2017年06月06日

ニュートンと林檎の樹

 発表になった時からなんか面白そう、とは思っていて、キービジュアルにも凄く惹かれて、んで体験版やったらすごく面白かったので買うしかない!となりました。

シナリオ(22/30)

 着眼点「は」本当に素晴らしい。

★あらすじ

 主人公はノーブル物理学賞を取った偉大な祖父を持ち、自身も幼い頃からその背中を追い掛けていましたが、その祖父の三年前の失踪などを契機にその道を諦めて過ごしていました。
 しかし、そうして燻っている所に、幼き日に祖父の元で偉大な科学者になりたい!という思いを共有しつつ、相手の引っ越しによって疎遠になってしまっていた幼馴染の四五が突然現れます。

 彼女は、主人公が祖父の作った科学者養成学園であるアカデミアに通っていないことをひとしきり責めた後、自分に失踪中の祖父から小包が届き、その中に真鍮の鍵と、イギリス・テンブリッジ行の2枚の航空チケットが入っていたと告げます。
 テンブリッジは、今も現在も科学研究の最高峰に位置する学府であり、かつては祖父も非常に尊敬していたニュートンなど、綺羅星のごとき科学者を輩出していて、そこへの呼び出しは明らかに祖父の明確な意図を感じるものでした。
 主人公も最初は、自分はもう科学とは関係ない人間だからといって撥ねつけるのですが、四五の執念じみた熱意と、そうまでして祖父が伝えたかったことにどうしても興味は振り切れず、休暇を利用する形で二人でテンブリッジの地を踏むことになります。

 それこそニュートンが生きていた頃からの面影を残す街並み、学園の風景に驚きつつ、目的地に指定されたテンブリッジ学内のロッジにやってきた二人は、その内部を調査する過程でいかにも不穏な地下への入り口を発見します。
 降りてみるとそこには、幼い頃に親しんだお馴染みのニュートン式望遠鏡が鎮座しており、けれどそれは本来の構造とは少し違っていて、そしてある部分に、送られてきた鍵がぴったりと嵌りそうな鍵穴が用意されていました。

 二人は知的好奇心に突き動かされ、躊躇の気持ちを残しつつも結局その装置を起動します。
 すると突如世界が歪み、意識も歪んで立っていられなくなり、ふと気が付いた時には二人して床に倒れ込んでいて。
 そして、何故か先程まではなかった、地下室の周囲の壁に張り巡った木の根っこが、燭台からの移り火でメラメラと燃えていて、慌てて四五を叩き起こして脱出を図ります。

 そうして二人が見た景色は、先程とはだいぶ違っていました。
 確かにあったはずのロッジは跡形もなく消滅し、そして一本の立派な林檎の樹が同じ場所に生えていて、それが今まさに炎によって燃え尽きようとしていて、その真下には、その光景を陶然と見つめている一つの金髪碧眼の少女がいました。
 その頭上に木の枝が燃え落ちてくるのを見て取った主人公は、咄嗟に四五の手を引いたまま、彼女を災難から救うべく押し倒し、結果として辛うじて直撃は避けられたものの、美少女二人を押し倒し、あまつさえその胸部を揉みしだくという暴挙に及んでしまって。

 その感触の素晴らしさと、展開の速さについていけずに呆然とする主人公に対し、その少女は突然我に返って牙を剥き、そしてこう言い放ちます。お前のせいで千年に一度の画期的な閃きが消し飛んでしまった、と。
 それを機を一にして、数人が消火活動に押しかけ、結局その言葉の真意は掴めないまま、その少女は憤然とその場を去ってしまって。
 代わりに現れたメイド服の金髪少女に対し、咄嗟に自分達の身元を証明できず、留学生と嘘をついて虎口を凌ぐと、火事の原因には深く追求してくる事なく、親切にも図書館の位置や、教授への申請を勧めてくれます。

 しかし同時に、彼女は不思議な事を口にしました。この場所には、数年来建物が立っていた記憶はない、と。
 その齟齬を明らかにするためにやってきた図書館で、二人は驚愕の真実に直面します。
 そこで目にした新聞はあまりにも古臭いつくりで、そしてそこに明記された日付は1687年5月というものでした。そう、周りの風景が一変まではしていなかったので勘違いしていましたが、いつの間にか二人は都合330年もの時空の壁を超えてしまっていたのです。

 信じられないながらも現実に直面した二人は、あの望遠鏡がそのタイムトラベルの装置だと辺りをつけます。
 図書館からの帰り道に、不思議な雰囲気を発する現地人に、二人が今の人間ではない、といきなり看破された事もあり、これ以上歴史に悪影響を与えない為に速やかに元の時代に戻る必要があると結論付けるものの、再び鍵を差し込んでも望遠鏡は動きません。
 分解調査をするものの、再起動させる為には修理が必要としかわからなくて、完璧に時代の迷子になってしまった二人が、その日の宿のあてもなく途方に暮れていたところに、再度通りかかったメイドさんが声をかけてくれて、彼女にとってギリギリ筋道の通る嘘を吐くことで、なんとか彼女の信頼を得、彼女達が暮らす寮で夜露を凌げる算段をつけます。

 改めての自己紹介で、そのメイドさんはエミィと名乗り、そして寮の同居人の中に、かつて祖父の代に海外に渡ったものの、鎖国令のせいで祖国に帰れなくなった日本人の春がおり、そのおかげで同郷の二人は大いに歓迎される雰囲気に。
 しかしもう一人の同居人である件の金髪少女・アリスが戻ってきたことでまた紛糾、なんとか一晩は置いてもらえることになったものの前途は多難で。

 ともあれ色々あり過ぎた一日を経て、ベッドの上で目覚めた主人公は、朝から女の子に圧し掛かられ、下半身をいいように扱われるという不測の事態に直面して。
 その犯人である不思議な雰囲気を纏う少女・ラビは、好奇心の赴くまま、改めて主人公達の身元に対し鋭い直感を示し、居合わせた四五も観念して、彼女には最低限の真実を告げることになります。

 そうした一連の会話の中で分かった事は、この時代の科学はまだ宗教と分かちがたく結びついており、深い偏見も罷り通っていた時代だという事。
 そういう風潮に風穴を開けたのが、第二の聖書とまで呼ばれる、ニュートンの著したプリンキピアでしたが、しかし過去から持ち込んだ科学雑誌のタイトルが変貌し、その内容も退化している事から推測して、二人がやってきたことで何かが狂い、この時代での科学の発展を妨げてしまった事に気付いて。

 ともあれ、望遠鏡を直すにも歴史を修正するにも、なんにせよニュートンを探し出すことが先決と意気込む二人ですが、実はそれはすぐ身近にいました。
 主人公が火事跡を調べて見つけていた手帳の中身から、その持ち主がニュートンだと推測していた四五は、それがアリスで、ニュートンは女性蔑視甚だしいこの時代で、自説を公平に取り扱ってもらうためにアリスが作ったペンネームであると発覚して。
 一連の流れから、二人がこの世界にやってきた瞬間、アリスが眺めていた林檎の樹を燃やしてしまった事で、世界の見え方が一変するほどの法則、万有引力の法則の発見を妨げてしまったのだ、それ故に未来の歴史が変化してしまったのだと結論づけざるを得なくなります。

 その責任の重さを痛感しつつ、どうにかして過去を修正し未来に帰らなければならない主人公達は、ラビの助けもありこの時代で堂々滞在できる大義名分を確保し、タイムマシンの修理と歴史修正の為の方法を同時に模索していくことになります。
 その過程において、彼らの存在が歴史の流れを変えていて、史実とは違う状況が現出するのに対処しつつ、主に寮の面々と関係を深め、その人となりを知っていって、歴史という書物には残らない様々な想い、一個の人間としての苦悩や葛藤がその影に埋もれていたことを知って。

 果たして主人公達は、この時代で見つけた思いの全てを振り切って、当初の目的通りに歴史を正し、自分達の未来に帰ることが出来るのか?
 そもそも彼らがこの場所に送り込まれた真意とは何だったのか?
 時代を超えて今に繋がる想いのありようを目の当たりにする中で、主人公はそこにいかなる意味や価値を見出していくのか?
 これは、ひょんなことから時代を遡り、歴史を覆す重大な事故を起こしてしまった事に端を発する、人の絆と意思、生きる意味そのものを問う物語です。

★テキスト

 テキストは非常に歯切れよく、スピード感があって、ギャグとシリアスのバランスも取れた面白味のある読み口に仕上がっていると思います。
 ギャグやネタのセンスが中々に斬新な着眼点で紡がれていたり、キャラ性を時に蹂躙しつつもノリと勢いを重視したり、遊びの要素も多く散見して、全体的にコメディ色は強いのですが、一方でシナリオ内容はかなりシリアスなので、その温度差を敢えて乖離させて、トータルで暗い方に落ち過ぎないよう配慮しているのかな、と感じました。

 また、ここ一番で読み手の情感をたんと煽る語彙の選択は中々に鋭く、構成面でそれが充分に出来ているかと言うと絶賛は決して出来ない中で、明確な言葉を使ってその状況を感動的に飾り立てることで、極力感情面でのプラス印象を強めることに特化している雰囲気があります。
 そのあたりもセンスの賜物、という気はしますし、敢えてくどくど説明をしない事での緊張感の維持、物語の密度とスピード感の両立を為している感もあるので、そういう骨組みにマッチしたテキストメイクが出来ている、という点では評価を高く置いていいと思いますね。

★ルート構成

 本質的には一本道で、順々に固有のヒロインに強くスポットが当たった話が展開され、その都度に選択次第でヒロインルートに脱落する、という典型的な階段構成になっています。
 脱落、と書くと聞こえが悪いかもしれませんが、そのあたりの理由はシナリオで語るとして、構成としてもうひとつ癖があるのは、最初は四五とラビのみ攻略可能で、おそらくはラビを攻略しないとその先には進めない仕様です。

 また当然ながら、本筋の流れが進むほどに正しい歴史に肉薄するつくりですので、序盤で脱落してしまったヒロインとの世界観は本来のものとの乖離が著しくなり、特に最初の二人は色々と不遇をかこっているなぁ、と感じる向きが強かったですね。その点も後で書きます。

 ともあれ、多分ラビをクリアして、それが突破口となってのその先は特にロックはなさそうですが、基本的には脱落順、四五⇒ラビ⇒春⇒エミィ⇒アリスという流れでクリアした方が楽しめると考えます。
 あと、ラビルートだけは一周目がああいう形でおいおい完全に踏み台じゃね?ってなるのの補填的に、二周目以降で展開が変わってくる要素が組み込まれています。
 順序としてはネタバレもあるので、春をクリアした後か、それこそ一番最後に改めてやってみると、色々と感じ入るところがあるので、これは見損ねないようにした方がいいと思います。

★シナリオ(大枠)

 この作品における、主人公達の目的は明確で、自分達が阻害してしまった正しい歴史の流れを取り戻し、その上で自分達が生きていたものと同じ未来に戻る、という事になります。
 けれどそれを達成するためには、未来から見た史実の上っ面をなぞるだけでは駄目で、史実では全く開陳されていなかった歴史の裏側を知り、そこに宿る個々の人間の深い想いに寄り添ってはじめて可能な事であり、そのヒューマンドラマとしての側面が大きな醍醐味になっています。

 まずこの作品の優れているところは、最初にも触れた通り、何を置いてもこの構成、着眼点に尽きると思います。
 分類としてはこの作品もいわゆる歴史もの、タイムトラベルものになるわけですが、そのヒロインとしてまずニュートンを選択するというのが卓越しており、かつその出自をこういう解釈で恋愛ADVに沿う形に紡いでくるか、と、その点でまず読み手に衝撃と感心を与えるインパクトがあったと思います。
 その上で、その発想が単発で終わらず、しっかり史実を踏まえた上で、それを踏み外さないギリギリの形でヒロインの大半に連関してくるという構成の力技も、決して無理筋と感じさせない理路が仕上がっていて、その最低限の担保を、全力で情緒面でフォローする事で強化しているのが、本当に見事でした。

 なので、本筋の物語そのものは非常に良く出来ていると言って良く、笑いあり涙あり感動ありで、エンタメとしての必須事項を必要十分に担保しつつ、多角的に様々な思惟を張り巡らせられる要素も組み込んであって、コンセプトとしてのブレが最後までない、とても芯のしっかりした物語であったと思います。
 ただ一方、樹に例えればその芯の部分は幹に相当するわけで、幹は本当にしっかり出来ているけれど、それを味付けする枝葉に関しては少し物足りない、という思いはどうしても出てきます。

 その最大の要因は何か?となると、結局この作品って、日常コメディの要素は強いのですけど、決してラブコメの要素は強くない事になるのかなと思います。
 これもネタバレで詳述しますが、この作品はいわゆる恋に落ちることそのものが正道を踏み外す要因に直結する構成になっていて、かつその墜落が各々の状況や立場に依拠した衝動性が非常に強いため、恋愛を意識しての戸惑いやすれ違い、或いは成就してからのこそばゆい向き合いや触れ合いの蓄積が本当に最低限しか担保されておらず、その点はもう少し時系列の工夫でなんとでもなったのでは?と思うので勿体ないところです。

 まぁ見方によっては、このスピード感があればこそ本筋の感動が強く出ている、という考え方もあるのですが、純粋にフルプライスとして見た時に全体の尺もかなり短め、というところは間違いなくあるのですよね。
 これが本筋をより重厚にして、それだけで水準の尺に届いてしまっている、というならそこまで気にしないのですが(それでも文句はつけると思うけれど)、決してそういうわけではないので、その点ではやや軽さを感じさせる要因にもなっているのかなと。

 あと、どの道私は理系脳ではないので、どれだけ考えてもタイムトラベルの中での整合性がきちんと担保されているのかわからん、というのはあり、結果的に主人公達があの時代に送り込まれた理由の点などからしても、そこに明確な因果関係が成立するのか、など、どうしても物語の盛り上げを優先して恣意的に辻褄を合わせている感じは拭えなかったので、そこは少し気にかかりますね。
 加えてもう少し工夫が欲しかったのは最終盤の展開で、確かにこの終わり方はすごく綺麗なのですけど、やっぱり色々と引っかかるものは多く、もう少し多様性を意識出来る状況でもあったと思うので、その辺も後々ネタバレで考察していきたいと思います。

 とにかく、総合的に見て完成度はそれなりに高く、かつ読み手に深い余韻を与えてくれる素晴らしい作品だとは思いますが、物量面ともう一息の創意工夫があればもっともっと良くなったのでは?と感じるところもあり、トータルで見ると流石に名作判定するのは躊躇いが出る、という感じですね。

★シナリオ(個別・ネタバレ) 

 この先は順々に共通と個別の内容をつぶさに追いかけていきつつ、合間で色々考察なども絡めていこうと思います。
 もう全力でネタバレになりますので白抜きです。

 ではまず、四五ルートに至るまでの共通の流れと、改めてのタイムトラベル理論について、疑問と私なりの解釈・まとめをサラッと触れておきましょう。

 あらすじで触れた部分の後、主人公達は王立協会に未来の知識を持った日系人がと囚われていると聞き及び、それを祖父だと思ってラビの力を借りて救出作戦を敢行しますが、その結果出会ったのは、祖父は祖父でも50年前の祖父でした。
 彼の時空移動は実験中の偶発的な事故、という話でしたが、この修一郎の立場から見た時に、歴史の因果関係ってどうにもわかりにくさはあるんですよね。

 単純に因果を意識して考えた時、まず誰も時間軸に干渉していない中で、ごく普通にアリス=ニュートンが林檎の落下で万有引力を思いつき、プリンキピアを著したという起源論的な出来事がないと、そもそも修一郎の時代にタイムトラベルが可能なほどの科学技術の発展はない、という前提は出てきて。
 けど彼が時空移動し、フックにいらん知識を与えたことで、ニュートンへの糾弾が史実よりも早まり、それが物語の筋道に沿うなら、アリス=ニュートンと春=ハレーの仲を裂く事態を呼び込んでいるわけで、そのストッパーとして主人公達が存在しているのだけど、彼らはその代償に、最初期のアリスの発想の機会を亡逸させています。

 その辺の意味はともかく、修一郎の視座で見た時に、彼が過去に飛んだ時既に二人はそこにいて、その結果穏当に彼の時代に戻って、そしてその記憶を確かなものにするために主人公達に干渉し続けてきた、という場合、その結果自体は時間軸に関係なく最初から決定論的に定められていなくてはならない、という話にもなるのですよね。
 そう考えると、これはむしろ量子論的な重ね合わせをイメージしているのかもしれなくて、因果を超越した歴史の複層性、揺らぎと、その収束性を前提として、過去⇒未来という時間の流れが決して不可逆ではないし、因果もそのベクトルでのみ成立するわけではない、というところに理由づけが出来るのかもしれません。

 でも、並行世界論は否定的に語らせているくせに、個々のヒロインルートはどう見てもパラレルにも思えるから判断が難しいのです。
 私はこの辺の理屈に全く門外漢なので、そうかもしれないと状況から類推するだけで、結果としてそれが恣意的に都合よく改竄されていると見做されても仕方ないファジーさではあると思っています。
 どうあれこの流れの中でわかるのは、この未来人の三人がきちんと出揃っていなければ歴史の修正は不可能だった、という事に尽きるのですが、しかしこの流れが正史になった時に、果たしてプリンキピアの謝辞にフックの名前が載る理由ってあるのかな?とは思うんですけどね。。。

 少なくとも修一郎が帰還した時点で、起源的な展開とは乖離してしまう=四五の意識に残る史実にフックの介入はないという気もするし、正直この辺は整合性を気にし始めたらキリがないです。あくまでも未来人の介在ありき、で見るならば、穿ってしまえばそもそも最初の林檎の落下の時点で本当にアリス=ニュートンは万有引力を思いついていたのか?という部分さえ疑えますからね。
 そのあたりはヒロイン個々の裏側の事情をADVとして都合よく改竄したツケのようなものですし、最低限修一郎の時空移動が確定している条件で、主人公と四五が後追いトラベルをしなければ、例えそれで林檎の樹が燃えず万有引力を思いついていたとしても、フックの介入が早まる話の流れ的に、まず絶対に自費出版としてのプリンキピアは完成していないだろう、という部分だけ理解していればいいのかなと。
 また、ラビが身をもって証明したタイムパラドックスに対する回答も斬新ではあり、この辺りも含めていずれ統一見解のアナウンスがあれば、とは思いますね。どうあれ賛否入り混じる話だとは思いますけど、結果論的にその所与の条件でこれだけ面白い話に出来ている以上は、不必要にあら捜しする必要もないでしょうか。

 結局前置きが長くなりましたが、ともあれ修一郎と力を合わせてタイムマシンを修理しつつ、けれど最初に考えた、修理してすぐに過去に飛び、林檎の樹の消失を食い止めて正しい歴史を取り戻す、というのが必ずしも正しいわけではなく、大きな流れの中では細かい差異は収束していくという観点の元、改めて正しい方向に導く必要があるという結論には納得のいくところです。
 すなわちニュートンが1687年の夏に春の資金でプリンキピアを自費出版する、という事実さえ整ってしまえば、後は歴史の修正力がなんとかしてくれるというわけで、当面は最終手段としての時間遡行の為の修理と、正しい歴史への道筋を組み直す事を並列的に進めていく話になるのは建設的です。

 ただ結局修理の中でこの時代の技術では足りない部分が出てくるのを、ラビの母親というウルトラCに依拠しなきゃならないのは恣意的ですし、都合はいいですね。
 話の流れ的に、おそらくラビ母は主人公達よりも未来からやってきて、なんらかの理由があってこの時代で生きることを決めた人、という事になるのでしょう。
 そういう立場の割に斬新な発明をしてみせて、魔女として目をつけられるとか迂闊じゃね?とは思うのはあり、その辺の背景は一切説明のないままスルーされてしまったキャラなのですが、これは非常に勿体ない使い方だったなと思います。いずれラビの想いや、主人公の立場からの悩みに対し一定の何かを与えられる可能性を秘めているわけなので、もう少しフックを残しておいても良かったのでは?と感じますね。その辺はラビルートの話でもうちょい触れます。

 ともあれ、この反射率反則の鏡をゲットする過程での秘密主義や、それを用いて完成にこぎつけた後のラビとの談判、その決裂と奇襲、タイムマシン簒奪の展開が嵩じて、必然的に四五の主人公に対する秘めた想いを炸裂させる起因と転じており、その感情を喚起する展開としては上手なのですけど、それを物語の流れの中で絶対的に必然に感じさせるだけの強み、下支えは流石になかったかなと思います。
 強いて言えば、物語を通して感じる主人公の気質、総じて情に脆く、深く考えずに流されやすい性質がある、という部分を上手く転がしている、というところはあるのですが、それだけに依拠するのは流石になんともなぁ、となります。

 なんにせよ、タイムマシンを失って、確実に未来に帰れる算段もなくなった時点での不安感と、主人公が姿を消してしまった時間の不安感の相乗効果が、普段冷静な四五をして、ああした感情の爆発を誘引したのは間違いのないところですし、恋愛としての色付けは本当に微々たるものだなぁとなります。
 それにコロッと流される主人公もそれはそれで中々どうなんだ?って話になりますが、ただ結果としてどうかはともかく、この時点で主人公が心置きなく恋愛に傾斜できるのは、ここに残るも元の時代に帰るも一蓮托生、と心から信じられる四五だけ、というのも事実なので、一概に軽率とは言えないでしょう。

 ただ、本来この二人の恋愛が歴史を正しく修正するのに阻害要因にはならない、という上で、この四五シナリオは中々に意地の悪い展開を用意してそれを阻害してきます。
 その筋道としての要因、チョーカーにつけた鍵とペストの発生の説明は、一応最低限の伏線として機能していますが、それが炸裂するまでのスパンがあまりにも短く直列的過ぎて、合間の恋愛的なイベントも最小限にとどめている所から、物語としてどうにも急ぎ過ぎている感は否めません。

 このあたり、或いはラビの存在や、フックの手紙などの外的要因との擦り合わせでこうなったのかもですが、それ自体即座に事態が逼迫して早々に波及する、というほどの切実さの孕む外挿要因ではなく、時間軸的には全体像としてもうちょい後ろに寄せる余裕はあったと思うので、その辺はバランスが悪いなと感じてしまいました。
 このルートでは、恋に溺れた二人がこの時代で生きると覚悟を早々に決めて、タイムマシン=ラビ捜索を早々に諦めている経緯もあり、これはラビルートでの観測されない存在の末路、という観点に繋がってくる、すなわちこのルートで最後までラビが干渉してこない理由づけのひとつの説明にもなっているのですが、それの是非はどうあれ、このルートでは向こうから干渉してこないと決めたなら尚更、ここまで駆け足の必要性は感じないんですよね。
 例えばラビが、母親ともう一人のラビの離脱を見届けたのちは再合流しようと考えていた可能性を踏まえて、それより先に事態を動かしてしまおうという印象を、最初に組み立てた事態の推移の工程表の日数経過の観点と矛盾しないように、とも感じるつくりなので(ラビの母親帰還日と、発症⇒王立協会潜入の日付は同じ)、そこは無理せず日程調整し直しての溜めが欲しかったですし、そうすればまともなイチャラブももうちょいは差し込む余裕は有ったろうに、と思います。

 大体からしてペストの潜伏期間が短すぎるんですよね。。。
 流石に噛まれて即発症、なんてことにはならないですし、その辺も含めて、理路としては二人の関係を優先した結果として、その先の歴史の修正に着手する可能性を失う展開に転がり落ちた、という部分で一貫しているものの、流石に見せ方が強引かつ性急で、ヒロインとしても四五がいかにも不憫だなぁと感じます。
 一応ラストで、寄る辺ない身でも二人でなら、という前向きな可能性は示唆していますし、修一郎の遺産などで繋がりを感じられるというフォローはあるにせよ、春ルートあたりでの不憫さも含め、個人的にはもうワンチャンスあげたいヒロインだなとは思っていて、その辺がラストの展開の物足りなさにも繋がってきますね。

 そして、その四五の求愛を跳ね除けた場合は、必然的にラビルートに進みます。
 ここでは当然タイムマシン=ラビの捜索がはじまるわけで、この意識がある限りラビの消失はないと、前提の理論が眉唾ではありますが一応そう定義できますし、実際に探し始めるとすぐに母親と仲良くしているラビを発見する事が出来たわけですね。
 もっとも、元々危険を感じてこちらに亡命してきたのに、また大陸に戻る必然性があるのか?ってのや、それがたまさかこの時期に重なった偶然も含めてやっぱり恣意的なんですが、ともあれそれで声をかけてもそのラビは別のラビなのできょとんとされるばかり、それで不可思議に思っていると、実際にタイムトラベルしたラビが出てきて、その世界構造の真実を語る、というくだりになるわけで。

 それが整合性がある理論なのか、という部分は上で散々したので、ここでは正しいという前提で話を進めますが、この時点で実際の年齢としては二つ年を食ったラビがそこにいて、それを認識してくれる人がいれば現実に干渉できるし、最悪自分と顔を合わせてもタイムパラドックスは発生しないというのは、この先の展開においても肝になってきます。
 ただこの時点で主人公が気にするのは、折角助けた母親とこのラビは顔を合わせることが許されないという現実で、それをなんとかしたい、と情に流されてしまうのがいかにもらしい直情ぶりです。。。

 この次の日に、フックのニュートン炙り出しの画策の意図で出された手紙が寮に届いて、アリスと春の仲がぎくしゃくしはじめ、結果としてそれはこの流れの中で、プリンキピアが正しく歴史に影響を与える書物として発刊される状況を成立させない爆弾になるのですが、この時点では主人公達はそれを知る由もなく、その後の話し合いでも、史実ではいずれハレーが仲裁に出てくるだろうしそれまで一先ずは静観、という事になって、ならその観察期間でラビの願いをかなえてあげたい、となります。
 正直あの、タイムマシン強奪の前の哀訴一発で情にほだされるのは、その後の仕打ちも含めて考えればあまりにも人が良過ぎるし、本来の目的からするとラビの問題は二次的なものなので、どうして四五の想いは跳ねのけた癖にそこに拘泥してしまうのか、とは思ってしまうわけで、このあたりの恋情が絡む人間関係の機微の蓄積は本当に足りていないのですよね。

 ただ流れとしては、ここに入り込んだ限り選択肢すらなく必ずそうなる、という状況になってしまっているので、なら尚更そうなる必然を、主人公の内面的な部分も含めて担保する理由づけは欲しいですね。いずれその後の展開を切り拓くのがラビで、その言葉に従って動くことになるならより一層、そのラビへの信頼の源泉を感情面で綿密に補完しておくべき部分だったとは思っています。
 それはともかく、いざ母親との対面方法を考えてのあれこれは奇を衒っていて面白かったですし、その上でのあの感動シーン、二人で夕焼けの中出航を見送るシーンなどはビンビン情緒に訴えてくるので、そこで上手く糊塗出来てしまっているのがなんともなぁ、と歯痒く感じる向きもありつつ、まぁ面白いは面白いんですよね実際。

 そしてこの時点になれば思い入れの傾斜に歯止めが効かなくなるのも理解が及びます。
 それでもそうしてラビとの関係に重点を置いている事で、決定的にアリスと春の関係が決裂する事態を招いてしまい、そしてハレーの正体がアリスの考えた春のペンネーム、という裏側の事情に理解が及んだことで、それが単なる友情の決裂では済まない致命的な意味を秘めている事に否応なく気付いてしまって。 
 こうなっては過去に戻って、孤独を甘受してでも歴史を修正しなくてはならない、となる中で、その役目をラビが強引な手段で変わり受ける、というのは、見た目以上にラビの持つ情の深さ、心根の美しさを示唆するものでした。

 おそらく四五ルートでああいう結末にせざるを得ないのも、二人の恋愛に比重を置いて静観を決め込めばいずれアリスと春の決別は避けられないわけで、でも果たしてその時にラビはいるのか、いてもこのルートのように自己犠牲の精神で過去の修正に身を乗り出してくれるのか、と考えると、その前提に恋がもたらす想いがある限りそれを期待するのは身勝手で。
 そうなれば、最悪タイムマシンが戻ってきていたとしても、どちらにせよ主人公と四五のどちらかが修正に走らなくてはならず、それを二人一緒にやったとしてもその後の展開に干渉できないまま世界の忌み子として二人だけでひっそり生きていかなくてはならない、というあたり、どう転んでも袋小路なのは明白だからだろうと思っていますし、それならラビルートとの差異性を紡いだ方がいい、という判断なのでしょう。
 どうあれ、二人でいられればそれでいい、と諦観を含む形でしか未来像を描けないところが不憫です。。。

 ただそれにしても、このルートでもラビの不憫さははっきりわかるところで、最初にクリアした時に、このラビの遡行を踏み台にして未来が紡がれる様相を見た時は、その内心を忖度してあまりにも切ないなオイ、と思わざるを得ませんでした。
 けれど、流石にこれではヒロインの扱いとして酷過ぎるとわかっていたのか、ラビには二周目分岐という救い(といっていいかギリギリですが)が用意されています。
 それは結局のところ、春ルートで主人公が苦戦して成し遂げるアリスと春の和解を、ラビ自身が概ねの部分をやり遂げてしまいつつ、きちんと恋愛も展開するというものではあり、その上で本筋で浮かんだ疑問をも内包し、解決しているところは見事です。

 それが何かと言えば、ラビがもう一度遡行したなら、その時間軸には三人ラビがいるんじゃない?という、質量保存の法則はどこいった?と言わんばかりの状況が想定できたからですが、そこを上手くフォローしてくれているのは思わず膝を打ちました。
 上で触れたように当人同士が鉢合わせても、きちんと立場が分かっていればタイムパラドックスは起きないという前提の中で、主人公と恋仲になる過程を繰り返しつつ、それを二人目、三人目のラビで密かに共有する、という在り方は本当に斬新でしたね。
 だからこそHシーンでははじめて、ということになりつつ、でも三人目との逢瀬の中で、かつてのそれを懐かしむ情念の発露が組み込まれていて、そこは本当に行き届いているし、一応この流れの中なら、結果的にはプリンキピアは春ルート同様に完成稿に至らず、主人公と四五はこちらに残る羽目になるのでしょうけど、それでもラビとの幸せな生活はあるだろうと思えるので良かったです。
 最初はおまけHシーン見た時に、内容の奇抜さもさることながら、これラビルートの長さでどこに突っ込める余地があるの?と思ったものですが、そこも二周目の存在で納得しました。

 正直これがなければあまりにも不遇ですし、最悪自分で補完してやろうかとも思ったくらいですが、こうして最低限ヒロインとしての可能性を残してくれたのは改めてつくづくいい配慮だったと思います。惜しむらくは二周目の存在に気付かせる仕組みがない事で、せめてCG枠1枚こちらに残しておくとか、あれ?コンプしてないぞ?という仕掛けを作っておけば良かったのにと感じます。
 公式の批評空間の設問を見てもひっそり気付けるようになっていますが、この辺はもう少し早めに読み手にこういうのもあるよ!って浸透させるべき部分だったと思います。
 まぁ個人的にはその上で、ラビにも最終局面での敗者復活機会があっても、とは思ったんだすけどね。。。

 その辺はラストに回して、次は春ですが、ある意味ではこのルートが一番普通というか、波乱もなく比較的まともにイチャイチャして終わる話だなぁという感じ。
 遡行したラビに示唆されて、フックの手紙に対する反応の中で、自分がニュートンだ!と咄嗟の嘘を吐くってのは流石にどうなん?って感じですけど、ああも無茶振りされていきなりでは仕方ないかもですし、それでもラビの意向に従うあたり、やっぱり不自然なくらい主人公のラビに対する信頼は厚いんですよねぇ。

 ともあれその結果として、ニュートンに複雑な思いを抱えている春との関係がちぐはぐになるものの、そうして決定的な決裂を避けつつ、それを回天させるアリスの発明への入れ知恵や、フックを破滅させる下準備なども並行して進めて、このあたりはともすれば史実を蔑ろにした部分なのですが、ラビの語る真実がある限りはそれを避けねばならないのは明白なので問題はないでしょう。
 そのあたりですったもんだしつつ、とりわけ春との関係性でいざこざがありつつも、その分だけ互いの事を意識する時間が増えて、っていうのは、本当にこの作品では数少ないラブコメ的モヤモヤ時空の形成になっています。あくまで相対的には、ですが。
 その上で全てを整えて一気に問題を解決し、アリスと春の友情譚も美しく取りまとめて、そのあたりの情緒の引き出し方は流石の貫禄でしたし、構成そのものの発想力がもたらす帰結としては舌を巻くばかりでした。

 ただそこで踏みとどまれず、もっと春を知りたいと傾斜すると春ルートに入っていくわけで、主人公が意識しているわけではないでしょうが、この作品って結局恋愛に傾倒すると正しい歴史の流れから逸脱する、という非情な公式が「ほぼ」成り立ってしまっているのですよね。なぜほぼなのかは後述。
 なんにせよ春と改めて向き合って、試しのデートをしてみてやっぱり好きだー、なんてあたりはごくごく普通の恋愛模様だなぁって思うし、その後の関係性の進展もこれまでの二人に比べれば非常に緩やか穏やかで、はじめてこの作品でまともに恋愛してる感がありました。。。

 しかしこのあたりで不満があるのは、まだラビの場合は急転直下の状況に対応する中で、という勢いがあったのですが、春の場合改めてじっくり踏み込んでいいのか考える余地、選択がある中で、その前提となる、別時代の人間との恋愛が本当に幸せに繋がるのか?って思考を一切絡めてこない点ですかね。
 本当にこの主人公は直情的な面が強く、ただ自分の中に芯はあって、それにそぐわない、違和感を感じることは、理由はわからずともそれじゃいけない!と奮い立って、それを実行できる強さがあるのも間違いありません。
 それはプラスの要素もありますが、春みたいな相手と恋愛に踏み込む上ではややマイナスが目立つというか、いずれ別れがあるかもしれないと容易に想像はつくはずなのに、それをはっきり目をつぶって考えなしに突っ込んでいる、という印象を覚えるのはあったなと思います。
 結果的にこのルートだと、アリスとエミィの関係に介在しないことでプリンキピアの第三項が完成しない、不完全な未来しかやってこない帰結になりますし、どうもその前提ありきで前段の思慮の過程を省いている感もあり、このあたりの枝葉の肉付けの足りなさは随所に目立つなぁ、と感じますね。

 次いでエミィですが、この子がアリスとの家族関係のキーマンになってくるとは実のところあまり想像していませんでしたね。
 実際の史実にあるニュートンの境遇とアリスを照らし合せて、それだけに持つコンプレックスや愛着の欠損を補う、という視座で、このエミィとの触れ合いが深いところまで進展するのは決定的に重要なファクターになっており、少なくともそれが理解できたからこそ、アリスにああいう恋愛が出来た、というのは言えるかもしれません。

 それは少し先走っているのでエミィの話に戻ると、まぁ彼女までが実はニュートン並の天才だったというところに眉唾感はあり、色々な状況が重なって彼女の方が万有引力の発想に先に辿り着くというのも意外性は強いものの、それをなるほど、と思わせるだけのアリスに対する尊敬と信頼、傾倒はそれなりに担保されているのでわからなくもない、という感じです。
 だからそれはいいとして、しかしエミィに対する恋愛脱落ルートのつくりは相当に粗雑で、流石に手を握って想いを共有しただけであんなベタ惚れになるなよとか、怪我人に圧し掛かって強引にはじめてを捧げるとかやりすぎだろって、立ち位置的にも本来はヒロインじゃなかったけど感が色濃く出てくるつくりではありますね。。。

 あとやはり、後々の展開と絡めて個人的に引っ掛かるのは、このルートではプリンキピアをエミィが単独で著する事になり、その余波としてアリスや春も生活圏を移動していく中で、彼女の寂しさに傾斜する形で、正しく復元された未来はあるのに主人公が帰還を取りやめ、彼女の傍にいることを選択した部分ですね。
 無論ヒロインルートとしてそれはひとつの正着であると思いますが、後々アリスルートと対比した時に、果たして何が違うのか、その違いが結果の違いに結実するほど決定的だったのか?という疑問が出てくる安易さではあったと思っていて、ちょっともやっとしたものは残る結末ではあります。

 といって、じゃあアリスルートが手放しで素晴らしいと言い切れるか、と言われると個人的にはそこにもちょっと引っかかるところはあって、その辺の匙加減が非常に難しい作品ではあったなぁと思っています。
 脈絡としては、主人公が怪我を押して家族の絆を取り戻させてくれた、という経緯があれば、アリスという孤高の天才の寂しさに、言い方は悪いけど付け込むだけの十分なフックになっているのは確かでしょう。

 実際にそれでエミィと和解し、プリンキピアも共著になって、そこからアリスが主人公を強く意識するようになる中で、当然ここまで他のヒロインに心寄せることなくここまできた体の主人公としては、アリスの生き方やありように対する想いは強く積層していることでしょう。
 だから二人が恋仲になる契機としては最低限担保されていますが、一方でプリンキピアが完成してしまえば主人公達は未来に帰らなくてはならない、という現実もそこにあるわけで、私としてはそこで、周りがああまでアリスとの関係を進めろと嗾けてくるのか、とは思ったんですよね。

 してもしなくても後悔するし痛みを伴うなら、せめて幸せな夢を、という考え方が成立するのもわかりますが、少なくともこのルートのこの時点では、まだ主人公の気持ちは完全にアリスに傾斜し切っているわけではないとも言えるのですよね。
 それなのに、特に四五あたりは物わかり良過ぎるんじゃない?というのはあって、少なくとも未来に戻れば彼の傍にいられるのは四五だけになる中で、そこで改めて自分の想いをじっくり通じさせていく、という観念がなく、どこかさっぱり一度だけの告白で諦めているように見せるのは、人の業としてあまりに淡泊だろうと思うのですよ。
 まあ好きな男が、ひと時の夢として好きな女を抱いても、その後改めて振り向かせる自信がある、とまで言うならそれはそれで逞しいし器が深いのですが、どうあれそこまで恋愛面での心情に踏み込んで触れてくれない作品なので、表面的な部分だけ見るとそれでいいのか、と感じてしまいます。

 その点はラビにも言えて、少なくともこの流れでのラビは三人目がメインでしょうし、とすれば逢瀬の記憶は未だ生々しく持ち合わせているわけで、改めて筋道が立ったところで自分の思いを吐露せずにいられるというのは高潔に過ぎるなぁと思うのです。
 無論過去を改竄した代償として、そのありようまで自罰的に受け止めている可能性も、言動より心の清いラビですから有り得るわけですけど、だとしても何らかのアプローチはあってもいいと思えたんですよね。

 そして主人公の想いに関しても掘り下げが薄いというか、この期に及んで直感的な有り様でしか動けない、というのはなんかなぁ、と思うのです。
 逆に言えば基本的に感情を優先して動く中で、他のルートが恋愛をすると正道を踏み外す経緯になっているのに対し、なんでアリスと恋愛を成立させてなお、こうまで理性的な部分で納得が出来るのか、という担保が薄いとも言えて、ここはもう少しなり、主人公の考えを前出しでしっかり味付けしておくべき場面だったと思うんですよね。敢えて言えば、その思考の契機として四五やラビを踏み台にしたっていいと思うのです。

 とどのつまり、このルートにおいて全てが丸く収まったから、これ以上歴史に影響を与えないように未来人は自分の時代に帰る、という考え方は、間違いなく理屈としては正しいのですが、しかしそれを感情で覆したエミィルートという前例があります。
 勿論状況的に見て、こちらのアリスの方が求めていたものをしっかり手にして、自分がいなくても幸せに生きていけるだろうと思える素地はありますが、けどそれにしたって主人公自身の理由ではありません。

 そもそもからして、主人公は元の時代で科学者としての道を挫折し燻っていた経緯があって、それがこの時代できらめく日々の中で過ごし、強く影響を受ける中で、絶対に未来に帰らないと、と、その理屈の正しさを金科玉条にしなくちゃいけないくらい、未来に帰りたい理由があるようには紡がれてないんですよね。
 厳密に言えば、それは主人公の中に発露していて、それが集約されているのは現代に戻っての修一郎への言葉、また科学を再開するという宣言に尽きるとは思うのですが、そこの部分をアリスとの別れの時点で明確に出来ていない限り、エミィルートとの差異を明白に出来ないと考えます。

 要するに、ラビや四五にこれからの事を示唆され、その中で改めてアリスへの想いと、そして自身が未来に戻らねばと思う最大の理由を見出す必要があったと思うし、それが出来ないまま流されたり、或いはそれでも、と自身の選択での違う未来を選ぶ筋道があってもいい局面だったと思うのです。
 この時代でアリスと生きる、という選択は、未来人で過去に影響を与えてはいけないという制約がある限り、自身の志望を達成せず、あくまでも愛のみに寄り添って生きる、という選択であって、けどそれが絶対にダメ、というわけではないのを、例えばラビとの会話の中で、ラビの母親を例に挙げて思考する余地は持てたでしょう。

 おそらくこの世界観は、余程重大な出来事でない限りは大局に影響を及ぼさない、収束性の強い図式になっていて、ラビ母の特別な発明も時代の意識の中で正しく評価されず埋もれていった経緯を見れば納得がいくところです。
 それを意識づけされれば、この時代でひっそり、だけど穏やかに幸せに満ちた生活を送る、というのは、決して感情に任せて選んではいけないものではない、という結論を導けるはずで、これまでの主人公の在り方からすれば、そういう感情面での後押しの方が選択に強く出ているのだから、それを選ぶ道も不自然ではないはずです。

 けれど一方で、アリスをずっと見続けてきて、その科学に対する真摯でひたむきな姿勢、そしてそれを世の為人の為と迷いなく邁進できる心の清らかさに感銘を受けて、改めて自分もそういうふうに生きたい、胸を張って自分が生きている証を世の中に刻みたい、と思うところがあったのならば、話は違ってきます。
 それを成し遂げるには現代に戻るより方法がなく、そしてそうしなければ自分の好きな人にちゃんと顔向けは出来ない、というところまで想いが煮詰まるのであれば、その感情面での相克の結果として、未来に帰るという方に天秤が動く可能性もあるでしょう。

 少なくとも私の解釈では、理屈としての未来帰還論は、それまでの枠組みを遵守するなら主人公をこの時代から離れさせる決定的な要因にはならないと思うし、だからこそそれだけを建前にしてのこのアリスルートの結末はちょっと物足りない、と感じたのですね。
 それがきちんと、自分の想いにしっかり向き合って、好きな人に胸を張りたいからこそ未来に帰らなくちゃいけない、というところまでこの時点で語れていたなら良かったのに、と思いますし、その上でなお、それでも愛を、傍にいることを選ぶという、いわゆる正しい道からの脱落としての恋愛継続ルートへの分岐があっても良かったと思うのです。それこそアリスに、「お前の将来を奪った分だけ、絶対に絶対に幸せにしてやるからなっ!」とか騎乗位Hシーンの最中に言われるみたいな(笑)。
 その方が、おためごかしにおまけ程度のとんでも理論ハッピーエンドを付け足すより良かったと思いますし、よりトゥルーエンドの趣深さも増したのではないかと愚考します。まぁこのあたりは本当に個々人の好みが分かれる部分だとも思いますし、このエンドが綺麗なのは間違いないのですが、その綺麗さを引き立てるだけの工夫がもう少しあればもっと最高だった、という解釈ですね。


★シナリオ総括

 長々と取り留めなく書きましたが、まとめてしまえば…………

・全体的に短いから、もっと恋愛面をメインに肉付けしろ
・不憫なヒロインの救済イベントプリーズ
・ラストの結末にもっと膨らみを持たせる余地はあったぜ

 というところが不満で、プロットの完成度はかなり高いだけにその辺が惜しいなとつくづく思います。
 プレイ中に間違いなく心に響くものは沢山ありましたし、プレイ後の満足感もそれなりにはあるのですが、その概ねがこの着眼点、発想の素晴らしさとそれを一気呵成に貫き切った部分に帯びていて、噛み締めるほどに奥行きが、というほどの大作感、名作感は足りないなと感じたので、かなり色々迷ったのですが点数としてはここに留めることにしました。


キャラ(20/20)

★全体評価

 まあ正直なところ、キャラの個性の掘り下げ、という観点では、恋愛要素が最低限のつくりだったことも手伝い、ちょっと不満はあります。
 日常コメディな展開の中で奇矯さや奇抜さはちょくちょく見せているので、その点でキャライメージにインパクトは付随しているのですけど、よくよく見ていくとその個性を深く掘り下げてどうこう、という点は少なく、読み手の解釈に丸投げ、という感は強いです。
 ある程度そういう書き方を狙ってしている感触もありますけど、流石に全体尺が足りない中ではもうちょいなんとか可愛さを引き立てるイベントをぉぉぉ、と熱望してしまうのは仕方ないですよね。。。

 でもだからといってキャラ性に嫌味な部分があるわけでもなく、あまり深く見せない部分もしっかり流れから類推していくと本当にみんなすごく清冽で真っ直ぐで素敵な子が揃っているので、取り立ててマイナスする必要性はないかな、というところです。もし万が一フック大好きって人がいれば憤慨ものだろうけど。。。

★NO,1!イチオシ!

 これがかなり悩むところではあるのですが、メインヒロインに敬意を表してアリスでしょうか。
 ごく自然に傲慢ではあれど、決して優しさや思いやりがないわけではなく、境遇が起因して攻撃的な素養を高めてしまったという視座も含めて考えれば、それでいて屈折せず本当に真っ直ぐ科学に献身していて、その煌きに心打たれる部分があるのは間違いないですね。
 それでも本質的に誰かを求める気持ちは強いからこそ、春やエミィとの関係性がああいう形で帰結していくのもすごく染み入るものがありますし、そういう想いをしっかり形として転化できる才能まで含めて最右翼かなぁと。
 個人的にはやっぱりあのラストの別れのシーンをもっと突き詰めてくれれば、この子に対する印象も更に一段高い所に行ったろうに、という無念さはありますけどね。

★NO,2〜

 この先も団子ですけど、敢えてラビからにしたいですね。
 この子は本当に言動や行動は突拍子もなく常識はずれなところはありますが、実際の心理的な部分では結構まともで思いやりや気遣いも持ち合わせており、なにより自分のしたことに責任を負うというスタンスが明確で、そうでなければあの立場には中々踏み込めないだろうと。
 最低限のフォローがあっただけ良かったですが、終盤にもその想いの一端を示唆するようなシーンがあっても良かったなぁと思うし、それを抑えてなお無私の助けをくれるのですから本当にいい子だったと思います。

 次いで春、かな。
 シナリオ面ではぶっちゃけパトロン的な部分以上になにかあるわけでもないんですけど、その人種や立ち位置、関係性や歳なども含めて、いい意味でこの寮の鎹になっている感じはあって、後は素直に一番まともに恋愛してくれた、という意味でも味わいがあったと思います。添い寝シーンとかめっちゃ可愛かったよね!

 エミィも芋芋言い過ぎではありますが、キャラデザインとしては一番なくらいに好きだし、家族思いのいい子だなぁとは思います。
 それだけに自身のルートでのあの軽挙さは微妙ではありましたが、それくらい自身の中に溜め込んでいるものがあるという証左でもあり、ちゃんと幸せになって欲しいと思える子ですね。

 四五も外面と内面の乖離が大きく、それが発露した時の破壊力が中々に高かったですよね。
 個人的に最初にああいう衝動的な形で突っかかって、それで頓挫したからといって早々に諦めることはないんじゃない?と、つい直前にマジ恋やってたものだから、京に比べてあまりにも執着がないなー、とは思ってしまいましたが(笑)、基本的には主人公の幸せを一番に考えてくれる健気なヒロインですし、この子にももう少し救いは欲しかったなー、と思います。


CG(17/20)

★全体評価

 三人原画で少しずつ雰囲気は違い、全体の質も塗りを含めて独特の味わいで、極めて素晴らしいとは思わないのですが、この作品のどこか地に足のつかないふわっとした雰囲気には噛み合っていたのではないかと思います。

★立ち絵
 
 ポーズに関してはヒロインで2種類ずつ、特に動きが目立つところもなくこの点ではちと物足りないですかね。それが必要でない構成なのも確かですが。
 お気に入りはアリス正面、春正面、やや左、エミィ正面、ラビ前かがみ、やや左あたりですね。

 服飾もヒロインで2〜3種類と最低限、このあたりは時代背景と状況を踏まえれば仕方ないところだと思いますし、その中では結構遊びを突っ込んでくれた方だと思います。エミィの服づくりイベントとか本筋には一切関係ないですしね。。。
 お気に入りはアリス普段着、デート服、寝間着、春着物、私服、エミィメイド服、私服、ラビ普段着、シャツ、四五私服あたりです。

 表情差分は決して多くはないですが、それぞれの個性をしっかり大袈裟に反映させている感はあり、遊びの要素も含めてインパクトはあったかなと思います。
 お気に入りはアリス怒り、笑顔、不満、焦り、照れ笑い、春笑顔、膨れ、照れ、ジト目、エミィ笑顔、驚き、ドヤ顔、哀しみ、ラビ眉潜め、笑顔、照れ目逸らし、得意げ、四五冷ややか、目逸らし、照れ微笑あたりですね。

★1枚絵

 通常が82枚で、SD系統が15枚の、計97枚ですね。
 量としては水準はクリアしていますし、質も原画さんによって多少バラつきは見受けられますが、どれも情感は切々と伝わってくるいい雰囲気を醸していて、絵の質的にはそこまで好みでもないんですけどこの空気感は好きです。

 特にお気に入りは2枚。
 1枚目は春の添い寝、この幸せそうな空気感と、程よく潰れた乳房の丸みが凄く素敵で気に入ってます。
 2枚目はエミィ騎乗位、シーンとしてはオイオイ、なんですけど、この影とボディラインの艶めかしさが再興に好みでしたね。

 以下お気に入りはページ順に、アリスと林檎の樹、研究、エミィとともに、膝抱え、デート、キス、別れ、背面座位、屈曲位、騎乗位、対面立位、四五酒場、背負い、告白、デート、立ちバック、対面座位、春天体観測、アリスと和解、キス、うどん、給仕、はじめて愛撫、正常位、パイズリ、背面座位、屈曲位、騎乗位、ラビいたずら、興味津々、哀願、見送り、デート、キス、寄り添い、69、立ちバック、騎乗位、エミィ縫物、墜落、オルゴール、手淫、たくし上げ、正常位、姉妹丼騎乗位、団欒、幼き日あたりですね。


BGM(18/20)

★全体評価

 量的には正直かなーり物足りないのですが、一方でひとつひとつの出来は素晴らしく、この世界観をしっかり投影して噛み締めるほどに奥行きのある楽曲に仕上がっており、そのバランスを取ってこの点数になりました。

★ボーカル曲

 全部で2曲。
 OPの『風の唄』は問答無用の神曲ですね。今のところ今年の最上位評価です。はじめて聴いた時からこれは好きになると思っていましたが、聴き込むほどに惚れ込んでいく魅力があります。
 とにかく出だしからのカントリー風の旋律と、悠久の風情に満ちた情緒あふれるメロディラインに、一握りの哀愁を塗した仕上がりは完ぺきなバランスで、Bメロからサビにかけての切なさは神かがって素晴らしく聞き惚れます。
 歌詞も全体的にラストシーンをイメージしての儚さと切なさ、それでも届けたい想いの強さをヒシヒシと感じさせ、これは本当に満足度の高い一曲になりました。

 EDの『空の約束』は、アリス以外のエンディングでかかる曲になりますが、これは一応本来最上と目していた未来にはたどり着けなかったけれど、その中でもしっかり幸せを掴んで前に進めている、というイメージを強く感じさせるサビのふくらみと伸びやかさが印象的です。
 流石に『風の唄』が神曲過ぎて霞むところはありますが、これも非常にゆったりしたバラードで出来は良く、ボーカル面だけで見れば満点をつけてもいいと思える出来でしたね。

★BGM

 こちらは全部で11曲と、流石にフルプライスとしてはあるまじき量の少なさではあるのですが、ただ作品のイメージがかなり一貫集約されているのと、そこからの脇道が少ない分、これだけでも充分表現しえるものになっていますし、数を絞った分だけひとつひとつの出来はかなり良く、本当に評価に迷うところです。

 特にお気に入りは2曲。
 『どんなに悔いても』は、非常に透明感の中に悔悟の想いがギュッと煮詰まった美しくも儚いピアノ曲ですね。特に中盤からの高音で展開される戦慄の味わいが好きで、個人的になんとなくこういう曲ってKanonを思い出します。
 『ノブレス・オブリージュ』は、タイトル通りに為すべきことを為す高貴さ、気高さの象徴的な曲で、それ故にこその別れにも繋がる哀しみを内包しつつ、その荘厳な旋律がその選択の正しさや価値を知らしめてくれる、そんな印象ですね。

 その他基本的にどれも好きです。『抱きしめたその手で』はアレンジなので上には載せませんでしたが、風の唄のサビのオルゴールバージョンとか泣かせに来てるとしか思えない破壊力ですよね。。。


システム(9/10)

★演出

 全体的に、立ち絵演出では平均的な出来で特別素晴らしい、ということもないのですが、要所での情感演出の丁寧さと、後はキャラムービーの面白さはやはり特筆できるかなと思いますね。
 特に四五のキャラムービーの出来は出色で、ぶっちゃけ体験版やってこれ見て絶対買う!って決めた人私だけではあるまい、ってくらいインパクトがありましたよね。
 それに比べると他の4人は構えていたってのを差し引いてもそこまでではなかったですが、それでも春のはすごく好きだし、ラビの奇矯さも突き抜けていて印象に残りましたね。

 あと地味に素晴らしいのがOPムービー。
 キャラを前に出し過ぎず、キーとなるアイテムとの絡み方でさりげなく世界観の全貌をイメージさせるバランス感と色遣いがとても良く、サビに向けて盛り上がっていくところでのインパクトも充分で、これも何気に今年一番好きかもしれません。

★システム

 基本的にはどみるエンジンなので安心安定、という感じ。
 操作性にも特に煩雑さはなく、その上でフレームデザインなどにも世界観をきっちり投影していてセンスを感じます。
 後はムービー関連を回想で全部フォローできるのも親切ですね。総じて文句のない出来だと思います。


総合(86/100)

 総プレイ時間16時間くらい。
 この形式は誰がどのくらい、と書きづらいのですが、まあざっくり言うとアリス含めた共通の流れが10時間分くらい、それ以外の4人の個別分岐が1〜1,5時間くらいでエミィだけ短め、ラビの2周目で+30分というくらいの計算です。

 とにかく一度スタートすると物語がどんどん進展していって、非常にスピード感があるので一気呵成にプレイできてしまいますね。
 そういう先が気になる仕掛けがしっかりしている分、要所でここぞとばかりに情感を引き立てるやり口も上手く嵌っていて、後々からじっくり考えるとあれ?って部分も多いんですけれど、総じて勢いで押し切ってしまえている感じはあります。

 無論最低限の整合性や理路はきっちりありますが、特に恋愛面においては本当に最低限の担保があるだけ、とも言えるので、イチャラブを期待していると肩透かしを食うのは間違いありません。
 ただそういう期待を裏切られても損したと思わせないだけの完成度であり、色々と染み入るところのある物語ではあって、サッとクリアできるという点を含めても時間のない現代人には向いているとは思えます。

 ただし私みたいに一々立ち止まってあれこれ意味を考えたいタイプだと、考えるほどに評価に迷いが出てくる感じですし、実際に流れの中で一貫してるようで意外とそうでもない、ってところも見えてきたリで、やっぱりもう少し丹念な肉付けがあれば良かったし、もっと工夫できるところもあったな、という乱暴さは感じて、そのあたりをどこまで割り引くか、だと思います。
 まぁ少なくともヒロインやこの読み口のノリが合うと思える人ならまず買って損はしないと思いますね。でも特典で追加シナリオばらけさせるのはちょっと狡いよなぁ、とは思うけど。
posted by クローバー at 07:51| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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