2014年07月15日

your diary+H

 基本的には奈月ちが攻略できるので、というのと、あとたまたま、そろそろリプレイしてみたいなと思ったタイミングでの発売だったので、折角なら買ってしまえと。


シナリオ(19/30)

 この作品は、2011年9月に発売したyour diaryのPSP移植版を、更に逆移植し、新規ヒロインにHシーンを付け加えて発売した、このタイトルの集大成的な位置付けになります。
 無印版でのヒロイン四人に加え、サブヒロインだった奈月と香穂がヒロイン昇格、更に完全新規ヒロインとして隣のクラスの優等生美少女ほとりが加わり、計七人のヒロインと織り成す、暖かい幸せの物語を堪能できます。
 大まかなあらすじや、諸々の感想は無印版の感想で、ぶっちゃけ自分でも簡素だなあとは思いますが一応書いてありますので、そちらをご参照ください。

 とりあえず追加分のテキストは概ね無印に準拠する形ではあり、特に引っかかる事無く読み進められますが、ある程度無印版のヒロインを中心とした様々な事情を前提として書かれている部分も多々あるので、はじめてプレイする人は既存ヒロインからスタートしたほうが無難かと思いつつ、それでもやはりゆあは一番最後のほうがいいのかなあ?
 そして夏の雨への傾倒っぷりに拍車がかかってる(笑)。

 新規ヒロインのシナリオとしては、ほとり>>香穂=奈月くらいのイメージ。
 ただこれは、後ろの二人については元々親友の恋を応援する立場であるのが、どうしても恋愛の当事者としての説得力を薄くしてしまう、という仕方ない事情もあり、その点ほとりはその辺全く忖度する必要なく、むしろ裏事情を上手く利用してのシナリオ展開に持ち込めている分のアドバンテージ、ともいえますね。
 加えて外的要因の使い方の安直さ、などもありまして、後ろ二人に関しては無印ヒロインゆあ以外と同レベル、ほとりだけはゆあシナリオと匹敵する面白さ・・・とはまた違う、この作品ならではの癒し感が味わえるかなって思います。
 
 あと既存ヒロインもPSP版でのHシーン差し替え部分のイチャイチャはちゃんと収録されていて、時々時系列が歪むのはご愛嬌だけれども、要所での変な重さ、面倒くささを程よく中和してくれていると思いました。
 特にゆあシナリオは、主人公そっちのけでゆあと紗雪のイチャイチャを楽しませてもらえてとても満足です。やはりこの作品のベストカップルはこの二人よ(笑)。

 後は、無印版の感想では触れなかったテーマ面での諸々、改めてプレイし、新規ヒロインも加わったことで見えてきた部分なんかをちょこっとだけネタばれ込みで。

 ゆあシナリオで言及されているように、ゆあの日記は、主人公が誰かを幸せにした記憶、なのですが、その説明だと実は不十分というか、単純にそこで終わってしまうと、ぶっちゃけ主人公の側にいるだけで幸せ、って子も沢山いる作品だから、ルート毎にゆあの日記の達成度が違ってくる説明付けにはならないんですよね。

 そこで思うのは、説明としてはそれで正しいのだけど、そこから一歩踏み込んで日記に記される為には、主人公がその大切な相手を幸せにした確かな実感が必要なのかなって。それこそほとりシナリオで言及されるように、それは二人の幸せの記憶なのだと。
 そう考えれば、幸せの総量で優劣がつく、という穿った見方はせずに、あくまで主人公が相手の幸せをどこまで認識できているかの差でしかない、と定義できるし、その上で、ゆあ、紗雪、ほとりルートでだけ日記が埋まり切った理由付けもしやすいかと思うのですよね。

 そうなると、これって単純にそれまでの境遇と、幸せの表現のわかりやすさの差、と言うしかないのかなって。
 元々主人公は超がつくほどの朴念仁だし、恋愛感情の機微には殊更疎いから、恋愛的な喜びを相手に与えていても気付く場面が少ないわけで、まして昔からの仲で、それこそ主人公の日常そのものといってもいい相手に関しては余計に、当たり前にありすぎるが故にそれが幸せだって気づかない、となりがちで。

 その視座で見れば、一番割を食うのは当然夕陽とかなで、香穂と奈月はその二人の延長線上で捉えられてしまっているからその分割引きとなり、突然の非日常の象徴的なゆあ、関係は長くとも気の置けない付き合いにまでは踏み込めていない、そしてどこか気に障る影のある紗雪、完全に見知らぬところから仲を深めていくほとりは、その点で有利だったと。
 加えて、ゆあや紗雪、ほとりは感情表現がわかりやすい部分が強くて、更に紗雪とほとりはどこか後ろ向きな、無理していると傍から見てもわかる部分があって、力になれたとき、幸せな気持ちにしてあげられたと実感できる余地が大きいんだろうなって思いましたね。

 紗雪の場合はおまけに、ゆあとの関係での友情的な喜びも加味され、それは恋愛的には鈍感な主人公でも断然理解、共感のしやすい要素だから、紗雪とゆあが絡んで、そこに主人公が居合わせる、という場面が多ければ多いほど、その実感は降り積もるのでしょう。
 その辺を総合したときに、臨界点を突破するのは、という差異が出るだけであって、結局のところ、幸せの在り処とは、形とはどんなものなのかと、それを知らしめるためにこそ、幸せの神様は、ゆあはいるのだ、という点に揺るぎはないから、その点は安心して楽しめる作品ですね。
 本当に、「ゆあにお任せですっ!!」はほっこりしますよね〜。


 以上、テーマを改めて鑑みたときに、ゆあシナリオはもう少し評価を高くとってもいいなと思った分、そしてほとりシナリオが、土台の設定を上手く利用して、実にテーマ性と、この作品の一番の醍醐味(ゆあと紗雪の関係)をも巻き込んで、綺麗に纏め上げているなと思えた分で、それぞれ一点ずつ加点、という形ですね。


キャラ(20/20)

 やっぱりまだヒロインとして書き切れていない部分、好きのバックボーンが怪しい部分は、新規ヒロイン含めて多々見受けられるけれども、それを補って余りある癒しパワー、愛らしさ、ほっこり感を存分に堪能できるので、なんだかんだ満足度は高いのです。

 前の感想だとああいう順位付けにしてあるけれど、時間を置いてみるとやっぱり私は紗雪が断然好きみたいです。
 改めてプレイしても、自分のシナリオでは飛び切りにダメな人だなあ、とは思うし、他シナリオでも覿面に、ゆあが絡んだときのダメ可愛さが顕著で、だがそれがいい(笑)。そのダメさがある意味主人公に幸せの実感を強く与えてくれるという部分も含めて、この作品で表現したかったことを一番体現している子なのは間違いないだろうと思います。

 ゆあの癒しパワーはやっぱり無限大だし、奈月もやっぱり面倒くさかったけれど、その中にキラリ光る可愛さは見せてくれたし、あと予想以上にほとりが好みだったのは嬉しい誤算でしたかね。
 まあ香穂だけはやっぱりそこまでは・・・ですけど、総じて不快さが上増しする部分はなく、しかし日常が華やかで羨ましすぎるだろとね。。。


CG(20/20)

 無印版からだと1枚絵で63枚の追加、立ち絵も新規ヒロインにはそこそこ追加ありで、総合してみれば満点の出来と言えるでしょう。

 立ち絵に関しては、奈月の正面向きは物凄く可愛いなと思ってます。あの重力を無視した髪の跳ね方が無性にチャーミングだし、表情も愛らしくて、特に照れながらの上目遣いの破壊力は素晴らしかったですね。
 ほとりも正面向きの照れ焦りや笑顔、前かがみの拗ねとかすごく可愛かったし、少し残念だったのは、1枚絵で存外可愛い、と思えた香穂の髪下ろしバージョンが立ち絵には搭載されなかった点かな。
 服飾は奈月のパジャマ、ほとりの私服、水着、パジャマあたりは好みでした。でもほとりのパジャマって一回しか出てこなかった上に、普通その場面でそれには着替えないだろ、とは思ったよ。。。

 1枚絵は全部で164枚となり、既存ヒロインとか普通に30枚超えるので、個別の中での不足感は全くなく、総じて美麗で透き通った可愛さが堪能できるので満足度は高いです。
 ・・・が、正直言うと追加分よりは既存分のほうが出来はいいと思うんだな〜。なんでしょう、目の描き方がちょっと違ってるというか、目の輪郭の外側に新規分はちょんちょんと笑い皺みたいなのが付け加えられてて、どちらが好きか、は好みもあるでしょうけど、この作品のイメージで見た場合、それがない無印バージョンのほうが透明感、彫刻のような綺麗さは際立ってるかなって思うのですよ。
 ま、かなり贅沢なこと言ってるのは承知してますけど。

 追加分で特にお気に入りは2枚。
 1枚目はゆあと紗雪のお風呂、無邪気なゆあと、慈母のように暖かにそれを見守り、心から幸せそうな紗雪の光景は本当にほっこりします。
 2枚目はほとりシナリオでのゆあとの別れ、ある意味自分のシナリオとリンクする部分もありつつ、焼き直しにならない優しさ溢れる雰囲気が好きですね。あと紗雪のレギンスはやはり妙にツボなのです。。。

 その他お気に入りは、ゆあと紗雪の料理、アイスで間接キス、紗雪自慰紛い、メイド奉仕、ピクニック、夕陽着替え、かなでにプレゼント、それ返してっ、香穂始まりのキス、うたた寝、キャッチボール、対峙と和解、正常位、添い寝、体操着愛撫、バック、奈月電話、クレープ、告白、両親に報告、キス、作戦通り、待ちぼうけ、フェラ、立ちバック、ほとりとシューちゃん、プールサイド、手が触れ合って、ゆあの作戦会議、なでなで、腕組み、正常位、騎乗位、対面座位あたりですね。


BGM(18/20)

 追加分はボーカル2曲で、どちらもそれなりにいい曲ですけど、でもクローバーには及ばないな、って部分で加点対象とはならず、ですかね。


システム(8/10)

 一応無印準拠、時代性もあり、システム面はバックジャンプなど新規搭載されていてその辺は便利ですけど、演出に特に追加要素は感じないし、新規ムービーも朗らかで優しい雰囲気はいつも通り、でも特筆するほどではなくで、やはりここも増減なしでしょうか。


総合(85/100)

 総プレイ時間25時間くらいですかね。共通4時間、ヒロイン個別は2.5〜3時間の間で大体収まる格好で、既存ヒロインは追加シナリオとHシーン両方あるから、よりイチャラブが豊潤には感じます。無印だとHシーンは頑張ってるけど・・・くらいの簡素さがあったので、上手くリカバーされてますね。
 まあ元々からして絵の素晴らしさに依存する部分は大きい作品ですし、主人公が朴念仁過ぎる、香穂と響の煽りが面倒すぎる、と共通付近からのネガ要素もありますが、概ねゆあが抜群に可愛くて癒されるので頑張れる、みたいな(笑)。

 流石に無印版プレイした人が、敢えて買ってまでプレイするべき、と言えるだけの加点要素はないですけど、未プレイでヒロインがそれなりに気に入っている、暖かい気持ちになれるゲームがやりたい、と言うなら、この+H版は充分にその需要を満たしてはくれると思います。
posted by クローバー at 20:41| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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