2020年09月17日

<感想>かけぬけ★青春スパーキング!

 昨日告知したように、今回から少し感想も執筆形式の変更にチャレンジ。

 まず、今まで頑なに使ってこなかった折り畳み機能を使用。
 基本的に冒頭の挨拶文以外はネタバレ上等で。だって白抜き、書く方も読む方も面倒だったし(今更過ぎ)。

 本文も目次機能を使って、今までより読みたい箇所だけ拾いやすくするつもり。
 改行も今までよりは意識的に増やして、フォントも変更したので、全体的に読みやすくなればいいな、と。

 かけぬけに関しては、サガプラの新作だし、ほんたにちゃん信者の私が買わない道理はない、と。
 ただ体験版が結構微妙だったので、その懸念を本編で払拭出来たのか?というのが本感想の主軸になりそう。

 ではこの先はネタバレ気にせずになるので、未プレイの人は閲覧注意、自己責任で宜しくです。


★超私的採点・一言コメント

・シナリオ(21/30)
  個別で挽回も、肉付けと膨らみが弱い。突き抜けてこない。

・キャラ(20/20)
  癖は強いけど、平均点は高い。ただやっぱり突き抜けてくるキャラはいないか。

・CG(19/20)
  いつものサガプラ。ほんたにちゃん絵は超好き〜。

・BGM(18/20)
  ボーカル曲よりもBGMの方が全体的には好みだったり。

・システム(10/10)
  基本的に優秀。欲しいものは全てあるし、使いやすい。さっすが。

・総合(88/100)
  エロゲとしての安定感は高い。けど体験版のとっつきが悪いし、シナリオもあと一歩踏み込みが浅いか。


★テキスト

 メインライターは瀬尾さん。
 ノリとしてはいつもの、という感じで、とにかく掛け合いのテンポが速い。

 ギャグの方向性も似通っているので、文体で判断しやすいライターさんの一人ではある。
 ただ、多分共通・響・橘花はメインで書いてると思うけど、律が微妙にわからない。ノリはともかく、設定の齟齬が多いんだよなぁ……。

 全体的に読みやすいしわかりやすいのは確か。
 ただし、時折リズム重視で、本来抑えておくべき感情の機微をサラッとすっ飛ばしたりするので、情感の深まりが往々にして足りなくなりがち。

 今作の場合は、共通で色々出し惜しみしすぎてる。なのに展開は速く、心情・状況の変転も振れ幅が大きいから、読者置いてけぼりのパターンは目立つ。
 次項で書く、個別イベントがない弊害もありそうだが、もう少し緩急をつけて、肉付けすべき部分はしっかりやってくれれば申し分なかった。

 サブライターさんは沢山いるので、正直誰がどこを、と明確にはわからん。
 唯一理々ルートだけは保住さんだろうとほぼ確信できるけど。この子はマジましろ色の愛理シナリオを思い出すのだ。。。

 まあサブルートでも、目だった温度差や空気感の違いはなかったので、全体としてはバランスが取れている方だと思う。

★ルート構成

 今作は、共通及び個別ルートでも一切選択肢なし、という中々の暴挙。
 かつルート分岐が、金恋でも採用していた、扉絵から任意に選択するシステムを踏襲している。

 それは単純に、ゲーム性が薄い、という視座でもNGだが、今作ではそれ以上の問題を醸している。
 読み手にとって、ヒロインと恋愛するにあたってのフックが薄く、また格差が明らかに大きい、という点である。

 そもそも金恋は、なぜあのシステムでも文句なく許容されたか?
 それは、共通ルートの肉付け、ヒロインとの関係性の蓄積が非常に丁寧だったからである。

 あの作品は、主人公にとって、ほぼほぼ今現在のヒロインに対する認識がゼロからスタートする。
 勿論シルヴィと理亜は幼馴染ではあるし、そこで育んだものは重いが、それでも年頃になってからの関わりはなかった。
 つまり読み手にとっても、主人公と同じ濃度で、ヒロインの個性・魅力を咀嚼しながら進めていけるのだ。

 その上で、きちんとそれぞれのヒロインに思い入れを強く抱ける程度のイベントが、共通内でしっかり自然な形で紡がれていた。
 それにお遊び程度とは言え、個別イベント分岐の選択肢も少しはあったし、特定のヒロインに心理誘導するだけの最低限のフックは掛けられていたのだ。

 だが今作は、そういう遊びが、余裕が一切ない。
 その癖、ヒロインとの関係性は、既に作中内時間に入る前にほぼ固まっている。

 故に、プレイヤーとしてはヒロインズが主人公に寄せる信頼の根拠に乏しいまま、話だけとんとん拍子で進んでいく。
 主人公の意識が変わらなければ、恋愛に繋がらないというのは設定上わかる。が、ヒロインの魅力を読み手に伝えようとしないのは別問題である。

 共通ルートでのヒロイン選択肢というのは、そういう部分を補完するためにあるのに、今回はそれが微塵もない。
 結果、普通にプレイすれば、読み手に印象を強く残すヒロインは、妥当に響になるだろう。精々次点で理々までか。
 響の強引な性格に辟易してしまえば、下手すると、え?この中からヒロイン選ぶの?この段階で?となりかねない。

 金恋で成功したからと言って、その内実を精査せず、フレームだけ猿真似しても意味がない、という典型的なルート構成になっていると思う。
 しかも金恋から進歩させるでもなく、むしろ手抜きしているのだから言わんおや、である。

 共通ルートがこの作品の足を引っ張っている、というのは、体験版時点でイメージできる部分でもあった。
 その大きな一要因として、選択肢の欠如と、それに伴うヒロイン個々のイベントの欠如は挙げられると思う。

 個人的な理想を言えば、選択肢とはそれぞれ個別にイベントがあり、その中でヒロインの心情に寄り添える答えを導けるか、というプロセスがあるのが望ましい。
 そこまでやるのは進行管理的にも厄介、と言うなら(ライター的にもシステム的にも、そこまでの難易度とは思わないのだが)、別に昔ながらの、MAP移動的な選択肢でいい。

 やはり美少女攻略ゲーには、最低限でも、プレイヤー自身が主体となってこのヒロインを追いかけていくんだ!という認識・自己暗示が大切なのだ。
 それを蔑ろにした事は、やはりこの作品にとって大きなマイナス点であったと言わざるを得ないだろう。

★シナリオ全般

 ここまで端々に触れてきた内容でも想像がつくと思うが、この作品は共通ルートで損をしている珍しいタイプである。

 体験版詐欺、というフレーズは、エロゲーマーならよく耳にするだろう。
 体験版はとても面白かったのに、本編で尻すぼみになってしまう現象の事である。

 作品のセールスを考えた場合、多くの人が無料で触れられる体験版は、出来る限りキャッチーで、強く興味を引く内容である方がいいに決まっている。
 結果体験版で大風呂敷を広げ過ぎて、本編でそれを回収しきれず爆死、というタイトルは枚挙にいとまがない。

 それに対して、この作品は体験版部=ほぼ共通ルート全部でもあるが、その出来がかなり良くない。
 一方、個別ルートはどれも比較的無難にまとまっているし、伏線もしっかり回収して、そこそこ盛り上がる出来に仕上げられている。

 ただやはり、共通での引きや設定の裏づけが弱い分だけ、本編のシナリオも突き抜けきれない結果になっていると思う。
 冗談抜きで、共通をもうちょっと肉付けして色々頑張っておけば、名作とまではいわないが、良作・意欲作くらいのラインは行けたと感じる。

 まあサガプラくらい業界大手なら、多少体験版が微妙でもセールスにそこまで影響ないのかもしれない。実際私もぶつぶつ文句言いつつ買ってるわけで。
 でも、あの共通の微妙さが、きちんと本編でのどんでん返しに繋がるとかならともかく、そうでもないのに、あの内容でGoサインを出してしまったのは、個人的には残念に感じる要素である。

★共通所感と、個別を評価するにあたっての考察

@共通がイマイチな理由みっつ
 概ねここまでの所感で目星はつくと思うが、私が考える共通が良くない理由は以下の三項目に集約される。

  1. 展開が強引で、かつ不必要に読み手に不快感を与える描写が目立つ
  2. ヒロインの描写が薄く、また不公平感も大きい
  3. 主人公の魅力が薄く、共通での変節に至るまでの動機付けが雑

 このみっつは、ある程度有機的に連動して、全体の雰囲気を良くないものにしていると思う。

 主人公は、ツレぇ、が口癖の勤労学生という設定だ。
 過去に家族関係で何かあったのだろう、という雰囲気をヒシヒシと醸し出しており、やたら頑なで、自分の信じるもの以外には視野狭窄である。

 こういう訳あり系主人公は、サガプラ作品の伝統芸と言える。
 まあ私は四季シリーズからの新参だが、基本的にはあのシリーズの流れを未だに引きずっている面があるのだろう。

 ただ、こういうシニカル系主人公は、ライターの筆力に依るところが大きい。
 シニカルで、基本嫌な奴だけど、でもいいとこもあるじゃん、可愛げもあるじゃん、というバランスを維持するのが難しいのだ。

 そしてそういう部分は、いくらヒロインに、実はいい人、とか、優しい人、とか口にさせても、プレイヤーにはあんまり響かない。
 あくまでも主人公の行動と言動の流れの中で、くすっとおかしみを感じさせる、そういう塩梅が欲しいのだ。

 四季シリーズはやはり、新島夕さんという特異な才能を持つライターさんだからこそ、という面はあるのだろう。
 定型的にそれしか書けない、という問題はさておき(笑)、アインシュタインの体験版などでも新島節は健在で、あれだけ傲慢かつ嫌味でありつつも、仕方ないな、と思わせる隙や弱味、魅力の部分をチラ見せするのは本当に巧い。

 その点で、やはりこの主人公に合格点は上げられないと思う。
 そしてそれは、共通の尺や肉付けの短さ、エピソードの遊びのなさとも強く関連している。

 共通での個別ヒロインイベントというのは、勿論ヒロインの魅力を紹介するのが最大の目的になる。
 けれど同時に、対するヒロインによって違った顔を見せる主人公の魅力の裏づけにもなり得るイベントなのだ。

 ルート構成で触れたように、今回はそういう、直接シナリオの流れに大きく影響しない、ヒロイン単独の選択肢つき個別イベントが存在しない。

 一応選択肢にない、流れの中でのイベントならそれなりにはある。が、格差が半端ない。基本的には響メイン、次点で理々が目立つくらいで、凪子や栞里などは基本的に空気である。
 律はまだ家族枠、橘花は露骨な隠しメインヒロイン臭で多少はフォローできるが、それでも絶対的・相対的にヒロインイベントは足りない。

 そして、そういうクッション的なイベントが少ない影響もあってか、シナリオの流れの中で、ギャグからシリアスへの変転があまりに唐突過ぎる場面が多々ある。

 シナリオの伏線として、過去の諸々や、和水との微妙な関係性を置いておく必要があるのはわかる。
 が、それをどうしてあそこまで性急に、かつわざわざ露悪的に紡がねばならないのか?という疑問はどうしても出てくる。

 結果論として、そういう態度が必要だったのだ、と後付けで説明が完璧に出来ているならまだいいのだが、実はそうでもない。
 勿論ニュアンスとして汲み取れるところはあるし、その辺この後の考察で後述するが、基本的に色々な事が曖昧で、雰囲気で誤魔化している感は強くある。

 物語に緩急をつける、というのは、地味に難しい作業である。
 実際、その緩急の幅が大きいほど、物語として盛り上がる傾向にあるのは確かだ。

 ただ同時に、落とせばいい、というものでもない。
 落とし方にも自然な流れ、というのは求められるし、どの高さから落とすか次第で、読み手の印象も大きく違う。

 この作品にあやかって、状況を幸せ・普通・辛いで考えた時、まず読み手が読んでいて楽しいのは当然幸せな状況である。
 そして、幸せから辛い、まで一気に落ちれば、インパクトは絶大だが、自然さと両立するのはその分だけ難しくなる。

 また読み手としても、余りに一気の変転は感情が追い付いてこない。
 あくまで個人的所感ではあるが、この落差は、幸せから普通、もしくはやや辛い、くらいのラインに落とすのが、一番穏当で面白いと思っている。

 でもこの作品の場合、ようやっと響の薫陶もあって、少しずつ幸せな状況に進展しつつある、かな?程度のラインから、やや辛い、を飛び越えて、かなり辛いという雰囲気まで一気に落とすのだ。
 下げ幅でインパクトを出したいのはわかるが、元々大して盛り上がってない状況から、更に息苦しくしてどうする?という話である。

 しかもそれが、まるっきり自然さを感じさせない恣意的な構図となれば尚更、である。
 和水にしても、自分の評判や職責をある程度無視して(最低限の保険は掛けていそうだが)、わざわざ悪役・やられ役として君臨してあげる義理がどこにあるのか?
 ただ心理戦のシーンを盛り上げたいがために、強引に流れを捻じ曲げているようにしか思えない。

 しかも、総合的に勘案すれば、主人公と岬家の確執は、概ね主人公の固陋さ、頑迷さが原因であるわけで。
 穿って見れば、自分の意地で律にまで苦労させて、和水にああいう振る舞いをする事でしか接点を作れないように徹底的に拒絶して、その因果の結果としての対立を、壁を克服して、主人公素敵!抱いて!とヒロインに思わせるのは、もはや詐欺ではなかろうか。。。
 その点、岬家の血は争えない、と言わざるを得ない(笑)。遠野家は基本徹底して被害者である。ついでに橘花もか。

 畢竟、このシナリオに足りないのは、展開の余裕と、生産的な肉付けである。
 展開の余裕は、おそらくキャライベントを増やし、選択肢を追加して、その中でうまく緩和する事が可能だと思う。

 生産的な肉付けは、まずある程度各ルートでの状況の擦り合わせはやった方がいい。
 後で軽く触れるが、流れとしてわかりにくい部分、成立しにくい部分は多いのだ。
 その上で、共通ルートをメインに、全体としてそうなるのは致し方ない、と、主人公の印象を緩和する流れを作りつつ、個別で更に有機的にフォロー出来ればいいのに、と思う。

A作品内時系列と、主人公の家族関係の整理・考察
 この作品の個別ルートは、端的に、主人公の過去や家族関係に関係するものとしないものがはっきりしている。
 関わりがあるのが響・律・橘花で、ほぼほぼ皆無なのが理々・栞里・凪子となる。

 正直、あれだけ共通でいざこざ感を見せておいて、いざ個別に入って、その遺産関連の話題が全く出てこない、ってのはどうなの?というのはなくはない。
 結論的に言えば、主人公が律以外の誰かと普通に交際を始めて、幸せに暮らしているのであれば、和水のラインで抑え込める、というレベルの話ではあるのだと思う。

 ただ、それならそれで、きちんと作中内で統一見解は明確にしておくべきだと思う。

 この作品のやや物足りないところは、響・律・橘花ルートで、過去や家族の問題をぶつ切りにし、それぞれワンイシューで突破してしまった点にある。
 その結果として、概ね家族関連の過去や、岬家との確執問題は、律ルートに集約されている。

 だが、この律ルートでの説明が果たして正史と信じていいのか?って部分で微妙に怪しいのだ。
 他のルート、特に響と橘花ルートでの説明と噛み合わない部分や、時系列的に辻褄が合わない部分は結構あって、それが歯痒い。

 理想は、グランド的扱いである橘花ルートで、家族関連の確執も正しいベクトルで解消し、そこでの説明を正史として明確に位置付けるべきだったろう。
 そこは橘花ルート個別評価で語るとして、一応先に、自分なりに過去の流れをまとめてみようと思う。

  • 主人公と響が出会う(最低でも10年以上前)
  • 主人公が海で溺れ、橘花が助けて生霊になる(約10年前)
  • 主人公の母が再婚、律と義理の兄妹になる
  • 響が転校する(大体5〜6年前?)
  • 主人公の母が出奔する(響転校後)
  • 主人公の義理の父が死ぬ
  • 主人公の母方の祖父が死んで、遺産問題が出てくる(3年前)
  • 和水が病床の姉と主人公を対面させようとして冷戦状態に(約2年前)

 まず大きく間違っていないだろう部分はこの辺りになる。
 ただ、この範囲でも曖昧な部分は結構ある。

 例えば再婚時期と、実の父の問題である。
 実はここ、律ルートだと実の母との対面で、ずっとシングルマザーで育ててきた、という台詞がある。
 そして、再婚の理由は生活苦から逃れるため、だったという。

 しかし橘花ルートだと、海で溺れて死にかけ、橘花に運を分けてもらったが、その総量が少なすぎたので、その先に不幸が待ち受けていた、という描写になる。
 その続きの流れで、実の父が出奔し、母が出奔し〜という記述が出てくるのだ。どっちやねん!

 そもそもからして、遺産問題でごたつくほどには、岬家というのは資産家のはずである。
 なのに生活苦から再婚とか、何でその前に実家を頼らない?ってなるし、暗々裏に母親自身、家との確執があったのではないか?というイメージも出てくる。
 けどイメージだけで、実態的には曖昧な結果、誰が敵で誰が味方なのか、主人公の岬家に対する感情が、どんな風に拗れてきたのか、背景がちっともハッキリしないのだ。

 その点、ハミダシクリエイティブの体験版での家族問題は明快で良かった。
 あれくらいはっきり敵味方を峻別した上で、唯一和水は信じていたのに、病院問題で裏切られた気持ちになり、坊主憎けりゃ袈裟まで憎い精神で、他の親族以上に警戒するようになった、という流れがしっかりしていれば、主人公の拒絶にももう少し説得性があるのに、と思う。

 これ以外にも、細かい部分で時間軸が噛み合っていない部分は多いので、それはやはりメインライターが責任として統括し、グランドルートできっちり固着させるべきだったろう。

 ともあれ、この流れである程度はっきりわかるのは、響の存在の強さである。
 父出奔のくだりは、どちらを正史と捉えるか難しいが、主人公にとって、再婚して律と家族になった事、義理の父と出会えたことは幸せであったと言える。

 その上で、響がその後の家族崩壊を明確に知らなかった事から、響の引っ越し前まではそれなりに穏当に暮らしていたのだと思う。
 無論律ルートでの携帯問題が確かであれば、水面下では崩壊の序曲は発生していたと言えるが、それでも踏み止まっていたのは、響の持つ運気が相当に主人公に影響を及ぼし、支えていたからではあるまいか?

 これは次の項目にも関わる部分なので、そちらと連環的に考えていこうと思う。

B青春ポイントの定義と世界像、橘花の立ち位置について
 青春ポイントとは、橘花の語るところによれば、人の持つ運気・生命力の総合的煌きを数値化したものになる。
 これは単純に年齢で漸減していくものではなく、人との関わりで人生が満たされたものになれば増え、そうでなければ早めに枯渇していく。

 自身が活力に満ちて、他者にも影響を与え、総量を増やしていく存在もいれば、狡猾に他者から奪い取ったり、減衰させる存在もいる。
 普通の人はそれを意図的に操作は出来ないが、過去からの神職的な繋がりで、それを目視できる橘花には、それをある程度自在に出し入れする事が可能だった。

 この説明を単純に受け取ると、運気の総量は、世界中のみんなが他人に優しくすれば、それだけ大きく膨らんでいく公算になる。
 それはかなり優しい世界像であるが、一方、主人公や橘花の置かれた境遇は悲惨の一語に尽きる。

 そう考えると、やはり巨視的に言えば、世界に由来する運気の総量はある程度決まっている、という決定論的な解釈が正しいのかもしれない。
 この作品においては、あくまで運気を意図的に与える事が可能だ、という、普通の人には持てない確信に主人公が至る事が、グランドの結末におけるキーファクターになっており、それに関してはまぁ無理のない、納得のいく範囲で収められているとは思う。

 橘花の立ち位置にしても、過去の竜神絡みでのエピソードから連なる、不思議な力を秘めた一族の名残、という設定自体は、そこまで無茶でもないだろう。
 元々サガプラ作品は完全な現実性をトレースしたものはほぼなく、リアルに近い世界像に、一握の優しいファンタジーを塗す、という味つけが一般的なので、風土としても受け入れやすいところだと思う。

 ただ、橘花自身はその力に振り回され、苦しんでいる。
 それがある意味善人である証左でもあるが、実際に、恣意的に用いようとすれば相当にチートな力である事は間違いない。

 響は間違いなく、この作品におけるパワースポット的存在である。
 共通での流れも、シンブルにまとめれば、響が引っ越してきて、あれこれ主人公を更生させようと頑張った事で、主人公の頑なな想いがほぐれ、運気が戻っていった、というのは想像に難くない。
 理々や律が頑張ってもどうにもならなかった部分をあっさり突き崩したというあたり、やはりどう見てもこの作品のメインヒロインは響になる。

 でも、そんな響でも、安定的に良い方向への影響は与えられても、一瞬魔が差す、という状況にまで恣意的に介入できるわけではない。
 主人公の海難事故が、元々は響にプレゼントをあげたい、という想いに端を発しているのは、この作品の皮肉さであり、禍福は糾える縄の如し、と言わんばかりのシチュエーションである。

 だからこその橘花であった、と言えるが、ただやはり流石に少し強引に感じるのは、彼女が生霊としてとどまった理由づけであろうか。
 運気がマイナスにまで至ったから死ぬに死ねなかった、というのは、元々チートな部分に更にブーストを掛けるものではあり、それがゼロに戻る事で、あたりのくだりも相当に都合はいい。
 青春ポイントのルート毎の解釈も雑と言えば雑ではあるし(律ルートの橘花の反応が首を傾げるものなのも、このルートを正史として確定させていいか悩む要因になる)、やはりそのあたりの裏づけがもうすこしきちんとしていれば良かったのに、という作品にはなる。

★ルート別簡易感想と評価

@個別の大枠評価
 個別の感想は日記でもちらほらやっているので、最悪そっちも見てね、という適当さも醸しつつ、ざっくりと。

 全体としての序列は、橘花>響=律=理々>凪子=栞里くらい。
 変に主人公の事情に介入しないルートは、ある意味割り切った恋愛模様に仕上げられていて、これはこれで悪くはない、というライン。
 その中では一歩理々が、個人的趣味も含めて楽しかったかな、という感覚。

 そこそこ高いレベルでまとまっているし、どのルートも共通よりは面白い、と言える。
 ただし、折角共通を犠牲にし、ルート構成も超恣意的に組み立てておいて、その割に集大成の橘花ルートで突き抜けられなかった、というのは残念なところ。
 基本線としてはやっぱり、主人公の過去がそれなりに絡む3ルートの方が出来は良いけど、せめてこの三つは、有機的に噛み合わせて、橘花ルートで全てを糾合する、という形になっていればもっと良かったのに、と思う。

A凪子・栞里・理々ルート感想
 凪子はツンデレ、というほどツン成分が強くない、実は乙女、って性格付けは良かったかなと。
 唯一の先輩キャラだけど、そこまで先輩っぽくないというか、普通に可愛かったなと感じる。

 ただシナリオは、サーフィンの伏線が薄いのがまずネック。
 一応共通の海のシーンで、それっぽい躊躇いは見せていたけど、栞里以上に個別イベントへのフックが小さいのは流石に物足りない。

 あと、そのサーフィンで頑張りたい、という所からの、ずっと頑張ってきた合気道との関係性、家族との関係をあまりフィーチャーしてこなかったのは残念。

 このルートは主人公も、幼い頃に凪子の父にはお世話になって面識もあるだろう。
 そう考えれば、家業と夢で揺れる凪子のフォローに、家族の関わりを交えるのは自然に思えるし、むしろあんな階段ダッシュだけで吹っ切らせて、これが青春だ!ってバカっぽい。。。

 もうちょっと全体としてやりようはあったろうし、共通での存在感が薄すぎて割を食っている面もあるので勿体ないなと。
 CVは明羽さん。いつもの快活さと伸びやかさ、それでいて繊細な乙女心の揺れがそれなりにしっかり出ていた感じ。

 栞里はなんというか、個別でしかほぼ可愛さを発揮しないのが。。。
 ぶっちゃけ共通でも他のルートでも、〇〇先輩がそう言うなら、というお約束台詞以外まるで存在感がない。

 共通の段階でも、凪子以上に親密さを感じにくいヒロインであり、総合的にポテンシャルを持てあました面はあると思う。
 もう少し共通で、Vチューバ―絡みの話を掘り込んで、かつ周りに周知させても良かったと思う。そもそも橘花がシオリン好きー、って言ってるのも、この子を青春の土俵に上げるための仕込み、って面も間違いなくあるわけだろうし。
 しかし改めて、かけぬけとハミダシってネタ被り多いなぁ。。。

 一応この子は、個別で互いに気にし合う関係性の源泉や、心を許してからのフォローがそれなりに丁寧な方ではある。
 でもその辺丁寧なくせに、次なる目標設置⇒すぐに達成して抜け殻ー、の流れはどうにかならんかったのか。
 大体共通でも、ゆっびーのアクセス殺到とBAN騒動とか適当過ぎるし。Vチューバ―舐めてんのか、って感じるけど。

 ともあれ、全体として悪くはないし、ロリっ子で可愛いんだけど、ワンポイントリリーフと言うか箸休めと言うか、作品全体像の中での輝きが薄いので印象度が下がるヒロインではあったかな、と。
 CVはたぶん音ちん、だよね?違ったらすまん。まあ安定の年下系可愛らしさで良かったけど、もう少し活躍してくれ……。

 理々は、絶対的に恋愛のフックが薄いこの作品において、響と張り合う立ち位置だけあり、最初から好意が明け透けな人。
 自分の気持ちを自覚しているからこそ、無頓着な主人公を導いて、なんとか自分に靡かせよう!って頑張りが可愛らしく映るし、けれど基本おしとやかお嬢様だから、ってところでのバランスの取り方が抜群に巧い。

 このあたりの、地道に一歩ずつ距離を詰めていって、互いに誠実でありつつ、多角的に想いを寄せていく構図は保住さんの十八番。
 その上で今回は原点回帰と言うか、自分がメインでなく、かつ厄介な設定もすっぽかしていいよ、の楽な立ち回りの分、シンプルででも効果的なアプローチが多く、変化球が少なかったのも個人的にはヒット。

 別に変化球もそれはそれで味わい深くていいんだけど、キャラ性との兼ね合いもあるし、素直で無垢で真っ直ぐな理々みたいなヒロインには、この方法論がとても綺麗にフィットしていたな、と。
 個人的にエピソードのそこかしこで、ましろ色シンフォニーの愛理を彷彿とさせていたなと思う。こういう最初はおっかなびっくりでも、慣れるとどっぷり嵌る系のヒロイン可愛いよねー。

 シナリオの谷と言うか、苦悩的な部分でも一番軽いあたりは、今回はとことんキャラの魅力に特化させたな、という感じ。
 理々が持つ後ろめたさは、ある意味では嫌味とも取れるんだけど、実際的な活動やそこで発露する想いで、しっかりそういう部分を浄化していく理々さんマジぐう聖。どっかの暗黒系聖さんとは違うのだよ……ってほどではないけど(笑)。

 CVは澤田なつさん。
 私にとってはいつでも特別な位置にいるお方。
 自然体で醸し出す優しさが今回も光ってたし、キャラ性とすごくマッチしていて満足満足。

B律・響ルート感想
 律はまぁ、義妹ルートとしてはファクターとしても、好き合う過程としても妥当。
 その上での家族関係が絡んできて厄介、というのはあるし、もう少し和水との決裂に至る流れを丁寧に描写できない?とは思ったけど、全体として律は駄妹可愛くてよろしい。

 二人が二人でなくてはならない意味、という部分もしっかり出せていたと思うし、響の使い方も上手かったと思う。
 他ルートも程度の差はあれ仄かにその色合いは出てたけど、響はやっぱり明らかに主人公が好きなのはわかるんだし、後腐れの薄い恋のさや当て役としては最適解だよね。
 上手く全般的に、そういう方向に橘花が誘導してる面もあるし、そういう部分は上手く構成と設定が噛み合っている、と言えるのだけど。

 全体を通してみても、橘花ルート以外では、圧倒的にこのルートが一番情緒的。
 そして実は、橘花以外のルートで唯一、遠い未来のエピローグ描写があるルートでもある。

 最後に集まるメンバーの中に、橘花はいない。
 やはりそれは、仮に恋愛しなくても、みんなと和気藹々部活を楽しむ事で、程度の差はあれ、いずれ橘花の青春ポイントは零に回帰してしまう、というのを示唆しているようで、そういう一握の切なさを組み込めるのもこのルートの情感あればこそ、とは言えそう。

 CVは上原あおいさん。好きー!希たんからこっち、第二次マイブーム中。
 まあどんなキャラでも、あぁ……上原さんだなぁ、って感じではあるけど、だがそれがいい。安定の妹感に乾杯。

 響ルートは、思ったより過去には踏み込まずに、けど設定自体はしっかり橘花ルートとリンクしてるから、その辺は好印象。
 その上で、この二人の恋愛模様が実にいい。互いに好き合ってるの確信して、その安心の上に胡坐をかいての告白チキンレース面白かった。

 もうちょっと家族関係や、過去の謎に踏み込んでも、という気持ちもあるけれど、あくまで響は自然体で、やりたい事をやって、それで結果的に主人公も幸せにしてしまう、というスタンスが、作品のテーマ的にもフィットしているのだと思う。
 だからこその、いざ恋人になっての、ああして欲しいこうして欲しいのささやかで可愛い我が儘がいい味つけになってたし、イベントも一々青春感丸出しで、清涼感がある気持ちのいいルートだったなと。なんでこの清々しさの半分でも共通で出せなかったのか。。。

 このタイプはきちんとエッチシーンでも、どっちが先にイクか勝負よ!とかやって欲しかったので、その点も満足。
 ただ強いて言えば、響側の我慢がもうちょっとあってもいいよね。イキたくないのにイカされちゃう〜、までのスパンがもちょっとあった方がそそると思うのよ私。。。

 そしてやはりほんたにちゃん絵がクッソ可愛い。よき。
 CVは水桃もなさん。あおかなのましろんとか、千恋のムラサメちゃんとか、ノッハローの人、らしいよ。
 まあ癖も少なく、ストレートに可愛い。悪戯っぽい感じが凄く似合う声質だと思う。

C橘花ルート感想・全体まとめ
 橘花ルートはとても良かったけど、もっと良くなる余地もあったな、と思う。
 そもそもこういう話をサブ枠で、CGも少ない中でやらんでも、という感じで、メイン四人くらいは尺とCG枠作ってきちんとグランドとしてやってくれ、と。
 少なくともメイン四人はクリアしないと進めない仕様なんだし(設定的にはよほど律ルートの方が関連性高いんだが)、こんな超恣意的なルートロックやるなら、その不満を捻じ伏せるくらいすんごいの持ってこいやー!ってのは贅沢なのかな?かな?

 実際のところ、この入り方で、橘花に対して恋愛する流れになるの?ってのはまずある。
 それは出来る限り橘花が、共通でも裏方に徹していたからというのはあるし、それは橘花の心情と立場を踏まえれば当然ではある。

 だからこそ、主人公の側には、橘花でなければならないなにか、はどうしても必要だと思うのだ。
 けどこのルート構成で、最初から何となくこいつが気になる、というふんわりとした曖昧な入り方は、ある意味この作品の全体像を投影する鏡的な部分になってるようにも思う。
 感情で押し切れる部分と、理屈がないと納得に至りにくい部分の切り分けと使い分け、そこがもう少ししっかり出来てさえいれば……と歯噛みするところ。

 結局裏事情を鑑みても、橘花は主人公が押して押して押し倒してよろめかせないと、恋愛までは辿り着けない、ってのはあって然るべきで。
 そのくせ自分からその指南をしたり、無防備に入り浸ったりだと、まあ橘花の側も押すなよ!押すなよ!的要素は満載だと思うが、そこは複雑な乙女心だから許してあげたい。

 肝要なのは、やっぱりその気にさせる以前の、橘花がどうしても気になる、のきっかけ作りであり、それが読み手の眼に殆ど映らない過去回想にしかない、というのは、やはり構造として失敗である。
 共通で、追加選択肢系でなんとかせい、である。つくづく、どうしてこの作品選択肢作らなかったのかしら……。

 そういう入りの部分での説得性の薄さはあれど、まあ普通に恋愛してる橘花が可愛いのは間違いなく。
 その中で少しずつ見えてくる想いと破綻の兆し、というのも、露骨ではあれ悪いバランスではないし、それを踏まえての解明編もまぁ悪くはない。

 悪くはない、けど、この辺りはもっと複層的に、色んな要素を加味しつつ、盛り上げられる余地はあったよね、と思う。
 特にここは、和水の協力が必須、という状況で、橘花絡みの話ではとりあえず、みたいな是々非々スタンスでなく、律ルートで見せている家族の根本的な問題もセットでどうにかする、くらいは出来ると思うのだ。

 それこそ病院に行くときに、以前に二人でここに来たのは〜、みたいな流れで、その確執の原点の解決は導けるはずで。
 特に橘花ともう逢えないかもしれない、という恐怖を抱えている中では、逢える時に逢うべき、という想いに対する納得も深まると思うし、実際最終的にこのルートだと、主人公は岬家に入っているんだよね、と。

 橘花を救う為なら自分の葛藤や屈託は振り捨てて、ある意味財産目当てにそういう生き方が選択できた、どうしようもなく人を好きになってしまったらなんでも出来るのだ、という人間性を実感して。
 それは或いは、律ルートでは与えられなかった、母親の赦しの大きなファクターになるとも言えるので、エピローグでそういう風に繋げていく形があれば、かなり物語に厚みを産んだと思うのだがどうでしょう?

 でも結局、そういう副次的要素を全部スルーして、あくまでも橘花の過去の想いと行為、その因果に対する主人公の答え・戦い方に全てを集約してしまっているわけで。
 これはこれで感動したよ?普通に橘花が消えるシーン心に響いたよ?
 だけど、それだけじゃ勿体ないだろー、って声をかき消せるほど、問答無用で強くもなかった。それが私の、橘花ルートの評価が跳ね上がらない最大の要因である。

 CVは左利ぴんくさん。
 そもそもプレイ前の時点で、なんて読むのかもわかってなかったが、プレイしていく内に、あれ?この声はどうにも聞き覚えがあるぞ……となって、色々調べて納得した。その辺の経緯は日記見て。

 屈託のなさに、しっかり芯の強さを感じさせるバランスはすごくいいな、と思ったし、他キャラも何人かプレイした事はあるけれど、現状この橘花が一番嵌ってるように思えた。今後要チェックや!

 総体的には、

  • 共通が悪い
  • それを挽回しきるほどには個別、特に橘花ルートが突き抜けなかった
  • なので採点的にはギリギリ良作ラインで
 という感じ。
 プラス面でもマイナス面でも、書けることは山ほど出てくる、ある意味では希有なタイトルなので、心機一転の感想スタイルに切り替えるにあたっては丁度いい作品だったかな、と思う。なんか長くなり過ぎたけど。。。

★キャラ

 基本的に、今まで以上に感想の内実をシナリオの流れに凝縮させる形にするつもりなので、この辺りはあくまでもサラッと。
 今までの項目は残してみたけど、ある程度シナリオで語り尽くせるならいずれリストラしていくかも。

 まあともあれ、キャラの全体像としては、正直共通でのやり取り、主人公の頑なさは褒められたものではない。
 響も橘花も人を選ぶ要素はそれなりにあるヒロインだし、まともそうな子も癖は強いし影薄いし、勿体無い。

 個別ではそれぞれの魅力・可愛さを引き出せてはいるし、挽回してるけど、もっともっと輝く事は出来たろお前らー!って気持ちは拭えず。
 でも高いレベルでみんな可愛かったし、減点するほどではないかな、とやや甘めの判定なり。

★CG

 果たして私は、ほんたにちゃんがいなくなったらサガプラ作品を買うのだろうか?
 そんな自問をしてしまうくらいに、ナツユメの羊でほんたにちゃん絵に一目惚れ・心酔してから、揺らがず信者を続けているわけで、今回もそれを大きく裏切られることはなく。

 まあとにかく可愛い。響と橘花可愛い。特に立ち絵が素敵。橘花の下ろし髪とネグリジェ最っ高……!
 日記ではスクショできないのかざーんねん、って書いたけど、よくよく見ると立ち絵モードで可能だった。のでこっそり昨日から私のデスクトップの壁紙は、ニッコリ笑顔のネグリジェ橘花になりましたとさ。
 ちなみに昨日まで、今年はずっとナツメのぐぬぬ顔が君臨してたんだけどね。マジ毎朝ナツメさんに睨まれる生活は幸せだったけど仕方ないね。。。

 ただ信者であっても、敢えて気になる点を指摘するなら、年々横顔下手になってない?
 まあ元より正面より不安定なきらいは強かったけど、今回はその傾向ちょっと強かったなーとは。本人も苦手意識あるんじゃないかしら、なんて思ってしまう。

 それ以外も普通に可愛かったけど、流石に、ってのはあるよね。
 まあ理々のバニーは最高でしたが。。。というかこの作品、夏ゲーだから仕方ないけど、黒スト要素が足りんのだわ。

 書き忘れたけど、枚数的には基本ヒロイン横並び、律と橘花だけ少なめで、総合90枚、SD20枚。お値段定価8800円ラインなら充分妥当。
 9800円だったら少し文句つけるかなとは。でも橘花の枚数増やして、共通とグランド強化しての内容だったらそれでも許せるのだがなぁ。

★BGM

 ボーカル曲は3曲、BGMはインスト込みで31曲。フルプライスとしては妥当なライン。出来も安定。

 ボーカル系は、以前よりもますますスタイリッシュ系に舵を切っている感じ。
 これはこれで悪くはないけど、個人的にこの方向性は当たり外れの振れ幅が大きい。
 つくづくゴールデンミッションは神のバランスであった。

 BGMは夏の爽やかな雰囲気が色濃く出ていて、全体的にかなり好き。

★システム

 演出は高いレベルでまとまってて良き。ムービーもキャッチーで、近年のブランドの方向性を踏まえての進化を感じさせる。
 システムも痒い所に手が届くバランスの良さと豊富な機能性。システムを本格的にゆず寄りにした事で、その辺は加速度的に良くなってる。まあVAのシステム独特だからねぇ。
 スクショできることに気付かなかったら9点だった。あっぶな。勘違い減点はやっぱり基本避けたいよね、ちゃんと感想書くつもりでいるなら。

★総括

 総プレイ時間は20時間。
 共通が4時間弱で、個別は2,5時間平均、律は少し短め。
 橘花は長さそのものはメインと同じくらいあるので、その割にCG数と内実がー、ってのはある。もっと頑張れたよねグランド。

 んー、悪くはない、し、私的な評価としてはそんなに低くならないタイプ。
 ただ世間的にはどうかなー、金恋が化け物だっただけに、ハードル上がっちゃってる面もあるしそこは可哀想。はつゆきの後のカルマルカ的な評価になってそうな気も。
 マイルールとして、きちんと感想書くまでは世評は遮断してるので、その辺の感覚が乖離しているかどうかも一つの楽しみ方であり、また怖いところでもある。

 ともあれ、新スタイル模索しつつで、結局相当時間が掛かってしまった。
 が、一応今後これを基本にしていきたいと思うし、後はここからどこを削るか?で考えたいかなと。
 やっぱりシナリオ面はちゃんと書きたいし、そこに他の要素も付随して書ける、というのはあるので、その辺でバランス取りつつ頑張る。






posted by クローバー at 09:45| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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