2019年03月05日

金色ラブリッチェ −GoldenTime−

 本編が物凄く面白かったですし、その時点でミナがとてもお気に入りだったので、そのヒロイン昇格含めたFDとあれば買うさ買わねば買うともよ。


シナリオ(25/30)

 金色の、その先。


★概要・あらすじ

 この作品は、2017年12月に発売された金色ラブリッチェの、FDでもあり、続篇でもあり、という感じの作品です。

 基本的なコンテンツとしては、本編でもHシーンはあったものの、恋愛対象としての攻略ヒロインではなかったミナと絢華がヒロインに昇格、またその為に、本編とはまた違う流れの共通ルートも用意されています。
 勿論本編ヒロインのその後を描いたアフター編も完備していて、更には……というプラスアルファもあり、仮にもFDなのにフルプライスとは如何に?という疑問に対しては充分な質量で応えてくれる作品だったと思います。

 新規共通ルートはほぼほぼクリスマスからのスタートになります。
 本編ではそのクリスマスのサプライズパーティーに至る時点で、個々のヒロインとの関係性が強く紐づけられて、それが誰か、によってそのパーティー時点での主人公の現実の認識度や立場が全然違う形になっていました。
 今回はその流れを、本編の本筋であるシルヴィと理亜の展開を上手く糾合し、マイナス要素は阻害した上で幼馴染3人の関係性がしっかりと再復している、という状況に再構築していて、その一先ず落ち着いた所から新たな想いの派生に繋げていく、というスタンスを取っていますね。
 
 共通自体は、シルヴィとの関係性が一先ず確立した事で、ミナとのマナー講座にも、日々の生活態度の是正にも熱が入っていく過程において、学園内での目の上のたん瘤だった絢華との関係も少しずつ改善され、当然ミナの主人公に対する評価もより良い方向へ変化していく形ですね。


★テキスト

 基本的には本編同様に、とにかくキャラの掛け合いが絶妙でとても面白いつくりになっていると思います。
 本編の場合必要悪としての重たいシーン、息苦しい場面もそれなりにありましたが、基本的な構造としてそういう部分を出来る限りオミットして、楽しく華やかな面をしっかり強調してくる構図は、きちんと作品にファンの声をフィードバックするサガプラらしい堅実な部分とも言えますし、勿論それをしっかり反映して形に出来るライターの手腕も素晴らしいと言えるでしょう。
 どうしてもサブの部分との温度差や、テキストの浮つきは気になると言えばなるのですけど些細な事ですし、全体としてはよりこの世界観を洗練し、テキストメイクにもエッジが効いていて面白かったですね。個人的に、微熱の内に会いに行っちゃえ作戦、という台詞をスムーズに組み込むセンスに脱帽しました。。。


★ルート構成

 最初は強制的に新規共通ルートに入って、ミナか絢華の二択になります。
 どちらかクリアするとタイトルからアフターにも入れるようになって、既存ヒロインの5人に、新規2人にも用意されています。
 多分ミナと絢華の両方をクリアすると、分岐選択肢から新・理亜ルートに入れるようになります。まぁ立ち位置的にも、アフター含めて全てクリアしてから最後にやるのが断然おススメです。
 本編同様に、全クリ後のエクストラにおまけがついています。


★シナリオ(大枠)

 アフターに関してはかなりおまけ程度の扱いで、まぁそもそもこの作品、ヒロインとしてはどうしても理亜とシルヴィが圧倒的なのと、玲奈やエルは明らかにそれを補佐する側に回ったほうが輝いていたりするので(笑)、その辺の扱いは致し方ないでしょう。

 新規共通に関しては、そもそもどうしてそういう流れになり得たのか、という前提はすっ飛ばしてくるので、その点はゲーム構成の中から推測していかないと、という面はあります。
 細かい部分はネタバレに譲りますが、今作の特徴としては、基本的に怪力乱神は語らず、ではありつつ、それでも仄めかし程度の不思議要素が実は作用してるんじゃないのかな、と思わせる匙加減と説得性の紡ぎ方がとても上手です。
 それは本編でもそうですが、それを土台に更にプラスアルファの外殻をさりげなく付与することで、全体構成の突発さの不自然性をある程度緩和出来ているのは今回も一緒ですね。

 正直それを踏まえても、この流れの中でミナや絢華に対して主人公が深い恋愛感情を抱く余地はあるのか、という点で多少の疑問符はつくのはどうしようもないですが、そのあたりは割り切って楽しむしかないでしょうか。
 作中でも言及しているように、おそらくその流れは本当に薄い可能性だけど、それでも無限の可能性の中にはそういう未来も確実にあり得るのだ、という決定論的な部分が、ある意味では作品構造の根幹にリンクしているのかな、という見立ても出来ますね。
 なので取っ掛かりにおいては少し説得性に欠けるきらいはあれ、それでもきちんと共通の中でこの二人に対する信頼や思い入れを紡げるだけの展開は綺麗に用意されていますし、ルートに入ってからもそれぞれの立場や想いを上手く活かした構成になっていて、これだけでも良作と言えるだけの質は担保しています。

 ただやっぱり白眉というか、真価を発揮するのは最終ルートに相違なく、ここでは本編のテーマ性を踏襲・尊重した上で、それでもその先を、という在り方に対する一つの答えを提示することになります。
 それが読み手に取ってどう響くかはまた難しい問題ですし、本編のビターな終わり方に対して今回はより……という、反響を踏まえての構成でもあると思うので、その方向性そのものをどう評価するかも悩ましいところです。

 作中でも弁明しているように、本編は、本編で語るべきテーマ性としては完結している作品だと私も思うので、それを蔑ろにせず、それでも、という状況を組み立てるのは中々シビアだったと思うのですが、でもひょっとするとある程度ここまで見据えての構成だったのかしら?という感じもなくはないですね。
 裏を返せば本編が大好評だったからこそ出し得る作品であり、新たなテーマ性ではあるので、それを蛇足に感じる人もいなくはないでしょうが、逆にハッピーエンド至上主義の人にとっては歓迎すべき形にはなるはずです。

 少なくとも、その新たな流れの中での個々人の想いの変化と覚悟、展開においては、勿論色々と都合のいい、神秘的な部分も多く見受けられますが、それでも元々持っていた素地を上手く援用してのこの設計は見事だったと思いますし、綺麗な物語に仕上がっていたと感じます。
 流石に本編ほどの重厚感まではなかったですけれど、ある意味それは本編の理亜ルートと裏表、という見立ての中で補完されるべき要素であるともいえますので、その辺りを踏まえてやはり名作ラインには乗ってくる物語だったと評価しています。


★シナリオ(ネタバレ)

 とりあえず前座ではありますが、絢華とミナの話も少し掘り下げてみておきましょう。

 まず絢華ルートの面白さとしては、そのメインストーリー内で、実は絢華の思い出の想い人が主人公だった、というキラーカードを最後まで使わずに恋仲に仕立てる剛腕ぶりと、なんだかんだでの絢華の人の良さとチョロさ、そしてそれを支える理亜の健気さでしょうね。
 色々とシビアな現実性を反映し、それを物語的な綺麗事で捻じ伏せず、あるがままに受け入れ、受け流していくというつくりも、理亜の存在があればこその説得性を有していますし、それでも心のどこかで物語を、想いの結びつきの美しさを信じていたいという在り方が、少しずつでも二人を引き合わせていった、という構図も中々に独特で良かったと思います。

 まぁなんつーか、本編の玲奈ルートもそうですけれど、半分くらい肉欲に負けてる面が強いのも生々しく、物語として清々しい青春もの、って感じにはならないですけどね(笑)。
 おかげでえちぃシーンが最初からブースト掛かり過ぎていて、正直その点に関してはわたくし引いておりますの。。。
 ただ、アフターでわざと過去の想い人バレしての流れの組み立ては素敵でした。

 ミナルートはお姫様、という立場がありつつも、それでも真っ直ぐに自分の気持ちに向き合って少しずつ距離を縮めていく、一転して王道的で丁寧な恋愛メインの構成になっていますね。
 その分特色や、このルートならではの強みはそこまでないんですけれど、ミナが好きならそれだけで御馳走になり得るつくりですし、勿論それを温かく見守り、サポートしてくれる周りの面々も輝いていて楽しいお話ではあります。
 しかしこのルート、シルヴィ愛好会がその後一度も出てこなかったのはそれでいいのかい?とか思ったりね。あとなんだかんだでエロエロに目覚めていくミナちゃん素敵。やっぱり私は段階的にきちんとえっちくなっていく、ノーマル色が強い方が好きらしいですはい。。。

 さて、それでは本命の新・理亜ルートの話ですけど、その前に全体構成に関わる不思議・神秘要素のまとめはしておきましょう。

 まず一番大きいのは、湖にまつわる、過去に届く手紙の話ですね。
 それは誰かを助けるため、という説話的なところと、民間伝承としてより率直な、過去の自分に充てたもの、という二通りの解釈が提示されていますが、この作品においてはその両方を上手く使っている感じはあります。
 今回の共通で、はじめて屋上から夕日が沈むゴールデンタイムを目の当たりにし、わけもなく涙を流すシルヴィの在り方が強調されていましたが、一応あれが、この世界が無意識下の中で循環構造にあるひとつの示唆ではあるのでしょう。

 この物語は、どんなルートに入ろうと、特に何もアクションがなければ近日中に理亜の命は尽きる事がほぼほぼ確定しています。
 だからその都度に、その想いの濃淡はあれ、本編理亜ルートのラストの様に、主人公とシルヴィはその喪に服すためにあの場所を訪れることになるのでしょう。
 その際にいつもいつも金のラブリッチェマークを保持しているかはまたなんともですが、少なくともあのシーンで湖に投げ入れられたマークには、その時の二人の想いが込められている、と言えます。

 それが如何なるものかと言えば、やっぱりどうしても、残されたものとしては悔恨、が一番強くなってしまうのでしょう。
 理亜自身は、あのクリスマスの約束で、自分が活きる上で為すべきことは全て成した、とある程度満足してカッコよく終わりを迎えられていますし、本編でその後多少なり時間があったのも、どちらかと言えば理亜の生き様ではなく、その想いを崩さないように懸命にカッコつける主人公のやせ我慢のカッコよさを見せたかったが故、とは言えます。
 理亜に関してはある意味、クリスマスの時点で生きる目的は既に持ちえない状況で、勿論それにも彼女なりの理由はあり、それは後述しますが、かといって残される二人がそれに同調して割り切れるか、というと決してそんな事はないでしょう。
 むしろ、もっとどうにか出来なかったのか、あの時あんな風に出来ていれば……みたいな想いはどうしても出てくるわけで、けれどそれを二人の間柄と言えど、むしろそうであればこそ口に出来ないから、想いを閉じ込めて湖に流した、というシーンが輝くわけですね。

 勿論その循環構造の中で記憶そのものが継承されるわけではないですけれど、それでも似たような喪の儀式を幾度となく繰り返していく中で
、蓄積した想いが少しずつ漏れ出すように波及し、無意識下で主人公達や、その周りの人間にも影響を及ぼしている、そしてそれが無限の可能性の担保になっている、というのが私の解釈になります。
 それは当然、基本線としては理亜がより長く、楽しく生きられる世界を求めてにはなります。
 だから、シルヴィルートにおいての理亜の充足と、理亜ルートで理亜がより大きなダメージを負う事なく、約束を首尾よく果たせる事が組み合わさったこの新規共通の流れは、より良く、を求め続けた結果としてのベストに近い形だったと言えるのでしょうね。

 ただ逆に、この三人の関係性がこういう安定した形で固着してしまうと、逆に理亜としてはより自分の想いを出しにくい、という面はあったでしょう。
 今回の新ルートでは、クリスマスの盛り上がりの直後が二人が結びつくタイミングとして設定されていますが、それは理亜が主導して起こすものではなかったのは見ての通りです。
 そしてそこを逃してしまうとよりチャンスは縮小し、結果的に元々のヒロインとの関係性を改めて深めるタイミングともズレていますから、そこではじめて絢華やミナとの未来が可能性として浮上してくる、と見て取れます。

 そうなると、当然ですがこのどちらのルートに進んでも、理亜の寿命が長くないのは確実です。
 そしてまた二人は喪に附し、その中で、その関わり方でもまだ届かなかった、という悔恨を循環させて、その結果としてあのクリスマスの主人公の理亜に対する強い傾斜、思い入れが下支えされていくのかな、と感じました。

 この循環構造に関しては本編でも示唆されていた部分の繰り返し、強化になりますが、それに加えて今回新たに出てきたのが、土着の傷を治す貝の神様の話と、そしてゴールデンタイムの渦中に起きる、更にレアな現象であるグリーンフラッシュです。
 前者に関しては、鰯の頭も信心からレベルの話にはなりますけれど、シルヴィがそれでもと藁にすがっていった事が、結果的に見るとあのタイミングでのグリーンフラッシュを呼び込むひとつの想いとしての契機になっているのかな、とは感じます。

 グリーンフラッシュ自体は実際の自然現象であり、作中でも語られるように、ハワイなどではそれを目にした人は幸せになれる、という信仰の対象にもなっています。
 そしてそれをこの作品に持ち込む上で実に噛み合わせがいいのは、理亜の色彩感覚の中で、中間色である緑が一番見えにくい、という部分とリンクし、けれど強烈な光でもあるが故に理亜でもそれを認識出来てしまう事で、それを目の当たりにすれば結果的に彼女の特異な脳の在り方に神秘的な働きを発する、と繋げているのは本当に素晴らしい発想だったなと感じました。

 作品構造としても、後付けにはなってしまったにしても、彼らは過去にも同じようにグリーンフラッシュを見ていて、きっとそれが理亜が今の今まで生存できた理由になっている、と納得できると同時に、理亜にとって人生の全てを賭けた夢が終わって、生きる意味を見失っている中で、新たな希望を芽生えさせるためにはそれが必要だった、というのも見事です。

 理亜が本編でも、その後の生に執着しきれない最大の要因としては、やはり彼女が子供を産めない体である事が一番大きいと言えます。
 彼女の場合ずっと主人公を好きだったのは確かでも、その好きの在り方は、出会えなかった時間の長さも含めて、おそらく作中の時点では恋<愛の色合いが濃く出ていると私は解釈しています。
 ベタな言い方ですが、恋は利己的な感情、愛は利他的な感情と腑分けすれば、やはり理亜の好意に基づく行為は、自分がいなくなっても、自分の大切な人たちが幸せであってほしい、という愛の面が強く出ているのは間違いないでしょう。

 勿論だからと言って恋の部分が弱いわけではなく、なにかきっかけがあれば流されてしまうのは、理亜とて年頃の乙女で、ある意味誰よりもそういう事に憧れは抱いている、けれどそれを諦観で塗りつぶして誤魔化しているわけですから仕方ない事です。
 本編の流れでは、その恋の部分が先に立ってしまって余計なダメージを負い、それでも愛の部分を全うするために無茶をして、結果的にそこそこ生きる事はできたにせよ、やはりそれは寿命を縮める行為・流れではあって。
 またそれと同時に、愛する人に、自分達が愛し合った証を残してあげられない、という事が、それ以上強く生きる意思を削いでいたのも間違いなく、その後をシルヴィが支えてくれる、という信頼と安心感も含めて、少なくともただ恋愛感情だけで生き長らえる強さまでは持ちなかったのは確かだと思います。

 だからこそ、その部分を転換できる状況を作らねばならなかったわけですし、元々ブラックボックスである理亜の身体ですから、そこを恣意的に組み立てる事自体は無理ではありません。
 けれどそれを不自然に感じさせないようにするのはかなり難しかったはずで、それを踏まえるとここまでの流れを最初から準備されていても不思議ないな、とはやっぱり思いますね。それだけ綺麗にまとまっている話だったと思います。

 そして、自分が生にしがみつく意味がある、愛の形を示す機会があるとわかれば、時を無駄にせず猪突猛進なのもいかにも理亜らしい話で。
 理想を言えばそのあたり、どういう流れになるかは大晦日の結ばれ方で薄々読み手に想起されているわけですし、裏での理亜とシルヴィの葛藤や苦悩はもう少し深掘りしても、と思ったのですけれど、やっぱりその辺は、本編のネガ要素に対する不満を踏まえて敢えて最小限に簡素化した、のかもしれませんね。

 なんかもうこの辺はクラナドの渚アフターですか?って流れですけれど、あちらはもうひとつ足りなかったピースをその後から採取して、という形なのに対し、こちらは既にそこまでの循環の中でたんまりと込めた願いによって、幸せな未来が担保されているという見立てにはなります。
 なので、構造解釈とそれに対する納得がないと、どうしてもご都合主義と切って取られる危険性はなくはないのですけれど、敢えてそれを言葉にはしない矜持も含め、やはり良く出来た作品であることに間違いはなく、当然あのラスト自体も、代償はあれどそれ以上に幸せを享受できている、というバランスの取り方も含めて素晴らしい余韻を残すものでした。
 本編でもラストに出てきた結婚式のCGが、今度は夢幻ではない、確かな事実として肉付いてリフレインされるところまで含めて、この金色ラブリッチェという作品の掉尾を飾るに相応しい内容だったと思います。

 合間に触れたように、私としてはより重厚なほうが良かった、という微かな不満はありますし、流石に本編より上、という評価はできなかったのですが、それでも名作ラインには乗せていい作品ですね。とても面白かったし、いつまでもこの世界観に浸っていたい、そう思わせる吸引力がありました。



キャラ(20/20)


★全体評価など

 基本的にみんな可愛く親切で、それでいて自然体の魅力を存分に放ってくれる物語性なので、それだけでもキャラの奥行きをしっかり担保してくれます。
 今回は更に、FDという形ゆえの当初からの愛着、そして本編での嫌味な部分、気重な部分はマルっとオミットしての展開になっている分より気楽に楽しめますし、それぞれのヒロインもより躍動していた感じで大満足ですね。

 新規ヒロインとしてはやっぱりミナの方が断然好きなのは仕方ないでしょう(笑)。
 本当に素直で高潔で、気品と優しさが上手く噛み合っていて、それでいて多少なり子供っぽさも残している、というのは本当に素晴らしい差し加減です。
 本編でも十分すぎる破壊力でしたが、ヒロインモードになって徐々に恋を知っていく過程の愛らしさと言ったら最高っ!でしたし、この子のかわエロな姿が堪能できただけでも満足度はめっちゃ高いです。

 絢華もこれはこれで面白いキャラですけど、やっぱり趣味的にはちょっとね、とはなりますね。
 でも理亜との友情や想いは本物で、その部分で理亜とセットでの良さはすごく楽しめました。

 それとやっぱり今回は理亜がより輝いていた気はします。
 本編ですと、一応バレバレとはいえ、ある程度他のルートではその想いを隠し通さなくちゃいけなかったのに対し、今回は読み手に対してのその制約がない分、随所でその想いの断片が漏れ出して、一々反応が可愛過ぎるのがたまりませんな。
 あのニヤつきを懸命に抑える表情差分がやたら多用されていたのも納得ですし、新ルートも含めて存分に理亜らしさを楽しめました。

 当然シルヴィの天真爛漫なようで思慮深く、芯の強いところも健在で最高でしたし、玲奈のそこにいるだけでなんか安心する存在感、エルの凛とした空気感が与える安心感もセットで、本当に居心地のいい空間が常に出来上がっているのが素敵ですよね。


CG(19/20)


★全体評価など

 一応FD区分であるからして、完全に新規の部分としては、通常62枚、SD18枚とそこまで多くはありません。
 ただまぁ出来はいつも通りに安定して高く、また本編に比べても破壊力のあるものは多くて満足度は高かったですし、新規立ち絵なども含めて存分に楽しめたのでこの点数でいいでしょう。というか私本編で満点つけてなかったのは不思議と言えば不思議。基本的にほんたに絵の超信者なわけで、今年のPC壁紙はずっと年始の晴れ着シルヴィだったりするわけだし。これ本っっっっっ当に鬼可愛いのよ。

 特に理亜のマリア新衣装、あとミナの新規立ち絵全般はかなり好みでしたねー。
 一枚絵だとシルヴィのメイド服関連とか、玲奈の寄り添いとか、理亜のマリア衣装関連とか、ミナの保健室ひめゴト、プリクラあたりがとってもとっても可愛かったですかねー。あとSDの、妹決定戦がとても好き。


BGM(16/20)


★全体評価など

 新規はボーカル2曲にBGMは5曲と、そこまで多くはないですね。
 元々の土台がかなりレベル高いですが、今回のボーカルはOPEDともに悪くはないけどすごく刺さる、ってほどではなくて、やっぱり新・理亜ルートのラストでGoldenMissionが流れた時が一番テンション上がったね、と。

 そのあたり元々の評価も踏まえて、この位が妥当なラインかなと思います。


システム(10/10)


★全体評価など

 演出は本編同様に細かいところまで行き届いていて、日常のコミカルな演出も、イベントシーンの情景演出も非常に質が良く、バランスもとれていて見応えがあったと思います。
 ムービーも本編ほどではないですが、すごく雰囲気良く作られていて好感ですし、全体としての完成度は本当に高いと思います。

 そしてそれをより下支えしたのがエンジンシステムのチェンジにありますね。
 まあシグナスよりはこっちのほうが機動性、安定性も高いですし、かつコンフィグ関連で微に入り際に穿ち、とてもきめ細やかな設定が出来るようになって、シンプルにゆずの真似、と言えばそうかもですけど(笑)、やはりこれは素晴らしいところです。
 なんだかんだお気に入りボイスがあると、これだけ好きなCVが揃っている時は最高に嬉しいですしね。後々から色々聞いて、その付近のシーンを思い返してニヤニヤするのも乙なものです。


総合(90/100)

 総プレイ時間18時間くらいですかね。
 新規共通が4時間くらい、そこから二人個別はやはり4時間ずつ、アフターは一人30分弱程度で3時間くらい、最後の理亜ルートも3時間くらいのイメージです。
 FDとはいえフルプライスなので、それなりの質量は欲しかったところですが、流石に本編ほどではないとはいえ通常のフルプライス水準の尺はあり、かつそれを本編において楽しかった部分を煮詰めて、そこに特化して見せてくる形ではあったので、隅から隅まで楽しく堪能できる贅沢な一品だったと言えます。

 本編が好きだった人には勿論、まだこのシリーズをプレイしていない人にも、改めて本編からセットでプレイして欲しいな、と思える、非常に良質で総合力がとても高い作品でした。

posted by クローバー at 06:37| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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