2018年05月10日

猫忍えくすはーと2

 一応1をプレイ済みだし、相変わらずリーズナブルではあるし、新規ヒロインの律とマヤもキャラデザ・CV共に素敵だったのでまぁ買いましょう、と。
 これをプレイするついでに、ダウンロード専売だったなち編・彩羽編もやったので、そのあたりも含めて書いていきます。


シナリオ(16/30)

 気儘な中にも一寸の。

★概要

 この作品は、2017年2月に発売された猫忍えくすはーとの続編で、一応間に発売されていたなち編・彩羽編の流れも汲んだ内容になっています。別にその辺プレイしてなくてもなんとなくは楽しめますが、一応は続きものなので押さえておいた方がベターかと。
 ヒロインは新規に2人、そして1のヒロインゆらたまにもしっかりシーンは完備されていて、そのあたりは値段の割に豪華な仕様ではありますね。

 ざっくりしたあらすじとしては、ようやくゆらたまの処遇も落ち着いて一安心、というところで再び訪れる不穏な影、しかしてその実態は、またしても主人公を主と仰ぐ別勢力の猫忍だったのだー!というベタベタな展開で繰り広げられる、アットホーム&ハートウォームなハーレム風味ラブコメです。

★テキスト

 全体的には1の時と変わり映えなく、相変わらず猫特有の気儘さや我が儘さに振り回されるシーンも多いものの、流石に一緒に暮らし支え合っていく中で、少しずつ主人公側の思惑も忖度できるようになっていく、そういう部分の機微を意識はしているのでしょうが、相変わらずそれを魅力的に見せる匙加減は上手じゃないですね。
 今回はゆらに加えて、敵対側の律も融通が利かないタイプなのでその辺はイラっとしますし、もう少しテキスト面で反発の有り様とかマイルドに調整できていればなぁとは思います。まったりタイプのたまとマヤあたりは安心の可愛さなんですけどね。

★ルート構成

 一応申し訳程度に道中選択肢はあるものの、イベント回収がメインで基本的には一本道です。
 別に選択肢次第で結果は変わらないので、素直に選択肢が出たところで両方見ておいて、そのまま先に進めばOKでしょう。

★シナリオ

 時代錯誤の亜人、という勢力をいかに社会の火種にしないか――――。
 そのあたりが1で語られた舞台背景で、彩羽が所属するグループの腐心するところでもあり、今回もある程度その文脈に沿っての物語にはなっています。

 ただやっぱりというか、そういう状況が発生した前提の部分の説明が弱いのはあって、今回も別の勢力の亜人が主人公を主と仰いで、その寵愛を得るために先取者の風魔・ゆらたまをなんとか蹴落とそうとあれこれ画策する中で、平和主義の主人公がなんとか調停すべく奔走する事になるのですが、まずその敵対側のボスと主人公の関係性がいかにもなおざり、というのはあります。
 どうしてそのボスが主人公を、手下たちを託すに値する器と見込んだのか、という部分のエピソードは皆目ありませんし、それが判明していないから、特に律なんかはゆら同様、あくまでも主命に絶対服従、という、自分の意思とはまた違うベクトルのところで忠義を拗らせているところはあって、そういう建設的でない部分での軋轢やぎくしゃくがかなり延々と続くのはやっぱり鬱陶しいといえば鬱陶しいです。

 その辺ある程度頭が柔らかいというか、感情により忠実な素直にタイプのたまやマヤが緩衝材になって、という部分でのドタバタっぷりや、雰囲気のメリハリのつけ方はそこまで悪くないですし、一応主人公の信念に薫陶される形で、少しずつでも時代錯誤な観念を捨てて互いに歩み寄るところを見せてくれているのは成長、とは言えますが、それでもまだ猫特有の我が儘さや気紛れさのほうが上に来てしまっているので、純粋に癒される〜、とはならないのは1と同様です。
 あと地味にだけど主人公の道徳観念もぶっ壊れてきてるなぁ、ってのはあって、一応職責的な意味合いでも真面目にご主人様をやる、という流れの中で、亜人との触れ合いの線引きが1の時点ではまだ肉体関係を結んでいいのか、という常識的なラインで葛藤していたのに対し、今回は少なくともその点で戸惑いは一切なかったのはあるので、穿った見方をするなら、可愛い子なら助けて全部手懐けたい、肉体的にも結ばれてヒャッハーだぜー、的な色合いもなくはないな、って。
 無論そうならないと物語としての進展性がないから仕方ないとはいえ、その辺の倫理観の部分でもう少し葛藤はあっても、とは思うのと、加えて幕間の話のあれこれがなかったことにされているのも気に入らない所です。

 いちおう今回のストーリーは、彩羽編がアバン的な位置付けにはなっていて、そこで既に律の存在はアピールされつつ本格的な介入はこの先、っていう引きを作り、それを踏まえて今回の2の物語りが展開されています。
 なのでその物語的な連関性は確実にあるわけで、ならばその一連の序幕的な部分で発生した、なちや彩羽との触れ合いや感情面の交流も引き継ぐのが常道だろうと思うのに、少なくとも今回の2の話の中でそういう気配は微塵も感じさせなかったのはあれ?ってところはあります。
 特に、まだなちは亜人でゆらたまの姉って立場もあるから、ある程度それを亜人との交流の枠内で処置できる部分はあるけれど、少なくとも人間同士の関係性である彩羽とのあれこれは、完璧になかったことにして進んでいくのはあまりにも味気ないだろう、とは思うんですけどね。

 主人公の側としても、ご主人様として亜人と肉体関係含めてのコミュニケーションを取るのは一括的に処理できても、彩羽との行きずりの関係までがその範疇での事故、と割り切ってしまうのは情がない感じはしますし、勿論こやつの場合は次々に亜人に慕われてそこに気を裂く余裕がない、とも言えるかもですが、それでも仕事を通じて関係は続く中で、どこか含羞や心の引っ掛かり、くらいはあって欲しいなと思うわけです。
 仮にこのシリーズがまだ続いて、亜人ハーレムが着々と増大していくとすると、少なくとも主人公がその中からただ一人を特別、として選ぶことは、確実に内輪の平和を壊す事になるから難しいでしょう。
 そして、そんな傍から見れば破廉恥極まりない生活を紡いでいる主人公がまともな意味での恋愛をするとしたら、それはやはりその立ち位置に理解があって、一緒に社会的な平和の破綻を防ごうと努力してくれる相手でないとならない、と考えれば、最終局面でのヒロイン格に耐えうるのはやっぱり彩羽しかいなくない?とは思うんですよねぇ。

 まあ個人的に、彩羽編での彩羽がこの作品のヒロインの中で一番好みだった、って部分からの贔屓的な視座はあるでしょうが、その辺の将来的な含みを一切感じさせないようなぶった切った構成はやっぱり味気ない、と思いました。
 無論それは後付けで今後のシリーズの中で反映できる余地はあるとはいえ、バランス感、という意味でかなり歪になることを踏まえれば、ほんのちょっとでもいいから彩羽とのプライベート的な関わりや、それを予感させる空気感の醸しがあっても良かったとは思っていますし、つくりが浅い、と感じさせる一因には確実になっていますね。

 ただまぁ、一応しっかりえちぃシーンがあるヒロインが4人いてこの価格、ってのは中々贅沢なつくりではあると言えますし、シナリオとしても1作目よりはしっかり感情的にも納得のいくラインでの落としどころにはなっていると思うので、総合的にそんなに悪くはなかったです。
 でもこれ、次から更にヒロインが増えていくとして、流石にもう同じ値段では出せなくない?って気もしますけどね。まあ一人頭のイチャエロが薄味になるのもやむなしで、というのはあるかもですけれど。


キャラ(20/20)

★全体評価など

 今回も色々狷介な思想性や癇癪が乱舞する面はあったのですけれど、それでも1の時よりは少し緩和されてきたかな、と思える面もありましたし、大枠としてはそれがこの世界観、特に猫忍のありようとしてニュートラル、という部分も膾炙したとは思うので、それ自体も含めての可愛げ、というのをしっかり楽しめる余地は拡大していると思います。
 なので悩ましいところはあますが、一応1の時は減点したけど、今回はキャラが増えた事も含めてそこまではしなくていいかな、と。

 とりあえず新規ヒロインではマヤの方が好きかな。
 ちゃっかりしたところはあるし、色々ワガママでもあるけれど、きちんと大切な相手の事を思いやって動けるし、甘えっぷりも素直で朗らかで、他のヒロインと違って個性面ではうさぎ色が強い、という差異性の部分もより特別なチャームポイントとして有効に働いていたと思います。
 律も可愛かったですが、こちらは終盤まで意固地な部分が抜けずに1のときのゆらっぽい面倒さが付き纏いましたし、それも含めての魅力とどこまで割り切れるか、ですね。

 ゆらたまはまあ相変わらず。
 ゆらのナチュラルに主人の意向を曲解して自分の都合に引き寄せるありようは相変わらずウザーい、って思わなくはないけれど、ある程度自分の感情の有り様やその制御も学んでいく渦中での自省などもしっかり混ざってきてはいるので、まだまだ柔軟さは足りないけど家族としての新たな自己、の確率の端緒にはついたのかな、と。
 たまは前作同様にマイペースで甘えっ子で、でもやる時はきちんとやる子なので、ヒロイン二人増えても一番安心して単純にか・わ・い・い・っ!って萌えていられますね。

 後は上でも触れたように、もう少し彩羽に、仮にも肉体的に最後まで行きついてしまった関係性ならではの気まずさとかはにかみとか、心配りやさやかな妬心的なものが垣間見えるイベントは組み込んで欲しかったなぁと思いましたし、ここまで仕事仕事で事務的な対応一辺倒なのは味気ないですね。それでも可愛いんだけど。


CG(20/20)

★全体評価など

 こちらは相変わらず文句なしの超絶に可愛いクオリティ。
 1枚絵24枚にSD6枚と、値段に対して量的にも充分なのは前作同様で素敵なところですし(メクラバFDに爪の垢を煎じて飲ませるべし)、質も安定して素晴らしく高いので大満足ですね。

 立ち絵もそれぞれの私服などもある程度完備していたりとレベルアップしていますし、新規では特にマヤのあざといポースが可愛かったですね。
 1枚絵のお気に入りは、倒れ込む律、ゆら正常位、たま背面座位、ゆらたまシャンプーあたりです。


BGM(14/20)

★全体評価など

 こちらも変わらず音楽鑑賞モードが配備されていないので評価不能な部分はあるのだけど、多分BGMはほぼほぼ追加なし、OPは新規でこれは1の時よりはキャッチーでいい曲かな、とは思うけどさほどでもないので、全体的にはこのくらいの数字で。


システム(8/10)

★全体評価など

 1とほぼ変わり映えはないのでそのまま評価スライドで。ムービーはキャッチーで可愛いです。


総合(78/100)

 総プレイ時間4時間。
 尺的にはもう少しあっても、と思うし、上で触れたように背景の部分の説得性や、後々の事を踏まえての関係性の曖昧な機微などの伏線の置き方なんかは思慮されていない感じで、そのあたりが水増しされていればもう少しシナリオ面でも評価出来るのになぁ、という感じ。

 ただ尺に対しての1枚絵の出現率の高さは圧倒的ですし、そのクオリティ・可愛さは最高なので、それを楽しむだけでも値段相応の価値があるのはこのシリーズの通例ではありますね。
 合間のなち編と彩羽編も200円も価格破壊ではありましたし、無論内容もそれ相応とはいえ、低価格シリーズの中ではコスパの高いシリーズなのは間違いないので、その意味ではプレイして損はないと思います。シナリオには大きな期待はしちゃダメ。。。

posted by クローバー at 16:54| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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