子正面、見返り、なつめ正面、やや左、杏音正面、桜花見返り、正面あたりですかね。

 服飾はヒロインで4〜6種類、サブで1〜3種類ですね。基本的に横並びですけど、璃々子だけ妙に優遇されてる。。。魔法服にも変な魔道差分あるし、まあそれも含めて全体的にデザインは印象的、かつエロ可愛いなあと。
 
 特にお気に入りは友梨亜魔法服。や〜、あれはめちゃんこ可愛いですわ。可愛いけど可愛すぎないというか、友梨亜らしい外向きの大胆さもきちんとバランスよく加味されていて、一目で大好きになりましたね。
 んで特別に、という程ではないんだけど、友梨亜の水着のローライズ&マイクロ感はやばいでしょ。あんたどこの聖良だよ!と思わず全力で突っ込んだ私がいたね。。。ぶっちゃけ誰よりも友梨亜はエロい。うん、胸の大小が絶対的な戦力差ではないんだよ、みたいな(笑)。

 その他お気に入りは、友梨亜私服、制服、璃々子制服、パジャマ、魔法服、なつめ私服、魔法服、杏音水着、桜花制服、私服あたりですね。

 表情差分は、頬染めとかの細かい差分が多いとはいえ、それにしても毎度の事ながら圧巻ですよね。1ポーズにつき下手すると100以上差分があるって、本当に全部の素材組み込んで使ってるの?と思わざるを得ないのですが、その多彩さはフルに生かし、本当に活き活きとヒロインの魅力が活写されています。
 特にお気に入りは、友梨亜の正面ニタリ笑いとなつめの正面思案目逸らしかな。どちらもそれぞれの個性が存分に生きていて、滅茶苦茶可愛いなあと思うのです。
 その他お気に入りは、友梨亜笑顔、照れ焦り、照れ笑い、キレ、ギャグキレ、ジト目、拗ね、混乱、ギャグ半泣き、線目、苛立ち、思案、げんなり、ニヨニヨ、うっとり、璃々子ニタリ、困惑、にっこり、げんなり、不満、照れ焦り、ジト目、うずうず、なつめ笑顔、焦り、照れ笑い、凛々しく、大混乱、しょぼん、杏音キラキラ、笑顔、ニヤリ、ハァハァ、驚き、拗ねキレ、安心、桜花真面目、しょんぼり、照れパニック、照れ微笑、苦衷、驚きあたりですかね。


 1枚絵は全部で1人17枚充ての85枚、その他アイキャッチやらも見られますが、あれは販促素材の流用だから数に入れず、枚数だけだとギリギリ水準だけど、やっぱり差分量が半端ないので仕事量としてはかなりのものかなあと。
 とはいえ、全体バランスとして通常とHシーンがほぼ3:7くらいにはなってしまっているので、贅沢を言えば通常シーンをあと2枚ずつくらい欲しいなあとは思ってしまいますね。
 出来は、時折ボディバランスがちょっと変?と思うところはあれ、実に肉感的で耽美で、それでいて可愛さも損っていない、いつもながらの美しさ可愛さであると思います。

 特にお気に入りは・・・5枚ですかね。
 1枚目は鏡を見る杏音と桜花、恋に戸惑う自分とむき合わせて、うろたえる杏音とそれを優しく見守る桜花の雰囲気が凄く好きな1枚です。
 2枚目は友梨亜魔法詠唱、この服装とノリノリのテンション、差分の多さも含めて本気で可愛いなあと、これが出てくるだけでテンション上がる1枚絵でしたね。
 3枚目は友梨亜水浴び、はじける健康美、という感じで、友梨亜の肢体の魅力が存分に詰まっているし、アクシデントからの表情の変化と色合いも凄く好き。当然胸のラインも大好き。。。
 4枚目は友梨亜初H騎乗位、やはり小さい子のペタ腰騎乗位はいいなあ、と思うし、煽りの構図だとやはり胸のラインが艶かしくないので、その点下からのアングルでの可愛い&綺麗さはこの体位ならではだよなあと。表情の多彩さとエロ可愛さも素晴らしいですしね。
 5枚目は璃々子テスト持込、まあこのシーンはシナリオ補正が本当に強いんだけど、正に一心不乱、という風情の璃々子のメンタリティがすごく淡く綺麗に打ち出されていて好きですね。

 その他お気に入りはページ順に、杏音剣舞、うたた寝、ボート、自慰、屈曲位、対面座位、パイズリ、騎乗位、マンぐり返し、桜花お姫様抱っこ、添い寝、ゲームはもう大好き、バック、下からパイズリ、なつめシュート、腕組み、キス、ボートイチャイチャ、お風呂、バック、騎乗位、69、背面座位、正常位、友梨亜勉強、偵察、一緒に魔法を、自慰、見てください、フェラ、背面座位、69、正常位、璃々子詠唱、膝枕ゲーム、吸収と開放、自慰、見せ合いっこ、初H愛撫、バック、部屋H愛撫、騎乗位あたりですね。


BGM(18/20)

 全体的に軽快で爽快感の強い曲が多く、故に要所でのしんみり、或いは感動系の曲も映えていましたね。またバトル的な曲の如何にもゲーム的なつくりもいい感じでした。

 ボーカル曲は3曲。
 OPの『MEMORIA』は疾走感が素敵で、楽しい気持ちのままに真っ直ぐ未来へっ、というイメージが良く出ていますね。Bメロからサビへの移行の流れが曲としては好きだし、サビの歌詞も印象的ですけど、まあ積極的に覚えよう、と思うほど大好きではないかな、くらい。
 ED1の『きみとふたりで』も爽やかさの中に覚悟と期待を感じさせるはねるようなリズム感がいい感じではありますね。サビに向けての盛り上げ方も定番的ではありますが、全体として現実にEDっぽい曲です。
 ED2の『Cherish』はスピード感があって、時代の流れに嬉々として乗っていくワクワク感がより強く出てくる曲かなと。EDとしてはこちらのほうが好きですが、でも特筆するほどではなく、ですかね。

 BGMは全部で32曲と水準量、ただ出来は凄くメリハリがあって印象に残る曲がそれなりに多く、いつもながらの決め打ち曲も健在で、少なくともクロシェットの作品の中ではBGMとしては一番好きかなと。
 
 特にお気に入りは2曲。
 『とある哀しい物語』はストレートにしんみり系の曲ですけど、透明感があって重過ぎない当たりにバランスのよさがあるし、哀しくも柔らかいイメージがかなりお気に入りですね。
 『夕焼けに誓うとき』はギターのテイストを最大限に生かしたイメージで、決意と絆の在り処をがっちりと掴んで離さないような、力強さと優しさを同時に感じさせる、実にクロシェットらしい感動決め打ち曲で、やっぱり好きですね。

 その他お気に入りは、『ひだまりレストハウス』『楽しかった1日に』『ひとりぼっちの帰り道』『リラ』『星咲く夜に』『よかった』『優しさに溢れた世界』『マギカベルミア』『Burning Buttle』『出現っ!』『常勝無敗ヒーローズ』あたりですね。


システム(9/10)

 演出は流石の出来ですね〜。
 とにかくキャラが良く動く動く、立ち絵同期の変化量も抜群だし、遠近差分も五段階くらいあって、奥行きを持ってのキャラの掛け合い、触れ合いがちゃんと画面から捉えられるし、カットインや立ち絵も上下左右のみならず斜めやら回転やら、なんか緑茶みたいなアクロバティックな動きも時折見せてくれて、いい意味で正統進化かなと。
 無論背景演出やSEもしっかりしてるし、1枚絵でも差分を生かしての見せ方の工夫に余念はないし、そういうのをきちっと制御しきっている点も含めて流石、というべきでしょう。
 ムービーは色使いとうる目の印象が強いけど、それ以外はそこまででもないかな。つか最近、胸の弾みの表現をムービーで使うの流行ってるのかね?

 システムはいつも通りであって、まあ基本的には使いやすいんですけど、最近のゲームだと、バックログからのジャンプがあるのが結構多いし、後この作品のジャンプってシーンジャンプで、選択肢ジャンプじゃないからやや使い勝手悪いんですよね。
 シーンの区切りも結構大きいし、バックジャンプ連発できないし、本当に見たい場面に辿り着くのは結構難しくて、そういう用途を求めるなら結局細かくセーブ作んなきゃ、ってなるし。
 あとコンティニューがないのも、最近増えてるだけに手間に感じる部分かも。だんだん贅沢になってるなとは思うんですけどね〜。


総合(88/100)

 総プレイ時間27時間くらい。共通が5時間強、個別が4〜5時間の間って感じですね。立ち絵同期の変化が大きいから、ついつい立ち絵が変わりきるまで画面切り替えないようにしてる分、プレイ時間が増している要素はあると思うけど、それでも充分なボリュームと質だと思います。

 ただまあ、上でも書いたようにいつも通りの堅実な安定感で驚きは薄いなってのと、あとテーマの土台がやっぱりゲームである分、親近感は強いけど、超越的なキャラとしての卓越感はやや薄くて、後々思い返して凄く印象深いところってあるかな、って考えるとさほどでもないんですよね。
 甘くつければシナリオはもう1点上でもいいと思うんだけど、丁度SとAの分水嶺でもあったし、そこを乗り越えるためにはやはり安定だけでなく、それこそこの作品のテーマのように、柔軟に新しいつくりに飛び込んでほしいという願望をこめてこの点数です。

 それでも萌えゲーとしては優等生的な面白さであるのは間違いないし、あざとさはあるけどとっつきやすい内容でもあるから、私としてはそれなりにお勧めできるかなって思います。

 2015/1/9改訂、シナリオ−1点。
posted by クローバー at 05:59| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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