2017年01月17日

あきゆめくくる

 シリーズ的に微妙に肌に合わないところもあって迷ったのですが、体験版はやはり面白かったし、シリーズの中でも一番キャラは魅力的に感じたので購入。

シナリオ(24/30)

 愛されたいと願うなら。

★あらすじ

 私達は蕾のまま刈り取られたのだわ――――。

 主人公の幼馴染であり、白露擾乱の最後の抵抗運動のリーダーを務めていた伊橋歩はそう総括しました。
 XNAという人工的に生成された遺伝子を持ち、保持者と呼ばれて特異な能力を要した彼らは、けれど擾乱を経て、世間を濫りに騒がせる危険分子として、ルルランという北の閉鎖都市に隔離されることになります。
 奇しくもルルランは、同じく保持者の轟山サトリが量子爆弾の実験の失敗によって、可能性を奪われて同じ一日をただループするだけの無人都市としていたために、隔離には都合が良かったのです。

 そこに集められたのは六人。
 無限の再生能力を持つ主人公に、他者の感情を伝播として観測できる歩、共感を軸に他者の想いを動かすことの出来る柚月、色々改造され過ぎて脳機能の肥大化を抑えられないキス、記憶喪失の猟奇殺人犯である沙織、擾乱の渦中で男性機能を失ったノアと、一癖も二癖もある面々が揃えられ、そこでごく日常的な生活を送ることで、改めて一般社会に適応するための能力を身につけさせるのが表向きの目的でした。
 最初こそ様々な軋轢は生まれたものの、それでも少しずつ個々の尖り切った個性に慣れ親しみ、前向きな関係性を育んでいく中で、それぞれの過去や今の心情などにも触れる機会は増え、誰かに共鳴し支えることが骨身に染みている主人公は特に、それぞれの想いに向き合う術はないかと模索していきます。

 とはいえ、こんな不思議な空間に閉じ込められて、そこに裏がないはずもなく。
 この街には人がいない代わりに、可能性を奪われた人の成れの果てとしての、WSPと呼ばれる存在がいて、彼らは毎日判を押したように同じ行動を繰り返し、そして最後には量子爆弾の炸裂を目前にパニックに陥って消失していくのです。
 やがて色々調査する中でその真実に辿り着いた主人公達は、彼らの日常に変化をもたらし、この不毛なループから脱出させるための手段として、日常を楽しい雰囲気に彩る、ラブコメを演じる事でそれを為そうと考え、実際に実行していって。

 最初は疑似的なものでも、繰り返すうちに本人達もそれを楽しく思い始め、それによってさらに心の距離は縮まって。
 嫉妬に狂う妹のみはやの襲来による逆効果などもあって、やがて主人公の心には人の女の子の姿が色濃く影を落とすようになっていくのです。

 果たしてこの街の秘密とは何なのか?
 特異な彼らが、平常な恋愛をきちんと全うできるのか?
 これは保持者ならではの葛藤や苦悶に立ち竦みながらも、真っ直ぐ世界のありようを受け止め、在りたい自己を、信念を貫く空想科学青春ラブコメディです。

★テキスト

 いつもながらにキレッキレです(笑)。
 とにかく会話の軽妙さと奇抜さが突出していて、文章量はかなり多いのにそれを重たく感じさせることなく、素晴らしい疾走感で読み進められる独特の引力があるテキストですね。
 主に卑猥な方向に比重が重いけれど、概ね感情を表現する中での斬新な造語を生み出すセンスが非常に優れていて、そのニュアンスに思わず頷ける部分も多いし、一般的な世界観では受け入れがたいものもここなら、っていう雰囲気ともしっかりマッチしたはっちゃけ方だなあと思います。
 本当に一々斜め上どころか四方八方から飛び出してくる奇矯な発想と、そこからの会話の発展性の自由さには沢山笑わせてもらいましたし、テーマ的にもラブコメ、とコメディ要素をより明示的に意識している分、どこかそこにネアカな空気感が強く出ていたのも、過去のシリーズに比べて乗りやすかった部分ではないかなと感じました。
 
 若干誤字脱字が多いのが勿体ないですが、元々の得手である小難しい話の部分も、今回は比較的換骨奪胎してわかりやすく構成していたと思えるし、読み口としてはほぼ文句のない出来だったかなと思います。

★ルート構成

 基本的にはヒロイン毎に行動や思想に対して踏み込んで寄り添うか否か、という形の好感度選択がメインとなり、その蓄積でルートが開示されるというのは、この物語の構造と主人公の精神性に合致、親和した無理のないつくりだと思います。
 最初に攻略できるのは沙織以外の三人で、かつその誰にも心を寄せ切らなかった場合、その空白を埋めるような形でのノアorみはやルートへの分岐選択がでますが、そちらはおまけ程度になっているのも作風とは噛み合っています。
 サブの二人まで条件かはわかりませんが、少なくともメインの三人をクリアすると沙織ルートに進めて、ラストにちょっとだけエピローグという形の総括がついてくる構造ですね。

★シナリオ(大枠)

 相変わらず量子論を大量に援用した、世界構造からして小難しい物語ではありますが、全体像としては今回は比較的コンパクトにまとまっていて、けれど話の広がりとしては決して小さく感じさせないバランスの取れたつくりになっていたかなと思います。
 どちらかというと今までは、その世界観の謎の解明の方に比重が強かったのに対し、今回はそれと並行してのラブコメ、恋愛要素にもバランスよく配慮されていて、かつその恋愛が契機となっての展開、という二重底の構造にもなっているから、それだけ構造に重厚感と納得感が出ている感じですし、キャラ性の面でも今まで程浮足立つ感じがなかったのが私個人的には高く評価したいところです。

 逆に言うと、世界観の開示の部分での超展開的な飛躍や驚きは今までよりは薄味になっているかな、と思うので、そちらにより期待値を置いている人だとあれ?ってなるのかもしれませんが、私としてはストーリーそのものの斬新さ、特異さ、面白さだけでなく、それがキャラ性とマッチしている部分により評価の重点を置いているところもあるので、このシリーズの中では一番好みだったと断言できます。
 当然色々と解釈や援用の仕方に恣意的な部分、胡散臭さは出ますけど、それは元々量子論そのものが内包している観念でもある、と思えば致し方ないし、そういう存在がいる、ある、という事前の定義の上で、そこから能力的に飛躍した事はしていないので、その点でも評価は出来るかなと。

 恋愛面でも基本的には特異な状況の中で生まれる共感を軸に展開しているし、選択肢的にもそれを後押ししていて一貫性があり、イチャラブ要素も個々の性格に基づいためんどくささの幅の違いはあれ、かなりしっかり組み込んでくれているので普通に面白かったと思いますね。
 その先に発展性がなかったり、消極的な観念の中での逃げ場としてのサブルートの存在も含めて、社会的に放逐されているような自分達でも恋する事が出来る、という前向きさをきっちり打ち出せているのは、反作用的な意味でその関係性の構築の歓びを強めてくれているし、まぁ些か奇矯な愛の示し方に過ぎて眉を顰める部分が全くないとは言わないけれど、概ね苦笑いの範疇で済むかな、と思います。

 まあどうしてもキャラ性からしてギャグ寄り、汚れ寄りなのはシリーズの特徴として仕方ないし、コメディ要素濃い目の中でシリアス感自体は薄めなので、感動の名作!とかそういう空気ではないし、驚愕の真実!度合いも減衰はしているので、尖り成分自体は相対的に希釈されているところで、私的にもこの方が好きとはいえ、名作と言えるまでの突き抜けた何か、は感じませんでしたが、素直に面白かったですね。

★シナリオ(個別)

 個別評価としてはサブは抜きで、沙織>キス>柚月>歩くらい。でも全体的に高いレベルで綺麗にまとまっているし、単純に元々の素材としての面白味の奥行きの違い、とも言えますね。どうしたって歩は幼馴染で、過去の擾乱の中でも常に傍に居た、というファクターが強く出過ぎてしまうのは否めませんし。
 ただその中で面白いのは、その歩ルートでだけ、本来天啓的に発生する主人公の自身の能力の真実の開眼がねこのルートだけ同時期とはいえ意識的に展開されているところで、必要は発明の母、ではないけれど、その辺りの匙加減は外連味の必要性という部分も含めて整合的だったと思います。

 また、前半の三人でそれぞれ違う角度からこの世界の秘密、能力の秘密に肉薄していって、お約束的にそれを重ね合わせる形でラストの沙織ルートの謎解き、解決のファクターに用いている流れは見事だったと思いますし、それを為す原動力に恋情や共有感を置いているので、その関係性の温かさにほっこり出来るのも良かったのではないでしょうか。
 世界的には最後はある程度大団円的に象られてもいるし、その上での一握の切なさやもの悲しさも内包していて、読後感も悪くなく、爆発力こそないけれど丁寧に仕上げられているなと感じました。

 下からざっくりですが、歩シナリオは幼馴染、という関係性が土壌にある中での、ラブコメに踏み込む葛藤の部分が難しいのは仕方ないし、その上で独特の味わいは引き出せていたと思うのだけど、最終的に彼女が拘泥するものがどうしたって過去に限定されていく中で、物語の意外性、進展性という面では他の面々に引けを取るかな、と。
 柚月は彼女の持っている力の本質とその過去、そしてWSPの秘密に対しての独自のアプローチ自体は面白かったし、そもそもの後ろ向きな去勢観念からの段階的な変遷も、保持者ならではの特異な精神性を踏まえての理路に沿っていて良かったと思います。いやでも後ろなら大丈夫!はどうなん、とは思うけど。。。生殖と愛の行為は別、という建前をこれほど明け透けに表現できるシナリオがあるのは驚きでした(笑)。

 キスはやはりドリドリの存在感が強い中での、距離が縮まるが故の葛藤や苦悩、そしてある意味一番恋愛耐性が低い中での奇矯な振る舞いと言動の数々は本当にCV力コミコミで超笑わせてもらいましたし、唯一ちびっこいキャラ、という造詣がそういう態度もコミカルで愛らしく飾る素養として上手く活用されていて、個人的に一番面白かったと思います。
 仮にも意識そのものはある中での、正気に戻っての毒汁っ!には噴いたね。ここまで反動的なドタバタが楽しめる事後なんてめったに見られるもんじゃねぇですよ。。。

 沙織はどうしても、自分の過去がない中での自己肯定感の低さが根底にある上で、そこがまっさらな故にこそ、より強く恋愛という要素を自覚し、それを受け入れる事でその観念に強く染まって、より前向きに真っ直ぐいられる、という変遷の説得性が見事でしたね。
 そうであればこその彼女の真実、それ自体は色んなヒントからある程度みんな推測がつくだろう、というのはあるけれど、そうした理由の部分への意外性をより明示的、対比的に表現できていたし、それが成立しない必然、仕方なさも類比的に担保出来ているのは流石でした。
 沙織自体も最初はサイコパス的な雰囲気醸していながら、だんだん恋愛に触れていく中で立ち絵や一枚絵から可愛くなっていく変化のつけ方が上手かったし、一握のほろ苦さを纏うのは確かだけど、素直にいいシナリオだったと思います。

★シナリオ(ネタバレ白抜き)

 色々細かく検証していたらきりがない、というのもあるし、一番肝心な部分である主人公とサトリの二人の関係性、恋愛に発展しないすれ違いの構図についてのみ、その能力面を含めて諸々さっくり考えてみようと思います。

 結局のところ二人は多世界を自由に行き来できる、作中の表現を借りれば量子的な観念で世界を捉えられる才能を持った保持者であり、その俯瞰的な視座があれば、観測によって世界の形そのものを定義するような離れ業も演じることが出来る、という解釈で、ベクトルとしては間違っていないでしょう。
 そもそもXNA改造で、人類をそこまで飛躍した存在に作り替えられるのか?って疑問と、それが意図的に可能であるならなぜ二人だけ?そしてサトリは最初から自覚的だったのに、主人公はそれにギリギリまで気づけなかったその差異はどこにあるの?と、前提の部分での疑問、都合のいい設定は浮き彫りになりますが、それはそういうものと思うしかないでしょう。

 ともあれ時系列としては、サトリは物心ついた時から多世界を認識できて、その中で少しずつコネクトームに差異のある自分を内包していて、そのズレに苦しむばかりに世界の可能性の根絶を夢見る特殊な観念を植え付けられてしまっていたわけで。
 その上で、自分の苦しみを共感できる相手は、同質的に世界を見ることの出来る主人公だけで、けれどサトリは、そもそも主人公がそういう存在であることを知らず、でも多世界を垣間見る中でその事実に気付いたかで、それが真実か確かめるためには、ああして主人公の意識の在り処を確かめる、という暴力的な行為を選択するしかなかった、と考えられます。

 結局主人公が脳を潰されても死なない、自分と同じ存在だと確信する事で心を浮き立たせ、居てもたってもいられずに自身の心境を告白して共感を求めるものの、まだ幼い気持ちの発露ではそれは正確に伝わらず。
 かつ主人公は、その経験の中で自己の強靭性を恐懼とともに認識した事で、より他者の痛みに寄り添うことを自身のアイデンティティとして確立したところがあり、それは後々にサトリが語ったように、ある意味では早い者勝ち的な恋愛面での歪さを生成していて。
 加えてみれば、無意識的にも主人公はその攻撃の相手を理解していて、それが本能的な反発に繋がっていたのかな、とも感じます。

 そもそも論として、恋愛において共感、というのは強力なファクターです。
 主人公としてはそれを、双方向的に行き来させるだけで恋愛官に派生しない特殊な認識を有しているとはいえ、自身から相手の心情に寄り添っていくのはアリなわけで、当然そうされた方は舞い上がって好きになるよね、って部分での必然として決定的な役割を果たしているわけです。
 けど主人公とサトリの場合は、まずサトリがああしなければ主人公を運命の相手と見定め、心から依拠できなかったという条件があり、そしてそうした事で主人公の恋愛観を決定的に捻じ曲げた、という因果が生じたことで、どうしようもなく恋愛要素として噛み合わない、すれ違いの構図が完成してしまったと言えるのでしょう。

 ただルート最後の、子供時分の会話の変化に関してどう捉えるか、ってのはあって、こうして互いの真意を理解したところで、二人が望んで過去を観測し直せば、そういう形からの違った今が決定できる余地もあるのかな?という示唆にも感じるところですね。
 でも物語的には、やはりその必然のすれ違いの切なさを抱えたままに、それでも互いだけを理解者として様々なものを保持していく互恵関係に辿り着いた、って部分は美しいと思ったし、それでいいんじゃないかなって思います。

 あと余談的にだけど、未来の子孫たちのCV的に、やっぱりキスだけはそういう一般的な生き方の範疇に入れなかったのかな?と穿った観点で見てしまったりね。まあドリドリがいる限り一代的には、とは思うところもあるのですけど。
 ともあれ量子論的な観念を突き詰めていけば、現在は未来の誰かの観測によって決められている、という、色々なものを蔑ろにする空疎な結論が浮かび上がる中で、それでも、せめて今が素晴らしいものになるように祈ることはできる、というありようは、ある意味では宗教的な色合いも含みつつ、人としての真っ当な強さを示した部分なのかなと感じますし、保持者だから、という構えた部分からそこへの到達への変遷は全体的に丁寧で、とても面白かったと思います。


★シナリオ総括

 過去シリーズ作に比べると重さ暗さが薄味になっているし、その分だけキャラの奇矯さにも痛々しさの成分が弱められ、コメディとしての明るさ、楽しさ、前向きさが相対的に押し出されていて。
 また個々の心理状況に対しての踏み込みの細やかさは、保持者とという特殊性を加味した上での妥当性と必要性を備えていて、どちらかと言えば構造ありきだった部分をバランスよく整えてくれている大きな要素になっており、キャラに対する愛着がより強く持てる仕掛け、仕組みになっていたと思います。

 まあその辺にしても過去シリーズに対して相対的に、ではあり、絶対的な意味でキャラに没入したり、シナリオ面で心震えたりと、そういう突き抜けた要素までは感じなかったので、点数としては名作一歩手前で落ち着かせていますが、尖りつつも尖り過ぎない塩梅が上手く、全体として欠点の少ないバランスの取れた良作であるのは間違いないと思いますね。


キャラ(20/20)

★全体評価

 基本的に誰しもがどこかしらおかしい、ってキャラ造詣は今まで通りですけれど、そこに痛々しさでなくおかしみを強く感じられるようなつくり方を今回はより意識的にやっている感じはあって、まあヒロインとしての品格ー、とか言い出したらキリはないんですけど、色々とやらかす中でもしっかり可愛さや前向きさ、ひたむきさは打ち出せているので、突き抜けて好き、って事もないけど減点する要因もないかな、と。

★NO,1!イチオシ!

 やはりキス、ですかね。べ、別に唯一の品乳キャラだからじゃないんだからねっ!
 普段の状態でも基本的にはノリが良く機知にも富んでいて、会話は軽妙かつ楽し気に弾むし、でも一方で自分に恋愛的ななにかが飛んでくるとおろおろあたふたして収拾がつかなくなる奇矯ぶりも含めて愛らしいなと。はじめての後のあの反応は面白すぎました。
 その上で別人格的な位置づけでのドリドリも、わかりにくいけれど本質的にはすごくいいやつだなぁ、ってのはあるし、全体的に見ていて一番飽きない面白可愛い子だったと思います。

★NO,2〜

 歩もやっぱり好きですね。こういう喋りにこのCVは意外と合うから侮れないのです。
 色々と品性面で突き抜けたヒロインが多い中で、恥じらいや高貴さ、清楚さを残しつつも少しずつ染まっていく感じがこれはこれで可愛いし、自覚的でない程度に主人公がちやほやモテモテになるとムッとする感じも、いかにもって感じで素敵でした。

 柚月は去勢去勢が鬱陶しいのはあれ、でもベースの部分では一番えろっちくて恋愛事にも興味津々で、それだけ過去の自分を責めて抑圧的に生きてきたんだなとしみじみ切なく感じますね。
 沙織も恋愛を意識してからの愛らしさのギャップの破壊力はかなり良かったし、他の面々もそれぞれに強烈な個性を発揮する中で、マイナス面も多いけどその分だけ魅力もある、という絶妙なバランスを醸し出せていたと思います。流石に妹だけは突き抜け過ぎていた気はするけれど、あれもある意味では必要悪的な立ち回りですしねー。


CG(17/20)

★全体評価

 シリーズ恒例、というところで、突出して美麗とか、可愛い!って感じではないんですが、この作風にマッチした可愛さと艶やかさと儚さの兼ね合いが良く、出来も安定して高かったと思います。

★立ち絵

 ポーズはヒロインで3種類、サブは1〜2種類かな?ヒロインもひとつずつあまり出番のない特殊ポーズがあって、それが中々に可愛いし、腕差分も全体的にそれなりに多いので、演出とセットでとても躍動感がありました。
 お気に入りはキスやや右、やや左、前のめり、歩正面、やや右、お辞儀、柚月正面、沙織正面、みはやあたりですね。

 服飾はヒロインで2〜3種類、サブで1種類と少ないですが、これは作品の設定的にも押し広げにくい部分だろうし仕方ないかなと。
 お気に入りはキス制服、私服、学ラン、歩制服、柚月私服、沙織制服、みはや私服あたりです。

 表情差分は全体的に突飛なものや奇矯なもの、遊び要素も含めて中々多彩で、可愛らしくも面白く楽しませてくれましたね。
 お気に入りはキス笑顔、尾白喜、ニヤリ、睨み、照れ困り、膨れ、ギャグ泣き、歩笑顔、不満、澄まし、怒り、照れ目逸らし、><怒り、柚月笑顔、驚嘆、キラキラ、混乱、悲しみ、沙織笑顔、不安、怒り、照れ笑い、みはや照れ澄ましあたりですかね。

★1枚絵

 通常70枚のSD14枚で、計84枚。量的には水準ギリギリって感じですが、まあシリーズ通じてこんなものだし、シーン数も多くはない、そして必要な場面にはしっかり、という感じではあるから悪くはないのかなと。出来は概ね安定して可愛く、これぞ!ってのはなかったですけど良かったです。

 お気に入りは飛行機キス、サトリの告白、二人乗り、許せない!、ラブコメをしよう!、学ラン、ジャンプ、酔い絡み、添い寝、屋上、薬塗り、妹襲来、妹つむり、ノア正常位、みはや正常位、69、メイド、キスとキス、愛撫、正常位、抱きしめ、対面座位、添い寝、バック、歩写真、パイズリ、69、正常位、キス、柚月とサトリ、パイズリ、アナルバック、フェラ、背面座位、呼びかけ、正常位、共に歩む、沙織正常位、対面座位、添い寝いじり、立ちバックあたりですね。


★BGM(16/20)

★全体評価

 全体として風雅でありつつ、どこか空疎で観念的な雰囲気も要していて、作風に嵌っている楽曲ですが、質量ともにもう一歩押しが足りない感じではありました。

★ボーカル曲

 全部で2曲。
 OPの『roop〜以下略〜』は、不可思議さの中に清涼感を塗して雰囲気良く仕上がった曲ですが、そこまでガツンと来る部分もなくそれなりに、というイメージでした。
 EDの『Vector』のほうが、どこかしら哀切を秘める世界に対する賛歌、という雰囲気での透明感と優しさが強く出ていて、曲としてもサビのメロディが綺麗でそこそこお気に入りですね。

★BGM

 全部で21曲と、水準よりは少なめ。質も粒ぞろいではあるけれど取り立てて、というほどではなく、シナリオや演出の勢いに負けてしまっている感じはありましたね。
 お気に入りは『黄昏の国』『恋と重力』『ルルラン』『秋晴前線最前戦』『紅い落葉』『翳り月』『流燈』『掌』『辿り着く空』『きっと続く季節』あたりです。


システム(9/10)

★演出

 全体的に非常にコミカルで独創的で面白かったですね。
 とにかく縦横無尽、変幻自在にキャラが動くし、それだけでしっかり感情を担保してくれているのは見事で、当然それを支える音や背景の部分もしっかり出来ている、肝要なシーンでの情感演出も高いレベルで備わっているので、このあたりはかなり満足度が高い仕上がりだと思います。
 ムービーはまあ、そこまで特筆するものはない素朴な出来ではないでしょうか。

★システム

 全体的に特筆して優れてはいないけど不備もなく、使いやすい平均的なシステムだと思います。
 ただ昔から思うに、ゲーム内オプションと上段バーで弄れる部分が違う仕組みは一括化出来ないものなんでしょうかね?別にこれはこれで慣れてるから気にはならないですが。


総合(86/100)

 総プレイ時間23時間くらい。共通が9時間でサブが1時間、個別が3時間ずつにエピローグなどコミコミでこのくらいでしょうか。
 それなりに尺はある作品ながら、一貫して緩んだ空気がなく面白おかしく進んでいくテキスト面での貢献、独特の才能の発露っぷりは相変わらずで楽しめましたし、構造的にも極端な飛躍がない中で、あくまでも恋愛を基軸に、って部分を貫いての展開は、今まで以上にキャラ性に寄り添いやすくて良かったと思います。
 面白いけど相変わらず小難しいし、下品さは突き抜けてるしで、色々好き好みはあるでしょうが、個人的にはすみっこソフトの四季シリーズの中では一番肌に合いましたし、迷っていたけど買ってよかったなと思いますねー。
posted by クローバー at 05:15| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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