2017年05月18日

廻るセカイで永遠なるチカイを! −巡り来る春−

 本編感想でも血の涙を流して語った、当時は攻略不可の末の妹春廻ちゃんが攻略できるアペンドという事で、まあきっとコスパ悪いんだろうな、とは思いつつ買うしかなかった業の深さよ(笑)。
 ちなみに今回の採点は、アペンドディスクという扱いですので、これが本編とセットだったらどのくらい上増しされるか、という数字にさせていただきます。ランスクエストマグナム方式ね。

シナリオ(22+1/30)

★概要

 この作品は2016年12月発売の廻るセカイで永遠なるチカイを!のアペンドディスクになります。
 コンテンツとしては新規ヒロインとして四女の春廻攻略ルートが追加され、また既存ヒロインとの追加イチャラブシーンも搭載されました。
 またモンスターや技、攻略マップなどもかなり追加され、より敵が強くなるシステムなど、ゲームとしてより奥深く、長く遊べる仕様が組み込まれた、という感じです。

★テキスト・ルート構成

 テキスト面は本編とライターさん変わってないので味わいは一緒ですね。癖はあるけど味わいもあり、普通に面白いです。

 ルート構成は、まず既存ヒロインの追加シーンは、もしも本編プレイ時の個別ヒロイン毎のゲームクリアデータが残してあれば、それをラスボス戦直前から再開する、でロードすればすぐに見ることが出来ます。
 基本的に日常シーン2つにHシーン1つだけの簡素なものなので、本編のシナリオ性に深みを加えるような奥行きのあるものではなく、おまけ程度です。

 しかしこれ怖いのは、もし固有クリアデータない場合、追加イベント見るためだけに最初から全マップ踏破せんといかんの?って疑問が消せないところですね。。。
 春廻も横並びで終盤に日常イベントとHシーン投入されてる感じはありましたけど、多分そこまで辿り着かないと見られない、というのは確かっぽいので、残してない人にはご愁傷さまですの一言しかない不親切仕様です。

 春廻編に関しては最初からスタートしてみると、本編ではヒロイン三人分だけだったキャラ選択肢に追加されていて、そこから春廻を中心に選んでいくと道々固有イベントが発生する、というつくりになっています。
 中盤までは本編の流れに+α、という感じなのでやや億劫なところもありますが、中盤の、本来のヒロイン決定&結婚イベントのあたりから、序盤の伏線が上手く生きてきて話の展開が変わり、春廻固有のシナリオが展開されて、それに合わせて攻略イベントやマップも完全新規に刷新されるので、そこからは普通に楽しめる感じですね。

★ゲームシステム

 ここは相変わらずめんどくさいですねぇ。
 本編の時にも書きましたが、リプレイ用のクリアしたマップスキップ機能とか、せめてボスの目の前までショートカットとか作って欲しかったです。
 失礼な話ですが、おそらくこのゲーム新作で買って、改めてアペンド買った人が、じゃあまた一からやり直すかー、と思う可能性は皆無に近いと思うので(笑)、そのあたりのユーザビリティはもうちょい配慮して欲しい、というのはありますね。

 あとまぁ、さもありなん、ではありますが、春廻も追加で戦闘キャラになりますけど、その時点でのマップ攻略推奨レベルあたりからのスタートなので、基本強くてニューゲームではじめていると、20Lvくらいは参入時に差があります。
 でも一気にそのレベル差を埋めるための術はほぼないんですよね。
 一応経験値アップの装備とかはあるにせよ、結局どのレベルでも経験値の入り方が一律、という仕様はこの点厳しいなと。

 勿論色々データとして組み込むのにめんどくささもあるのかもですが、エロゲでもランスシリーズなんかは、同じ敵を倒してもキャラレベルが高ければそれに応じた経験値、低ければ一気に稼げる、というアルゴリズムを組み込んでいるわけで、昨今のRPGも大半はこれに近いとは思うので、そこは踏襲して欲しかったなと。
 これは春廻だけの話でなく、モンスター育成面でも後から加入したり、或いは捕まえていたけど育ててなかった子を、とか考える時に、このレベル差を埋める有益な術がない、ってのはやる気を減衰させる負の要素になるので、この辺最悪今からでも。パッチでどうにかできるならした方がいいです。ホント厄介です。

 まあモンスターレベルを上げる、というところを選んでいない限りは、春廻だけレベル低くても他の5人で力押しで何とかできる範疇ですし、実際私もそうしましたけどね。。。
 ただこの辺はゲームとして長く楽しんで欲しいと思うなら、モンスターやマップ、武器アイテムなどを追加する前に根本的になんとかすべきでしょう。ついでに言うなら終盤必ず7匹敵が出てくる仕様もせめてランダムに出来なかったものなのかと。

 あと、一応バトルのオートモードが追加されたんですけど、これがまた使い物になりません。。。
 基本的に覚えた技の一番上のものを機械的に連打するだけなので、相手の弱点とか適性に合わせてどうこうなんて一切考えてくれないですし、ぶっちゃけ終盤でオートにしてたら、一番上に最強技並べていても相性次第では普通に負けるんじゃね?って危惧がありますもんこれ。
 せめて経験値習得システムの柔軟性があれば、弱い敵のところで半分強いキャラの全体攻撃でタコ殴り、なんて戦略も有り得ますが、それすら出来ないのでうーん、ですね。

 総合的にゲーム性に関しては、根幹のシステムがイケてないのでここでも辛い、とは記載させていただきましょう。改善する意思はなくはない、んでしょうけど、徹底的にユーザーが求めるものとピントがずれてる気がするんですよねぇ。

★シナリオ

 ただ新規シナリオ自体は中々面白かったです。
 要は燃えゲーで良くある、ヒロインが変わってそこでの選択が変わることで、世界の流れが大きく変化してラスボスすら変わってくる、という構造を組み込んでいて、ここはてっきり一律横並びのままかと思っていたので嬉しい誤算でした。…………まぁそれが出来るなら本編でやろうよ、と思わなくもないですが。。。

 ともあれ、春廻という一番メンタリティも幼いヒロインが、姉達と肩を並べる立場にまで勇気を出して踏み込む過程の見せ方もかなり丁寧でしたし、その葛藤や触れ合いの中でしっかり後々の伏線も担保しているのは、流石にしっかりしているなと。
 その上での状況の変化が、より春廻と結ばれる上での後押しになりつつ、中盤以降の情勢をガラッと変化させているのは、後付けで作った(と思いたい、最初から春廻アペンドありきで温存してたと考えるとなんかもやるし)割には整合性も説得力も高く見事でした。

 ただそこで、本編の流れの中でどうしようもなく救われなかったキャラの救済イベントなのかな、と思ったのですがそこはさにあらず。
 むしろより混沌とする中であくまでも踏み台は踏み台として露と消えていくあたり容赦ないなー、と苦笑いしつつも、それを乗り越えて新たな未来を切り拓くためにより明確な意思を宿す、という構成は王道的でしたね。

 その上で一応元の三姉妹それぞれにも、自分のシナリオで鍵になっていた心の鬱屈を少しでも前向きにする契機が用意されていて、より前向きに事態に立ち向かう柔軟性を確保して、より奥行きと広がり、大袈裟に言えば彼女らの生き様を投影する展開の中で見せ場を作れているなと。
 そういう相乗効果ももたらしつつの終盤は実に面白かったですし、ホント贅沢を言えば姉妹それぞれでこういう仕掛けが出来ていれば名作クラスまで行ったのになぁ、というイメージですね。

 総合的にはこれ一本で図抜けて素晴らしい、って事はなく、やっぱりRPGメインなので薄味なのは確かですが、最低限アペンドでこの値段を取るだけの意味を見出せる内容にはなっていたと思います、かね。


キャラ(19+1/20)

★全体評価など

 まあ基本的に春廻は紛う事なき天使なので、彼女の出番が増えて癒しを振り撒きつつ、ちゃんとエロスもたっぷり堪能できる攻略キャラになってくれただけで加点してもいいよね、って話です。。。
 それに新規ルートで三姉妹もそれぞれにらしい味わいをしっかり見せてくれていたし、追加イベントもそれぞれにらしく可愛かったので総じてみれば、ってところですね。


CG(16/20)

★全体評価など

 まあこちらは、アペンドでの追加分が通常27枚、SD4枚なので、コスパ的に見ても質的に見てもプラス採点が出来るほどではないかなとは思います。
 立ち絵素材などにはほぼ追加はないと思いますし純粋に1枚絵だけで、まあそりゃ春廻はとっても可愛いんですけど相変わらず絵に安定感はないなー、って感じで、ここを目当てにどうこう、というのはちょっと厳しいかもですね。

BGM(16−1/20)

★全体評価など

 音楽面に関してはむしろマイナスでもいいかなと思うくらい。
 基本的に追加されたのは春廻イメージ曲的な『巡り来る春』1曲だけですし、ホントせめて今からでもED曲くらい追加してみぃや、とは思わなくはないのです。
 基本FDでも、新規追加が乏しければマイナス勘定するシステムですので、それを踏まえるとこれでも甘いくらいかなぁ、とは。

システム(8/10)

★全体評価など

 本編と一切変わりなし。まあそりゃそうですね。


総合(81+1/100)

 アペンド分の攻略時間は、強くてニューゲームを使用し、特に春廻を鍛えることなくイベントだけ拾って、新規マップも駆け足で進めて10時間、というところですね。
 勿論じっくりやればもうちょいかかると思いますが、そうさせるだけの魅力がゲームシステムにないのは辛いところです。この辺の根本的な改善がない限りどうにもならんなぁ、とは思いつつ、シナリオ面では結構楽しいから評価に困る作品ですよねぇ。

 少なくともアペンドとして5980円はたっかいなぁ、と思うし、本編同梱版も随分な値段設定で、敢えてプレイする価値があるか、と言われると、正直コスパに見合わないなぁ、とは思います。
 純粋にプレイ時間的なコスパはまだしも、精神的な充足という意味でのコスパはかなり低い、それの大半を戦闘システムの厄介さが担っているので、その辺でマゾプレイ大好きだぜ!って言い切れる猛者か、それでも子のヒロインとの物語が見たい!って思えるだけの気持ちがないと中々、ですね。

 まあ個人的には、変態ロリコン野郎として春廻を攻略できたのは満足ですし、シナリオ面でも違う味わいを見せてくれたので損したとまでは思いませんが、残念ながら人様にはとても勧められんなぁ、というところです。
  
posted by クローバー at 11:01| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月16日

新妻LOVELY×CATION

 若干シリーズ的に食傷感はあるので買ったり買わなかったりなんですけれど、今回はヒロインが好みだったので購入。

シナリオ(16/30)

 ゲーム性への寄りかかり。

★あらすじ

 主人公はしがない社会人の駆け出し。
 日々がむしゃらに働き少し余裕も出来てきた頃、同じマンションに親戚の家族が引っ越してきて、その子供である穂花の可愛さと、家族という存在の温かさに、自分も一念発起してまず恋人を作り、いずれこういう過程を築いてみたい、と思うようになって。

 そこに折よく訪れる、いくつかの出会い。

 穂花の通う保育園の保育士である愛子。
 町中で偶然出会い、行きつけになった喫茶店で再会した乃々。
 仕事で定期的に通うことになった学園で、場所の関係で交流が出来た雪。

 彼女達と出会い、心にときめきと潤いを覚えて、もっと近づいてみたい――――そんな想いを抱いて、生きる場所や時間の違いの制約を超え、少しずつ距離を縮めていく事になります。
 これは、出会いから恋愛、結婚から家族まで、一人一人との関係性をロングスパンで丹念に綴り、かけがえのない絆を育んでいく正統派の恋愛シミュレーションゲームです。

★テキスト

 基本各ルート毎にライターさんが分かれているので、それぞれに味わいがありますし、それでいてゲームとしての整合性を崩すほどの冒険や色は出し過ぎていない、という職人的なテキストになっているイメージですね。
 基本的にどのルートもテンポや雰囲気はいいですし、作風的に深いシナリオ性は一切ないのでその分行間も軽くはあるけれど、逆に難しいこと考えずにスラスラ読める利点もあって、物足りないと思うところはなくはないけど普通には楽しめました。
 個人的にはやっぱり雪ルートが一番肌には合ったかなと思います。

★ルート構成

 基本的にただ恋愛を確定させるだけなら、マップ上のアイコンを追い掛けていればいいだけなので楽ちんです。
 それこそ無印ラブリケの頃と比べるとそのあたりの難易度は大分下がっていて、好感度を上げるのにキーアイテムが必要でもそのヒントがわかりやすくなってるなー、と思いますし、システム慣れしている限りは特に引っかかるところはないと思います。

 また今回はヒロインルートが恋愛編と新妻編に区分されていて、特殊シチュのHシーンなどは全て新妻編の方に割り振られているので、そこからアイテム収集しても遅くはない、という点も楽にはなってます。
 アイテム確保の方法もかなり画一的な所はあるし、多少時期限定イベントなんかもあるので全てを一発で網羅するのは流石に難しいでしょうが、ある程度セーブロード駆使して行き来すればそれでCG埋めるくらいは難しくないつくりですね。
 勿論恒例のステータスボーナスなどもあるので、どこまで拘るかによりますけれど、相対的に難易度は下がっていると感じました。

★シナリオ

 ここはどうしてもゲーム内進行の枠組み、制約の中でやらねばならない、というところで、どうしても画一的な印象は強く出てしまいます。
 元々結婚願望があった、とはいえ、付き合いだしてからプロポーズまでのスパンにあまり大きなドラマ性を組み込めない構成になってしまっていますし、結婚後もそれは同様で、基本的に新婚生活のイチャラブを目一杯堪能するのが主軸、その上で微かにスパイスを利かせる程度のシナリオ要素、という塩梅になります。

 かつその要素自体も画一的ではあり、これも当初の目的である、温かい家族を作る、という部分に集約はされてしまうので、それぞれの立場での悩みや葛藤はあるにせよ、ゴールは常にひとつで、そこに至るまでに決して後ろ向きだったり、負の要素を組み込まない制約までついて回るので自由度がないこと夥しいです。
 なので正直、これだけガチガチに外殻が固まっている中でシナリオも面白くしろ、というのは無理筋だなー、って思いますし、新妻、というスタンスを明示してしまった事で、よりその傾向に拍車はかかってしまったのかな、と思いますね。
 ここでも強いて言えば雪が、立場的にも性格的にも、その設定をある程度上手く踏み台にしての情緒的な面を醸してくれているとは思いますが、やはりそのあたりを普段は決して重く感じさせない匙加減は徹底されているので評価に困るところではあります。

 その分当然ながら日常の一コマを切り取った風景やイチャラブ、エロスの充実ぶりは流石なのですが、その辺完全に選択制のつくりなのがネックと言えばネックなんですよね。
 元々こういう、ただひたすらにイチャイチャするだけに特化した作風に対して、ヒロインが可愛ければ別に他意はないけど、それに前のめりに傾倒できる性質でもない、ってのはあるのと、あと地味に思うのは、同じようなイチャラブ特化のこいのすで、けどあちらは完全なADVで日常とイチャとエロが全てシームレスに展開されるわけですよ。
 その連関性のおかしみを体験してしまった直後だと、一々自分で行動を選んで、細切れに日常とエロスを拾い上げていく、という作業性が、その二人の空気感に対する没入性を多少なり損なっている部分はあるのかな、と感じる向きはありました。

 勿論元々ラブリケシリーズはそういう趣向ですからそれ自体に文句はないんですが、ただ無印ラブリケの頃はもちょっとシナリオにも柔軟性はあったし、ゲーム性とのバランスが対等的だった気はするんですよね。
 それがここまでいくと、ゲーム性ありき、のつくりになってしまっていて難しいな、って感じたのはありましたし、それをゲーム内時間のスパンが長い、という構成が助長してしまっているとは思います。

 敢えて言うなら、こういうイチャラブてんこ盛り、って構成は、時間軸的な部分での密度もそれなりに大切なのかな、と改めて認識させられます。
 恋人になって常に一緒にいたいと恋い焦がれて、のべつまくなしベッタベタベッタベタしてるような学生恋愛とは一線を画した、大人ならではの恋愛模様がここには投影されていると感じるのですが、それならそれで大人ならではの社会的責任を果たした上でのイチャラブのレアリティ、という味わいを醸すのに、合間のお仕事シーンとかはどうしてもシステム的に薄味になっちゃうところでの難しさもあったろうと。

 やっぱり本当に好き合ってるんだな、っていう実感を強く印象付けるためには、どこか一点集中的に時間的にも行為的にも濃度の強い蜜月を作っておかないと厳しいのでしょうか。
 どうしてもこの構成だと、恋人編では最低限のイチャラブしかせず、はじめて以外のまともなHシーンもなしにいきなり結婚まで飛躍してしまうし、新妻編になってからは一週間スパンでふたつみっつトピックを拾って、という希釈感が出てしまうなぁ、と、今更ながらにこのシリーズの根底的な作りの部分に疑義を感じてしまった私なのでした。。。

 まあ裏を返せば、それだけ今まで以上にシステマチックな印象が強くなってしまった弊害、とも言えますし、こういう一人のヒロインにより重く、ロングスパンでスポットを当てるという試み自体は決して悪くないと思うのですが、ただこの発想がこのラブリケシリーズの根幹的なシステム面との相性としてはあまり親和性がなかったかもしれないなぁ、と言うところです。
 銀色、遥かみたいに、一定の時期に関係性の転換をギュッと濃縮していく構成もそれはそれで難しさはあるとは思いますが、それでもやっぱりこういうのは純粋ADVで自由度を高く持っていた方が感情移入できるな、というのは率直な所感ですね。

 …………まああと、シナリオとは直接関係はないですけど、その感覚に拍車をかけていたのがシステム面でのバグの多さに尽きるのかなとは思います。
 これまでシリーズ通じてここまで不安定なのははじめてだと思いますし、どうしてこうなった感半端ないですよねぇ。逐次的にパッチが出てくるのはいいのですが、それを当ててもまだ安定していないし、かつその都度既読判定がリセットされるめんどくささにも中々プレイへの意欲・没入感を削ぐものはあって、今からやろうかと思っている人には、せめて完全体のパッチが出てからにした方がいいよ、と心からの忠言をさせていただきます。。。

 とまぁ、あれこれ書いていくとなんか不満だらけになってしまっていますが(笑)、別に全く面白くないという事はなく、プレイ中はなんだかんだで楽しめてましたね。
 ただ同じようなイチャエロ特化ならこいのすのほうが尺的にも没入感の意味合いでも有能だったな、というところは正直ありますし、このゴールはひとつ、という予定調和が生むワクワク感の薄さも付き纏うので、評価としてはここまでになってしまうかなぁ、という感じです。

 あとこのシリーズはきっとこれから一年かけてアペンド配信がされていくと思うのですが、しかし今回のアペンドってどういう扱いになるのか難しさはありますよね。
 今まではあくまで恋人としての日々の延長で、ただ季節的な情景などを含めたイチャラブをしてればいい、というのはありますが、今回の場合それぞれのシナリオのラストから時間軸的に連続して一年、と考えた時、ぶっちゃけネタバレですけど大半妊娠期間じゃん?っていう(笑)。

 なのでその辺ガチに書いていくのか、それともあくまでパラレル時空的な感じで、出産・最初期の子育てまでは時系列をスキップして、ちっちゃい子供がいる幸せ家族生活の中で、その目を盗んでイチャエロする、という形にするのか、そこは地味に注目しているところです。。。
 やまぁ、アペンドできっちり横並び的に妊娠期の介護やら、安定期の腹ぼてHやら、感動的な出産イベントやらと綴られても、それはそれで扱いに困ると思うんですがね(笑)。

 ともあれ、基本的に波の少ない、日常感の強いお話にはなっているので、そういうまったりしたのが好きって人には噛み合うと思いますし、ゲーム性の面でも難易度が下がっているので敷居は低いかな、と思います。
 その分以前ほどの、創意工夫しての自力攻略感は薄いのかもしれませんし、画一性はかなり高いのでフルコンプすると食傷、という可能性も否めませんが、最悪コスパ考えずに一番好きな子だけ吶喊!という感じでも楽しめるかなと。


キャラ(20/20)

★全体評価 

 シナリオ面での小難しさを放棄している分だけ、キャラの個性の奥行きにはしっかり気を払っているなと思います。
 出会いの頃と恋人になってから、そして結婚して共に生活するようになって、少しずつ見えていく個性とその幅の広がりは、どんどん絆と関係性が深まっている証左として読み手にもしみじみ実感をもたらしてくれますし、かつそれぞれ性格的な差異はあれ、みんな善良で甲斐甲斐しく可愛らしい部分にブレはないので、特に割り引く必要性は感じない安定した出来だと思いますね。

★NO,1!イチオシ!

 まあここは私的には雪になっちゃいますね。。。
 幼妻、という部分のステータスや見た目の好みも大きいですけど、性格的にもこの子みたいに古風できっちりしていて、だけどどこか不器用で危うさがあるタイプってのは本当に好きですね。なんとなく私の中ではウィッチズガーデンの涼乃を彷彿とさせます。
 そういうタイプだからこそできる飛躍の踏み幅の大きさとかも含めて、非常に情味があって良かったなと思いますし、基本完璧でありたいと思いつつ、気負い過ぎたり、時にくだらないミスをして凹むのを慰めて支え合っていく、なんて空気感もまた微笑ましく、その未だ未完成の良妻感がすこぶるバランス良く表現されていて満足でしたね。

★NO,2〜

 次いでは愛子ですねー。
 一番年上ではあるし、スタイル的にも大人の女性をイメージさせますが、実態的にはかなり無邪気で可愛らしいところも強く、雪のように肩肘張らず自然体で良妻でいられる、というところに得も言われぬ魅力が溢れていたと思います。
 意外と愛嬌や度胸もあるしノリもいいので、その点でもすごく相性の良さを感じさせるのが素敵でしたし、期待以上に楽しめた、というのが率直なところですね。

 無論乃々も可愛かったです。
 他の二人に比べて将来の夢はお嫁さん〜的な比率は低いですし、自分の夢に向かって邁進する姿、それに触発される主人公という味付けは他二人とは一線を画していたりと、これはこれで良さが溢れていました。
 ただそういう設定だと尚更にシナリオ面での波風のなさは気にかかるし、作中でも言及があるように、新妻感よりは相棒感の方がより強い、友達感覚ヒロインではあるので、コンセプトとの噛み合わせという意味で他二人に一歩譲るところはあるかなと思いましたねる

 そして穂花ちゃんの立ち絵がないバグはどのパッチで直りますか(笑)。
 まあ作業量的にも、シリーズのスタンス的にもそれが望めないのはわかっていましたけど、やっぱりこういう子が快活無邪気に飛び回る立ち絵があれば可愛いのになぁー、と、ロリスキーとはまた違うベクトルでの、シナリオスパイス的な意味で子供スキーな私としては切なく思ってしまうのでした。。。


CG(19/20)

★全体評価

 ラブリケ2からこのシリーズに入った身としては、やっぱりこの絵は馴染むなぁ、というのはあります。
 全体的に可愛らしく清潔感があり、それでいて艶めかしさも兼備しており素敵だなぁ、と思いますし、立ち絵のエモートセットで作業量多そうな中で相変わらずの安定感で、その辺は高く評価できるなと感じますね。
 
 ただホント、サブの立ち絵実装はあって欲しいなぁ、とは思うんですけどね。どうしてもヒロイン同士が交流するわけでもないから、その辺で見た目の寂しさはあるというか。

★立ち絵

 ポーズはヒロインで2つずつ、腕差分もあるけれど素体自体は少なめですね。
 ただそれをベースにエモートであれこれ動くので自由度は高く、色々なアクションをイメージできる汎用性もあるのでその点は流石の出来です。
 特に雪の正面向きからの反応が愛らしくてグッドでした。

 服飾は10〜12種類と流石の素材量でありました。
 無論全部がバランス良く使われるわけでもないですが、しっかり季節感なども反映しつつ、それぞれのヒロインらしさを残しつつエロゲらしく露出は多めの扇情的なものが多くて、目に楽しい揃えでしたね。
 特にお気に入りは雪冬制服(黒ストー!)、部屋着、乃々の水着あたりかなぁ。でも基本的にどれも美しく可愛かったですね。

 表情差分はある意味組み合わせ無限大的な所はあるので一概には言いにくいですが、基本的には個性にマッチした反応、仕草、表情を展開してくれていますし、見ていて違和感があるところもなかったので良かったと思いますね。
 特に雪の拗ねたり半泣きになったりの顔、愛子の困り笑顔あたりは抜群に可愛かったです。

★1枚絵

 全部で90枚、ヒロイン均一30枚という割り振りですね。
 かつ、まぁ微エロいのもありますが基本的に日常とHシーンが半分ずつ、その代わり1シーンにつき1枚、という素材量になっていて、ここも画一的な感は強いですが、でも日常シーンが5割、という比率自体は個人的には嬉しかったです。
 出来も非常に安定していて可愛くもエロく、実に満足でした。

 特にお気に入りは5枚。
 1枚目は愛子スケート、このおっかなびっくり感が可愛いですし、出来た時の嬉しそうな感じとのかみ合わせが好きです。
 2枚目は愛子水着正常位、背徳感を噛み締めつつの雰囲気とボディラインが好みでしたね。
 3枚目は雪告白、この情感溢れる光景と歓喜の涙の組み合わせは反則的に可愛くもいじらしいです。
 4枚目は雪騎乗位、スレンダーな子のペタンとした騎乗位大好きです。
 5枚目は乃々と一緒にお風呂、この健康美とリラックス感がなんかツボでしたね。

 その他も基本的に全部好きですね。やっぱりこのエロスは唇に宿ってる気がするなぁ。


BGM(17/20)

★全体評価

 季節感や情緒、キャラ性を加味しつつ、バランス良く質量ともに安定している出来とは思いますが、反面どうしても突き抜けたものはなくこじんまりとまとまっている感じもありますね。
 決して悪くはないですが、シナリオ面での山場が少ないという点も含めて、音楽が強く印象に残る場面がなかったのも、改めて聴いてガツンと来ないところに影響しているかもしれません。

★ボーカル曲

 全部で4曲、EDがキャラ別になっていますね。
 OPの『幸せなキスを』は、まぁタイトルそのままに柔らかく輝かしい世界観の中で、純粋無垢な色味での幸せをそのまま象ったような澄み切った印象です。
 曲としてもバランス良く構成されていますが、逆に強く印象に引っ掛かるフレーズもなくてスーッと耳元を心地よく素通りしてしまうようなイメージですね。

 EDはそれぞれキャラの個性を強く反映した内容になっていますし、純粋な音楽性の面ではやっぱりどうしても一歩引いてしまうのはあって、悪くはないですが特に染み入るほどでもなかった、というところです。

★BGM

 全部で32曲と水準はクリアしていると思います。
 質的にも穏やかにゲームの雰囲気を下支えしていて、特にでしゃばるところもなくその意味では優秀ですが、逆に特別感や、ここ一番でのインパクトもなかった、という印象です。

 お気に入りは『陽の溢れるこの町で』『幸多き毎日に』『Snow Planet』『Activity』『あぜ道だって君となら』『君に、あなたに』『触れ合って』『真っ白な雪みたいに』『大好きという花束を』『冬、寒空の下で君と』『永遠の誓いを』あたりですね。


システム(7/10)

★演出

 基本的には良好ですね。
 立ち絵は当然コミカルかつ愛らしく動きまくりますし、1枚絵も多彩な差分と効果的な演出で情感はたっぷり感じさせて悪くはありません。
 ただどうしてもシナリオ面での表現に限界はあるし、あくまでヒロインの魅力をとことんまで引き出すことに特化した演出、という観点で間違いないですし、その意味では素晴らしかった、というところです。
 OPムービーも爽やかさと幸福感をしっかり裏打ちした情景が紡がれていて中々ですね。

★システム

 まず基本的な操作項目としては、特別優れたところはないけど必要なものは揃っている感じですね。
 操作性の面でも難しさはなくいつも通りですし、ただジャンプ系統はないのでその辺リプレイ時には面倒さが出てきます。

 そして今回はとにかくシステム面でのバグ、不具合が多発していて辟易しました。
 ボイス反応とかセーブ箇所の不具合くらいならまだしも、強制終了が頻発するのはうわぁ…………って感じでしたし、段階的に対症的なパッチが出るもののそれでも直り切らず、しかもかえって既読判定が全部リセットされてプレイ感としてはめんどくさくなる始末なので、これは正直困りものです。
 これまでシステム面でここまでドンマイだったことはないはずなので、なんでこうなった?とは思いますか、ともあれ上でも触れたように、今からやろうかな、と思っている人は、これで大丈夫です!というアナウンスが出ているパッチが揃うまで待機しておいた方が無難だと思いますね。


総合(79/100)

 総プレイ時間22時間くらい。共通は1時間程度で、後は各ヒロイン結婚までで2時間ちょっと、新妻編で5時間弱、という感じではないかと思います。
 話を進めるだけなら特に難しいところはないですし、シーン回収もある程度ステータス確保したところでヒントに沿ってアイテム収集に努めればいいだけなので、CGを埋めるだけならそこまで難しくはなかったですかね。ただシーンの差分まで全部は拾い切れてないと思うので、完璧を期すならもう少し時間が必要かもです。

 あとどうしてもバグに足を止められた所は多いので、それが解消されないと、ただでさえ没入感が強くない所に余計に阻害要因となるので注意ですね。総合的にもそこが足引っ張ってのこの点数、って感じはありますし。
 総じてコンセプト的に面白味はあるものの、このシリーズのシステム面との親和性が微妙な事もあり、個人的には面白かったけどうーんもうちょっとなぁー、と不満に思うところも相応にあった、という感じですね。
 ヒロインも3人でフルプライスとあまりお得感はないですし、3人の内2人はかなり好み、くらいの配分なら吶喊してもいいかな、という印象です。目当てがひとりだけだとシナリオの画一性にマンネリ感を覚えてしまうかも、というところで、お勧め度はそこまで高くないですかね。
posted by クローバー at 05:29| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月11日

グリザイア ファントムトリガー vol,1・2

 全年齢で分割商法と微妙に気に食わないところはありつつも、やっぱりグリザイアシリーズは好きなのでこっちり買いましたとさ。

シナリオ(20/30)

 悲嘆の中で伸びゆく芽。

★概要

 あらすじとしては書きにくいのでサラッと概要にしておきます。
 今作はフロントウイングの人気シリーズ、グリザイアの世界観をそのまま踏襲した物語になります。
 世の中に対するペシミスティックでシニカルな視座を湛えつつ、それでもその中で漫然と生かされるだけでなく、数少ない選択肢の中から能動的に生きる意志を持って現実に立ち向かう事で、その中からしか見出せない輝きや価値を追求していくあたりは、過去作ともリンクするテーマ性を保持しています。

 今回はどちらかというと群像劇的な仕上がりになっており、一応主人公格のキャラはいるものの、普通のADV的に最終的に主人公がヒロインを恋愛的にも攻略する、みたいな空気感は今のところさっぱりなく、あくまでもこのシリーズらしい過酷な境遇の中で、ひたむきに前を見て生きる少女達のありようを、その価値観の特異性を抉っていく点に特化しているような感じですね。

★テキスト

 ハードボイルド、というと言い過ぎではありますが、どこか硬骨の香りが漂う文体は今回も健在ですね。
 言い換えれば火薬の匂いと手触りが顕著な読み口というか、色々と危うさや不条理が背景に潜んでいると承知しつつも、それでも今を懸命に、出来るだけ楽しく生きるという想いを共有する舞台性をしっかり滲ませてくる、というところです。

 いつもながらに歯切れよく、テンポよく、前フリなしにドカッと専門知識ぶっこんでくる遠慮のなさも含めてらしいなぁ、と思います。強いて言えばこういう作品だとTIPS的な補足があった方が親切だろうなとは思いますが、基本重火器業界に全く無頓着な私でも、ふーんそんなものかー、くらいのノリで大体楽しめるので問題はないはずです。
 ヒロインズもそれぞれに個性が際立っていて、それがぶつかり合う中での丁々発止は実に面白いですね。というかタナトスさん相変わらずすぎる。。。

★ルート構成

 なんてものはありません。一本道です。
 まあいずれ物語が急所に差し掛かったらバッド派生とか出てくるかもですが、今のところはそういうところは一切なし、ただ純粋に物語を楽しんでください、というところです。

★シナリオ

 基本的には一話完結方式のオムニバス的なつくりにはなっています。
 ヒロインズが所属する学園の背景など、グリザイアの楽園以後の状況の変化を色々と思わせぶりに見せつつ、結果として訓練を兼ねた形で現場の最前線に立つも、まだまだ至らない事も多い中、様々な事件を通じてヒロインの個性や魅力、必死に現実の中に居場所を作ろうとする様を投射していくことになるでしょう。

 一話目に関しては、新任の担任である秋桜里視点がメインで進んでいって、一応自身も脛に傷持つ身でありつつ、それでも普通の世界で育ってきた故の価値観のズレに煩悶しながら、それでも大人として、担任としてどう向き合っていくかを見出していくことになります。
 彼女がこの舞台に一応に馴染むための契機を紡ぎつつ、個々のヒロインのイメージを紹介する巻、という見立てでいいでしょう。

 二話目は、可愛い新キャラも出して引きを作りつつ、また外から降りかかってきた火の粉を払う中で、主にヒロインの一人であるレナの境遇や現状、そして希望にスポットを当てていく形になっています。
 おそらくこの先、三話目のパッケージは桐花であるように、五話目まででヒロイン一人ずつの過去と今を掘り下げる物語が展開されるのは予想出来ますし、その上でより大きな壁に全員で立ち向かうという王道的な展開が待っているのだろうとは推測できますね。

 物語としてもきちんと一話ずつで、読み手がスッキリした読後感を味わえる程度の完結感は醸し出しており、勿論社会の裏側の歯車として、いつ理不尽な要求にのまれるともしれない不安はありつつ、それでもこの一時の平和がかけがえなく愛しい、と思わせるだけのつくりにはなっています。
 この辺直近でプレイしたここのつに比べると、引きの清々しさで明確にこちらの方が分割という手法にマッチした形ですかね。まあ分割すんな、ってぶっちゃけた話もなくはないですが。。。

 ともあれ、舞台としてはどういようもなく殺伐とした雰囲気は孕みつつ、学園という檻でもあり保護舎でもある舞台の中で、能動的に育まれる戦友的な絆の美しさは流石ですし、まあよくそうボロボロと事件が舞い込んできたリ、巻き込まれたりするよね、って苦笑いする部分はあれど、期待通りの面白さは見せてくれたと思っています。
 しかしこれ、楽園から数年後が舞台って事ではあるのですが、いずれ向こうのあの二人も出てくるのかしら?と、一応PV的な部分ではその辺も示唆されていたし楽しみはありますね。というかタナトスさんの中の人って、この場合どういうシステムで形成されていたんだっけ?と、ちょっとうろ覚えな部分もあって、タナトスさんスキーな私としては、なんとなくグリザイア本編シリーズ、特にエンジェリック・ハウルをリプレイしたい衝動に駆られるのでした。。。

 内容的に細かく具体的に拾っていくほどの尺でもないですし、今日も手抜きざっくりな感想になってしまいますが、一先ずキックオフとしては掴みはいいと思いますし、後はこの先きちんとまともなスパンでリリースし続けてくれることを願うのみです。
 現時点では心にそれなりに響くものはありつつ、まだそれなり、という評価にしか出来ないので点数としては可もなく不可もなくのこのくらいに落ち着けておきますが、最終的な着地点をどういう形に見ているのか、という部分も含めて先行きには興味が尽きないですね。


キャラ(20/20)

★全体評価

 こういう学園に在籍せざるを得ないヒロイン達ですから一癖も二癖もあるのは当たり前で、むしろこれでも本編シリーズよりはとっつきやすいイメージはありますね。
 色々ぶっ飛んだところはあれ、大切なものを守りたいという思いの表出にかけては誰しもが素敵なものを持っていますし、その上にそれぞれの個性をしっかり組み上げている感じで、出番自体はまだ少ないヒロインでも印象度はかなり高く仕上がっていると思います。
 脇の大人たちのありようも含めていかにもだなぁ、と思わせるつくりですし、特にマイナス要因はなかったかなと思いますね。

★NO,1!イチオシ!

 今のところ桐花が一番好きですかねー。
 まあちっちゃい子だから、って部分は見逃せないですが(笑)、ああいうある意味確信犯的なツンデレというか、そういう風に警戒から入る、というありようの裏側に、身内として認めた相手への優しさや思いやりをしっかり隠し持っていて、でもそれが周りには筒抜け、ってところが愛らしいと言いますか、なんか好き。
 次は彼女の話っぽいので非常に楽しみです。

★NO,2〜

 クリスも御多分に漏れず好きなタイプ。こういう縁の下の力持ち的なおっとりしたヒロインはやはりいいですし、けど芯には頑ななものもある、という、未だ見えない顔の部分に想いを馳せると、むしろ守ってあげたい気分になるタイプじゃないかな、と期待感が膨らみます。
 レナの子犬的な懐き方も可愛いですし、ムラサキの掴みどころのなさも面白くて、ヒロインは本当みんな嫌味なく可愛く仕上がっているなと思います。

 チョコバニラも今後出番増えるといいな、と思うほどには魅力的で、しかしバニラってやっぱり実は…………なんでしょうかね?となるといずれ、姉妹揃ってレナとはガチバトる羽目になるんじゃ(笑)。
 あとタナトスさーん、相変わらずいい性格してますね(笑)。本体ともどこかで遭遇できることをチラッと期待しておきたいところです。


CG(17/20)

★全体評価

 基本的にシリーズ続投の形で世界観の違和は全くなく、コミカルでありつつどこか陰影的なキャラ造型は流石だな、と思います。
 まあでも質的に超好みか、と言われるとそこまででもなく、量的にも二つセットで、値段を鑑みると普通くらいなので、評価としてはとりあえずこの辺で様子見、という感じです。

★立ち絵

 現状は必要な素材のみ、という塩梅で、いずれシナリオ的に必要が出てくれば増えていくのかな?と思いつつ、今のところでもそれぞれの個性はしっかり出ていて可愛いは可愛いですね。
 ポーズはヒロインで基本2種類ずつかなと思いますし、それぞれに個性や躍動感が感じられるところは素敵です。
 服飾はまだほぼ制服オンリー、という形ですけど、いずれその辺も追加されていくといいなと思いつつですね。
 表情差分もこのシリーズらしい遊び心は多彩に詰め込まれていて、コミカルで可愛くもありつつ、シリアスな場面との温度差、そちら側の顔というものもしっかり覗かせてくれていて悪くないですね。

★1枚絵

 vol,1が通常20枚にSD3枚、vol,2が21枚に3枚、という配分です。基本一本2000円とすればまず水準にはあるでしょう。vol,1は紹介編なので満遍なく、vol,2はスポットキャラのレナ関連がかなり多くなっています。
 しっかり日常のほのぼの感と、戦場の殺伐感を描き分ける画力はいつもながら流石ですし、そのメリハリがあればこそ心に響くところも大きい、という感じで、基本的にいい出来だと思います。

 まあ特にお気に入り、ってほどガツンときたのもないっちゃないんですが、強いて言うならvol,1での着替えのクリスと、あとvol,2の向こうの教官とチョコバニラあたりが良かったですね。最後のメシウマもやっぱり感じ入るところはありました。


BGM(18/20)

★全体評価

 とりあえずvol,1〜2の間で、しっかりシナリオやキャラに合わせての曲追加がしっかり為されていたのは高く評価したいです。どうしてもこういう連作ものだと、音楽は使いまわしの部分が強く出てしまいがちですし、そこを払拭してくれたのは大きいですね。
 その上で量的には水準はクリアしていますし、出来もこのシリーズらしいスタイリッシュさと物悲しさ、勇壮さをしっかり醸し出していて良かったと思います。

★ボーカル曲

 全部で2曲。
 OPの『世界の果て』は、どこか終末感を孕みつつも、それでも前向きに、という雰囲気はグリザイアの系譜を感じさせますし、本編よりは明るい、に更にシフトしている点をどう感じるか、ですけど、少なくとも現状のこの作品のイメージにはマッチしていると思いますね。
 サビの疾走感なんかもさもありなんですし、普通にいい曲だなと思います。

 EDの『きみと僕の小さな願い』も、手にしたささやかな幸せをしっかり守り抜いていくという前向きな決意がそのまま反映したような色合いで、曲としてはOPの方が好きかな、とは思いますけど、特に違和感はなくスッと入ってくる曲ですね。

 まあ現状はこれで良しとして、その上でシリーズが進む中、大きな場面転換のところでより深刻さと悲壮感を背負った本編的なボーカルが新規投入されていくのを期待、というところです。

★BGM

 1時点で17曲、そこに2で8曲追加されて25曲ですね。
 全体的にスピード感があり迫力ある曲も多く、その上でしっかりしんみりさせるところではそれらしい雰囲気を強く出してくるメリハリ感もあり、バランスのいい構成だと思います。
 質も平均して高いですし、耳に優しく響きますね。

 特にお気に入りは『ゆき場のない僕らの場所』です。やっぱりこういうしっとり柔らかく、透明で今にも砕けそうな脆さを孕みつつ、でもだからこそ温かく愛おしい、という空気を滲ませるピアノの旋律は大好物ですね。
 その他お気に入りは『S・O・R・D』『Get Heart』『誰ソ彼』『Mission start』『Missing link』『午睡のティータイム』『ソメイヨシノ』『Machinary』『SOUL SPEED』『Bloody collar』『memento』あたりですね。


システム(9/10)

★演出

 基本的にはコミカルに動くし、戦闘シーンにもそこそこしっかりと臨場感はあって、この辺はシリーズで培った部分をしっかり投影できていますね。
 OPムービーもこのシリーズらしいどこか角張って無機質な空気感をスタイリッシュに表現していて中々良かったと思います。

 ただあのEDムービー…………いったいフロントウイングはどこに向かっているのか。。。
 そもそもあれ実写なのかCGなのかも私には判別つかなかったですが、正直あれで何を表現したいのか、何が狙いなのかピンとくるものはなかったなぁ、というのはありますかね。どうにも場違いな印象ばかりが募りました。

★システム

 基本的なシステム、操作性には特に問題なしですね。ジャンプ系統もより細かく搭載されるようになりましたし、まあそもそもシステム面で善し悪しを問うほどの尺でもない、という部分はありますが(笑)、大過なくスムーズにプレイできたので可もなく不可もなく、です。


総合(84/100)

 総プレイ時間8時間。それぞれじっくりプレイして4時間前後と見ておけば問題なく、まあこちらも値段相応、話の区切りとしても丁度緊迫感が噛み合う程度に仕上がっていると思います。
 現状ではまだ最終的な狙いが見え切らないのでなんともですが、取っ掛かりとしては普通に楽しく、グリザイアシリーズらしさも存分に孕んでいるので、ファンなら追い掛けてみても損はしないと思います。一応こちらは1話ごとに読み手にも気分の区切りをつけてくれる構成になってますし、その点ではここのつより敷居は低そう。

 まあでもいずれコンプリート版とかも出しそうですし、多分ですけど恋愛色もほぼないのではないかと思われるので、女の子が殺伐とした世界で戦うお話が好きだー、って特化的な趣味があるならともかく、完結まで待っていても特に不利益はないんじゃないかなとは思いますけどね。
posted by クローバー at 06:13| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月09日

D.S.i.F. −Dal Segno− in Future

 特に目立った新規コンテンツもないベーシックなFDなので、お値段考えるとコスパ的には微妙かな、とは思ったのですが、やはり魔王の娘様の可愛さを堪能したい気持ちには逆らえずにサクッと購入。

シナリオ(17/30)

 奇跡の先に紡ぐ道。

★あらすじ・概要

 この作品は、2016年4月に発売されたD.S.−Dal Segno−のFDになります。
 特に目立った追加コンテンツはなく、本編では辛い現実から目を背けて楽園の優しさに包まれていたヒロイン達が、主人公の介添えを得て現実に向き合う強さを手にするまでの過程がメインでしたが、ここではその先、具体的にどう現実の中に自信の理想を落とし込んでいくかの一歩目を綴っています。

★テキスト

 本編と同じく、それぞれの文体の癖は生かしつつ、全体として神秘的・抒情的な雰囲気を醸し出す語り口であり、相変わらずひまりとの掛け合いはなにかずれてる気もしなくはないんですが(笑)、まあ概ね問題なくスラスラ読める、プレーンな仕上がりになっていると思います。

★ルート構成

 大枠の物語は、本編から約一年後の冬を舞台にスタートします。
 ある程度寮のみんなとわいわい楽しむ集合イベントが最序盤にいくつか用意されていて、その中で実は誰と恋人になっているんだ、と吐露する事で、大枠の流れの中に個別イベントが挿入されていく、という、少し変わったつくりで序盤は進んでいきます。
 とはいえ選択肢的には一切難しいところはなく、その後の物語を見たいヒロインから選んでいけばいいだけです。

 その共通的展開の合間でも多少イチャラブ展開は挿入され、その上で更にその後に、固有ヒロインとのシナリオが展開されていくことになります。
 そこでも基本選択肢はなく一本道なのですが、地味に遥月ルートだけ謎のクイズ大会にガチで参加させられるので、そこだけ注意が必要です。クイズでズタボロだったらどうなるかは試してないですが、当該箇所手前でセーブを残しておく方が無難でしょう。

★シナリオ

 基本的には、ヒロイン達が自分の殻に籠っている中で、徐々に現実との折り合いがつかなくなってより悲劇的な方向に転がっていきかねないのを、奇跡の力を借りて押し留めた、というのが本編の大半の要素を占めていた中で、そこで紡ぎ切れなかっだ部分を改めて補完する、という内容であるのは間違いないですね。

 今更に本編感想読み返すと、まあこれだけファジーな作品によく頑張って考察しようとしてるなぁと自分を誉めてあげたくなりますが(笑)、どうあれ自然科学的な側面からのフォローは今回も薄く、またヒロイン達の立ち位置的にも中々に都合のいい展開にはなっていました。
 こういう後日談共通、的な構成は中々斬新ではありますけど、一応これ、主人公が介在しないとそれぞれのヒロインが抱える葛藤は解決しない構成ではある筈で、本編依愛の外的要因性などを鑑みても、この時期にみんなが健やかに和気藹々としていられる、というのは、やはり構造的にクラウド的ななにか、クローバーのネックレスを通じて波及する心性の変化、というものを前提にしないと成り立たんなと。

 その土台が脆すぎる、って話も本編感想でしましたけど、今回もそのあたりの仕組みに対する説得的かつ積極的なフォローは特になく、しかも屋上屋を重ねる形でそこにもうひとつ優しい奇跡を投影してしまっているのはいかにもだなぁ、と苦笑いさせられました。
 まあ少なくとも感情的には、主人公が手を差し伸べなければ永遠に救われない、という悲嘆はそれはそれで嫌なので、いかにご都合的で説得性がなかろうと、ちゃんとみんな幸せに向かって歩み始めているんですよ、という空気感を強引にでもねじこんでくるのはひとつのやり方ではある、とは思いますけどね。

 ともあれ、その後日談共通のクリパや旅行イベントの中に、ちょくちょく恋愛対象ヒロインとのイチャラブは挟みつつ、それを情緒面での足掛かりに個別に入っていく流れは悪くないと思います。
 ただアレですよ、この旅行終わりが年末で、そこから個別に繋いでいくのに、なぜか一部ヒロインルートは時間が巻き戻ってスタートするという。。。この辺の整合性の甘さも相変わらずなんですよね、まぁ一種の回想的な観念で汲み取ればそれでいい、という部分もありますけれど。
 まあぶっちゃけ依愛シナリオなんですけどね、これ本編も地味に外的要因乱発する癌だったしなんだかなぁ。

 或いはその辺、更に時間が過ぎての夏スタート、という解釈も不可能ではないのですけど、今回のテーマと時系列的にそれは難しいところだと思うんですよね。
 基本的なテーマとしては、本編で現実に向き合う足掛かりは出来た、じゃあその上で、しっかりそれを克服して自分らしい道を切り開く端緒を紡ごう、というところになるわけで、それは主人公ヒロイン達の学年的な部分でもうっすら示唆されるところだと思うんです。

 要は学生生活もあと残り僅か、と終わりが見えてきて、いつまでも楽園に安座してはいられないという面の現実もひたひたと足音を立てて迫ってくる中で、過去と折り合いをつけつつ、未来に自分が為したい事を見出すタイミングとしては必然性があるわけで。
 まあこの学園が何年制だ、と明示されてるわけでもないですが、普通に考えて更に一年後だと、もうその先の進路に迷ってる場合じゃないから!既に路頭に迷ってますからっ!残念っ!(👈げに古い。。。)ってなるし、その辺でも扱いに困る部分だなと。
 その意味で、乃絵里だけは当人は少なくともその問題にまだ直面する必要がないし、それ故にああいう家族的な部分を色濃く打ち出した方向性に特化している、とも見做せますね。

 そんな構成面での齟齬はともかく、内容的には本当に、これも本編でやって欲しい内容だったよなぁ、とは正直思わなくはないです。。。
 本編どうしてもシナリオ尺は微妙だったし、突発的なすったもんだばかりで腰を落ち着けてイチャラブも出来ていない、シーン数も少ないというわけで、この内容が加われば水準は大きく超えるかもだけど、それでも贅沢過ぎるくらいポリューミー、ってことにはならないと思うんですよねー。

 ただ流石に今回追加コンテンツは特になし、という中で、ひとつひとつのシナリオはそれなりに尺は取って、じっくり二人の問題に向き合いつつイチャラブする展開は丁寧に織り込んでくれていますし、シリーズ全体としての分割感はどうあれ、本編より素直に楽しめたところは大きかったです。
 やっぱりその辺はヒロインが変に意固地だったり後ろ向きだったり、そういうめんどくさい要素がほぼほぼ解消されている上でだからではあるし、各々の個性を生かした将来像をきちんと提示できているのもプラス材料だったかなと。

 その上で個別評価するなら、遥月>ひまり=乃絵里>依愛>>天くらいですね。
 天は本編ラストがああで、今回もそれこそ白昼夢的な奇跡の力に拠った完全におまけ程度の扱いなので仕方ないところで、依愛は今回もキャラとしては一番好きなのにシナリオ面では粗が目立つなぁ、という話。まああれですんなり才能全開までいかなかっただけ良心的ではありますけれど。

 乃絵里シナリオの評価のほとんどは鳴可愛い!に尽きる部分はありますが(笑)、お互いにないものを羨み合う中で、それを素直にさらすことで家族としてのステップアップを為していく構図は、ベタだけど綺麗で良かったなと思います。
 ひまりも、まだ怯えを残しつつも、主人公の献身的な支えを得て真っ直ぐトラウマに直面し、その中から自分の道を見出していく王道展開で、ヒロインとしても本編からの長足の進歩を感じさせる丁寧なつくりが良かったですね。

 ただシナリオとしては結局本編同様遥月が一番安定して面白かった気はします。
 まあ最後の地力クイズ大会は必要だったのか悩ましいところですけど、そういう遊び心も含めて、色々と難しい立ち位置の遥月にしっかり寄り添う様が描けていましたし、なにより心を重ね合わせて色々な面を見せるようになった遥月がかなり可愛かったですからねー。

 まとめると、本編ほどネガティヴな部分は少なく、といってそれを積極的に補完してくれるほどではなく、一応個別突入直前に、天がヒロインズにネックレスを渡した時の情景を挿入するなどの工夫は見られましたけど、総じて尖ったところはない平均的に丁寧なFD、という見立てでいいと思います。
 なので点数的にもそれに応じたところで、本編の不満がスッキリ解消されたわけではないけれど、その影響を引きずるほどではない感じですね。ごく普通に面白かった、というところです。

 あと鳴が攻略できない致命的なバグは健在ですが(笑)、まあこの辺はいつものサーカス商法的なアレでしょうかね?
 鳴や奏、藍など魅力的なサブヒロインは結構出てきたので、この次は本編+FDに新規ヒロイン昇格をセットにしたコンシューマ版が出て、更に再移植18禁版が出る、とかまで考えてしまいます。。。
 本来構成的には他のヒロインが割り込む猶予はないっちゃないはずなんですけどね、その辺も奇跡の力でなんとかしてしまいそうなのが怖いところです。でもそうやって文句垂れつつ、鳴が攻略できる再移植版が出たらきっと買っちゃうダメダメな私もいそうですが(笑)。


キャラ(20/20)

★全体評価

 どうしても本編は現実に向き合いたくない、という回避的素養が強く出てしまう構成だったので、ヒロインズでもその面でうーん、となるところは多かっただけに、今回そのネガ要素がほぼ払拭されて、純粋にまともな感性の中で恋に耽溺しているヒロインを見ているのは楽しかったですね。
 本編では見られなかった世界観や思想の広がり、成長要素も結構あるので、やっぱりこれは本編で導入しなきゃいけない部分だよなぁ、という感はありつつ、取り立てて割り引く要素はない、というところです。

★NO,1!イチオシ!

 今回も魔王の娘様は大層かわゆくございました。
 変幻自在に魔王モードと姫モードを行き来しつつ、その中で滲み出る本音や弱さを含めて、少しずつでも真っ直ぐ発信できるようになっているのは感無量ですし、あーやっぱりいいなぁ、好きだなぁと思う次第。
 ラストの姫モード逆プロポーズ的なのとか最強に愛らしかったですしねー、CV力コミコミで今回も大満足でした。

★NO,2〜

 正直今回ここまで鳴に出番あるとは思ってなかったので、乃絵里シナリオでガッツリ出てきてくれて本当に嬉しい誤算でした。
 そして見た目も性格も本当に好みど真ん中というか、サーカス的に言うとこれまた原点回帰で音夢っぽさがある妹で本当に可愛いですし、CVも小鳥居さんだから本当に耳福でしてね、乃絵里ボイスとセットでずっとこの幸せ時空に浸っていたい気持ちにさせられましたぜ。
 乃絵里も今回は嫌な部分がほぼ解消はされていて、お調子者なのは相変わらずだけど色々自覚も出ていて少し大人っぽく、それでいてより可愛くなったな、とは感じました。

 遥月やひまりも、本編では抑圧されていた部分が解放されて色々新たな一面を見せてくれましたし、その快活な可愛さはすごく良かったと思います。
 あと藍も基本賑やかしだけど真っ直ぐで可愛い子ではありますよね、結構好き。


CG(18/20)

★全体評価

 本編同様の二人原画でやや雰囲気は違うのですが、それでも作風とキャライメージにはきっちりマッチした割り振りですし、質の面では本編よりも更に洗練されている感じですごく良かったです。
 ただ量的には、いくらFDとはいえ値段考えるとちょっと物足りないかなぁ、というのはあり、総合してこの点数になるかな、というところですね。

★立ち絵

 新規素材は浴衣や冬服などの新衣装に、あと鳴&藍の立ち絵素材追加あたりですかね。奏もポーズ差分増えてたかもしれません。
 鳴の横向きポーズとか、こちらの制服姿とかは非常に眼福でしたし、藍も凛とした雰囲気の立ち絵はかなり好き。浴衣は遥月が一番似合ってると思います。

★1枚絵

 こちらは全部で56枚、まあ8800円也ですのでもう少しあって欲しいとは思うのですが、まあFDとしては水準と言えば水準、ですかね。
 ただ質は全体的に高く、どちらの側も本編より活き活きした愛らしいヒロインに仕上がっているなと感じました。

 特にお気に入りは5枚ですね。
 1枚目はひまりと園長、温かい抱擁で全てのわだかまりが溶けていく様は本当に美しく映えていました。
 2枚目はひまり屈曲位、このボディラインの美しさと艶めかしさは中々にヒットしましたね。
 3枚目は遥月生徒会室正常位、この絶妙の脱がせ具合とくねり方、艶美な表情が三位一体で素敵です。
 4枚目は依愛逆プロポーズ、コロコロと表情を変えつつとことん愛らしく恥じらいを感じさせるのが好きです。
 5枚目は乃絵里騎乗位、この健康美と躍動感にはかなり惹かれるものがありましたねー。

 その他お気に入りはまあ大体全部可愛かったと思いますよホント。今回はとても安定しておりました。


BGM(16/20)

★全体評価など

 新規追加はボーカル5曲にBGM6曲だと思われます。
 ボーカルはFDとは思えない豪華さですし、本編同様にしっかり感傷的なシーンでの挿入歌としての使われ方が贅沢で中々良かったですね。
 OPの『奇跡メロディ』は、いかにも、って雰囲気の広がりと爽快感が中々に素敵で、挿入歌の中では『奇跡のいたずら』と『奏で愛』、特に後者の懐古的な空気を醸すサーカス曲らしいメロディラインはかなり気に入ってます。

 BGMでは『白く輝く』と『奇跡の予感』がいい曲ですね。


システム(8/10)

★演出・システム

 演出面ではほぼ本編準拠で、特に目新しいものはないですし水準かな、というところ。
 OPムービーも爽やかでセンスいい仕上がりですけど、特段インパクトがある、というほどではないですね。

 システムはいつもながらディスクレス化対応のめんどさとか、レスポンスの悪さとか気になるところは多いですけど、致命的にプレイ感を疎外するほどではなく、というところですか。これでもDCVの頃よりは改善されたと思うのですが、もうちょいなんとかしてほしいですけどね。


総合(79/100)

 総プレイ時間は11時間くらい。共通イベントが1,5時間ちょいで、そこの挿入イベント込みで個別が2〜2,5時間くらい、天だけは30分ちょっと、という配分です。

 まあFDとしては可もなく不可もなく、一応本編で続きが見たいと思った部分はしっかり補完してくれてはいますが、世界観の補強まではしてくれてないのが痛し痒し。
 本編がすごく好みだった、という人なら今回の内容も楽しめる部分は大きいでしょうし、買って損はしないと思いますが、本編セットとかで新たにやろう、と思うなら先に体験版で雰囲気は見た方が良いかと。
 ついでに、いずれより完全版っぽいのが出る可能性も含めて、この時点でおススメだからどうぞ、とは言い難い部分もやっぱりあるので難しいですね。

 まあ私としては、目当ての依愛が今回も途轍もなく可愛かったですし、予想外に鳴の出番が多くてときめいたので満足度はされなりに高いです…………けどそれって、ほぼほぼCV力に依存している評価かもしれませんな。。。

 
 
posted by クローバー at 05:17| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月04日

9−nine− ここのつここのかここのいろ

 まずタイトルをどう書くべきかで悩むこのゲームですが、原画つばすさんでななりんあけいろのライターさんならまず面白いだろう、という予断の元に、お手頃価格であるのもあってサクッと購入。

シナリオ(16/30)

 なんたる消化不良。

★あらすじ

 主人公はわけあって一人暮らしをしているものの、家族仲は良好で特に問題を抱えていないごく普通の学生でした。

 ある日、知り合いの神社での町おこしイベントの手伝いをしていたとき、お披露目をしていた神社の神器が突然壊れ、それと近くして大きな地震が発生するという不穏な事態に遭遇します。
 その場では特段大きな混乱もなく、主人公も素直に帰宅したものの、後に別口で手伝いに来ていたクラスメイトの都に、不思議な髪飾りを見せられ、これの持ち主を探していると相談を受けて。
 心当たりのない主人公は首を横に振るものの、その日を境に主人公の周りで不思議な現象が続発するようになります。

 都の口にする、自然に手元に戻ってくる髪飾り、それと同様に神社で触れただけのぬいぐるみが突如自分の部屋に鎮座していたり、いきなり学園で発火事件が発生したりとてんやわんやで、その騒動を不思議な力を身につけた都と力を合わせて解決する過程で、自分達がなにか不可解な事象に巻き込まれている事に否応なく気付かされて。
 更には人体石化事件などという、犠牲者を伴うシャレにならない事件すら起きる中、とどめに部屋にいたぬいぐるみが突如喋り出し、先の神器の崩壊で別世界との結界が緩み、向こう側の世界のアイテム、人に特殊な力をもたらすアーティファクトが流出していると告げられ、そのぬいぐるみはそれを回収するためにこちらにきた、だから協力しろと高飛車に言い募ります。

 それでも人が良く正義感の強い都はそれをまともに受け止め、主人公もその都を放っておけないという理由で手伝いを買って出て。
 都と同じようにアーティファクトに見入られ覚醒していた主人公の妹の天とも協力体制を築き、まずはこの町にどのくらい潜在的なアーティファクトユーザーがいるのか、その炙り出しをしつつ事件の真相に肉薄していくことになります。

 果たして石化の能力を持つユーザーとは誰なのか?
 そもそもどうしてこの世界にそんな力が流出したのか?
 それが世界のありようにどのような変化をもたらすのか?
 その中で彼らは無事に事件を解決し、平穏な日常とそれ以上の関係性を紡ぐことが出来るのか?

 これは様々な謎を孕みつつ、それに真っ直ぐ向き合うことで徐々に芽生える自分の気持ちとも対峙していく、甘酸っぱい青春譚を織り交ぜた怪奇ミステリーです。

★テキスト 

 テキストは全体的に流暢流麗で、テンポよく、それでいて心情の息遣いが凄く素直で等身大で、どことなくホッとする雰囲気を保ちつつ、要所でのメリハリはしっかりつけてくるいかにもな文体ですね。
 掛け合いの面白さや本音と建前の使い分けなどの巧みさが、いわばアットホームな雰囲気をしっかり醸成してくれると同時に、シリアス面での息苦しさ、不気味さもしっかり担保していて、面白いのは間違いないですね。

 ただ個人的にちょっと思うのは、ぱれっとのコアユーザー向けの読み口としては微妙に的を外している感じもなくはない、って点ですかね。
 特に平然と猟奇的な展開や残酷な状況を淡々と作り出していく上に、それを必然的に通過しなくちゃいけない構成面とセットで、ある程度緩和はされているとはいえちょっと驚く部分は多かったです。いやまぁこれがシルプラならさもありなん、で済むんですけどね。。。

 でも少なくとも文章そのものにケチをつけたい部分はなかったですし、ツボを押さえた紡ぎ方でしっかりキャラの魅力、シナリオの引きを担保しているのでその点は良かったと思います。

★ルート構成

 一周目は選択肢なしの強制エンドになります。
 それを見た上で改めて二周目がスタートし、そこで当然ながら都寄りの選択肢をしっかり選んでいくことで、分岐点に至っての心情、なにが一番大切かのプライオリティが変化していて、その後の展開にも大きく影響が出る、という構成になっています。
 なので攻略面では特に悩むところも難しいところもないですし、ある意味で一本道と考えてもいいくらいだと思います。

★シナリオ

 とにかくこれだけですと色々と消化不良、という気持ちが一番強く出てしまう内容だったなと思います。
 ある意味導入編のような位置づけでもあったとは思いますし、世界観や設定の骨組みをそれなりにしっかり見せつつ、その肝要な部分はしっかり霧に包まれたままで進めていくのはいかにもミステリーの王道的な流れではありますが、結論から言えばこの作品だけでその謎の一端すらまともに解き明かされる事はありません。

 二人が追いかけていた人体石化事件は、最初の周ではどうしようもなく切ない結末に至ってしまいますし、勿論それを必然とするだけの理由づけはしっかり紡がれているものの、メーカー風土的な部分からしてもちょっとうわぁ、と唸ってしまうところで。
 その上での解決編、となるのかと思えばどちらかと言えば回避編、みたいなつくりであり、事件の謎を追う上での必然が副次的要素として二人の想いを繋げる、という中で、その分だけ直截的な悲劇は回避できるものの、あからさまに蜥蜴の尻尾切りのような結末に至って、これで本当に安心して都との幸せが手に入った、と思うには中々に難しい幕引きになっています。

 挙句ラストではその先行きに確実に不穏なものが待ち構えていますよ、的な予告まで丁寧にしてくれちゃっていて、この辺りをどう評価すべきか。
 単純にシナリオとしては色々と謎も多く、思わせぶりなヒントはちりばめて先を気にさせる、という意味で悪くないのかもですが、ただヒロイン攻略と付随してのオムニバス一話完結方式を選択した以上、私としては最低限ひとりひとりの物語の中で納得と安心の結末があって欲しかった、とは思ってしまうんですよね。

 もしもこれがワンパッケージのフルプライス作品ならこれでもすぐに先に進めるから文句はないんですけど、この感じだとこの後残り三人分ヒロインシナリオと付随して多角的に謎の検証が入って、その上で最終的な解決編、的なイメージになってくるわけで、それ全部完結するまでにどのくらいかかるんですか?って話なんですよね。
 どうしてもひとつひとつのエピソードに大きな時間的断裂が出来てしまう中では、もう少し幸せにベクトルを強めた一区切り感がないと、かえってシリーズを追い掛けていく気力を削いでしまうのではないか、という印象もあって、いやまぁなんだかんだ言って次が出れば私はきっと買うんですけど、あまりこの分割売りとシナリオでやりたいことが親和していないなぁ、とは感じました。

 まあそういう大枠的な不満はどうしても拭えませんが、中身自体は勿論悪くはなく、特に都の能力の特性やそれまでの精神性を上手く利用しての展開の分岐の作り方なんかは見事だなって思います。恋愛模様としても実に初々しくて素敵ですし、みゃーこちゃんが実質的通い妻状態になってからの楽しさは本当に素晴らしかったのですよ。
 でも正直それが最低限でしかないのは残念だったし、シーンに至る流れにしても背景に事件ありき、というのはあって、そもそもあれ明らかにソフィが何らかの意図をもって嗾けてるようにも思えるんですよね。
 穿った見方をするとそういう風に恋愛に傾倒していくのも掌の上、その上でのあのラストの不気味な展開を見れば、この一連の事件の黒幕的な存在の思惑がどこにあるのか、という部分も含めて、色々と食い足りないままではあるのは間違いないですね。

 そもそものタイトルの意味からして、なにがナインなのか現時点ではさっぱりですしね。
 色々と掛け合わせ、例えばこの世界に撒かれたアーティファクトの数とか、総ルート数、ソフィの言を借りれば主要な枝の数とか、色々絡んできそうなイメージはありますがそこも現状五里霧中、最後に唐突に出てきた怪しさ爆発キャラといい、ホントはよ続きだせ、としか言えないですわ。

 それとこれ、オムニバス的な構成の中でじゃあいざ他のヒロイン攻略、となった時にどういう分岐展開が考えられるのか、ってのはありますね。
 まあユウなどは確実に最初の石化被害者との関係性がありそうだからその辺だろうし、先輩は最終的に迂回しつつその問題に戻ってくる、というところでしょうが、天とかは元々こちらに近しいところにいるし中々展開を差異化して作るの難しそうに思えるんですけどね。まあその辺はお手並み拝見、と言ったところです。

 どうあれ現時点では本当に未解決の事象が多過ぎて、感想と言ってもみゃーこちゃん激かわゆいくらいしかコメントしようがないわけで。
 そうなるとどうしても最終的な印象度、読後感のモヤモヤの大きさを鑑みて、評価的にも控えめな所にしておかないとどうにもならない、って感じですね。なんかアレだ、レイライン一作目プレイ後みたいな感じ。。。
 ともかく、せめて最低半年スパンくらいでは続きを出して欲しいなと思いますし、個人的に他ヒロインはそこまでガツンと来るものがなかったのでアレですが、最終的にもっかいみゃーこちゃんに戻ってくると信じて追いかけ続ける所存ではあります、はい。


キャラ(20/20)

★全体評価

 まあこちらも、この時点ではまだ胸襟を開いていないヒロインやら、謎に包まれた面々が多数、という中で、手放しでどうこう評価できる素地は少ないのですけれどね。
 ただベーシックな部分でのキャラ性の良さは滲み出てますし、何より個人的には予想していた以上にみゃーこちゃんこと都が可愛過ぎたので、それだけで満点を進呈する価値はありますね。。。

★NO,1!イチオシ!

 いやホント、今作は体験版スルーして臨んだので、プレイするまではもっと都って快活でお嬢様らしい強引さも持ち合わせているけど、そこに人の良さは滲み出ているみたいな塩梅なのかと、キャラデザイメージからもてっきり思い込んでいたんですけどね。
 ただ実際はもっと控えめで楚々としていて愛らしく、でも気遣いとお節介、芯の強さは人一倍で、純真無垢さが図抜けていて、上記のイメージも全く皆無ではないですけどそれが添え物的で、本当にびっくりするくらい可愛かったです。CVのマッチ感も半端なく素晴らしかったですし、本当に眼福ならぬ耳福でした。

 恋心の自覚ないままにナチュラルに押しかけ妻やってたりするのもなんかほっこり和みますし、育ちの良さと性格の良さ、気高さのバランスの取り方が本当に絶妙だったなと思います。惜しむらくは恋愛模様もどうしたって事件に左右されるところがあったり、時に自分で抱え込み過ぎたりでああいう結末になったり、どうあれ放っておけない感じを常に放っていてそれはそれで素敵な部分はありましたけどね。
 でも正直この子にはすんなり幸せになってもらいたい、と切に思えるだけに、この中々に冷酷な構成、ラストでのもう一波乱の予兆の提示で終わってしまうのはなんともぐぬぬ、って感じではありました。

 上でも書いたように、願わくば全ての枝を通過してきたうえでもっかいみゃーこちゃんルートに戻ってきてー!ってところです。もっともっとこの子の可愛いところを見たいですね、下手するとユウルートあたりでは対立的な立ち位置になる可能性すら微レ存なわけですし…………。

★NO,2〜

 天は実にウザ可愛い妹でしたねー。まあ沢澤さんウザ可愛いボイスという意味では、今月フィアという個人的大本命が控えている分こっちではそんなに刺さらなかったのはありますが、それでも実に実妹らしい遠慮のなさ、ワガママさと奔放さで、それでも要所の協力や可愛げなど、いい味を出していたとは言えます。
 あとみゃーこちゃん弄りの楽しさは素敵でしたねー、ああやって女の子同士がきゃいきゃいしてるののフレームがそれ以上広がりようのない構図だけに貴重でした。

 他の二人はまだ現時点でどうこう言えるだけのものもないですからねー。
 まあおどおどモードの先輩は可愛いなって思うし、ユウもとっつきにくさとは裏腹のちょろ可愛さは持ち合わせていそうでその辺は楽しみではあります。


CG(18/20)

★全体評価

 ロープライスなので量的には最低限ですが、質は流石に素晴らしく可愛かったですね。作風にマッチしているか、という意味では微妙な部分もありますけど、個人的にこういう神秘的な雰囲気の中で、というのも結構アリだとは思いました。
 ただまあ図抜けて素晴らしい、と言えるほどでもなく、点数的にはここまでが妥当かなと思います。

★立ち絵

 ポーズは現状都だけ後ろ向き込みで4パターンで、他はまだ基本2パターンだけ、きっとこの辺はヒロインとしてスポットが当たる時に追加されていくのでしょう。
 ただそれでも都の、上品で性格が滲み出ているポーズ差分の数々は見ているだけでときめきましたし、その辺はツボの抑え方は流石だなーと思いましたね。特に正面とやや左向きの指の伸ばし方が綺麗で好きです。

 服飾は都だけは3種類、他は1〜2種類止まりですね。
 まあシナリオ的にも最低限、というつくりではありますし、デザイン的にも特別目を引く、というほどではなかったですかね。それぞれの個性はしっかり出ていて可愛いですが。
 お気に入りは都制服、私服、ウェイトレス、天制服くらいかな。

 表情差分は基本的にそんなに多くはないですね。1ポーズあたり10前後ですし、かつ都以外はパターンも遊びも多くないので、その辺は仕方ないとはいえ今後に期待。
 お気に入りは都笑顔、ドヤ顔、不安げ、ジト目、慌て、しょぼん、天慌て、拗ねあたりですかね。

★1枚絵

 通常21枚、SD6枚の計27枚ですね。ベースのお値段3000円なので、まあギリッギリ水準?いやちょっと足りんか?くらいの数ではあると思います。フルプライスのヒロイン一人分と思えば普通ですけどね。
 まあその分出来自体は安定していますし、SDもほっこりする感じでいい緩衝材になっていたので、全体的な雰囲気の親和としては良かったと思います。

 特にお気に入りは2枚。
 1枚目は告白シーン、ベタベタだけどこういう真正面から歓喜と信頼の笑みを向けられるのは心撃ち抜かれますし、かわかわかわかわ…………っっっ!とときめきまくらざるを得ないというかね。。。
 2枚目はキスシーン、こういう必死さと無我夢中さを噛み合わせたキスの横顔が非常に上手いよなぁ、といつも思うんですけど、今回も例に漏れず素晴らしい破壊力、美しさでした。

 その他お気に入りはまぁ基本的に全部でいいかと。特にねにまではいれなかったけど、お料理シーンと3人で食事シーンはかなり気に入ってます。このライターさんってああいう家庭的なシーンにすごく味があるので、それとの相乗効果もありそうですが。
 あと最後のタイトル画面の満面の笑みも素晴らしく可愛いですね、1枚絵登録はされてないみたいですが。


BGM(18/20)

★全体評価

 ロープライス、という点だけで見れば量的には充分とも言えるのですが、今後シリーズとしてリリースしていく上では物足りなさもあるので、ヒロイン増加と展開の複雑化の中できちんと楽曲も追加されていくかは課題点になるでしょうか。
 質の面では流石の仕上がりで、温もりが伝わってくるような柔らかい旋律が非常に耳に残るし、その分だけ不気味なシーンとのギャップも強く出ていて良かったと思います。

★ボーカル曲

 全部で2曲ですね。
 OPの『ReAliZe』は、スタイリッシュで疾走感もあり、不可思議が跋扈する世界観を象徴するような迫力もあって中々にいい曲ですね。イントロにも面白味がありますし、やや全体の統合性で粗さもあるけれどそれが味になってもいるので、聴き込むほど好きになれるタイプの曲に思えます。

 EDの『ふたり』もかなりいい曲で、どこか波乱の種、違和を残しつつも、それでも二人で手を添えて歩いていく、決して離さないという強い意思を滲ませる歌詞と旋律は中々のものです。特にBメロの伸びやかさから雪崩れ込むように走り出すサビのメロディラインは好みですね。

★BGM

 全部で14曲と、数的にはやや少なめですが、しっかり勘所を押さえてメリハリを利かせた構成は見事ですし、全体としても出来は良く、その上で要所でしっかり強さも感じさせるバランスが良かったです。

 特にお気に入りは『under the moon』。
 私好みの切なく美しいピアノの主旋律の中に、様々な悲喜こもごもの感情が入り交ざって切々と伝えてくるイメージがしっかり投影されており、オールクリア後もこの曲になりますがなるほど、と思われる印象深い一曲です。

 その他お気に入りは『drowsing morning』『with sweetness』『can’t wait daybreak』『signpost』『I have you……』『dream moment』あたりですね。


システム(9/10)

★演出

 ぱれっとらしい立ち絵演出と情感演出、それにモーション演出などもセットになって基本的には文句ないつくりだったと思います。
 ただアレですね、都というヒロインの特性的な部分もあるかもだけど、Hシーンがぐりぐり動いてもあんましえっちくないのはなんででしょうね(笑)。作風的にどうしてもそこが主眼ではないねって色合いが強すぎるからなのか、どうあれなんつーか、微妙なところで根本的な噛み合わせを間違えている感じが付き纏う印象は最後まで拭いきれなかったのは確かです。

 OPムービーは非常に秀逸な出来。神秘性と透明感とヒロインの可愛らしさを等分にしっかり引き立てていて、デザインセンスも素晴らしくとても印象深いです。

★システム

 こちらは基本的なものはしっかり整っていますし、操作性もいいので特に文句はなく。
 取り立てての新味は特にないとはいえ、回想などの使いやすさも含めて洗練されていますし、後はタイトル画面のデザインとか、システムボイスの遊び要素とかも中々面白かったなと。仲良しモードみゃーこちゃんかーいいのー。


総合(81/100)

 総プレイ時間7時間くらい。1周目が5時間弱くらいで、2周目は2時間ちょい、というところですね。
 正直2周目はもう少し事件の真相に近い所に肉薄してくれるのかな、と思っていたし、イチャラブのメインがこっちであることを鑑みると物足りなさはあるのですけど、まあお値段的には水準レベルの尺ではあったのでしょう。

 公式見ていた限りもう少し純粋な怪奇寄りなのかと思えば普通に異能バトルチックだったり、シナリオ構成面も含めて微妙にこれじゃないなー、って違和感は付き纏う部分はあります。
 かつラストの終わり方にしても実にスッキリしないところはあり、この感じだと他ヒロインルートでも中々全体像は見えないまま尻すぼみ、という可能性は有り得るので、あくまで物語的な部分をしっかり楽しみたいなら、完結してから手を出すのでも遅くはないと思いますね。
 ただみゃーこちゃん途方もなく可愛いので、そこが目当てなら素直に吶喊しても損はない、と思います。 
posted by クローバー at 04:27| Comment(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする