2015年03月05日

サノバウィッチ

 待望のゆずソフト新作ですからね、それに体験版であまりにもめぐるが可愛過ぎたので、もう一日千秋でプレイできる日を待ち焦がれておりましたとも。

シナリオ(23/30)

 人の心が持つ力。


 主人公は生まれつき、他者の感情が五感で感じ取れる特殊体質でした。
 そのため他者の感情、とりわけ負の感情を向けられた時に生じる痛みを忌避しており、また自分の能力に理解を示してくれる相手もいなかったために、ずっと心を閉じ、極力他者と関わりにならない、軋轢も起こさない生き方をしてきました。
 そのせいか、他人に便利に使われることも多く、その日も図書委員の仕事を代替わりして、夕方まで学院に残っていた主人公は、しかしそこで衝撃的な光景を目撃します。

 クラスの、いや学院のアイドルで、気取ったところもなく誰にでも親切な、それでも自分とは一生の縁のない相手と思っていた少女、寧々。
 その清楚そのもののように思っていた少女が、あろうことか図書室の机で自慰に励む姿を目撃してしまい、更には事後にそれがばれてしまって大混乱に。

 翌日、意を決して改めて寧々と話し合うために、彼女が一人で続けている部活、オカルト研究部の前をうろうろしていた主人公は、丁度居合わせた学生会長の憧子の後押しもあり、なんとか二人きりで向かい合えることに。
 気まずさ全開の対話の果て、慌てた寧々が机に脚をぶつけて、床に落ちた小瓶を主人公が触れた瞬間光りだし、部屋中に羽となって舞い上がって、そして主人公の中に吸収されて。
 その途端、色々な人の様々な感情が主人公の中に流れ込んできて。

 その不可思議な現象が契機になり、二人は腹を割って話し合い、それぞれが抱えている秘密を暴露します。
 寧々は、自分が魔女であり、願いを叶えるために人の心の欠片を集めていること、その為に部活としてお悩み相談をしていたこと、そしてその成果が今主人公に吸収されてしまったことを。
 主人公も寧々と、その契約相手の、アルプという知性を抱いた動物である七緒の詮索を受けて、今まで誰にも語れなかった自分の秘密を吐露し、そしてそれが実は魔法の一部、おそらく母親から引き継がれたものであると判明します。

 そして、何故心の欠片が吸収されたか、それは主人公がずっと諦念に苛まれ、心の空洞を放置して生きてきたからで、それを無意識に埋めたいが為の反射反応だったのだろうと結論付けられて。
 それが寧々にとって大切なものだったと痛いほどわかる主人公は、なんとか返そうと、その手段はないか問いかけると、それはただひとつ、本当の意味で主人公の心の穴を埋めるしかないとアドバイスされて。
 一晩悩んだ結果、主人公はオカルト研究部に入部し、寧々とともに人助けに従事することで、少しでも前向きになろうと決意するのでした。

 その後、二人で再スタートして悩み相談をこなすうちに、ぼっち少女のめぐるや、謎の男装少女の紬などが、それぞれの悩みをある程度解消すると同時に部員として入部したり、部の存続の為に学生会の仕事を手伝って、その結果前生徒会長となった憧子も入部したり。
 様々な活動を通して、主人公は少しずつ前向きさを取り戻していくと同時に、常に側にある存在に対しての意識も増していって。けれど、今まで人と触れ合わずに生きてきたが故に、その感情が何者かすら、未だにわからないままで。

 これは、魔法という現象がもたらす様々な余波によって、心の在り様を調律し、魔法への向き合い方を定め、恋を知り、触れ合う事の温もりを知り、そして訪れる試練や葛藤を乗り越えていく、人の心の不思議さ、強さ、しなやかさを綴った物語です。


 あらすじはざっとこんな感じでしょうか。
 大枠としてはヒロインがそれぞれ、大なり小なり魔法の影響下にいる中で、主人公自身の問題と合わせ、少しずつそれを受け容れ、前向きに捉え、その生き方の変化が恋情の発露にも繋がっていって、とりわけ主人公の自身の能力に対する認識と向き合い方の変化が、二人の前に聳える壁を乗り越える一助となっていく、そんな流れ、イメージですね。

 テキストは基本的にコミカルでノリが良く、キャラも一見まともそうに見えつつあれこれ壊れてる部分も多いので(笑)、主人公含め独特の距離感というかテンションについていければ問題なく楽しめるかなと。
 本質的には結構重たい設定だと思うんですけど、それを感じさせないバランスを意識してのノリだと思うし、あからさまにマイナスに振れそうな部分を糊塗している感触は随所にあるのだけど、まあブランドイメージ的にもそれは正着なのでしょう。基本温かく見守りつつ、キャラの可愛らしさにニヤニヤできる仕様ですね。。。
 まあ、めぐるシナリオだけあからさまに、善人度とめんどくささが五割増しくらいになってますけど(笑)、それはそれでということで。。。

 ルート構成は基本的に狙ったヒロインの選択肢をしっかり選んでいけばOKかな?
 もしかしたらサブの和奏とか、あと寧々にはルートロックあったかもですけど、そこまでは精査してないです。寧々は通常のルートをクリアすると、タイトル画面にRESTARTが追加される仕様。
 それが全員クリア後じゃないと出ないか、とかもちょっとわからないですが、基本的には寧々がかなり優遇されている、そして作品のテーマを余すところなく体現しているヒロインでありシナリオにはなっているので、素直にラスト推奨かな、とは思います。そこまで神経質になるほどではないですけどね。

 シナリオは、全体としてみるととてもバランスよく構成されているかと。
 魔法を軸にしてのそこそこ緩急のある展開に、豊潤なイチャラブがしっかり噛み合って、エロスとのバランスも程よい塩梅に仕上がっていて、どんな視座での楽しみ方にもそこそこ対応できる万能型のつくりではないかと思います。
 逆に言えば特化型ではなく、ここがこの作品最大の売り!って言い切れるところもないっちゃないのですが、個人的にはこの、エロゲに求められる要素を万遍なく網羅した総合力そのものが相当に評価できるかなって感じますね。色んな意味でユーザビリティーに特化しているというか。

 その前提を踏まえて、読み物としてのシナリオそのものも中々の出来だと思います。
 構成的には大別してふたつの見方があるかな、って感じで、ひとつは主人公の視座に寄り添っての、自身の能力の意味を見出し、前向きに受け入れていくまでの流れと、そしてもうひとつはより大枠での、魔法がもたらす様々な影響、余波を、魔法の力そのものとは別個の、人の心の力で解決、克服していく流れがあって。

 言い換えると、シナリオ構造的に、魔法という現象そのものがもたらすトラブルに対処していく要素と、魔法がそこにある結果として派生する苦悩や葛藤、或いは希求とのズレに向き合っていく要素があるかなって。
 無論どのシナリオにしても、ある程度両者を包括して仕上がってはいますが、どちらが色濃いか、と区分けするならば、前者が紬、憧子、寧々、後者がめぐる、RS寧々、一応和奏もこっちかな、というイメージ。

 寧々とRS寧々は地続きの物語なので、その両面を一番取り込み、統合して作り込まれているのが寧々シナリオだったなあという感じで、個々のシナリオの味わいもその二つの要素の天秤の振れ幅の差異によってだいぶ違っていて、その辺適材適所に仕上がっているかなって感じました。
 とりわけねぇ、私としては一番魔法に関わりの薄いめぐるならでは、という部分を存分に掘り下げきってくれていたのが満足度は高いです。むしろこれがあったせいで、少なからずその面での掘り下げが、RS寧々でももっと欲しいな、と思ってしまうくらいには。。。

 なので個別評価としては、寧々(RS含む)=めぐる>紬>>憧子=和奏くらいでしょうか。
 本質的には全ての要素を備え、ダイナミズムもある寧々シナリオの方が、素材としては上なんですけども、なればこそもう少し深みも欲しかったなあという点を含めてこの並びですね。

 寧々は構造的にはとても面白く、彼女の魔女としての願いが、願った当時の刹那的な感情に起因しているが故に、今の現実の観念との決定的なズレを生じていて、という在り方が、作品のテーマそのものともいえる重さと悲しみを孕んでいて。
 けれど、それすらも前向きに捉え、少しでも可能性を残すために奮闘して、その結果としての展開には心打たれる部分はありますし、改めての生き方の中で新たに波及していく寧々の葛藤に対するアプローチも面白かったです。
 欲を言えばそこに加えて、主人公サイドの葛藤、ふたつの自分の統合で生じる特有の何か、も置いて、寧々とふたりで、或いは仲間の力も借りて乗り切っていく、そういう相互的な部分も含んで欲しかった、というのが、突き抜けた評価には出来ない要因ですかね。

 めぐるは基本的に魔法そのものが二人の在り様に関わっているわけでなく、ただ既にそうなってしまった結果を受け取り、それによって形成されてしまった、傷ついた二人の心がそこにまずあって、それを踏まえてどうすべきか、という葛藤の機微へのアプローチの繊細さ、丁寧さが図抜けていて素晴らしかったですねと。
 二人の心を蝕む、どうしようもないトラウマ的な臆病さ、本質的には深く深く繋がることを求めるくせ、些細な一歩すらも容易には踏み出せない部分を、周りの助けや努力を経て、ひとつひとつ答え合わせし、噛み締めて、踏みしめて進んでいく流れは、もどかしい、と思われる向きもありそうだけど、それだけの過程がこの二人には必要なんだという説得性もしっかり有していて。
 
 それだけに、葛藤を克服し、結びついて、そこで発揮される歓び、嬉しさ、互いを想う心の深さと彩りの美しさは格別で、経過だけでなく結果としてのイチャラブまでもが物凄く濃密に描かれるので、めぐるが可愛過ぎて死ぬわっ!!ってテンションになること請け合いなのでした。。。
 多少ならず魔法が介在してくる部分で、想いの力という表現を免罪符にした解釈も目立ちますが、それすら二人の育んだ心の温かさ、美しさの結晶的な位置付けにすることで、読み手を感情的に折伏するだけのものはあったと思いますし、単純に好き度合いで言えばやはり断然このシナリオが好きですね。

 紬は良く言えば前半はめぐる的な、後半は寧々的な要素を孕んでいいとこ取り、ではありつつ、ただどちらも深みがやや不足してるかな、という感じで、総じて上二つよりは軽めのシナリオになっているかなと。
 そもそもの紬の魔女の願いってのが、そんなんかい!?ってのはあるし、魔女であるから寧々同様、最初から共有している秘密が多い故に主人公と結びつく中での心理的葛藤は少なくて済む反面、この子は物理的な要素で中々・・・ってなっちゃうから、どうしても表面的な、状況に対する対応、ってイメージにはなっちゃいますね。めぐるが深く狭くなら、浅く手広くみたいな。

 アカギの在り方とかも、作品全体としてみると必要素だなあって思うけど、単体としてはめんどくさくはあって、ただアカギとの関係、とりわけその結果として主人公が一時ああいう存在になって、それではじめて親の想いに触れて・・・ってシーンはかなり好き。
 それらの積み重ねがあって、人の心の在り様に対する理解を深め、それにどう自分の能力を向けていくべきか、そういう部分の説明としては一番シナリオのダイナミズムと連動して紡げていたと思うし、欠点も多いけど結構好きなシナリオです。

 憧子は後々判明する彼女の存在のありようが理解出来て振り返ると、ああなるほど、って思う部分は多いんですけども、そこまではどうしても関わり方の簡素さというか、愛情を育む過程、それを契機にしての彼女の変化と葛藤の派生、それに対するアプローチの方法と、前提条件が薄いままに、恣意的に魔法を用いてしまっている感は強いですね。
 取っ掛かりとしても、めぐると違ってあくまで能力からの派生という特殊条件を組み込んでしまっているし、その理由づけとしてはいずれ納得はできるけれど、それはそれで、どうしてそうなのか、というマイナスのイメージは付与されちゃうわけで。
 寧々に対する七緒のありようの限界と合わせ、すごく示唆的ではあるけれど、その分単体のシナリオとしての納得に及ばない強引さは目立ったかなって思います。

 ただその理由の部分がもたらす、二人のイチャラブの変遷の見せ方に関しては絶妙に面白く、その丁寧さをもう少し枠組みの方にも向けてあげようよ、と思ったり。。。
 そのおかげで、シナリオとしてはそんなに評価できないけど、憧子というヒロインに対する印象では、そのシナリオがもたらすマイナス点を打ち消して余りある魅力を引き出せていたと思うので、そこは良かったと思いますね。

 和奏はサブでもあるし、一応紬シナリオ的な、主人公のありようの変遷がどういうメカニズムで起こるか、という部分は踏襲しつつ、それをごく普通の青春的な展開の中に無理なく落とし込んだ格好かなと。
 和奏という子の気質的にはかなり好きだし、彼女なりに思うところはあって、という伏線も地味ながらいい味は出していて、いい意味で口直し的な位置付けのシナリオではなかったかと思います。

 以下、つれづれといくらかの考察など、ネタバレ全開になるので白抜きで。

 まず触れておきたいのは、主人公の力を通じての、感情と心の話かな。
 どのルートだったか忘れたけど、七緒が感情=心ではない、と言っていたのがある意味全てだとは思うんですが、捕捉すれば、感情とはその都度都度、局面ごとに表面に浮かび上がる刹那的なものであり、無論それも本心の一部ではあるだろうけど、決してそれがその人の全てではない、ということで。

 心とは、そういった様々な感情の蓄積によって象られるものであり、その人の本質に一番近い部分であって。
 けれどそれも変化しないわけでなく、ただ基本的には即座に変わっていくものでなくて、都度都度の感情を律して変化されていった蓄積が、いずれ影響を及ぼしていく、即時性のないものなんですね。
 まあ例えばパウロの回心とか、或いは九死に一生体験とか、劇的に瞬時に変えてしまう要素もないわけじゃないけど、それはこの作品の主題とは別の話なので置いといて。
 そして大切なのは、人にはかくありたい、という形に自らの心を調律していける能力が備わっている、という点に尽きるわけです。

 それを踏まえ、まず主人公がスタート時にしていたのは、他者の都度都度の感情にのみ迎合し、酷く言えば阿諛追従して波風を立てないように、ってことなので、それでモテない?と問われてもそりゃ和奏も鼻で笑うしかないよね、ってことで。
 結局人の感情でなく、心そのものに触れたいと思うならば、ある程度継続的、かつ熱意と誠意を維持した観察と共感、寄り添いが必須なわけで、それが許される関係性を得るのが共通、そして特定の誰かに知らず踏み込んでいき、その価値を知るのが個別、という形状になっています。

 またその触れ合いの過程で、主人公もヒロインも、自身の心の形を少しずつそうありたい方向に整えていって、それが互いに寄り添う為にであるが故に、その理解もどんどん深まっていって。
 そういうテンプレートを学んだが故に、それを応用的に二人の世界の外側にも投射して、その上で改めて自分の能力をどう生かすか、という部分に着地していくのも、やはり人の心ならではの部分ですね。この辺は紬シナリオ後半とか、めぐるシナリオとかでわかりやすい点。

 そしてアルプという存在には、おそらくその機微に対する皮膚感覚の理解が絶対的に足りないんだろうなと思います。
 元々は動物であるだけに本能的な希求に強く引きずられる、という点もあるのだろうし、蓄積で心を、自我を象る、そしてその気質が、自分の幸せのみを希求するのでない特異な精神性を涵養するという部分が、それこそ感情的に理解できない存在で。

 それが如実に表れているのが、まずひとつは憧子の在り方そのもので。
 どれだけ人に憧れ、人になりきろうとしても、どうしても理解できない部分と、捨て切れない部分に引きずられている、だからこそその制御の為に感情も乏しくあらなくてはならなくて、結果それが余計に人から自身を遠ざけていて。
 当然アカギの考え方にも、特に紬シナリオで色濃く出ているし(ぶっちゃけめぐるシナリオのアカギは別物だよね。。。)、一番人に親身で、理解も深いと思える七緒ですら、やはり限界はあるんですよね。

 そこはひとえに、どうして寧々の願いをそのまま受け入れてしまったか、に尽きます。
 寧々の、両親が離婚しない世界でやり直したい、という願いは、その時点では愛着を失った子供として実に短絡的ながら切実な、そう思わざるを得ない願いではあったけれど、しかしそれが叶っても、おそらく誰もが幸せになれないだろうことは自明であって。
 分別のある大人だったら即座に看破できるだろう機微を、けれど七緒は汲み取れなかったからこそ、その契約を結んでしまった、後々状況が変化して、寧々の想いも変わったことを知って、そこから対処することは出来ても、先回ってその機微を捉えることは出来なかったというのが、人とアルプの断絶なんだろうなと思います。

 まあそもそもからして、この世界観での魔法、って、客観的には誰得なの?って部分も強くて。
 そういう後ろ暗い要素は極力シナリオ内では糊塗しているけれど、構造を単純化しちゃうと、魔法ってアルプがいなければ成立しないし、その上で人の心を、魔力をアルプが収奪する仕組みにはなってるよなあって言わざるを得ないんですよね。アルプに悪意があるわけでないのは確かでも、序盤の説明にあった悪魔の契約、という表現は的を射ているかと。
 魔法は確かに、普通では成し得ないことを起こせるけど、でもその代償は等価的に存在して、物理的な幸せの総量という視座では寄与しているわけじゃなくて。
 あくまで感情的に、誰かの為になることが幸せである、という、人特有の善性が前提でないと成立しないシステムだなあって感じましたね。

 その上で考えたいのは、代償の意味と、その影響について。
 これも序盤の説明で、願いの重さに比例し、感情で支払われるけれど、形はランダム、それを鵜呑みにするかどうか、ってのは、寧々は確かに一見無関係な代償だけど、紬や千穂子は願いに対しすごく反射的なものなので、どうしても考えちゃう部分。
 ただそこに因果があるか否かは置いといても、代償の重さとしては公平が保たれているシステムなのだろうと。

 そうなると気になってくるのは、じゃあ主人公の母親の代償って何だったんだろうなと。
 これはもう推論するしかないのですけど、めぐるシナリオで、母親が父親に自分の力のことを話せなかったのは引け目があったから、という言及があって、ただ私の考えとしては、それはあくまで主人公の育んだ気質の文脈での理解であって。

 少なくとも父親が語る印象を信用するなら(実際は薄々その特別さに気付いていた、と示唆できるほどに鋭い、という担保込みで)、真っ当な愛着と前向きさ、優しさを備えていたわけで、むしろそういう人が、今でも父親をメロメロにするほどに愛し合って、それでそんな秘密を抱えたままでいられるものか?
 それこそ主人公とめぐるの関係性から敷衍して、それくらいに深く愛し合っていたと思いたい部分もあるし、その場合、じゃあ何故話さなかったのかと。

 私は、話さなかったのではなく、話せなかったのだと思います。
 多分それこそが、彼女の背負った代償の形なのではないかと。そして選択肢がないからこそ、元々前向きな気質ゆえに、そこにうじうじ引きずられることなく、割り切ってプラスに転化することだけを考えていられたのだろうと。

 或いは主人公の能力継承そのものが代償なのかも、とも考えたのですが、それはどうにも因果関係として迂回的に過ぎるし、そうであればなおさら、その力の使い方、意味を、せめて父親には言い置いていたはずで。

 だから母親はその力が備える危うさも当然理解はしていて、それでもおそらくは主人公がめぐるシナリオラストでやってみせたように、自分の魔法の形を変化させ、意図的に半端な形で主人公に宿した、と思うんですよね。
 何故半端なのか、それはおそらく、完全に継承させるとその代償まで受け継いでしまうからで、母親の意図としては、その力のいいところだけを備えさせ、それに対する苦悩には、都度都度にアドバイスをして、その心が曲がらないようにケアしていければいいと、そして主人公に誰より大切な相手が出来た時に、自分と違ってきちんと全てを語れるように、と考えたのだろうと解釈しています。

 それ自体は当然愛故に、であり、そして前向きな気質の人らしい楽観的なもので、けれど現実は裏腹に、彼女はその扱い方も、向き合い方も形として示すことのできないままに事故で夭折してしまって。
 結果として主人公は、母親の喪失という重篤な愛着の欠損の上に、更にその能力がもたらす負の面ばかりを背負う羽目になってしまったのでしょう。その力を用いる方向性を指し示すナビゲーターがいなければ、幼い子供の心でそれをあるべき形に律するというのは無理な相談ですしね。

 と、回りくどい解釈を展開してきましたが、その結果として何が言いたいかというと。
 上の方でテーマ性の二種の解釈を披露しましたが、やっぱりこの作品は、本質的には魔法の影響、なかんずく負の影響によって生まれた歪に対し、人の心が持つ靭性、強さ、調律力をもって、快復、克服、そして成長を綴る、というほうがより重い主題なんだろうなと。
 図らずとはいえ、主人公の力はその歪そのものですし、あとはやはり、寧々とめぐるもそこに比重が重く置かれていて。

 寧々はまずどうしたって、本質としてそんな願いを抱かなくてはいけなかった経緯、両親の不仲からくる愛着の欠損、渇望が土台にあって、しかも魔法という形でそれを固着させ、振り切れないままにここまできてしまっているから、状況的な面に加え、感情的な部分でも主人公に添う部分は多くて。
 めぐるもまた、千穂子の魔法がもたらしたプラス面は忘却させられたまま、歪の部分だけ背負うことになっていて、ただこの子の場合土台の愛着そのものは堅牢なので、あくまで穴、でなく、棘で済んでいるという差異はあるけれど。

 ともあれ、実際寧々も主人公と自分は似ていると言及してるし、んでめぐるは主人公を同士と呼んでるし、めぐるの寧々への傾斜といい、この三人の関係はすごくテーマに沿った支え合い、調和というイメージが強いです。
 その辺に比べると、紬や憧子は、感情的な部分での親和性は薄く、どうしても構造の下支え的な位置付けでのシナリオ展開に終始しているのかなとは思うんですね。
 それがあってこそ、寧々とめぐるのシナリオが光る点も多いから、総合的にみると見事ではありつつ、しかしぶっちゃけ、紬って全クリしてみるとすごく印象薄い気はする。。。また憧子は、元々がアルプ故の俯瞰的な視座からの示唆役として光ってるから存在感あるのだけど。

 そしてだからこそ、寧々シナリオは惜しいな、と思っちゃうんですよね〜。    寧々シナリオがRSまで通しで、単体でその全ての要素を網羅しているのは確かで見事なんですけど、その比重がこのつくりだとトントンに感じちゃって、とりわけ主人公の葛藤に対するアプローチがRSでは薄いから勿体無いなと。

 例えばめぐるシナリオだと、自身の能力に対する変遷としては、まず受信の拒否から、少しずつめぐるに対してはそうしたい、という想いが芽生えてきて、好意に対する受容の幅が広がっていき、その力を用いて関係性の深化を為すものの、それに対する引け目を同時に覚えて。
 けれど互いの理解の元にその引け目も克服し、そこまで辿り着いてはじめて、自分の能力が備わっている意味に目を向けて、それをコントロールし、形にしていくという過程を踏んでいて。

 その中で一番大切なのは、やはり引け目の部分だと思うんですよね。
 主人公のトラウマ、心の穴は、どうしたってその能力に対する忌避感と不可分で、だからこそ、それがもたらすプラス要素を実感したとしても、それをすんなり受け入れる、という気質は備わってない筈なんですよ。
 上にも書いたように、めぐるシナリオが証明するように、心は変えていけるけれど、一朝一夕にはできない、まして生き方を180度転回させるような部分では、とは、寧々がめぐるに諭している部分でもあり、それが一足飛びに為せるとしたら、それは外的要因による希求があればこそで。

 だから、魔法そのものが問題の根幹に座っていて、状況の逼迫から、その飛躍を必要としていた寧々本編、紬、憧子シナリオの終盤でそうなるのはアリだと思います。
 けど、RS寧々シナリオにおいて、いくらその飛躍後の意思を継承したからといって、完全に以前の自分でないと言っている以上、その引け目的な葛藤は、元の自分とのズレとかとも連動させて表面化して然るべきじゃなかったかなと。

 実際寧々に関しては、以前よりもみんなを幸せに、という想いが生む葛藤に対する力みを解消する過程がしっかり紡がれているわけで、けどそういう不安や混乱があるのは主人公もじゃないの?とは思っちゃうし、それをも寄り添って、二人でそれぞれの問題を、葛藤を乗り越えてこそ、本当の意味で新しい自分達を受け入れ、望む関係性を築いていく礎になるんじゃないかな、って感じちゃったんですよね。

 タイトル的にも、サバトオブザウィッチ、が略称でない読み方のようですが、この場合のサバトはきっと、悪魔集会の方でなく、安息日のほうですよね。最後にわざわざウィッチがつく以上、意味の通りとしてそれしかないって思うし。
 要は魔女の安息と捉えれば、上の文脈、論旨としても繋がってくるわけで、魔法の影響力からの脱却、克服は、やはり万全に、しこりを残さない形であったほうがいいだろうと。
 まあめぐるシナリオの、あまりにも一緒に、足並み揃えて、都度都度に答え合わせして、深く、もっと深く――、って在り方に感化されてる部分は否めないですけれども、そこにしっかりフォローがあれば、文句なく一番いいシナリオ、って評価したのにな〜と、詰めが甘かったかな、という気はしちゃったので仕方ないですね。。。

 お気に入り台詞はふたつ。
 めぐるの「今度はめぐるが、先輩の穴を埋めてあげたいですよぅ・・・」と、寧々の「幸せじゃないに決まってるじゃないですか〜〜〜っっ!!」。

 お気に入りの口癖は、めぐるの「了解(ラジャー)です!」と、寧々の「もうやだぁ・・・、おうち帰るぅ・・・」ですね。


 はい、また無駄に書き過ぎましたね。。。
 基本的に総合力が高くて、ブランドイメージはしっかり踏襲した明るく楽しい作品だとは思いますけど、実は根幹的な部分を深く思索していくと結構おどろおどろしい点もあったりで、多種多様な楽しみ方を提供してくれる作品でもあったと思います。
 珍しくヒロイン横並びでなく、しっかりテーマに対し軸のある構成にもなっていたし、もう一歩踏み込んで欲しいな、って贅沢な余韻はあるし、その分名作とまでは言えないんですけど、とても楽しんでプレイできました。


キャラ(20/20)

 やはりとことんまで可愛さを追求しているというか、あざとい!!と思う部分もめっちゃあるのだけど、それがやりすぎにならないギリギリのラインを上手く維持して、本当に明るく楽しく、それでいながら比較的に奥行きのある個性を、魅力をも引き出してくれているので、うん、キャラ面でも今までのゆず作品で一番好きですね。

 まあその大部分はめぐるの存在に寄与するわけですが。いやいやいや、なんすかこの子の可愛さ、マジ有り得ないレベルで私好みのど真ん中過ぎますぜぃ。文句なしの殿堂ヒロインですよ、今年4作目で3人目とかインフレ過ぎるけどどうしようもないでしょ、これ。。。

 この子の面白いところは、基本的な愛着は堅牢だから、素直で明るく愛らしく、言い方が難しいんだけど、自分が困ってたらきっと誰かが助けてくれる、っていう、人の善性を無条件に信じられるメンタリティがまず土台にあって、それが本質的に深い人間関係を希求する活力になっていて。
 けれど、以前の友人関係の悶着(と思い込んでいる)による棘があるから、時折ふとその痛みを思い出したように臆病に、弱気になって、ベタベタしたいのに踏み込み切れなかったり、自分から希望を切り出せなかったり、そういうめんどくささも備えていて。
 それでも、どちらがより本質の心に近いかと言えば上の面なので、だからその面倒さが可愛らしさを凌駕して表立つことないという絶妙のバランス感に仕上がっていて、文字通り手のかかる子ほど可愛い、という気分をこれでもかと味あわせてくれるんですよね〜。

 その上で、どうすればいいかはわからなくても、自分でどうにかしなきゃと立ち上がる心の強さ、靭性は当然のように持っていて、普段は明朗快活でありながら、深く知るほどに礼儀正しさとか、生真面目さとか、思いやりの強さとか、人としての美点がぞろぞろと掘り出されてきてもうたまらんですよ。
 挙句それらを全部しょいこんだままに全力全開のじゃれ合い、甘えっ子モード発動された日にゃ、久しぶりに可愛過ぎて死ぬかと思った。。。

 と、性格面だけ切り取っても非の打ち所ないな〜、って思っちゃうのに、見た目もスタイルもCVも全部極上の仕上がりなんだから破壊力あり過ぎですよ。あまりに可愛過ぎて、この子のシナリオだけ台詞全部聞くためにオールオートモードプレイだったし、お気に入りボイスシステムでもうひたすら、めぐるラブリー台詞集作ってはリピートしてにやけまくるダメ人間のいっちょ上がりですよ(笑)。
 ほんっとうにごちそうさまでした。

 と、あまりに私の中ではめぐるが突出していたのでなんですが、寧々も充分以上に可愛かったです。しかし見た目の印象とは裏腹に、この子こそがピッチでしたか(笑)。そういう意味でもめぐると好対照というか、やっぱりメインはこの二人かな〜ってより強く思うところ。
 基本的に楚々とした完璧超人のくせ、本質的には子供のままに立ち止まった子でもあり、なのに代償でエロネタにだけは敏感とか、なんつーバランスの悪い、普通じゃ考えにくい個性だなあとは思うけど、設定から不自然さがあるわけでもなく、むしろそのアンバランスさを可愛さに昇華できているところは素敵だなあと。

 当然シナリオ面での後押しもあるし、基本的には良識的だし親切だし、他ヒロインと関わっても立場上かなり近いところにいるから、メインヒロインとしての存在感は厳然としていて、ビジュアル的にもすごく好きだし、普通だったらトップクラスに近い評価なんですけどもね。。。

 紬もめぐるとの乙女漫才的な感じは実に可愛くほのぼのと癒されるのですけど、なんだろう、シナリオ的にも立ち位置的にも、結構本当にいるだけだったなあ、という失敬なイメージが拭えない(笑)。
 当然個別での女の子モードとか、あの溢れんばかりの慈愛とか素敵なんですよ、だけどもね、やっぱり深みと余韻が薄いなあ、ってのはあって、とりわけ最初にクリアしちゃって、後のキャラが濃すぎて押し流された感はね。見た目は当然大好きなんですけどもねぇ・・・、惜しい。

 憧子も当初よりは大分好きになりましたね〜。
 彼女は他ルートでもピリリと存在感あったし、自分のルートでの恋愛観の変遷というか、恥じらいの示し方、常に蓄積がない分だけ興味が勝るシーンへの入りとか、結構ツボな部分は多くて楽しかったですね。

 和奏も当然超好き。こういう中性的なキャラにばっちり嵌るCVでもあったし、そういう子が時折見せてくれる慕情とか愛らしさとかはやっぱり格別ですね。
 他ルートでもいい相談役として、友達として下手すると紬より存在感あったし(笑)、海道くん共々主人公の助けになってくれてありがとう、って感じ。

 あとはやはりパパンかなあ。
 どんな主人公であれ全てを肯定し、温かく見守ってくれている存在、その意味と価値を紬シナリオでは知らしめてくれたし、主人公が迷いにある時にきちんと正しい方向に背を押してくれる、軽妙だけど立派な大人だなあと思わせてくれるところで、作品的にはアルプとの比較的な視座でも思うところの多い素敵な父親でした。


CG(20/20)

 今回も文句なしに美麗絢爛、滅茶苦茶に可愛いくせにきちんとエロくもあるという奇跡のバランスで仕上がっていたし、差分も多いしその見せ方も上手くて大満足ですね。
 余談だけど、今回は今までより、二人の見分けがつきやすかった気がする。どこがどう、ってまでわからないけど、意図的にそうしてるのかな?

 立ち絵は流石の物量と素敵な質でしたね。
 ポーズは基本2種類に腕差分ちょいちょいとそこまで多くはないけど、ごく自然なポーズの中にしっかり個性と可愛さが出せていて素敵でしたね。
 特にめぐるの横向きが可愛いんですよね〜、あの袖口から覗く指が特に。。。
 あとはめぐる正面、寧々正面、やや横、紬正面、やや横、憧子正面、和奏やや横、正面、あといかん、名前出てこないけど生徒会長正面向きも可愛いね。

 服飾はヒロインが4〜5種類、サブで1〜3種類くらいですかね。
 いつもながら流行の先端をしっかり取り入れたり、その上でゲームらしい煌びやかさを程よく増したり、ほんっとセンスいいなあと思います。しかしめぐるの私服とか、確かに最近ああいうの着てる人よく見るけど、ゲームで出すと目がちかちかするね(笑)。
 お気に入りはめぐる制服、私服、部屋着、コスプレ、寧々制服、私服、寝間着、コスプレ、紬制服、魔女服、私服、デート服、憧子私服、シックな私服、部屋着、和奏ウェイトレス、私服あたりですね。

 表情差分はいつもながら膨大で、かつ物凄く可愛いのばかりで困ってしまいますね〜。
 それぞれにその中で個性も出て、遊びもあって、本当に隙の無い丁寧な仕事だと思います。

 特にお気に入りはめぐる困り照れと大赤面への字口、寧々の子供泣きですかね。めぐるは基本的に照れながら怒ってる時がいっちゃん可愛いと思うし、寧々はあの表情と、おうち帰るぅのセットの破壊力が尋常じゃない(笑)。
 その他お気に入りは、めぐるはもうほぼ全部としか書きようがない(笑)、寧々笑顔、照れ焦り、不満、拗ね、ジト目、呆れ、困り笑い、大慌て、紬笑顔、拗ね、照れ笑い、大泣き、驚き、憂い、しゅん、憧子ニタリ、苦笑、照れ焦り、困惑、憂悶、からかい、和奏笑顔、冷然、ジト目、不安げ、心配、照れ焦り、照れ目そらし、と、精査してるとキリがないから思い出せる範疇で。


 1枚絵は通常が92枚、SDが30枚の計122枚。
 量的にも水準は軽くクリアしてるし、1枚絵もSDも質の高さは折り紙付きですし、やっぱりSDにも差分があってちょこちょこ台詞に合わせて変化するのめっちゃ可愛いですよね〜。
 バランス的にはかなり寧々優遇ですけど物足りないことはないし、やはり可愛過ぎて溶けますな。

 特にお気に入りは7枚、かな。
 1枚目は寧々図書室自慰、構図と雰囲気の可愛さエロさが素敵ですよね、掴みはOK過ぎる1枚。
 2枚目は寧々我慢できず絶頂、この耐えられないっ、て感じの涎と太ももを伝う汁気がすごいエロくって。。。
 3枚目は寧々背面座位、まあこの辺は個人的な趣味全開というか、その前のバックもかなり好きなんですけどね。
 4枚目はめぐる頑張って見せます!、この必死な様と恥ずかしがりのバランスが超好き。
 5枚目はめぐる寄り添う道、この快活に笑うめぐるが本当に可愛くて、末永くお幸せに!って言いたくなる。
 6枚目はめぐる初Hバック、半脱ぎのバランスとめぐるの恍惚とした雰囲気がものすごくツボですね。
 7枚目は和奏ウェイトレスH立ちバック、どこか不安げな中で快楽に溺れる雰囲気がすごく可愛い。

 その他お気に入りはページ順に、寧々お腹さすり、襲って、キス、別れ、膝枕、腕組みデート、自慰、初H愛撫、フェラ、バック、対面座位、目隠し自慰、バック、屈曲位、めぐる不貞腐れ、デート紛い、コスプレ抱きつき、抱きしめ、手つなぎ、心の結晶、添い寝、初H愛撫、フェラ、背面屈曲位、お尻愛撫、正常位、フェラ、騎乗位、紬着替え、手つなぎ、あーん、抱きしめ、キス、回収、捧げる魔力、屋根で語らい、初H愛撫、正常位、パイズリ、騎乗位、バック、対面座位、憧子あーん、コスプレ、料理、キス、ベットの上で自問、抱きしめ、ゴム咥え、デート、パイズリ、バック、立ちバック、フェラ、騎乗位、正常位、和奏抱き留め、キス、フェラ、背面座位、着替え、ライブあたり。
 SDは基本可愛いという事で。。。


BGM(17/20)

 基本的にいっつもゆずの作品はあんまり音楽が当たらないんですが、今回はいつもよりは惹かれる部分はあったし、質量ともに超豪華でもあるので、流石にもう1点はつけられなかったけどここまでは妥当かなあ。

 ボーカル曲は7曲とかなり豪華。
 OPの『恋せよ乙女!』はまずボーカルで驚愕する部分はありつつ、曲としては軽快で爽やかで実にゆずらしい曲かなって。歌い手の力量的にいい感じにこぶしが効いてる分耳触りはすごくいいですけど、聴き込みたい!って思える程ではないかなと。
 EDはルート毎に5つもあるし、といって物凄く好き、ってのはないのでアレですが、その中では『天使の羽根とクリスタル』『スカート』が好きですね。特に天使の羽根は歌詞が率直過ぎて刺さる刺さる。。。
 あと挿入歌、というかライブ曲の『Without You』は、実にグルーヴ感があって、ライブっぽいな〜、むしろ合いの手のあたりとかめっちゃキラキラっぽいな〜と、すごくノれる曲ですね。

 しかしこれにキャラソンもあるってんだからホント力入れてるよなあと。地味〜にめぐるのキャラソンだけ欲しくなってきたんですけどどないしよ?

 BGMは全部で41曲、かなりの割合でアレンジ系が多いとはいえ水準は凌駕しているし、質もやはりどこか軽いなあと思う部分はあれ、それがゆずらしさでもあり、その中で時折しんみりさも、深みも出せてはいたのでまずまずかなと。
 お気に入りは『朝の陽気』『晴れ晴れ気分』『思い出のファーストデート』『ちょっとアンニュイ』『Sweet treasure(IV)』『リアルフレンド(QV)』『Sweet Sweet アリス(IV)』『Schwarz Katze』『できるかな』『夢現』『代償』『望みの果てに』『切なくて』あたりですね。


システム(10/10)

 演出はおおむね良好ですね。
 いつもながらコロコロと動きまくる立ち絵に1枚絵にSD、加えて画面演出も多彩でコミカルで、目で追い切れないほどの情報量が詰まってて本当に楽しいし、要所での演出、アニメーションなども効果的だったと思います。変身着替えシーンとかほとんど出番なかったのが勿体無いけど。。。
 ムービーはまずOPはお約束のアニメーション、どうしたってゲーム絵よりは可愛くないんだけど(笑)、今回は結構見せ方も工夫がされてるし、雰囲気は大分好きですね。
 そしてまさかのライブムービーとか頑張り過ぎな感じだけど、まあこれは素材こそ使い回しであれ、青春の雰囲気をしっかり出せていてかなり好き。
 あとEDもそれぞれにモーションムービーみたいになってて、すごくセンス良く可愛らしくまとめられていて、曲が全部違うのもあり見ていて楽しめるEDになってましたね。特に寧々RSとめぐるのが好き。

 システムも万全ですね。
 必要なものは完璧に揃ってるし、プレイ感としても物凄く便利なジャンプ機能が揃ってるし、遊び的な要素も満載取り揃えていてその人なりの楽しみ方を探れるレベルにまでありますねぇ。
 個人的に曲名表示、Hシーン選択、ドラマチックモードなんかも嬉しいけど、とりわけGJと思ったのはオートのボイスモード。この、ボイス聞き逃さずに、だけどある程度先まで読み進められるという融通性は最高ですよ、もうめぐるシナリオプレイ時に全力で火を噴きましたね。
 ぶっちゃけこれに慣れちゃうと、普通の声待ちオートだとじれったくなっちゃいそうで嫌だな〜ってくらい、私好みの設定項目でした。

 あとお気に入りボイスがとても簡単に使えるのも素敵でしたね。
 これに関しては必要素ではないけれど、あるならうれしい、って感じだし、今回はめぐるラブリーボイス集を作らざるを得ないテンションだったので(笑)、この簡便さは有難かったです。一々セーブで作るの面倒だもんねぇ。


総合(90/100)

 総プレイ時間26時間くらいでしょうか。共通6時間、紬と憧子が4時間強、めぐるが多分普通にやると5時間ちょい、寧々がRSと合わせて6時間半くらいのイメージ。まあ私の場合、めぐるにこの倍くらい時間かけたけど(笑)。
 まあ客観的に見ればそこそこ冗長さはあるかな、って思うし、常に前のめりで一気呵成に、というタイプではないけれど、万遍なくキャラは可愛いし、潜在的には重いシナリオと設定を上手く中和して、ゆずらしい口当たりに仕上げている印象です。

 ゲームとしての総合力、見栄えの素晴らしさはやは突出していると思うし、バランスも凄く配慮されているので、どんな切り口からでも水準のちょっと上の楽しさは保証されてると思います。
 当然一番の売りである絵に関しても安定感抜群だし、私としてはもうめぐるがいてくれただけで大満足でもあるので、この点数つけてもいいかな〜と。実に楽しかったです。
posted by クローバー at 06:10| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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