2016年12月27日

初恋サンカイメ

 まあメインヒロインの原画&CVでもう購入不可避、って感じではあったんですけれど(笑)。
 でもそれだけでなく他のヒロインも魅力的で、体験版もここから面白くなりそうって気配はちゃんとあったので、若干質より量、って感じもなくはない12月戦線の中でとりわけ楽しみにはしておりました。

シナリオ(21/30)

 見せ方にもう少し工夫と配慮があれば…………!

★あらすじ

 主人公は二年ほど前に、初恋の相手に性急な告白をしてしまい、上手くいかなかったばかりか、翌日にその相手である海咲が転校してしまって会えなくなる、という苦い経験がありました。
 その初恋の傷を癒すべく、生活環境を変えようと勉学に打ち込んで、そして先端技術が結集した特異な島である霧ヶ峰の学園に合格し、寮生として暮らすことになります。

 新生活に心躍らせながら向かった入学式で、主人公は運命的な出会いをします。
 部活勧誘の下調べの為に潜入していた先輩であるゆりの。
 一目見た時から彼女の快活な笑顔に、屈託のない明るさに惹きつけられ、そして実際の勧誘が繰り広げられる中ですんなり再会し、ゆりのとその先輩の姫乃、二人きりで活動していたA−ken(映研)部に入部する事になって。
 また、寮の同じ棟になった留学生のエミリアとも知己となり、部活に誘う事でより親密になっていき、更には一人暮らしの兄を心配して遊びに来た妹の翠もその面々と馴染み、いずれ体験入学制度を使ってこの島に来たい、と言うようになって、華やかで充実した生活がはじまります。

 そんなある日、またしても主人公に運命的な出会いが訪れます。
 たまさか島の外周道でブラブラしていたところ、いきなり空に不思議な雲のようなものが沸き起こり、それはみるみる人の形となって、主人公の真上から墜落してきて。
 辛うじて受け止めた身体にはほとんど重さを感じず、そしてわけがわからず大泣きする少女の事を、不思議な事に周りの誰もが気にしていないようで。

 そしてなにより、その少女はあまりにも、主人公の初恋の相手、海咲の容貌にそっくりで。

 或いはこれが、自身だけに見える幻かとも疑う主人公ですが、放っておくわけにもいかずに寮の部屋に連れ帰り、彼女にリンという名前をつけて、そこから普通にご飯も食べるし眠りもする、不思議な幽霊との生活がはじまります。
 最初はやはり周りの誰にも見えていなかったものの、リンの他の人とも触れ合いたい、という想いに触発されるように、ひとり、またひとりとA−kenのメンバーにはその姿が見えるようになっていって、やがてリンはごく普通にA−kenのマスコット的存在として受け入れられ、みんなに可愛がられていきます。

 そんなトラブルを背負いながらも、いやむしろそれを契機にして尚更に、ずっと恋の感情を封印していた主人公は、どんどんゆりのに惹かれていく自分に気付いて。
 自身の過去をなぞったシナリオの映画製作に勤しみつつ、主人公とヒロインとしてゆりのと接する日々は楽しくて、その想いは周りの女の子達にも見透かされるほどであり、そしてみんながそれぞれのらしい形でそれを応援してくれていて。

 果たして主人公は、初恋の傷を乗り越え新たな恋に踏み出すことが出来るのか?
 そして、その気持ちを後押しするように生まれた幽霊、リンの正体とはなんなのか?

 これは、初恋がもたらす様々な甘さや苦さを包括した、純心一途の想いを綴った青春物語です。

★テキスト

 全体的には読点を多く使っての歯切れのいい文章かなと思います。
 また比較的心情面への言及、フォローが多用されていて、ままならない気持ちに揺れる年頃の少年少女達のありようを繊細に表現できているし、文章としての雅味や奥深さは感じないものの、特にストレスなくスラスラ読めたかな、と。

 まあどうしても構成や設定の部分に粗がある分、そこを都合よく説明的に糊塗したり、無理やりその時点の感情はこうなんだ、って押し切る感じの書き方も目立ったのと、あとえちぃシーンが、シチュそのものは突拍子もないくせに、文章的な部分で背徳感やエロティシズムを煽るような、扇情的な色合いが薄かったのは片手落ちではあるかな、と思わなくもなかったですかね。
 とはいえ総合的には誤字脱字や、文脈の通らない文章もなく、問題はないかと。

★ルート構成

 オーソドックスに狙ったヒロインを選択する事で好感度を積み上げていく形。
 正確にはわからないけど、多分海咲にはルートロックがあるんじゃないかな、とは思うし、実際のプレイ順としても素直にラストに回す方がいい構成だと思います。

 そして個人的に、この作品で一番勿体ないのは、この共通での選択肢の使い方の悪さにあると思ってます。
 というのも、基本この作品の共通って、主人公がゆりのに恋し、傾斜していくという大きな流れがあるわけで、なのにそれが煮詰まった後半において、突然ゆりの以外のヒロイン分岐フラグが出てきても、え?ここから他のヒロインに進むのって無理がなくない?と思ってしまうのですよね。

 しかもその選択肢の使い方が、味も素っ気もない、合宿を兼ねた一泊旅行の中で、誰の傍に居ようか?ってだけの選択が三連打されて、それでその後の動向が決定してしまうという安直稚拙なものゆえ、余計にそのモヤモヤ感が募るし、いざゆりの(と海咲も)以外のヒロインルートに入った時の違和感、無理やり捻じ曲げている感を糊塗しきれていないのが残念でした。

 じゃあどうすればよかったのか、ってのも一概には決めづらい、まあそれだけ大元の構成がそこそこ独特で難しさはあるのは確かなんですけど。
 あくまで私案としては、やはり選択肢そのものはみんなの中から誰を選ぶ?式でなく、一人一人と触れ合っていく中で、よりその距離を縮める、心情に寄り添う加点式の選択肢の方が無難だったのではないかと感じました。その上での最後の一押しに誰を選ぶ?式のがひとつ、ゆりの以外はそこに至るまでに満点回答してないと選択肢自体が出ない、って作りであれば良かったんじゃないかなと。
 そもそも共通で充分ゆりのとの関係性は深まる仕組みでもあるのだから、思い切ってゆりのの加点式選択肢はオミットしてしまい、最後の選択肢でだけ、他のみんなもいい子だけど、それでも、って感じで選べればそれで問題ない、と思うし、そこでゆりのを選べはロック解除で海咲にも、ってするのが、シナリオ構成からすると一番無理はないのかなって思います。

 個別分岐の地点で、主人公は再びの喪失に打ちひしがれている、という状況があって。
 その根底部分には、どうしても忘れがたいかつての傷と今の恋との板ばさみ的な要素も大きく関わっているから、やはりゆりのor海咲という流れは話の中で自然、なんですよね。
 その中で、それ以外の特定のヒロインがその心に寄り添いたい、助けてあげたい!と思うならば、それを節銭しないだけの積み重ねを、そういう固有の選択肢で明確に築いておけば、もう少しその展開に説得性が生まれたのにな、と。
 更に言えば、エミリアや翠はそっちでいいとして、姫乃はその性質上自分から踏み込んでくる可能性は低いわけだから、選択肢の中で、主人公がいざとなったらこの人に頼りたい、と思うだけの方向性のなにか、を積み上げておく、そういうシナリオの内容に即した補助線を引けていればなおベターだったかと思います。

 ともあれ、選択肢の出し方がまずいせいで、おいおいそこで他のヒロインにフラフラするのはどうなんだよ?とまず思わせてしまい、その分だけいざ個別分岐しても、うーんそれでいいのかなぁ、という違和感を引きずったままになってしまう為、それはどうしてもストーリーそのものに対する没入感を毀損する要素ではあり、勿体ない部分だなと思ったので長々と書きました。

★シナリオ(大枠)

 初恋で傷を負った主人公が、改めて素敵な出会いを得て新たに恋の道を歩んでいく、その上でその初恋の相手との再会も示唆されている、という時点で、基本的には三角関係的なニュアンスも滲む内容ではあり、そして本質的にはその二人がシナリオの流れに即した形のヒロイン、という枠組みが色濃く滲むつくりではあります。
 それ故に、ルート構成のところでも書いたように、本質的にどうしてもそれ以外のヒロインに分岐する事の不自然さは出てしまう中で、その違和感を出来る限り払拭する、というフレームづくりにまずイマイチ成功していない作品である、というのは確かかなと思っています。

 またそれとは別個に、リン、という存在を核として、この最先端技術の粋を結集した霧ヶ峰という島が内包する不可思議を解明する、という方向性での楽しみもあるわけですが、結論的に言えばそのあたりはかなり弱かったなと。
 無論全体として辻褄は合っているのだけど、そういう事象が起こる根本的な部分の説明はかなりおざなりで、そう言う事もあるんだ、で押し切り、基本的にはその経緯がもたらす切ない諸々を抒情的に綴っていくのが本願となる作品、ではないでしょうか。

★シナリオ(個別)

 ざっくりした評価としては、海咲=姫乃>>エミリア>翠>ゆりのくらい。
 上でも触れたように、取っ掛かりの部分でヒロインによって流れに違和感があって没入しきれなかったり、あと個別に入っても個々の事象の掘り下げ、踏み込み度合いの差異によってかなり温度差がある、とりわけ姫乃ルートはかなり異質だなぁ、と感じる内容。
 どのルートにも一長一短があり、総合して平均よりちょい上、くらいの質はあると思うんですけれど、突き抜けて素晴らしい、ってほどのはなかったし、もう一歩食い足りないもどかしさがありましたね。

 恋愛面においても、イチャラブそのものはそれなりにみんなきちんとやってくれるし愛らしいですけど、シナリオとのバランスとか、あとHシーンのたまにあるニッチさなども含めて素晴らしい、とまでは言えなかったかなと。基本的には満足できましたけどね。

 あとベースとなるテーマの、初恋の難しさ、という部分においては、やはり海咲とゆりのの二人のシナリオの中で、違ったベクトルで丁寧に綴られていた、とは思うし、それぞれにサンカイメ、というタイトルに絡んでくるつくり込みでもあってなるほど、と納得は出来るのだけど、正直ゆりのの扱いは不憫だったなぁと。
 そもそも共通からああなのに、ってところで踏み台感が半端ないし、正直もっと怒ってもいいんじゃね?って感じるところもありつつ、そこでじめっとしたところを見せずに明るく祝福できるのがゆりのの良さ、と思わせておいて、でも自分のルートでいざ恋愛に踏み込むと、ってところで落としてくるのはねぇ…………。
 細かい部分は日記で触れたのでそっちを参照していただくとして、意図はわかるけど物語としては好きになれない、ってところで、それが他ならぬゆりのだけに、全体の印象にまでちょっとマイナスの影響を及ぼしてしまっているかな、というところです。

★個別NO,1!イチオシ!(ネタバレ白抜き)

 一応同率一位、という事で、海咲と姫乃ルートについて諸々、日記の補足的にネタバレ込みで語っておきます。

 まず海咲シナリオは、日記でも書いたけど、変化球であるゆりのとは違う、ストレートなサンカイメの初恋、という部分を強く打ち出して、その一途さ、純真さを際立たせた素敵なシナリオだったと思います。
 リンである時の淡い初恋、改めての出会いでまた恋をして、でもそこでは結ばれるわけにはいかなくて諦めたところからの霧ヶ峰での再会、想いの再燃という流れは凄く綺麗でしたし、それをもたらす背景部分のファジーさが勿体ないですけど面白かったです。

 やはり肝になるのは二度目、二年前の出会いから告白の展開の中で、受け入れたい、でもそうしたら未来が変わってしまうかもしれない、という煩悶の中で、主人公の傷に至る流れを必然的に作りこめているところですね。
 実際ここで告白を受け入れていたら、主人公のその後の進路は海咲のいるところ、となるだろうことは必定で、そうすると未来でリンとして出会った事実はその歴史の流れの中では消えてしまう、その時に自身の記憶も消えてしまうのではないかという懸念はもっともであり、告白を受け入れられない事より、自分の好きって想いが消えてしまう方がなお怖い、というのはすごく感じ入るものがあったなと。

 ただやはり敢えて言うなら、霊体化して時空を超えて出会った、という奇跡的な事象を、この島の特殊な状況からもう少し説得的に、科学的に納得するだけの材料を提示して欲しかったな、というのはあります。
 ある程度は姫乃ルートでの説明から、不完全な霊体化によって起こり得た偶発的なもの、と解釈はできますが、このルートだけで見ると本当に唐突に姫乃が、霊体と時間の概念に対する仮説を提示して、そんなものなのか、って納得して終わりになってしまっているわけで。
 そのあたりの仕組みがもう少し精密に解明されていれば、翻って過去の海咲の懸念、記憶が、好きって想いが消えてしまうかも、という部分にも解答が与えられるし、なおこのシナリオの余韻、深みを強めてくれたのにと思います。

 というかですね、基本ロリスキーの私としては、二年前の海咲1枚絵が愛らし過ぎて、あの時点で攻略させろー!という魂の叫びを上げずにはいられないのですよ(笑)。それが設定的に無理、って確定すれば諦めもつくのにねぇ。。。

 次いで姫乃シナリオに関して、こちらも日記で諸々書きましたが、基本的にはこの作品で一番シナリオしている、重く切なくも温かい物語だなと。

 ただどうしても他のルートとの温度差がありすぎる、というのと、他ルートでの姫乃の境遇が色々と切な過ぎて、あの飄々とした振る舞いの影で、どれだけ辛さを抱え込んで、それでも秘密が露見しないように気を張って生きているのか、って考えるとやっぱりちょっと気持ちが濁る部分はありますよね、と。個人的にPriministArの千里シナリオを彷彿とさせるものがありました。
 基本他ルートではそういう悲しみや切なさは薄く味付けされてますし、精々海咲の積年の思慕が実らないのは可哀想だなー、くらいなので、余計にこの立ち位置は目立つし、実際問題としてその後快復の余地はあるのか?って思った時にも難しさはあるよなぁと。

 この個別で容態がああまで悪化した根源的な理由は、主人公の想いを受けてのタワー訪問、という内的要因がはっきりしてるから、少なくとも他ルートでは現状は維持されていくのかな、とは思うんですけど。
 でも逆に、根本的な快復に至る可能性としては、主人公があれだけの献身を見せてやっと、というところからも難しさを感じるし、そういう意味で王道的であるとはいえ全体のバランスの中でやり過ぎた、突出して異質な空気を紡いでしまっているだろうとは思うのです。

 その上でもうひとつ気に入らないのは、このルートでだけ海咲が編入してくる展開がオミットされている事。
 日記の段階では確定的に書けなかったけど、全部クリアした後だと、特に幽体化云々に関して今の海咲が関係していることはなく、編入の理由も内発的なもの、というところで、なのに来ない、っていうのは全体の整合性を毀損している、とも言えて。
 無論穿ってみれば理由のこじつけは出来るけど、やはり編入してくるのが自然ではあり、そうなればいくら姫乃に寄り添うと決めて勉強三昧の主人公でも、再会から後悔の解消、新たな絆の形成というプロセスを割り当てて組み込むくらいは自然な流れの中で可能なはず、なんですよね。

 最終的に姫乃が快復に至る決め手として海咲の存在が不可欠な話にしているわけですし、その点からも前もって姫乃とも知己になっている、そして友達として見過ごせない、という理由づけも含めて手を貸す、という方が情感が強く打ち出せるし、夢の中でリンに叱咤されるところでの味わいもより奥深くなるだろうにと。
 そもそもその時まで海咲と主人公達が再会できないのも残酷だし、その点基本的には一番評価しているこのルートの千慮の一失かな、と感じましたね。


★その他お気に入りなど

 エミリアは取っ掛かりこそ弱いけど、その純真な気質を生かした健やかなイチャラブ、島の不思議とも絡めた思い残しの謎解きなど、バランスのいいシナリオだったかなと思います。
 翠はどうしても妹シナリオとしてはもう一歩特別な必然がない、って弱みと、昨今のスタンダードである妹ならではの難しさを総スルーした内容の薄さは、姫乃ルートがああも重い、ってのと対比しても食い足りないな、と。
 ゆりのは上で触れた通り、内容を理解はするけど納得は出来ない、好きにはなれんなってのに尽きます。
 
 あとおまけのおまけとはいえ、みこいちゃんアフターがシーンつきであったのは嬉しかったなぁと。
 海咲との絡み辺りからもう少しキーキャラになるかと思ったら、最後までふわっとした立ち位置で終わってしまったけど、いい意味でシナリオのスパイスになっていたかなと思います。

★シナリオ総括

 全体の枠組み、発想と心情面での肉付けは基本的に丁寧で齟齬もなく、その感性に頷けない部分もなくはなかったけど、そこも含めて独特の味わいがあり、基本的には面白かったです。
 ただやはり大きく見て、共通でのヒロイン分岐の過程のつくり込みの甘さと、島の不思議の謎に対する掘り下げの浅さが、もう一歩押し上げが足りない、と感じさせる要因にはなっているかなと思うし、悩んだけど点数としてはこの辺かなぁ、というところですね。


キャラ(20/20) 

★全体評価

 基本的にはみんな善良でアクも少なく、キラキラと可愛らしいヒロインが揃っていて良かったし、そこにリンという触媒が存在する事で、誰しもが普段以上に優しくなれる、という温もり空間を醸成できているのも凄く好みだったなと思います。
 個性的な部分でもう少し掘り下げや回り道が必要だったかな、と思うヒロインもいるけれど、全般的にはみんなとても可愛く満足でしたね。

★NO,1!イチオシ!

 流石に絵とCVの圧倒的な破壊力込みで、ここは海咲でしょう。
 リン、という存在から知れるように、本質的には天真爛漫で前向きなありようが、断絶と苦しい恋を経て変遷していく、というありようがしっかり描写されている特異なヒロインでもあり、それ故に積年の想いが実って恋が成就しての愛らしさは格別でしたねー。
 そうでなくてもやはり仲間たちと再会して、少しずつ元々の気質を垣間見せてくれるだけでほっこりしますし、出番そのものは多くないんだけど存在感のある素敵なヒロインでした。

★NO2〜

 この作品は平均ちょい上でヒロインみんな好き、という中々珍しい作品でしたが、敢えて次、を選ぶならシナリオ補正込みで姫乃、ですかね。
 どうしてもその背景を知ってしまえば、普段のありようのいじらしさ、強さに感じ入るものはあるし、そうであればこそおずおずと頼ってくれたり、甘えてくれたりの破壊力が素晴らしくて、設定的にあまりイチャラブはなかったけど印象深いヒロインでした。

 んでエミリアかなぁ。特にインパクトはないのだけど純粋に可愛いし、ふわふわとした雰囲気で無邪気に慕ってくれるのはとても愛らしかったです。
 翠も行き過ぎな部分はあれ妹として当然可愛くて、特に好きが深まっていく中で感情を制御できずに暴走するくだりとか良かったですよねー。
 ゆりのも当然好きなんだけど、だからこそあのシナリオは余計に可哀想というか、もう少しそうなるにしてもその必然をしっかり組み込んで欲しかったとは思います。あの鬱っぷりは流石にヒロインとしてあるまじき、とは思っちゃうんですけどね正直。

 あと色々な意味でインパクト大だったのがみこいちゃん。いやー、藤咲さんの藤崎さん素晴らしかった(笑)。こういうハイテンションおとぼけキャラを演じた時のウザ可愛さは屈指ですよねー。


CG(18/20)

★全体評価

 正直質はともかく量的にはかなり物足りないものはあり、質もばらつきはあるので考えるところはあったんですけど、基本的に海咲とリンの立ち絵が鬼可愛かったし、それ以外でもキュンと胸に来るものはそこそこあったのでちょいおまけでこの点数ですかね。

★立ち絵

 ポーズはヒロインで2〜3種類、サブで1種類。ただ腕差分がかなり多くあるので、演出と合わせて全体的にすごく躍動感はあったし、どれもがらしさを感じさせて良かったなと。
 特にお気に入りはリン正面(万歳)、海咲正面(腕組み)、ゆりの前かがみかな。どれも可愛らしさと健やかさが強く出ていてすごく可愛かったです。
 その他お気に入りはリンやや左、空飛び、海咲やや左、ゆりの正面、エミリア正面、やや左、翠やや右、姫乃やや右、未来正面あたり。

 服飾はヒロインで基本4種類、サブで1〜2種類。必要なものは揃ってるし、ただ水着はともかくパジャマはもう少し出番多くてもいいのになー、とは思いましたね、折角デザイン素敵なのに。
 特にお気に入りはゆりの私服、この露出控えめで可憐なデザイン、そしてショートパンツに黒ストとか全力で私を殺しにかかってるとしか思えない装備でしたね!
 その他お気に入りはリン私服、寝間着、海咲制服、私服、水着、ゆりの制服、パジャマ、水着、エミリア制服、私服、パジャマ、水着、翠私服、パジャマ、水着、姫乃私服、未来私服あたりですね。

 表情差分もそれなりには揃っていて、遊びも含めて多岐に渡る愛らしさが見られて眼福ですねー。全員パターンが画一的な所もあるけどまあよし。
 特にお気に入りは海咲の照れジト目と正面にっこり、どちらもクールな雰囲気から少し砕けた柔らかさを感じさせる愛らしさでものすごく気に入ってます。
 その他お気に入りは、リンと海咲は基本的に全部可愛い、ゆりの微笑、笑顔、苦笑、不満、照れ笑い、ジト目、線目、エミリア笑顔、驚き、拗ね、照れ笑い、翠笑顔、照れ怒り、ジト目、心配、姫乃にやり、微笑、困惑、不安、未来笑顔、照れ笑い、線目あたりですね。

★1枚絵

 全部で78枚と、フルプライスとしては量は正直足りてないですかねー。実際ヒロイン頭でも14〜5枚で、もう少し日常絵が欲しいなってのはあるし、シーン数も4回×2だから平均以上では決してないですからねー。
 出来も三人原画で当然ばらつき、好みの差はあるのですが、まあこちらは基本的には好みのが多かったし良かったと思います。

 特にお気に入りは3枚。
 1枚目は海咲ボート上の告白、個人的にこの2年前のショートの海咲鬼のように可愛いなって思うし、あわあわしている雰囲気も含めて凄く好き。
 2枚目は月下の告白、ある意味で1枚目と対になるというか、改めて渾身を込めての告白って感じでの必死さ、愛らしさが最高です。
 3枚目は翠背面屈曲位、なんかこの1枚絵の表情が神がかっていやらし可愛いんですよねー、全体のバランスも好きだし良かったです。

 その他お気に入りは、まあ海咲とリンは例によって全部、ゆりの出会い、撮影、海、キス、浴衣花火、怠惰、パイズリ、バック、背面座位、エミリアお祓い、告白、墓参り、はじめて愛撫、正常位、お風呂愛撫、バック、屈曲位、翠押し倒し、添い寝、、果たし状、水族館、寄り添い、バック、騎乗位、姫乃真実、ピアノ、フェラ、正常位、足コキ、未来フェラ、立ちバックあたりですね。


BGM(17/20)

★全体評価

 いかにもどみるらしい、爽やかでキラキラした感じの曲が多めで、その上でしっかりシナリオの雰囲気とも重ね合わせてきたなってところで、特別素晴らしいって事もないけど安定して良かったと思います。

★ボーカル曲

 全部で2曲。
 OPの『初恋サンカイメ』は伸びやかで爽やかですごくワクワク感をそそる曲ではありますね。Bメロからサビの序盤がかなり好きなんだけど、サビのラストの性急さがもう一歩好みでなくて残念。
 EDの『空色スマイル』も、出だしのしんみりしっとりした雰囲気から蒼穹を駆け上るような広がりをぐわっと出してきて、この作品のEDらしい雰囲気を醸してるなぁと思います。曲としてはOPの方が好きですが。

★BGM

 全部で27曲とほぼ平均くらい。全体的に明るめの曲が多く、特に日常を彩る曲のキラキラ感が良かったなと思います。
 お気に入りは『優しい街』『太陽の日差しは心地よく』『夕涼』『穏やかな星座』『クール&シャイ/海咲』『スキップロール/ゆりの』『Elegant people/エミリア』『見つからない探し物』『はじまりの詩』『欠けた白ゆり』『フィラメントの糸を手繰り寄せ』『mirai』『風に乗って』あたりですね。


システム(9/10)

★演出

 こちらはいつも通りの軽妙でコミカルなイメージ。
 目パチ口パクにだけエモート搭載なのかな、とは思うけど、後は感情アイコンがくるくる動いたりとか、細かい部分で面白い演出もあるし、総体的にやはりよく動く楽しい演出で、要所での情感の引き出しもしっかり出せていたので良かったと思います。
 ムービーも軽やかで色遣いも爽やか、キャッチーなイメージで綺麗に纏まっているかなと。

★システム

 いつもながらの行き届いたシステムで、目新しさはないけど全く問題はなし。


総合(85/100)

 総プレイ時間20時間。共通が5時間くらいで個別が3時間前後ってところで、尺としては平均的だし、その中でそこそこ斬新な設定を上手くバランスよく組み込んできたかなとは思います。
 どうしてもその斬新さの弊害としてのマイナス面はあり、それをフォローしきれていない点で実に勿体ない作品ではありますが、基本的にちっちゃい子を中心にワイワイあったかいコミュニティを紡ぐタイプの作品は肌に合うし、そこを前提にしての恋愛の展開も色々噛み締めて考えさせられる点があって、個人的にはそれなりに評価したい作品、という感じですねー。 
posted by クローバー at 04:05| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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